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受験生は五人で、筆者は紅一点。建物のきれいさに見とれつつ、廊下の長いすに五人で座って静かに順番待ち。 呼ばれたら五人で指定の教室まで歩いていって、受験番号が一番早い人が ノックしたり「失礼します」ということをやった。教室に入ると 五つの椅子の上にそれぞれ紙が置かれていて、それを手にとって座るように言われる。 面接官はやや年配の方二人+やや若い人一人。「まぁみんなリラックスしてね〜、じゃぁ 一人ずつ簡単に自己紹介してもらおうか〜」なんてノリで面接スタート。 受験番号の早い受験生三人の自己紹介が終了。三人とも高校時代の運動部について 話しており、「キャプテンをしてました」という発言にやや感心気味の面接官。 いよいよ四人目筆者の番になり、軽く自己紹介。変わった経歴なのに何故か面接官たちはノーリアクション。 やや気まずい雰囲気の中、話の流れ的に「君は運動はしていないんですか?」…見るからにインドア系の 筆者は何とか「一応やってます」的なことを言ってみたが「へっ」と鼻で笑われただけ。ちょっと失敗。 最後の五人目は唯一地方(三重県)から来た人で、関西弁っぽい訛りが特徴的。 それだけで結構印象に残り、面接官たちもにこにこして好感を持っていたので少し羨ましい。 しっかりとした段取りがあるわけでもなさそうで「どうしようか、じゃぁとりあえず、一番目の人、 みんなにわかるようにその紙に書かれた質問文を読みあげてみて」と面接官。 最初のテーマは「医学生・医者と茶髪やピアスに賛成か反対か」といったありがちな話題。 読み上げた一番目の子はいかにも昨日黒染めしてきましたという感じなのだが 「僕は絶対反対です。医学生も医者も人の見本になるような行動をしないといけないと思います」など、 反対意見を強く堂々と述べた。が、面接官は「そうかなぁ、俺ピアスはちょっと…と思うけど茶髪くらい いいんじゃないかなぁと思うんだけど……年とったら髪染めてみるのも意外と いいんじゃないかなぁと最近思い始めてるんだけど、何、ダメなの?」との反論。 その反論内容があまりにも予想外でうろたえていきなり言葉に詰まる受験生。 それをみて他の面接官が「君が病院にいったとき、担当医が茶髪やピアスしてたりしたらその 医者に診てもらいたいと思う?」という質問を投げかける。当然「それはいやですね、 信用がなくなるというか…」と答える。「じゃぁ君が医学部に進学して、大学の友達が 髪を染めてきたら君は何ていうの?」「…やめたほうが良い、と云うと思います」 「毅然として言うの?『お前黒く戻せよ!』って」「いや、あの、もっと穏和に云うと思いますけど… 『戻したら?』って…」と結構苦しまぎれの回答。そんなこんなで時間切れ。 二人目はわりと無難にこなした感じだったが、三人目のテーマはエイズ。 なぜエイズは蔓延するのかという問題に対し、「発展途上国では教育が普及していないし、 衛生状態も悪く…」と多分大抵の人が答えるであろう回答。それに対して 「発展途上国だけじゃないでしょ、日本だって凄いんだよエイズは。 教育も普及しているし衛生状態も悪くない日本でエイズが広まっているのはじゃぁなぜだと思う?」 と厳しく突っ込む面接官。受験生はちょっと言葉に詰まったが、黙ってもいられないので 「その…若者は何というか、結構日頃から欲求不満がたまってるんだと思います…というか、 そうなんですよ、それで…」と答えてしまった。すると今まであまり突っ込みをしていなかった 一番若い面接官が 「じゃぁ君は、若者は溜まりに溜まった欲求不満を解消するためにみんなセックスやドラッグに走っちゃう って云いたいの?」 と呆れ顔で苦笑しながらたずねた。 「そういうひともいると思います」と答えるしかなくなってしまった受験生。 更に追い討ちをかけるように他の面接官が「じゃぁ、そうやって欲求不満を解消するためなら 何をやってもいいんだっていう人がいるとするよね、その人に君はどういうことを言う? どういう態度をとる?」