ストエカス・ラベンダ−  最終更新 H14.5.7 品種詳細はこちら
Stoechas Lavender :Lavandula stoechas (ssp. pedanculata)
育てる:

兎の耳、ラビットイヤーの愛称で親しまれるこの仲間。フレンチラベンダ−とも呼ばれています。香りは強弱がありますが刺激的な樟脳の香りがして、ラベンダ−のイメージとはかけ離れた品種です。。 一般的に花はずんぐり丸く、通常紫色の管状花が薄紫の花弁に8個x8裂付きます。 さらに特徴的なホウが2から8枚、5mmからながいもので3cm程度の長さでつきます。 ホウの色と、管状花のいろ、ベースの色に関連はなく、このバリエーションによって品種名が与えられています。株は1mちかい大株で、通常8〜15年程度育つ常緑の小灌木です。 上手く育てると草丈2mを越します。耐寒性はイングリッシュ種よりは弱くゾーン6まで。最低気温−8℃程度まではダメージをもらうものの、枯れても復活してきます。 湿気にもある程度強く、関東以南では楽に育てられる品種です。
 花期は不定期で暖ければ通年開花しますが、四季のある日本では、旬は5月上旬〜6月上旬が一般的なようです。花後の処理をしないと、結実してこぼれ種で実生を自然に繰り返し交雑してしまいますので、実生には要注意です。増殖はもっぱら挿し木で行います。 

利用:
鉢バナや切り花として暖地中心に流通しています。 カンファー成分が非常に多く、香りがきつく、食用、飲用になりません。 精油は特殊用途での応用方法はありますが、素人が手を出すべき物ではなく専ら花壇の彩り的な要素が強いようです。虫除け的に使う例もありますが、アブラムシの好物で虫がいっぱい着く現実を見てしまうと効果は疑問です。

品種集めの憂鬱:
上に立つホウの色、花卉につく管花の色、それぞれの長さの対比など、フレンチラベンダ−は品種の違いによる特徴が出やすく、分類しやすいラベンダ−です。 それ故か、特に新しい品種が毎年発表されていて、特徴をまとめていくのが大変です。日本では、フレンチラベンダ−の名前でフリンジドラベンダ−や、ペダンキュウラ−タが売られていたりして、混沌としています。こちらも実生による先祖帰りが頻繁に起こるので、原種たるstoechasやpedunculata、一応この仲間にあげられるviridis程度に
実生は留めるべきです。
 またまた、日本では白花フレンチ種だけで6種、ペダンキュラータ系で7種以上流通していて、非常に似ていて同じ物もあったりと、そのidentifyが難しくなっています。
白花フレンチ:ストエカスアルバ、リューカンサ、スノーマン、キャリコ、ホワイトドリーム、アルビフローラ。
ペダンキュラータ:ペダンキュラータ、ラビットドリーム、フェアリーウィング、フェアリー、妖精の翼、バタフライ、プケウー
など。


H14.5.7現在、55品種(怪しい重複品種6種を含む)を栽培しています。そのうち49種の写真を公開しています。
更新情報:
13.10.7 Blueberry を追加しました。
14.1.8 非公開苗をお預かりしました。
14.3.20 日清製油天使の翼を購入しました。
14.4.14ヴァレンソールの枝をお預かりしました.(ThanksKさん.)
     バーニーの苗をお預かりしました。(Thanks Aさん)。
14.5.7 ブルーベリーの写真と情報を載せました。


 


前提定義:ここでの記述は以下の観察に基づいてまとめてあります。 品種間隔差は、全て同一状況下で栽培し、観察比較をしています。計測は無作為5検体の平均数値を元にしています。ホウ:上にある兎の耳の部分、ベース:ホウ下の花基本部分−ここに小さな花が通常4列x8段で間に2列x4段に着きます。花の長さはホウとベ−スの合計で45mm。ホウとベースの割合は1:2で、ホウ15mm、ベ−ス30mmを標準としています。


