大倉山精神文化研究所
昭和7年(1932) 設計・長野宇平治
大倉山公園の敷地にある施設であり、古典主義を極めた長野さんが晩年に到達した境地で、不思議な折衷様式の建築です。プレヘレニズムの時代に由来する下細り状のオーダーが特徴的で、おそらく戦前の建築家が誰も用いなかった様式だと思います。他の長野さんの作品を知る人が見たら、「なんじゃこりゃ?!!」と思うに違いありません。
矢尾氏と一緒に見学に行きましたが、この建物は彼が僕の部屋で建築書を見て以来、気になって仕方なかった作品だそうです。外観を見たときから2人で歓声をあげていましたが、内部に入ると・・・もうあまりの凄さに唸りました。戦前の古典様式をこなした建築家で、哲学的な境地に達した人物は他にいないと思います。必見の建築です。