| 日時:2002年9月22日13:00〜15:00 場所:代々木公園B地区 コーディネーター 志葉玲氏(ジャーナリスト) パネリスト 大畑 豊 氏:非暴力平和隊・日本グループ 小林 一朗 氏:環境・サイエンスライター 田中 徹二 氏:ATTAC JAPAN 安在 尚人氏:環境NGO FoE ジャパン コーディネーター・志葉氏の挨拶 人間は絶滅するかしないかというところまでさしかかっている。 今どうなっているのか?それを今来ている人に解説してもらおうと思っている。 田中 徹二 氏:ATTAC(以下敬称略) ATTACの活動は4月にNHKで紹介された。フランスで98年に生まれ、全世界で50ヵ国に広がっている。最近ではオーストラリアでも誕生した。南米にも広がっている。ATTACは国際通貨取引に税金をかける運動を展開している。これは経済のグローバル化に異議を申し立てる運動だ。 人間世界は持続可能性がなければいけないが、永続性がピンチになっている。持続性を阻んでいる根本的原因は何か考えたい。それにあたり、2人のスーザンさんからヒントをもらった。軍事の問題は関わってこないけれど、これは持 続性を阻む根本的原因だ。 地球環境の危機というと、温暖化の問題が待ったなしで問われている。温暖化に気がついたら手遅れということがいわれている。そのための予防原則が謳われているが、そのうちのひとつとして国連環境計画で「手遅れじゃないか」と報告されたが、シベリアに眠っているメタンが噴き出たら取り返しがつかないということが事例の一つとしてあげられている。短期的では、経済のグローバリゼーションの危機だが、大変金持ちと、大変貧乏の二極分解が始まっている。地球上上位20%と下位20%の格差は150%、これは史上最大ではないかといわれている。貿易の自由化は途上国を貧しくすると同時に、北側の国も貧富の差が広がっている。 途方のない金融資本が地球上をグルグル回り、企業があまりに巨大すぎて国家を凌駕する状態に鳴り、弱肉強食の世界になり、サービス残業がどんどん増える。新自由経済はとんでもないことだが、何とか理性ある世界を変えていこうと国連憲章などで平和共存でやっていこうとしたが、それが新自由経済でガラッと変わった。ヨーロッパではストライキ・ゼネストが巻き起こり、11月にはヨーロッパ社会フォーラムが開催され、その集約として世界社会フォーラムが開かれる。 志葉 通貨取引は国のお金を市場で売買する。こうした取引は1日200兆円以上の規模で取引されている。アジア通貨危機が記憶に残っているかもしれないが、通貨が大量に売られて経済崩壊につながることがある。ATTACでは野放図な通貨取引を規制しようという運動をやっている 大畑 豊 氏(非暴力平和隊・日本グループ) 経済の話があったが、非暴力平和隊はガンディーの思想を実際にやっていこうというグループである。先ほど経済の話があったのでその続きでいうと、ガンディーはインド独立の父といわれ、政治闘争は大変高く知られているが、もっとも力を注いだのは生活改善運動である。ガンディーの書いた自伝でも「不服従運動よりも生活改善運動を優先するべきだ」と書いているくらいだ。著作を読むと、彼は徹底的に近代文明、機械化文明を批判している。なぜここまで批判するのか自分は理解できなかったが、よくよく読んでみると彼のいっていることが正しかった。機械化、近代文明は人々に富をもたらすと信じられているけれど、災いしかもたらなさなかっったと断言している。 今の世界を見ると、人間は進歩した。だがその一方ではたくさんの環境破壊、医学が進歩したにもかかわらず、未知の病が出てきている。病人も増える一方、貧困者・飢餓人口は増え続けている。私達はガンディーのいっている解決方法 を真剣に考えるべきだ。解決法は示されているが、それをやるかどうかにかかっている。たくさんの本を読む必要はなく、ガンジーの本1冊を読んで実践できれば解決できると思うが、一度安易な生活を送ってしまうとなかなか元には戻ることはできない。 ガンディーが提唱したものに非暴力平和隊がある。このグループは今年11月、インドで正式に発足するが、こうした運動は’80年代から行われている。