辻元清美氏逮捕に対する声明文
(2003年7月28日)
出典:aml他
 7月18日、社民党・前代議士、辻元清美氏ほか3人が秘書給与詐取事件で逮捕されました。「秘書給与」の流用に関する辻元氏の行為は、本人も認めるとおり違法なものであります。
 しかしながら、私たちはこの逮捕に大きな疑問を抱かざるを得ません。すでに疑惑発覚から1年数ヶ月が過ぎており、また、辻元氏自身に逃亡の恐れや証拠隠滅の動きがない現在、逮捕しなければならない理由は、ほとんど見当たりませ
ん。考えられるのは、衆議院の解散・総選挙が具体的日程にのぼり、辻元氏の地元大阪での市長選挙、知事選挙が間近に迫っているということです。つまり、彼女の手足を縛ることが目的であったということでしょう。権力側が市民運動出身の代議士であった辻元氏を、政治的思惑によって逮捕したことについて、私たちは、国民の政治参加や行政監視を抑え込む「暗く危険な体制」の到来を予感します。この際、口をつぐむことなく国民に向かって警鐘を鳴らし、当局への批判を促したいと考えます。次ページの「声明」にぜひ御賛同ください。
 お断りしておきますが、私たちは、社民党あるいは土井たか子さんの応援団ではありません。ふだん、社民党に対して批判的な方々にこそ賛同人に加わっていただきたいと考えています。社民党への攻撃の後、狙われるのは私たちです。

             声 明 文

 〈要 旨〉
 [1]五島昌子元秘書の関与などについての社民党の調査とその報告は実におざなり。主権者・国民の信頼を失うのは当然だ。私たちはその姿勢を厳しく批判する。
 [2]辻元清美氏は違法行為を犯した。だが、今回の逮捕は必要性を欠くものであり、総選挙を前にした権力側の政治的な思惑によるもの。とても納得できない。
 [3]法の下の平等を確保し、国民が真実を知るためにも、この際、国費によって弁護士や税理士から成る調査隊を形成し、衆参の全議員に対して「秘書給与の実態調査」を厳格に行なうべきだ。

 [1]辻元清美氏が議員を辞職した直後の昨年4月、社民党は「党ぐるみの流用」はなかったとする党内調査報告をまとめ与野党やマスコミの疑惑追及に終止符を打とうとしました。その際、五島昌子元秘書の関与は認めましたが彼女が流用の指南役だったとの疑惑は「不明」としていました。土井たか子党首を守りたい一心でのずさんな調査とその報告。主権者国民をなめてはいけません。こんな報告で納得するほど国民は馬鹿ではありません。社民党は、自ら進んで真実を明らかにすべきでした。私たちはそのことを厳しく批判します。

 [2]「秘書給与」の流用に関する辻元氏の行為は、本人も認めるとおり違法なものでありました。しかしながら、7月18日に執行された辻元氏ほか3人の逮捕に対して、私たちは大きな疑問を抱かざるを得ません。既に疑惑発覚から1年数ヶ月が過ぎており、また、辻元氏自身に逃亡の恐れや証拠隠滅の動きがない現在、逮捕しなければならない理由は見当たりません。考えられるのは、衆議院の解散・総選挙が具体的日程にのぼり、辻元氏の地元大阪での市長選挙、知事選挙が間近に迫っているということです。
 この時期の突然の逮捕に、何の政治的意図がないと言われても、それを額面どおりに受け取る国民はほとんどいないでしょう。こうした権力側の政治的思惑による市民運動出身代議士の逮捕に対して、私たちは、国民の政治参加や行政
監視を抑え込む「暗く危険な体制の到来」を予感します。この声明は国民に向けての警鐘でもあります。当局への批判を促したいと考えます。

 [3]家族・親族、両親・妻子を秘書として登録し、ほとんど勤務実体がないにもかかわらず、秘書給与を国から得ている国会議員が多数存在することはもう誰もが知っている「事実」です。そして、より大きな疑惑が報道された議員や前・元議
員は一人や二人にとどまりません。そのような人々を放置しておきながら、責任を取って議員を辞職し、流用した秘書給与分を返済した辻元氏らを敢えて逮捕することが法の下の平等に適っているのかどうか、しっかりと考えなければなりません。
 全ての議員に対する厳格な調査を行なうことなく、ある特定の議員を特定の時期に狙い撃ちする今の逮捕に、私たちは強く抗議します。そして、法の下の平等を確保し、国民が真実を知るためにも、この際、国費によって弁護士や税理士から成る調査隊を形成し、衆参の全議員に対して「秘書給与の実態調査」を厳格に行なうべきだと考えます。衆参両院
は、速やかにかつ進んでこれを行なうべきです。
 私たちは、このことを強く要請します。

 2003年7月28日
 落合恵子(作家)
 喜福 武(元日本経済新聞社編集局次長)
 斎藤 駿(カタログハウス社長)
 佐高 信(評論家)
 知花昌一(読谷村議・反戦地主)
 吉武輝子(評論家)
 今井 一(ジャーナリスト)









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