昨年8月、住基ネットワークが稼働した。それに先立つ6月、狛江市議会第2回定例会において、稼働の延期を求める意見書が可決され、狛江市長も同趣旨の申し入れを国に対して行った。
本年8月25日には、この住基ネットの第2次稼働が予定される中で、住基ネット稼働の前提と言われてきた個人情報保護法が5月23日可決・成立した。しかし、狛江市議会が期待した地方自治体と同等以上の個人情報保護法制が、国等の行政機関で整ったとは言いがたい内容である。
したがって、個人情報保護法の制定によってネット接続を中断していた自治体の一部に接続再開の動きが見られるものの、一方で長野県や札幌市など新たに接続の中断に傾く動きも出てきているなど、国民と自治体のプライバシー侵害の懸念は依然として解消されていない。
また、横浜方式の住民選択制を採用し、ネット接続を図る意向の杉並区や前述の長野県の審議会が指摘しているように、多くの地方自治体が住基ネットのセキュリティーに問題を抱えたままであり、情報漏えいなどに対するリスク管理への不安は、2次稼働を前にさらに広がっていると言える。
住民の利便性、行政の効率化を目指すと言われながら、国によって一方的に押しつけられた感のある住基ネットだが、狛江市を初め多くの地方自治体にあっては、IT技術の専門家の不在や共通理解が不十分な中で、本人確認情報の適
切な管理と必要な措置を求めている改正住基法上の使命を十分果たし切れていないのが現実である。
よって狛江市議会は、狛江市の個人情報保護のあり方やコンピューターシステムのセキュリティーに関して検証し、対応を提言する専門家等による調査機関の設置を求めるものである。
以上、決議する。
平成15年(2003年)7月1日
東京都狛江市議会
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