タナタン絵日記
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★スピカ★
三月三十一日◆予感◆
きょうはいい天気、きれいな青い空。そしてくもはひとつもないだわ。私はいいことが起こりそうな予感がするだわ。だって小鳥がそういってるだわ。
決めただわ。私は三日後旅に出る。占いもその日が絶好調だっただわ。私の居場所はここにないだわ。だって学校のみんなは誰一人私と口をきこうとしなかったもの。きっと私は嫌われていた。違うだわ:!きっと私の美貌に憧れていただけなんだわ。
四月一日◆エイプリルフール◆
今日は旅に出ることを父さんと母さんに言っただわ。そしたら父さんは
「父さん、びっくりしたなあ。帰ってくるのはいつだ?早く帰ってくるんだぞ。門限は五時だ。」
ですって。バカにしている証拠だわ。娘をバカにしていいと思っているの。父さんは裁判で娘をバカにした罰で百たたきの刑になるだわ。違うだわ:!しょうがないからおこずかい千円UPで訴えをとりけしてやってもいいだわ。母さんは母さんで
「母さんはだまされないだわ。きょうはエイプリルフールだわ。」
娘の大切な出発の挨拶を四月バカと一緒のにされるなんて腹立だしいだわ。
四月二日◆準備◆
いよいよ明日が出発の日だわ。でも何を持っていったらいいのか困っただわ。雨が降ったら大変だから傘に、おなかが空いた時のあめ玉百個、時計、方位磁石。違うだわ:!忘れていただわ。私は方位磁石の見方がわからなかっただわ。これはいらないだわ。後は何を持っていったらいいか迷うだわ。カメラはいるわ、私の旅記念としていっぱい撮っておかないとだわ。ああっ、大切なものを忘れていただわ。鏡とくしは女の子にとって必需品だわ。ハンカチとポケットティッシュ持っていかないと先生に叱られてしまうだわ。もうこんな時間だわ。早く寝ないと、明日に備えてきょうはしっかりと力をつけておくだわ。
四月三日◆出発◆
きょうはいよいよ出発の日。父さんと母さんに
「いってきまーすっ。」
っていったら、笑顔で
「いってらっしゃーいっ。」
ですって。私は二人の子供じゃないだわ。きっと家の前の川で拾ってきたのよ。だから
「体に気をつけて元気で帰ってくるんだよ。」
っていう涙涙の物語がないんだわ。
タナタンはどこまでも真っ直ぐ進んだ。周りは全部緑。木、草、土、そしてどこまでも続く青い空。森の中に迷いこんだようだ。でも不思議と怖くはなかった。森のやさしい息吹を感じていた。
四月四日◆出会いT◆
とってもおなかが空いてきただわ。歩いても歩いても、同じ木と草と土ばっかりよ。なんにもなんにもないだわ。んっ、なんか、今とってもいい匂いがしただわ。あっちのほうで何人かの団体が歩いている。その中の一人が、パンを食べているだわ。その女の子はヒヤマと呼ばれている。悔しいだわ:!私よりスタイルがいいだわ。
四月五日◆出会いU◆
私のとってもタイプの人がいるだわ。その男の子はカオーニャと呼ばれている。一応団体の先頭にいるみたいだわ。リーダーなのかしら。でもとっても弱そうだわ。
四月六日◆出会いV◆
私がじっと後をつけて見ていたら、1人の人にじっと睨まれただわ。気付かれてしまっただわ。とっても怖い顔で睨んでいるだわ。怖いだわ:!どうしよう。その男の人はイズータと呼ばれている。
四月七日◆出会いW◆
私はあんな人に憧れてしまうだわ。強そうで、優しそうであんなお姉さん欲しいだわ。でも昨日見つかった男の人と良く話しているらしいだわ。仲が良いのか悪いのかわからないだわ。その女の人はリエと呼ばれている。
四月八日◆出会いX◆
あのさっきから威張り散らしてる人は誰なのかしら、強いのか、弱いのか、わからないだわ。でもそうね。いったん見た目は強そうだけど、間抜けな感じがするだわ。その男の子はカヲルという名前らしいだわ。
四月九日◆出会いY◆
私のカオーニャのさっきから隣にいるあの女の人は誰なのよ。けっこうきれいな感じだわ。カオーニャにくっつくのはやめなさいだわ。んーっ、なんか負けそうだわ。あの女の人は、ヨシミナだわ。
四月十日◆仲間◆
やっとみんな気付き始めてきただわ。ヒヤマはパンを少し分けてくれただわ。私もあめ玉を一個あげただわ。すごく喜んでくれただわ。案外いい奴なのかもしれないわね。イズータは私を今でも、ずっと睨んでいるだわ。リエさんは、
「本当はそんなに悪い奴じゃない。」
と言っていたけど、まだ話す勇気がないだわ。カオーニャはやっと
「タナタンも一緒に大魔王を倒しに行こう。」
っていってくれただわ。私はずっとその言葉を待っていただわ。ヨシミナも
「みんなで頑張ろう。」
って言っただわ。私は仲間ができるんだわ。とっても嬉しかっただわ。カヲルは
「俺がいるから、心配するな。」
ですって。本当に信じて大丈夫か心配だわ。私は仲間の印にみんなにあめ玉を二個ずつあげただわ。カヲルとカオーニャはすごくよろこんでくれたけど、イズータはやっぱり無反応。あめ玉嫌いだったのかしら。でも後でイズータが
「ありがとう。」
って言っただわ。その時始めて笑ってくれただわ。びっくりしただわ。みんなの力と私の力を合わせれば大魔王なんてこてんぱんだわ。違うだわ!私は何の力も持っていないだわ。でもくよくよなんてしないだわ。私はこのパーティの癒し系を目指すだわ。
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