そのうちの一つにPBI(国際平和旅団)というのがある。私はPBIに所属してスリランカで活動していたので、非暴力で紛争をどうやって解決していくのか、まず簡単に紹介したい。 やっていることは簡単で、スリランカに弁護士がいたとして、彼がやっている人権・政府批判などの活動が原因で誘拐などの脅迫があった場合、自分や家族の命が大事だから活動を断念せざるを得ない。そのことによって地域・国の人権活動や社会状況の改善活動が停滞する。そういう人がいる場合、もしあなたが非暴力でこれらの活動を続けるのであれ ば、私達もその機会を負担しますということを実践で示していく。 PBIの特徴的な活動として、護衛的同行がある。活動家に脅迫が来て、活動家からPBIに依頼があった場合、彼に同行する。護衛といっても武器は持たない。依頼者との話し合いの中で24時間護衛してほしい、事務所にいる間だけでいいなどの相談をする。暗殺はたいてい銃で行われるから、護衛者にあたってしまうこともあり得る。暗殺対象が政府関係者であれば、もし隣にいるスリランカ人が殺されれば事件にならないが、スリランカで中立的なNGOに所属している日本人が殺されれば一気に社会問題、国際問題になる。暗殺者だってそのくらいは考えるだろう。もし殺した人間が日本人とわかれば、日本はスリランカに対する最大の援助国だから国際問題に発展するだろう、ということを暗殺者に対して予想させることによって暗殺を予防し、民間の武装集団が間違って日本人を殺せば、政府の取り締まりが厳しくなり、自分たちの活動の首を絞めることになるので、暗殺はやめるだろうと言うことをPBIは期待する。これらの活動によって、地域の活動家の命を守っていく。PBIは「紛争解決をするのは地元の人間、地元の人間が安全に活動できる状況・環境を作っ ていくのがPBIだ。PBIはこのよう活動を20年ほど続けているが、依頼主が襲われたということはない。地元民が話し合いにはいることを支持することによって、PBIは活動を続ける。 自分たちは勧告をいっさい出さず、自己決定を尊重する。それ故、依頼があってからサービスの提供を考える。こうした考えもガンディーの思想をベースにしている。PBIのチームはインドネシア、メキシコ、コロンビアに派遣している。一番大きなチームでも30人。この活動規模を100人、1,000人規模で展開しようというのが非暴力平和隊だ。 PBIは全員が合意するまで話し合いを続ける事もするが、活動も非暴力なら生活も非暴力で、そのような決め方をしている。PBIの参加するには一定のトレーニングが必要だ。 志葉 非暴力平和隊という発想は世界中に広がり、イスラエル軍がパレスチナの議長府を包囲された時、アラファトが殺されれば、今以上のテロと軍事侵攻になっていただろう。その時に非暴力平和隊的発想でヨーロッパや日本からパレスチナに入り、アラファト議長と一緒に議長府に立てこもり、暗殺を防いだ。これは広い意味での大きな紛争を防ぐ有効な手段だと思う。 安在 尚人氏:FoE ジャパン事務局長 この間ヨハネスサミットに行って来た。その時の話をする。 今回のサミットでは、10年前リオデジャネイロ・サミットで決まったアジェンダ21(環境と開発に取り組むための行動計画)が実行されなかったことで、実際に実施するための取り決めを作っていこうということで、アジェンダ21がどこまで具体化するかの話し合いが中心のはずだったが、今回サミットでの最大の焦点は、貿易と環境の問題だった。世界貿易機関(以下WTO)という、貿易ルールを決める機関が有り、一方で気候変動枠組条約など国連の制度の下での環境ルールが有り、そのどちらが優先するのかが大きな問題になった。WTOは非関税障壁を減らせという取り決めがあるが、それに対して環境の取り決めが負けてしまうということが世界中で起こり始めており、貿易のルールと環境のルール、どちらを優先するべきかが大きな問題になっている。今回のサミットは一時、WTOのルールと一貫した体制の元で環境法は定めていくこという文書になりかけたが、そのような最悪のケースは避けられた。 だがWTOの中で環境のルールを検討していく話になった。