A MIDSUMMER NIGHT'S DREAMエピローグ
その孤独は、唐突に終わった。
復讐は果たされることなく終わる。
光に包まれる。
そう、この光は十年前にも。
――約束された勝利の剣。
黒い私が消されていく。
自分の役割を果たせないという意識。
ここで消えていくのが、自分の運命というのならば。
それに従うだけ。
抗うことなどない。
ただ想う。
自分の存在とはなんだったのだ、と。
どこにもあらず、どこにもあったもの。
名付けるならば、夢。
真夏の夜の、幻想のような夢。
泡沫、消え去っていくだけの夢。
果てしない悪夢だった。
しかし、忘れて欲しくはない。
悪夢があるからこそ、良い夢があることを。
それだけが、願いだった。
"A MIDSUMMER NIGHT'S DREAM" is over
あとがき
Fate/stay nightをやっていて思ったのが、
正義の味方がいたとしても、その正義は果たして誰もが求めるものなのだろうか? ということで。
最近は「正義」という言葉がとても信じきれないような世の中なので。
正義というのは極めて恣意的な概念であるから、
それを求める人もいれば求めない人もいるのが当然なわけで。
そんなの、世界中を見ていれば一目瞭然で。
だから、その正義がいったいどういうものなのか、という以上に、その正義を思う心情は本物なのか? というのが大切だと思うんです。
そして、その思いに忠実であること。
そうであったから、セイバールートでは、アルトリアの幸せな最期を思い、
凛ルートではあのアーチャーの笑顔があり、桜ルートではあの綺麗な花弁が。
ルートにより、士郎の選択には大きな違いがありますけど、その思いに素直であった、というのは変わりないと思います。
稚拙な文章に最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
できれば、感想のメールなどいただけましたら幸いです。
2004/03/24 霧越カズト