横浜市議会「日の丸」掲揚に関わる議員の除名に抗議し
「日の丸・君が代」の強制に反対する共同声明
(2002年7月25日)
出典:aml他

 2002年6月25日、横浜市議会本会議において、2名の市議が「議会の品位を著しくおとしめた」として、出席議員の4分の3(69名)という圧倒的多数の賛成により、除名となりました。
 ことの発端は、横浜市議会本会場に「日の丸」掲揚が強行されたことにあります。二人のとった行動に対しては、「傍若無人で議会人として自らをおとしめる行為」との批判から、「2市議の抵抗は市民の良心」と共感を示すものまで、さまざまな考えがあります。これは一人一人が、「日の丸」そしてその議場への掲揚について、異なった考え方を持っていることの表れに他なりません。このように市民の中に「日の丸」に対するする多様な考え方があるからこそ、政府は「国旗・国歌
法」制定のさい「掲揚・斉唱・尊重」は強制されないと、繰り返し答弁をしたのです。
 2名の市議の取った行動は、私たちに「日の丸」が強制されようとする時、それとどう向き合うことができるのか、簡単には回答できそうもない重い課題を投げかけてきています。
 1999年8月に「国旗・国歌法」が制定されました。それ以降、学校現場では「日の丸・君が代」の強制がいっそう強まり、そして「教育正常化」への踏み絵として使われてきています。「日の丸・君が代」の強制に反対をするものは、処分によっ
て排除されてきています。そして職員会議は形骸化し、教育現場は重苦しい空気に支配されています。教職員への処分の理由は、「職務専念義務違反」「信用失墜行為」など、いずれも抽象的なものです。横浜市議会での除名も、「品位を著しくおとしめた」との抽象的な言葉によって説明されています。
 私たちは、今回の横浜議会の除名を、学校での「日の丸・君が代」処分と同じよう
に、明らかに「日の丸」掲揚に抗議したことへの処分と受け止めています。
 横浜市議会は、本会議場への「日の丸」掲揚の理由を明らかにしていません。議場は、多様な考え方を持った有権者の付託を受けた議員が論議をする場です。公共の場とも言える議場に、一定の価値観を持ち込むことは大きな問題で
す。議場への「日の丸」掲揚は、多くの外国人と共に生きようとしてきた流れに逆行し、国から自立したものとしてある地方自治のあり方をも否定するものです。
 「日の丸」掲揚に抗議をした2名の市議は、少数会派のため市議会のいずれの場でも発言が認められず、「日の丸」掲揚反対という内容ゆえに多数決の原理によって排除されてしまいました。このような多数派による除名を認めてしまうな
ら、今後、さまざまな市民の意見を、市政に反映させることは困難になってしまいます。
 「日の丸」を掲揚した本会議場には、驚くべき光景がありました。「日の丸」は常に数人の議会事務局職員によって、取り囲まれ守られていました。まるで戦前に「御真影」を守ったようにです。私たちはその姿に、「日の丸」強制の恐ろしさを感じます。
 教職員、子ども達の「思想・良心の自由」を押しつぶしてきた「日の丸・君が代」は、成人式や自治会の運動会など地域社会に持ち込まれています。
 これからは今まで以上に、日々の生活のあらゆるところで、横浜市議会で起きた「強制と排除」と同様なことに出会うことが考えられます。その時に、私たちはその現実から逃げないで、「ちょっとまって」と言い続けたいと思います。
 私たちは、横浜市議会における2議員の除名に抗議し、その撤回を強く求めます。また、議場における「日の丸」掲揚
を、白紙に戻すように求めます。
 そして学校、職場、地域社会における「日の丸、君が代」の強制に反対し、「思想・良心の自由」を守るために全力を尽くしていきたいと思います。
 
 7月25日
 「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会









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