今回のサミットで決まった文書の中には、WTOに関連する記述が200ヵ所あり、これでは貿易の交渉文書みたいだ。WTOの影響が国連の中での環境問題に大きく影を落とし、WTOと環境というテーマはすごく重要だ。グローバリゼーションに反対するのは、WTOのもとでの自由貿易体制貿易をどうするのかという話だ。それがサミットでの大きな焦点になった。 企業の説明責任は、グローバリゼーションなどで途上国で環境破壊的な事業をやってきたことで、これにどうやって歯止めをかけるかが大きなテーマだ。FoEのグループでは、企業の責任を世界的なキャンペーンとしてやっていこうと決めた。サミットの会場では、がらくたで作った人形を並べ、世界の虐げられた人の象徴として表示した。特定の企業を攻撃するキャンペーンはあまり好きではないが、企業の責任をしっかり追及しなくてはいけないのかなと思っている。 志葉 安在さんには企業の問題を話してもらったが、世界上位200社の所有財産は、地球上の財産の1/4を占めている。いかに企業が強大な力を持っている事がこの数字からもわかると思う。石油・エネルギー関係の企業は、アメリカにおいてはブッシュを大統領にし、環境保護派から見れば京都議定書は無視するし、アラスカの貴重な自然公園で石油採掘や天然ガスの開発をする、平和運動関係ではアフガンに爆弾を落としたり、イラクに攻撃をしかけようとか非常に困った大統領だが、そういう大統領が生まれてしまうところには、それらの企業の役割がが大きかった。 小林 一朗氏:環境・サイエンスライター 今日は会場の人とフランクにやりたいと思っている。 9・11が起こる2週間くらい前にATTACの集会で田中さんと一緒になったが、その時は日本でもATTACの活動を盛り上げようと話していたら、ああいう歴史上考えられないような事件が起こり、世界が一気に暴力で支配していく流れが強まった。放っておくと好き放題やられてしまう。 「9・11」の背景を説明したら長くなるが、あれだけの犠牲者を出したから報復戦争はやむを得ないんだ、という意見も中にはあるかもしれないが、そこはもっと慎重に考える必要がある。 ブッシュ政権は何らかの大規模な攻撃があることを予想しながら、FBIの調査を放置していたとかいろいろあるが、あれだけ犠牲者を出した事件を逆用して、直接には関係のないアフガニスタンの一般人を巻き込む、「誤爆」という名で正当化する虐殺行為、勢いを買って気にくわない国を「連中はテロリストだ、悪の枢軸だ」ということをいい、国連や他国に対して、強引に軍事攻撃を容認させようとしている。放っておくと、曲がりなりに人々が作り上げてきた民主主義の流れ−戦いを起こさないための仕組みや努力−を無に帰してしまうと思い、いっちょやるかという感じで立ち上げてきた。 先ほどの話をふまえながら、戦争と経済のことをおおざっぱに眺めてみたい。 20世紀は戦争の世紀といわれるくらいに大規模な戦争が頻発した世紀だ。それ以前の世紀も戦争はあったが、ドイツとフランスの戦争の例がわかりやすい。この戦争は国境付近の鉄鉱石と石炭を取り合っていた。産業革命以降、地下資源を利用した大規模な工業力が必要で、その資源を確保するのは必須だった。資源を確保するために、今先進国といわれる国は世界を暴力で支配し、資源を奪い、人々を奴隷として扱い、自国益を優先させた、戦争を中心とした外交政策をとってきた。それを反省して国連を中心に、経済の自由なやりとりの中で紛争を起こさない努力をやってきたが、9・11はその努力ををひっくり返してしまうような流れになっていった。 9・11以降なぜ活動を立ち上げたかというと、今起きている戦争に向かっていく流れと、経済は実は密接に絡み合っているということをいいたかったからだ。自由貿易を主体にして強くなっていくとうまく回っていくという考え方と、ブッシュに代表されるよう新保守主義のように、軍事力(暴力)でいうことを聞かせるんだいう、2つの流れがある。そして世界の覇権国家はこの2つを使い分けている。(アメリカは)’90年代、クリントンは経済の仕組みで世界に冠たる国になろう、多国籍企業を抱えた覇権国家であり続けようとしたが、ブッシュは石油資本と軍需産業に支えられながら、なるべく戦争を起こして軍需産業を潤わせながら、有無をいわせないやり方をとっている。 