英名 和名 Photo Topics
Angel エンジェル ホウ:白花色2大x2小:ベースは緑茶で黒紫花、ホウが大きく2:3全体に標準より小花で35mm程度。茎が弱く湾曲しやすい。フェアリーウィングのホウ白色変色種といういでたち。フレンチで一番脆弱。1998年頃からタキイさんが販売をはじめている。
Andreas アンドレア Newzealland産。プケウの導入変種で、ホウがやや赤い紫色である点以外はプケウと同じとされている。日本には1999、三春が持ち込み販売をした。
Avon view アボンビュ− 1990代初期ニュージーランド産。
ホウ:2大x2中で青みがっかった赤紫:ベースは薄紫で大きい黒紫花が12x8で着く。大きめのホウと花蕾の色の対比が美しい大型の強健種。日本へも1996頃から持ち込まれているポピュラーな品種。
Blueberry ブルーベリー 2001浜松の花き市場にてバーニーというフレンチ種とともに流通した。岐阜県の園芸屋(西垣さん)さんが販売しているらしい。(選手さん情報) 出目は判らないが「Blueberry Ruffles」と同じ品種であったとすれば、1997 VirginiaさんによってNzで作出された品種で、中背の大き目のホウがブルーベリーのように濃くなる品種である。(写真をデジカに変えました。飛んでますが勘弁してください。)
Blue mountain ブルーマウンテン/ストエカス ホウ4大x2小 赤紫でホウの割合が大きい。ベースは濃い紫で4x8、8x4。全体に大花で65mm。植物体全体が青みを帯びていて、マールに酷似しているが小型種である。ショウノウ臭が強い。
Bluemountainはニュージーランド、スタン・ユッジズの命名とされるが、L.a.の文献はあるが、L.sについての記載はみうけられない。一般に濃い紫の花が一面に咲いている風景に対してこの名称が与えられるようで、ストエカス群生地の風景につけられた地の一般的.なラベンダ−かもしれない。
Bunny バーニー NP
2001浜松花卉市場にて上市され、中京地区を中心に流れた品種。
Ballerina(バレリーナ)という品種は確認されているが、バニーガールのバーニーに関しては
品種の文献が見当たらない。岐阜県の園芸屋(西垣さん)さんが販売しているらしい。(選手さん情報)
Butterfly バタフライ James Compton,Papillon,Fairywing
ホウ4大淡赤紫でバランス良くヒラヒラが出る。ベースは赤茶ベースに小さめの黒紫花が8x2程度に疎らに入る。黒紫の花は小さめで比率1:1でホウが大きく全体に赤みを帯びている。脆弱。
英国でJames comptonとして売られていたものが、オーストラリアでFairywings、ニュージーランドでButterflyという名前で売られて3種分かれてしまったようだ。Pappillonとも差異がないので同種ではないかといわれている。
Calico キャリコ =Willowbridge calico
ビリデスの薄紫色花といった感じの品種で、ベースの花は薄紫色をしている。地味で大型のラベンダ−。1990初期ニュージ-ランド産。日本へは三春ファームを通じて2000からCalicoの名前で出回り始めた。
Delata デラータ ホウ2大x2小。幅1cmと巨大な花だが、花がくさび形になって、蟹のはさみのようでかわいい。鮮かな赤紫のホウが目立つ。Newzeals産で桐原先生の本にも記載がある。
Dream series
Violet dream
バイオレットドリーム カネコ種苗の商標登録苗。花の大きめなフレンチという出で立ちでタキイフレンチと形質が似ている。フレンチ種の選抜か?
Dream series
Lime dream
ライムドリーム カネコ種苗の商標登録苗。レイクロフトと形質酷似。
Dream series
Rabbit dream
