六花の白を緋色に染めて
霧越カズト
そらから舞い落ちる、白い、白い粉が、
この世の全てを、覆い尽くす。
すきなことも、
きらいなことも、
うれしいことも、
かなしいことも、
人々の想いを、
全て覆ってしまう。
全部、全部、全部……
「ねぇ、とても綺麗でしょう?
―――とめどなく降り続ける……
雪の結晶のことを”六花”って言ったりもするんですよ
―――白い、白い雪……
ほら、花みたいでしょう?
―――全てを隠していく……
とっても、とっても綺麗ですよね
―――僕の涙じゃ、溶かしきれないほどたくさんで……
でも、触れることはできないの……
―――ぼくは君に……
触れてしまうと……
―――全てが
……とけてしまうから……」
―――六花の白を緋色に染めて―――La Neige Blanche―――