今なぜ戦争と環境問題が脅威かというと、戦争は直接的な暴力として、命に関わる問題として直接自分たちの身に降りかかってくる。環境問題・経済問題は、一見ダイレクトな問題ではないが構造的な暴力だ。経済の自由化によって失業がどんどん増えていくということは、暮らせなくなっていくということだ。そうすれば当然犯罪や社会不安が増える。そんな社会に魅力を感じる人間はどんどん減っていって、刹那的な行動にうつっていく。環境問題も食べるもの・エネルギーがなくなっていくということ、化学物質の汚染に見られるように、人々の身体も生態系も汚染され、人命が失われていく。 2つとも、顕著な形で大きくなったのは産業革命以降だと思う。このときに成立したのが、科学技術を主体とした大きな工業力を持った国が、軍事力をもって暴力で世界を支配しようとした。株主から金を集め、産業を興し、産業が拡大して利益を生み出し、その利益を再び投資をしていく。有限の地球で無限に増えていくというルール違反を犯した。サスティナブルな社会というのは、人々の欲望を抑える、全面開放しないことで破綻を防いできたが、産業革命以降それをやってしまった。 国家をコントロールしていこうとしたのが社会主義で、一人一人の欲望を開放して、投資家にしてやっていけばうまくいくと考えたのが自由主義だ。だが両方とも、有限の地球で無限の成長を目指そうとしている方法。無限の成長はあり得ないから、どこかで資源の奪い合いをする。最終的には戦争という選択をしなくてはいけない。ある程度話し合いや強者同士の分かち合いでできる時は経済のルールでいいが、それすら守れなかった場合は戦争だ。だから5大国は核を持ち続けるのだ。 近代の平和観というのは、強者同士の均衡関係にある空白の中に生まれるのが平和だという考え方を持っているが、その考え方も変えていけるのではないか?具体的な方法として、軍需産業に流れていく経済の仕組みを変えていく。人々が日頃の暮らしを見つめ直しながら、戦争を自らが関わって止めていく。具体的なアクションに結びつけながら、人間のサスティナブルをもう一回取り戻していく。そんな流れができるのではと思いながら研究したり、行動したりしていこうと思っている。 ファシリテーター・志葉氏 (小林氏の)話の後半で、経済のグローバリゼーションや資源の取り合い、最終的な結果として戦争ということについて話してもらったが、環境破壊は非常に進んでおり、地球の陸地の1/4は砂漠で、17億人が水不足に悩んでいる。将来は石油・鉄鉱石だけでなく、水ですら奪い合いになる時代になる。その背景には多国籍企業が水を売買し、農作物を作るために一ヵ所で大量に地下水をくみ上げ、それを使うという現実がある。水という人間にとって基本的なものですら奪い合いになるという深刻な状況がある。 では、私達は何ができるのか、何をすべきなのか、そのためにはどういったことをすればいいのか、ポジティブな発言をを期待してディスカッションをしよう。その前に、質疑応答をしたい。 Q:生きていくためにはオカネが必要だから、全く儲けなくてもいいというわけにはいかないが、いろんな事を考えながら経済活動をしていくという点で、非営利セクターやNPOなどを支援したらいいのかなと思っているが、それについて意見を聞きたい。 Q:グローバリゼーション自体はいい点も悪い点もある。いい点は世界銀行によれば今飢えている人が12億人いるが、世界中の先進国の市場が開放されれば、それが2.8億人に減るといわれている。そういうことを考えれば、グローバリゼーションもまんざら悪くないと思うが? 田中 非営利セクターはアメリカでも頑張っている。「NPO天国」といわれているくらいで、GDPの9%は非営利団体だ。スペインでも営利でない手段で街が成り立っているところがある。世界社会フォーラムで論議されているのは、連帯経済をどうやって作るのかというテーマで、これはヨーロッパとブラジルが中心だ。