ラビットドリーム カネコ種苗の商標登録苗。
ホウ:4大x2小幅1cm巨大な淡赤紫色:ベース茶緑で黒紫花花穂75mm比率2:3と巨大なホウの目立つ大きな花が魅力的で類似品種は今のところ見あたらない。
Dream series
White dream
ホワイトドリーム カネコ種苗の商標登録苗。今年度導入:詳細観察中。白花でストエカス。アルバに似ていて、中・長ホウ。
Evelyn Cadzou エヴェリンキャズー ニュージーランド1990初期の作品で命名は作者名から。
超わい性のラベンダ−でフレンチ種の中では最小の品種。50cm程度までしか育たない。花色は地味な黒紫。
Fairy
Fairywings
妖精の翼
フェアリー バタフライの項を参照してください。
日本ではFairy(ミヨシ)、Fairywing(タキイ),妖精の翼(日清精油)などのいろいろな名前で売られていて、混沌としています。それぞれ微妙に花期や外見が違うのは、入手経路が違いからかもしれない。
Helmsdale ヘルムズディル ホウ4大:黒紫色、ベースは黒紫で紫の花が浮かび上がるように4x8着く。花穂は少し長目で55mm。太めの花は比率2:3.5でホウが少し大きめ。 全体に黒めに見える地味な花はレンゲのような甘い青臭い香りがする。
1990年代ニュージーランド産で、もっとも花色が暗いラベンダ−といわれている。
James Compton ジェームズコンプトン バタフライの項を参照してください。
Safolk社製実生苗が日本では流通しています。
Kew red キューレッド =Kewpink
2001から日本中の園芸量販店で一斉に売りだされた。鮮やかなマゼンダのベースにウス桃のホウがかわいい。わい性で花は早咲き。秋にも咲く。英国王立植物園にて創生された。
Leucantha
Albiflora
リューカンサ ホウ:大2、中2、小2淡い緑白、ベースは白身捕りでオレンジ色花点白花が4x8と段違いに8x2入る。 花穂は20mmと小さめ。ストエカスの白花わい性種。植物体自体は同じ大きさ。ホウは短め。Nz産実生のalbifloraは一時期、相模原のマリポサで販売されていた。=L.s.leucanthaと考えている。
ストエカスアルバとは別種。
Lilic butterfly ライラックバタフライ HIJの種苗登録中のラベンダ−で、1999〜北関東を中心に販売された。ベースはバタフライで、ホウが少し青みがかる。わい性で樹高が25cm程度しか育たない。
Luisierii Type P ルイセリ,ルイジェリー 南ポルトガル原産のストエカス亜種。
ニュージーランド系のルイセリで、アメリカ系と形質が異なり、こちらはホウが鮮赤紫。ホウは4大で大きく目立つ。ベースは緑茶に黒紫花が4x8、4x4入る。花穂は65mmと大きめで比率5:8でホウが大きく目立つ。 花幅が大きく全体にずんぐりとした印象がある。三春ファーム系で2000より全国流通している。
Luiserii Type H ルイセリ,ルイジェリー 日野春HF系流通。おそらくはアメリカ産で持ち込まれた品種。ニュージーランド系と外見形状は似ているが、花が全体に淡くホウが特に青身を帯びた薄青紫になる。文献の記載からはこちらがオリジナルと思われる。
Lusitanica ルシタニカ 別名スパニッシュナローリーフ
南ポルトガル原産のストエカスの亜種で、濃い紫ホウが大きく目立つ。花自体はルイセリより大きく紫色が濃い。銀色の細い葉が特徴的でアメリカではSpanish narrow leafed lavender という名前で売られていたりする。
Major メージャー,マヨール 1980年代ニュージーランド産の比較的古い品種で株が大きく育つことからMajorの名前をもらった品種。ホウは4大で幅7mmと大きめで青紫:ベースは標準的でホウの大きさが目立つ品種。花穂は60mmと大きめで比率5:7。全体に青みがかった植物体で葉も大きい。
