電子住民証のためのインフラ、黙ってられない
(2003年10月22日)
出典:反住基ネットML
 [声明]
 電子住民証の再開を目論み国民の個人情報濫用- 行政自治部の住民登録証識別システムに反対する

 行政自治部はさる10月9日、2004年初までに韓国造幣公社とともに「住民登録証識別システム」を開発し、全国の官公署と金融業社を対象として運営するという衝撃的な発表をした。住民登録証の偽造・変造を源泉から遮断することを目標
として進行するこの事業は、すでに8月に事業者入札を公告し、その結果サムソンSDSが施行業社として最終落札し、本格的に進行するようになったのであり、全国民の住民登録情報を電算網で使えるようにすることをその内容としている。
指紋捺印反対連帯は、今回の住民登録証識別システム構築事業施行に対し、これまで行政自治部が徹底的に国民を欺瞞してきたこと、と同時に国民の人権は一顧だにせずただ行政便宜のみを追い求める集団であることを徹底的に認識し、強力に糾弾する。その理由は次のとおりである。
 第一、行政自治部はこれまで電子政府事業、電子健康カード事業、公務員スマートカード事業などの国家事業がある度に、こうした事業が最終的に電子住民登録証事業として進行するのではないかという社会人権団体の疑問に対して、徹底的に「そうではない」と否認してきた。しかし10月10日付けのマスコミ報道によれば、この事業は「電子住民証の導入に必要なインフラの構築」であることが明らかだ。結局、この事件は、行政自治部が市民社会の目と耳をふさいだまま、絶え間なく電子住民登録証事業を推進してきたことを自ら暴露するものである。
 第二、行政自治部は電子住民登録証事業がどうして危ないのかを自ら認めてしまった。金泳三(キム・ヨンサム)政府から推進されてきた電子住民登録証事業が市民社会の抵抗にぶつかった最大の理由は、まさに国民個人情報がデータベースに統合的に蓄積され、この情報が随時利用され得るという点にあった。ところが行政自治部は写真、指紋、姓名、住民登録番号を含む各種住民情報をデータベースに蓄積し、これを私企業である金融業社にまでリアルタイムで提供するとしたのだ。一体、住民登録法上の根拠もなしに、どのように国民の重要な身分情報が私企業に提供され得るというのか?
 第三、このような識別システムを構築する理由は、住民登録証が簡単に偽造・変造されるからだと行政自治部は明らかにしている。ところで最初プラスチック住民登録証を発給するようになった決定的な理由は、以前の紙材質の住民登録証が偽造されやすいという理由であった。ところが、新たに発給した住民登録証がアセトンなどの薬品により表面の記載事項などを偽造・変造しやすく、多大な予算を浪費しただけでなく、これを補完するのだという美名の下に、さらに特殊コーティングした住民登録証を発給したのである。にもかかわらず偽造・変造がとてもしやすく、このようなシステムを開発するというのは、結局のところ、これまでプラスチック住民登録証事業に投資した行政自治部の予算執行が完全に水の泡となったということを意味する。国民の血税が行政機関の後先を考えない行政行為によって徹底的に無駄使いされたのだ。
 第四、住民登録証が不法行為に一番多く利用される理由は、住民登録証が一番確かな身元確認方法として公認されており、犯罪者に対して犯罪行為に利用する力強い動機を付与するからである。満17歳以上の大韓民国国民は皆住民登録証を持っているという確信があるからこそ、住民登録証の偽造が流行るようになるのだ。だとすれば、行政自治部は識別システムを作るより、まず必要とする人に限って住民登録証を発給するなどの根本的な解決策を用意するのに力を使わなければならない。このような点を見逃したまま、企業と結託して国民の個人情報を企業利潤確保に利用するように保障する行政自治部の行為は、許し難い行為だ。
 五番目、プラスチック住民登録証発給事業が進行して以来、現在まで全国的に50万人に達する住民登録証の未発給者たちが存在する。彼らは住民登録証がないという理由により、社会生活をするうえで極甚な被害を受けている。にもかかわらず行政自治部は、これまで彼らのための具体的な代案を提示していない。こんな状況でただ住民登録証のみを使うように強制するしかない身元確認システムを構築するようになったら、50万名のプラスチック住民登録証未発給者は、大韓民国国民としての基本的権利を基本的に剥奪されることになる。彼らは国民ではないというのか?
 六番目、今度事業の施行者としてSDSが選定されたことに注目せざるを得ない。サムソンはこれまで電子政府事業に関連した国家情報化基盤事業に参加し、NEISや電子健康カード事業など、国民の個人情報と関連した事業を施行してきた。これに加え、今度は全国民の住民登録情報を管理する事業にまで参加し、これによって、サムソンは名実ともに全国民の個人情報を掌握する地位を持つようにいたった。一企業が全国民の個人情報を完全に管掌するようになったこのような状況に対して、行政自治部は果してどんな対応をしているのか、疑わざるを得ない.
 このような理由から、指紋捺印反対連帯は、行政自治部の住民登録証識別システム事業を強力に糾弾し、この事業を即刻中止することを要求する。また行政自治部のこのような無分別な行政行為が続く場合、指紋捺印反対連帯はこの事業を中断するためのあらゆる措置を取ることを表明するものである。とともに、口先だけ国民の個人情報保護を云々しながら、国民を欺瞞し、国民の血税をむやみに浪費した行政自治部に対して、市民社会はこれ以上座視していないことを厳重に警告する。

 2003年10月22日
 指紋捺印反対連帯(韓国)









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