ブルース・リー ズ ジークンドー<本物と偽物を見分ける方法> 

 ブルース・リー ズ ジークンドー(ジュンファンジークンドー:以下JFJKD)を正しく理解するには、まず、その創始に関する歴史の詳細を知ることが大変重要です。
 師祖がどのような考えをもって、どのような研究をし続け、実際に当時行った修練内容と伝承内容を知って、本当に心と身体の両方で理解したとき、私たちは、師祖が創始したJFJKDという武術のすばらしさ、完成度の高さ、深淵さ、そして師祖の偉大さに気づくのです。

 師祖が創始、表現し、伝承していた武術は2種類あります。一つは、ジュンファン・グンフー<以下JFGF>、そして、もう一つはブルース・リー ズ ジークンドー(JFJKD)です。
 この2つの武術は明らかに表現方法が異なっています。なぜなら、基礎構造と基本、そして戦術の方法論が別のものから創られているからです。ただし、この2つは、ルール無用のストリート・ファイトとして創られたことは同様です。
 しかし、JFGFとJFJKDを同一視したり、混同した考えを持ってしまうと、純粋なJFGFおよび純粋なJFJKDの表現はできなくなってしまいます。
 また、他流の技法を更に組み合わせたり、混ぜ合わせたりしてしまった場合も、それは純粋なJFJKDとは別なものになってしまうため、私たちはこのようなことは行ってはいけません。特にこのことに関しては、師祖自らが禁止事項として教えたことです。みなさんは師祖が弟子たちに示した「XとY」の文章をしっかりと記憶するべきです。李小龍大全の3巻目にそれを見ることができます。
 しかし、他流の技法や戦略などの十分な研究は必須項目です。これも師祖が現実にやっていたことです。
「無限に変化しつづける状況に対し、無限の変化をもって適応する!!」

 これがJFJKDの表現方法であり、ゆえに型とか形式、固定概念から無縁でありつづけるわけです。ただ、口で言うは易し、体現するは難し、で長い年月の修練をもって修得するレベルです。
 私たちは“適応”という表現を現実の場で体現するために、他流を十分に研究するための時間をつくり、実験的なトレーニングもしなければなりません。そして、実験をするためには、他流の技法や戦略を体現できなくてはなりません。他流を知ることは、自流の戦略法を拡大するためには、大変重要なことです。プラス、他流のよいところを認める行為にもつながります。
 しかし、もう一つ
大変重要なことですが、実験をするためには、JFGFそして、純粋なJFJKDを体現できなくてはなりません。この2つの修練と現実に適応させる実験の繰り返しなくして、JFJKDの上級レベルに至ることは不可能といえます。
 “適応”という表現は、武術としての修練だけに体現されるものではなく、私たちの人生全般、日常生活の中でも発揮されてこそ、完全に活かせることであることを忘れないでください。
 以下に掲載する質問事項は、当会所属の修練生が、当会が設定したランキング・テストにおいて出題され、解答および体現しなければならない項目です。今回、JFJKDに関する表現方法のみ掲載し、JFGFに関しては機会があれば掲載します。
 皆さんも以下の質問に対して、解答をリサーチしてみてください。当然のことながら、体現すべき事項に関しては、現実に確実に体現できることは必須条件となります。
 上記の2つの修練の内の非常に大事な一つなのですから。
 さて、皆さんは何問に明確な解答ができ、何問確実に体現できるでしょうか?

<The Questions of Runking Examination>

 初級者 編

Q1:JFJKDのサリュテーションを表現せよ。(ランク1)

Q2:JFJKDのバイジョン・スタンスを体現し、その構造を説明せよ。(ランク1)

Q3:JFJKDとJFGFのバイジョン・スタンスの違いについて説明せよ。(ランク1)

Q4:ストロング・サイドをリード側とするその理由を説明せよ。(ランク1)

Q5:基本となるフットワークを体現し、その用法を説明せよ。(ランク1〜2)

Q6:間合いのジャッヂメントの基本的なとり方について説明せよ。(ランク1)

Q7:ボディ・アライメントの基本的な構造について説明せよ。(ランク1)

Q8:パンチングおよびキッキングの基本的な技術を体現せよ。(ランク1〜2)

Q9:JFJKDの防御概念を説明し、基本的な防御技術を体現せよ。(ランク1〜2)

Q10:ボディ・バランス(スタビライザー)を常にキープするための方法を説明せよ。(ランク2)

Q11:JFJKD方式のフォーカス・ミットの使用方法について説明せよ。(ランク1〜2)

Q12:ノン・テレグラフィックとは何かを説明し、基本トレーニング方法を体現せよ。(ランク1)

Q13:フットワークのアライヴ・トレーニングとデッド・トレーニングの違いを体現せよ。(ランク2)

Q14:ボディ・フィールとは何かを説明せよ。(ランク1〜2)

Q15:バイジョン・スタンスの間合いによる変化を説明せよ。(ランク2)

Q16:エコノミー・オブ・フォームとは何かを説明せよ。(ランク2)

Q17:エコノミー・オブ・モーションとは何かを説明せよ。(ランク2)

Q18:ストレート・リードに関する科学的な原理を説明せよ。(ランク2)

Q19:パーセプチュアル・スピードの基本的なトレーニング方法を体現せよ。(ランク1〜2)

Q20:モビリティに関する原理/原則について説明せよ。(ランク2)

 中級者/上級者 編 <インストラクター・レベル>

Q1:師祖がジークンドーを創始するきっかけとなった事件を詳細に述べよ。(ランク3以上)

Q2:師祖がジークンドーを創始するためにリサーチした項目を詳細に述べよ。(ランク3以上)

