ゲレンデがとけるほど恋したい


 この映画では、西田さんは、結構男っぽく、ボーイッシュだけど、実は悩みを抱えているフリーライター役です。僕が見て印象的だったのは、清水美砂さんと一緒に車の中で「雨をみたかい」を歌ってるシーンです。西田さんはめちゃくちゃはじけていました。体でリズムをとって清水美砂さんと「I know!」と叫んでいるところが、僕の中では西田さんの一番シーンだと思います。他には、トラックの荷台に載り、リンゴを丸かじりするシーンとか・・・。


「・・・スノーグースバレーには神様がいて、
満月の日に愛する人の名前を呼ぶと、木霊が返ってくるの・・・。」


1995年 東宝 106分
製作:アルペン                 企画・制作:ザ・ヴォイス・プロジェクト
製作総指揮:水野泰三            企画・プロデューサー:宮島秀司
アソシエイト・プロデューサ−:玉置博 藤川昌澄 吉村仁
原作:永森羽純                 脚本:加藤正人 宮島秀司
監督:廣木隆一                 音楽:庄野賢一
音楽プロデュース:ビクターエンターテイメント
主題歌:「ゲレンデがとけるほど恋したい」 広瀬香美               
スキー協力:カイワスポーツクリエイティブ スキー監修:海和俊宏
撮影:佐々木原保志              照明:市川元一
録音:宮本久幸                 美術:丸尾知行
編集:鈴木歓                  助監督:佐藤隆之
ライン・プロデューサー:貝原正之

出演:大友実楠(ミナ):清水美砂      時雨賢(マサル):大沢たかお
    坂口歴(アンノ):西田尚美       川端柊輔(シュウスケ):鈴木一真
    大友八景(ハッケイ):柏原収史    松井健治(ケンジ):kenji
    岩崎雛子(ヒナコ):池内心       大坂結子(ユイ):酒井直子(アルペンガール)    倉橋貴子:夏木マリ


 ミナ(清水美砂)、マサル(大沢たかお)、アンノ(西田尚美)は学生時代以来のスキー仲間。ミナとマサルは恋人同士、まもなく彼らの思い出の地・ニュージーランドでゴールインを待つ身。アンノは16ミリカメラ片手にスノーボードを取材するフリーライター。3人でニュージーランドにやってくるところから物語ははじまります。
 しかし3人の胸中はフクザツ。マサルはリゾート開発のために、ニュージーランドへの転勤を命ぜられ、かつての恩人のロッヂを閉鎖する仕事を請け負うハメに。アンノは、恋に仕事に奔放に生きているように見えてその実、カメラマンとしての「テーマ」を見つけられないもどかしい日々。そして肝心のミナといえば、弟・八景(柏原収史)たちの無邪気な祝福に、「マリッジ・ブルーよ」と素直に言えないでいます。実は3年前にニュージーランドで消息を絶った昔の仲間で、恋人だったシュウスケ(鈴木一真)を忘れられないでいるのです。
 そんな3人の前に、行方不明だったはずのシュウスケが現れます。屈指のスノーボーダーだった彼は、ニュージーランドでも指折りの難所『アイス・ブルー・ホーン』に挑み、そして失敗。雪への恐怖に挫折します、しかしシュウスケは幻想的な美しさを誇る『アイス・ブルー』になお、魅せられてやみません。彼は抑えきれない情熱を、ニュージーランドにとどまり酒を飲むことで紛らわせていました。シュウスケの変わりようにショックを受ける3人。しかし、彼の出現がきっかけで、4人の仲間たちは再び心揺れ動くのです。
 マサルの進めるリゾート開発とロッヂの閉鎖に反発し、ひとり伝説の『スノーグースバレー』へ向かうミナ。危険な天候に阻まれ、雪山で身動きのとれなくなったミナの名を叫び、救い出したのは、シュウスケでした。山小屋の中で雪に閉じ込められ、ひと晩を語らうミナとシュウスケ。ミナはようやく、シュウスケからの『卒業』を決意します。
 そしてロッヂで、晴れやかな笑顔でカメラを回し始めるアンノ。『思い出は、建物がなくなってもいつまでも残る』という、ロッヂの主人の言葉に、自分の「テーマ」を見つけたのです。一方、辞表を手に上司・貴子のもとに向かうマサルがいました。ミナとは一時は式の延期も思い詰めたマサルでしたが・・・ミナと改めて結ばれる決意を固め、山から帰ってきたシュウスケに高らかに宣言します。
 「お前と一緒に滑るぞ・・・!」
 シュウスケの心の中で、「何か」が動き始めます。
 ミナとマサルの結婚式の朝。ひときわ美しく澄み渡った「アイス・ブルー・ホーン」の頂に立つシュウスケの姿が・・・・・・。