と質問。「それは…その人の人生なので…」と もう諦めかけたような回答をし、そこで時間切れ。 やっと筆者の番になり、テーマは食糧難。自己紹介で滑ってしまったのと、 前の人の失敗を見たことで、慎重に喋ろうと決意。「何の統計だったのかは分からないんですが、 以前見た記事で世界で肥満の人の割合と、食糧不足でやせすぎの人の割合はほぼ等しい というのを読んだことがあります。つまり、深刻な食糧不足に苦しむ国もあれば アメリカのように肥満が問題になっている国もあるわけで、それが意味しているのは 食糧不足というよりも、食糧の不均衡であると思います」と回答。「それは、君が言っているのは 政治的な話になっちゃうのかな、国家の権力の話とか」と面接官。慌てて「国家の権力は実際に 均衡状態にないというのは明らかです。その権力の不均衡が様々なもの、ここでは 食糧の不均衡を招く要因の一つになっていると思います」と突っ込みにくい無難な回答。 話はいつの間にか環境問題的なものへ飛んで、発展途上国は熱帯の地域に多いが、 それと食糧難は関係あるかとかそういう質問になった。どのように答えるべきか多少考えたら、 それを見て「この質問は大変難しい課題だから、答えなんかないけれど、君はどのように 考えますか?」と救済。感謝!何とか無難にもとの持論につなげようと努力し、「結局は不均衡」 とかいう最初の結論に。 「じゃぁ少し話は変わるけれども、遺伝子組み換え食品をそういう問題の解決のために使うことをどう 思いますか?」と面接官。「将来的な安全性は誰にも分からない、実際にアレルギーの問題もある。 是正すべき不均衡があるならば、まずそれを正してから」というようなベタなことを述べたが、 何故か「安全性は誰にも分からない」ということを言った時に若い面接官が少し笑った。 でも他の二人の面接官は真剣な顔で聞いてくれていたので、気にすることなく回答。 時間切れのタイマーは鳴らなかったので時間は少し余っていたのかもしれない(「他に何かありますか? じゃぁもういいですかね?」と面接官同士で云っていたから)。 今までの三名の受験生よりも面接官の反応が良かった(ようにみえた)ので、 かなりほっとした。 最後の受験生のテーマは教育。あまり覚えていないんですが、「現代では 昔と違ってこどもたちをみんなで育てていく、という考えが薄く、教育は 学校か家庭、という二つしかない」というような内容を言っていたと思います。 さすがに他の四人の意見を聞いていただけあって、失敗もなく無事に終了。 「時間が余ったのでじゃぁ少し色々な質問をしてみようかな」といって 「友達をつくるときに大切にすること」「友達と付き合うときに求めるもの」「大学に入ったらやりたいこと」 を一人ずつ順番に。一問一答的な感じなので、 あまり長くなりすぎない回答のほうが良い(一項目15秒以内くらい?)と 思った。因みに、「大学に入ったら運動したい」という意見が圧倒的でしたが、 「CGの勉強をしたい」と筆者が答えたところ、何故か面接官がきょとんとしてしまったので、 また滑ったかと思ったら、「コンピューターグラフィックスのことですよ先生!(笑)」と 若い面接官が他の面接官に云ってみんな爆笑。「いやスマン、年寄りには分からなかった!(笑)」 とかなんとかいって、そんな感じで面接が終了しました。因みに 合格発表のときに見てみたら、幸い四番目の私は正規合格でしたが、 確か一番目と五番目の受験生も正規合格していたというような記憶があります。 残念ながら三番目のエイズの話題の受験生は不合格(非補欠)だった気がします…。 記憶違いであることを祈ります。 また、他のグループの面接の話を聞いたら、「社会と個人の利益が衝突したときにどちらを優先させるか」 という問いに対して、「個人の利益を優先させる」 「社会は人間が作り出した幻想だから」と答えた受験生がいたとか。 |
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