Q3:師祖がジークンドーを創始する際、最も影響を受けた流儀とその内容を詳細に述べよ。(ランク3以上)

Q4:師祖がジークンドーを創始する際に、考察していた事項の詳細を述べよ。(ランク3以上)

Q5:師祖がジークンドーの技法を開発する際に、定義とした事項の詳細を述べよ。(ランク3以上)

Q6:ジークンドーのコア(核)となる技法およびなぜそれを核としたのかその詳細を述べよ。(ランク3以上)

Q7:ジークンドーの基礎構造と科学的原理の関係について述べよ。(ランク3以上)

Q8:JKDフットワークの単純化について述べよ。(ランク4以上)

Q9:ジークンドーのルーツを述べよ。また、各項目の意味を説明せよ。(ランク3以上)

Q10:ジークンドーのルーツを技法上のパフォーマンスで実践せよ。(ランク4以上)

Q11:パワーラインおよびエネルギーラインについて説明せよ。(ランク3以上)

Q12:マキシマム・ジェネレーション・オブ・パワーを表現するにはどうするべきか説明せよ。(ランク4以上)

Q13:ハンド・ビフォアー・フットを実践しながら、詳細を説明せよ。(ランク3以上)

Q14:パンチングにおけるヒンジの原理を説明せよ。(ランク3以上)

Q15:ローテーション・ファーストを実践しながら、詳細を説明せよ。(ランク3以上)

Q16:距離と戦略におけるバイジョン・スタンスの変化について説明せよ。(ランク3以上)

Q17:間合いと空間の制御とその方法について説明、実践せよ。(ランク4以上)

Q18:アンギュレーションとオルタレーション・スピードの関係について説明せよ。(ランク3以上)

Q19:ブロークン・リズムとオルタレーション・スピードの関係について説明せよ。(ランク3以上)

Q20:ブロークン・リズム(ハーフ・ビート)とチェンジ・ビートについて詳細を説明し、実践せよ。(ランク4以上)

Q21:パーセプチュアル・スピード、イニシエーション・スピード、メンタル・スピードについて詳細を述べよ。(ランク4以上)

Q22:ノン・テレグラフィック・モーションについて詳細に説明せよ。(ランク3以上)

Q23:ノン・テレグラフィック技法の最高レベルについて説明せよ。(ランク5以上)

Q24:ジークンドーにトラッピング技法がない理由を詳細に説明せよ。(ランク3以上)

Q25:アキュラシー、ボディー・フィール、エフィシェンシーの相互関係を説明せよ。(ランク4以上)

Q26:相手の攻撃をインターセプトする方法論を詳細に述べよ。(ランク4以上)

Q27:ジークンドーとしてのファイブ・ウェイズ・オブ・アタックの詳細を実践せよ。(ランク4以上)

Q28:師祖が教伝した“適応”の重要性について詳細を述べよ。(ランク4以上)

Q29:ジークンドー全ての技法に存在する、3つの力について説明せよ。(ランク3以上)

Q30:キッキングにおけるニー・ファーストを実践しながら、詳細を説明せよ。(ランク3以上)

Q31:キッキングにおけるエネルギーの解放とその方法について説明、実践せよ。(ランク4以上)

Q32:シンプル、ダイレクト、ノンクラシカルの詳細を説明、実践せよ。(ランク3以上)

Q33:ジークンドーにおいて機動能力(機動性、機動力)は重要事項の一つである。なぜそうなのかを説明せよ。(ランク3以上)

Q34:師祖が研究した“スピリチュアリティ”に関して、説明せよ。(ランク4以上)

Q35:“Be formless , Shapeless , Like Water”とRefinement(精錬)との関係を述べよ。(ランク4以上)

Q36:“陰と陽の関係”を技法の使い方および意識の使い方にて説明、実践せよ。(ランク4以上)

Q37:相手の意識エネルギーの流れを察知するためのトレーニング方法を述べよ。(ランク5以上)

Q38:「センター・グラヴィティを使いこなす」とはどのようなことなのか説明、実践せよ。(ランク4以上)

Q39:全自重のピンポイント移動はどのようにトレーニングすれば可能となるのか説明、実践せよ。(ランク4以上)

Q40:空間のずらし、スピード、ボディー・フィール、そしてリズムとの関係を説明、実践せよ。(ランク5以上)


 以上、初級者編20項目、中級者/上級者編40項目を列記しましたが、これらがすべてではありません。
 たった60項目程度を理解し、体現できたからといって、JFJKDの深遠さを体験し、理解が深まったことにはなりません。実際に当会のトレーニングに参加して、本当に理解し、体現できているのかを自ら確認することも重要です。
 偉大なる達人、ブルース・リー師祖が創始したJFJKDは、これらの情報を見て、自分のトレーニングに加えたぐらいで体得できるほどクオリティの低い武術ではありません。
 しかし、正確な情報は、多ければ多いほど、レベルアップのための助けとなりますので、あえてみなさんのために情報を質問形式で提供させていただきました。
 解答はみなさん一人一人が自らの努力でリサーチしてください。解答のいくつかは、当サイト内で見つけられるようにしてあります。
 しかし、それらの知識を得て、ただ満足しているようでは不十分です。

 
「Knowing is not enough , We must apply. Willing is not enough , We must do.」
                                                    by Bruce Lee

 知識や思考というものは、トレーニングに応用してこそ、そして人生の中で起こる様々な変化に応用してこそ、活かされるものであることを心に留めておいてください。
 この項の内容が皆さんの師祖と武術に関する思いへの参考となってもらえれば幸いです。

“Daily increase , instead of daily minimize. Response like an echo , Adapt like a shadow.”

Jeet Kune Do JAPAN   日本截拳道継伝曾