B−6の写真
YAMAHA B−6
NATURAL SOUND STEREO POWER AMPLIFIER ¥190,000
YAMAHAのB6も実に印象的なパワーアンプでした。一辺29cmのLPジャケットほどの大きさの真っ黒な
ピラミッド型のデザインは強烈な印象を与え,しかも,そのコンパクトなサイズから200W+200Wの出力
が出されると言うのですから驚いたものです。                                    

このアンプが,これほどコンパクトでハイパワーを実現できたのは,当時,数社が発表していたスイッチング
電源によります。YAMAHAの場合は,X電源というものでした。このX電源は,サイリスタを利用して。AC
交流電流をスイッチングして制御するもので,(交流制御素子TRIACと呼んでいた)出力により制御するこ
とにより,電源トランスに流す電流量を切り換え,小型の電源トランスで大出力を可能にしたものでした。こ
のため,小型電源トランスでも,大電流を流しっぱなしにしないため,あまり加熱せずにすみ,大出力アン
プにもかかわらず,発熱量は驚くほど少なかったのが特徴でした。 
                      
B-6の前面と背面

音の方も,小型にも関わらずパワーの余裕を感じさせるものでした。当時の最先端のデザインと電源部に
より,現在のデジタルっぽい音かと想像されるかもしれませんが,どちらかというとソフトな感じの耳あたり
の良い音だったと記憶しています。                                         

当時流行したスイッチング電源は,スイッチングによるパルスが他に影響を与えることが嫌われたのか,
あまり広まることなく終わりました。現在では,たぶん採用しているアンプは皆無だと思います。しかし
CDプレーヤー等デジタル機器が発達した今,デジタルノイズをシールドする技術も相当に発達してい
るはずです。地球環境を大切にするために省エネが言われる現在,エネルギーの無駄を防ぐこのよう
な電源部の技術も見直されるときが来ているのかも知れませんね。                    

以下に,当時のカタログの一部をご紹介します。
 




 
 

新発想のX電源と,高SVRRアンプ+リアルタイム
プロセッサのX増幅による200W+200Wを,
かくも美しくハンドリングして新しい生命感を伴った
すごい低音が聞こえる−新次元パワーアンプ
◎交流の通電位相角を制御するTRIAC素子を採用した,小型
 にして巨大な電源−X電源                     
◎電源電圧の変動にきわめて強い高SVRRアンプ+100kHz
 一波でも正確にレスポンスするリアルタイム・ウェーブプロセッサ
 によるX増幅                              
◎全段ピュアコンプリメンタリィプッシュプル構成の基本回路によ
 る優れた諸特性                            
◎オーディオ用ケミコン,ファストリカバリィダイオードなどのクオリ
 ティパーツ採用

                            
 

●B−6の主な規格●                              


定格出力 
  8Ω・20Hz〜20kHz・歪0.003%
200W+200W
パワーバンド幅 
  8Ω・100W・歪0.02%
10Hz〜100kHz
ダンピングファクター 
  8Ω・1kHz
200以上
入力感度/入力インピーダンス 
  8Ω・200W
1.41V/25kΩ
周波数特性 
  MODE DC・8Ω 
    10Hz 
    1kHz 
    100kHz 
0dB 
0dB 
+0,−0.5dB
全高調波歪率 
  20Hz〜20kHz・100W・8Ω
0.003%以下
混変調(IM)歪率 
  100W・8Ω・ 50Hz:7kHz
0.003%以下
SN比 IHF・Anet work 127dB以上
チャンネルセパレーション 
    20Hz 
    1kHz 
    20kHz
95dB以上 
95dB以上 
75dB以上
定格電源電圧・周波数 AC100V・50/60Hz
定格消費電力 180W
外形寸法 290(W)×176.5(H)×290(D)mm
重量 9.0kg
※本ページに掲載したB−6の写真,仕様表等は1980年10月のYAMAHAの
カタログより抜粋したもので,日本楽器製造株式会社に著作権があります。した
がって,これらの写真等を無断で転載・引用等することは法律で禁じられています
のでご注意ください。
    
 

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