取り締まりではなく多文化・多民族共生を!
(2003年11月4日)
出典:ATTAC-ML
 私たち「移住労働者と連帯する全国ネットワーク」(移住連)は、外国籍市民を支援する人権NGO、労組、キリスト教団体、当事者組織、個人で形成する全国ネットワークです。私たちは在留資格の有無にかかわらず同じ人間として、外国籍市民の人権の擁護を行っています。
  2003年10月17日、東京都・警視庁・法務省入管局および東京入管局は、「首都東京における不法滞在外国人対策の強化に関する共同宣言」(以下、「共同宣言」とします)を発表しました。私たちは、今回の「共同宣言」は、外国人、特に正規の在留資格をもたないものへの排外主義の煽動であり、「共同宣言」にあるような取締の強化は、日本で暮らしている外国人に対して深刻な人権侵害を引き起こすものと考えます。
 「共同宣言」では、「一部不法滞在者の存在が,多発する外国人組織犯罪の温床となっているとの指摘があり、我が国の治安対策上、これら不法滞在者問題の解決が喫緊の課題となっている。」とあります。しかし、2002年における東京都の刑法犯検挙人員4万7828人のうち、「来日外国人」刑法犯は2027人でその構成比は4.2%、「不法滞在者」刑法犯469人の構成比は0.98%にすぎません。つまり、「不法滞在者」は犯罪の温床ではないといえます。
 現在、日本で暮らしている在留資格のない外国人の多くは、自らやその家族の生活や夢のために働き、国の家族を支え、さらには、この地域を活性化し、日本の産業を支えているのです。彼ら彼女らは、この日本社会の構成員であり、また、日本で家族を形成している人や日本に10年以上も暮らしている人が大勢います。彼ら彼女らに対する摘発の強化
は、日本で築いてきた生活基盤を破壊することを意味し、多大なる人権侵害を引き起こします。
 さらに、「共同宣言」において「外国人登録証明書は在留資格のない不法滞在者等にも発給され悪用されている」とありますが、私たちは、そのような悪用の実態は把握していません。悪用されているのであれば、具体的な事例を示すべきです。それを示していないにもかかわらず、あたかも悪用事例が多いかのようにプロパガンダ的に利用し、偏見をふりまくことは許されません。
 正規の在留資格のない状態におかれることは、それ自体、彼ら彼女らを非常に弱い立場へと追いやり、その結果、人権を侵害されることが多々あります。自治体および国が行うべきことは、摘発ではなく、この地域に暮らしている人の権利を守り、だれもが暮らしやすい豊かな社会を築くことにあります。例えば、韓国においては、「雇用許可制度」を実施にふみきり、増加する非正規滞在者の人権を守るための現実的な政策を実施しました。日本も現実を直視した政策を実施すべきです。
 外国人が暮らすことにより、社会は多様化し、活性化され、より豊かな社会を築き上げることができるのです。私たち
は、摘発ではなく、多文化・多民族が共生できる社会づくりを求めます。

 2003年11月4日

 移住労働者と連帯する全国ネットワーク
 共同代表 大津恵子 丹羽雅雄 村山敏 
 もりきかずみ 由井滋 渡辺英俊
  東京都文京区小石川2-17-41 TCC2−203
  Tel 03-5802-6033 Fax 03-5802-6034









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