やるということは非常に大事だが、投資を含めて我々はカネを持っているわけだから、そのお金を有効に使う、自分たちで経済の仕組みを作り、非営利でない組織をする動きがある一方、日本の国家予算の2倍強のカネがわずかな利ザヤのためにたった1日で動き、砂漠化するように利益を奪っているので、トービン税みたいに為替取引に税金をかけ、その動きを止めるというのが必要だ。 国際社会は、いくらサミットをやっても貧困問題は全く解決しないから、そのカネで貧困対策で途上国にオカネをやったらどうだろうという動きが広がっている。これからは世界の巨額なカネの流れを止めると同時に、地域を主体にした非営利の連帯経済を拡大していく事が必要だ。 小林 現実的には商店街は皆非営利セクターだと思う。 仕事はなぜ必要か?その社会に置いて必要なことを仕事とし、それを供給することで仕事に見合った給料をもらい、それで自分の生活が成り立つ。そこで揚がったお金がどこに行くのかが最大の問題で、営利・非営利はたいした問題ではないと思う。そこで上がったお金を銀行に預けても債券を買ったり、巨大な資本に組み込まれたり、証券会社を通して軍需産業の株を買われたりする。そうすると軍事産業は配当を続け、株価を維持するために軍事産品を作り続けなくてはいけないし、作ったところで国家もいつも買っていられないから戦争をどこかで起こさなければいけないなど、すごく矛盾した状況に陥る。 そのカネをどうやって回していこうかというのが、未来バンクみたいに人々が協力しあってお金を融通していく仕組み、揚がったオカネを金融市場に吸い上げられないようにしていく。オカネは「濡れ手にアワ」みたいなもので、持っている人にどんどん吸い寄せられていく。銀行が強いのはカネの使い道を知っているからだ。そこで強い人間と弱い人間の差がふくらんでいく。 非営利を金融として、事業としてやっていくのは今の社会に対抗する重要な手段だと思う 安在 世銀は量的な量的な拡大を追っていけば、問題を発想を解決すればいいというのか? 今起きている途上国の貧困の問題は、中途半端な近代化が引き起こしてしまった問題。徹底的に近代化を進めるその発想は乱暴な気がする。 みんなが日本やヨーロッパやアメリカのような国になればいいという発想で社会を作っていくのなら話は別だが、その社会はあまり幸せではなく、環境という面で、今のような社会を全世界に広げていくのは非現実的だ。途上国は今の先進国を追うのではなく、その国、その人にあったいい社会とは何かをもう少し丁寧に見る必要がある。JVCなどの開発NGOは地域に入り込み、丁寧に社会を変えていく活動をしているから、その部分に力を注ぐ必要がある。すべてを否定するわけではないが、貿易も量的に自由貿易で拡大するのという発想は問題だ。 田中 安在氏のいっていることに賛成だ。WTOがずるいのは、先進国に圧倒的に有利なルールで運営されているからだ。途上国が有利とされている繊維産業、農産物については、先進国が関税を高くして輸入できないようにしている。途上国からそのことをいわれ、いつも政治問題化しているが、10年かけて解決するとしながら、一向に前に進まない。ルールを途上国に有利にするべきだという理由は当然だし、彼らは原材料といわれる一次産品しか輸出品がない。先進国はそれこそITから農産物までたくさんカードを持っているから、力で押し切られている。貿易体制にだけに頼らず、地域自立運動を進めるべきだ。WTOは力の強い国に有利な体勢になっている。 志葉氏 なぜ、世界の人たちは飢えるのか?世界の農作物の生産量は、世界中の人が飢えない分の生産量はある。ではなぜ飢える人が出てくるのかというと、途上国は先進国から重い借金を抱え、それを返すために輸出用の農作物を作ってい るからだ。その農作物は生産者が食べるものではない。 フィリピンで作られるバナナは自分たちが食べるのではなく、我々が食べるものを作っているために餓死者が増えているからだ。だから貿易を拡大すれば不平等がなくなるのではなく、逆にその不平等を拡大する可能性がある。 前編ここまで 後編に続く TOP REPORT-TOP TW-TOP NEXT |
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