Marsh wood マ−シュウッド ホウ4大:青紫で目立つ。ベースは緑茶で黒紫花に銀色花点がはいる。4x8、4x4 花穂は標準でホウが少し大きめで比率2:3。1980後半ニュージーランド産。やや耐寒性弱い。大型に育つ。USA,UKなどでポピュラーな品種となり世界中で好んで栽培されている。
Merle マ−ル ホウ4大2小 幅9mmで青みがかった紫色。花穂は標準だが、スリムでベ−スは緑茶に黒紫花が4x8,4x4で入る。全体に青身を帯び、白い毛が目立つ。全体の株の大きさ以外にMajorと差異がないようだ。
Papilon パピロン ホウ:2大x2小で明るい赤紫が大きめで目立つ。ベースは緑茶ベースに黒紫が4列x8花,間に2列づつ4花が入る。ショウノウのにおいが強く、pedanculataに似ている。バタフライの項参照。
Pedunculata ペダンキュラータ 別称:スパニッシュラベンダ−、ロングフレンチ
ホウ:6大青みがかった紫:ベース茶緑で鮮青紫花が4x8。花穂やや大きめのスリムな花でショウノウの香りが強いストエカスの亜種。湿気にSensitiveで立ち枯れしやすい。
Pedanculata x marshwood ペダンキュラータxマーシュウッド ホウ大2中2:赤紫色で太く目立つ、ベース濃青紫で黒紫花が4x84x4入る。花穂は標準で比率2:3 ずんぐりとホウが目立つ。ペダンキュラータとマーシュウッドの交配種。
Pedanculata x viridis ペダンキュラータxヴィリデス ホウ:大2小2で濃紫色が短めに付く。ベースは濃青紫で黒紫花が4x8、8x4はいる。甘い薬品の香り。中型でまとまり、花穂は暗紫色、小型のピッパという感じ。ペダンキュラータとビリデスの交配種。
Pippa_h ピッパ(日野春) NP ニュージーランド原産。もともとPippaは現地語で小さいの意味だが、このラベンダ−は大型で1m近い大株に育つ。花穂も大きくホウも赤紫で目立つ。日野春系のPippaはアメリカ系で持ち込まれたと思われるがホウが大きく鮮やかな紫色をしている。
Pippa_m ピッパ(三春系) ホウ大4x小4、濃青紫のホウはわずかに8mm程度。ベースは黒っぽい紫に黒紫の花が4x8,4x4で入る。三春系のピッパは、文献の文献記載のものにくらべホウの色が黒色のように濃く、ホウの大きさも小さめ。
Pippa white ピッパホワイト ニュージーランド、PetarCarter氏の作出(1992)
ホウ:大4x小2白緑色、ベースは緑で蛍光紫の花穂が12x8つく。花穂60mmと大きく、比率は普通。 大柄に育つ。
Ploughman's purple プロウマンズパープル 赤紫の大きなホウが特徴的な、中背の品種。Majorによく似ている。
1993ニュージーランドPeterCarter氏により創生され、オーストラリアのラークマンにて名命登録された品種。Nz、Ploughman's nurseryの代表品種。
Plum プラム =Plum Joy
フレンチ種の中では小型の部類に入り草丈は60cm前後。はい性で幅広の灰緑葉も特徴的だが、草丈の割に大きめの花や鮮やかな赤紫のホウも目にとまる。TerryHatch氏創生。ニュージーランド産。
Pukehau プケウ Nzの現地語で「献呈の丘」を意味する神聖な名前をもつ品種。青紫の大き目のホウが特徴的な中背の品種で、アンドレアによく似ているが、ホウがやや赤みがかった紫色をしている程度の違いしかない。
Purple crown パープルクラウン オーストラリア産でペダンキュラータから創世された品種。文献ではpedanculataと差異に乏しいとあるが、Nzより三春ファームを通じて日本に入っている品種はPloughman's purpleに酷似している。Mayor、Merleを含めてあまり明確な差はもともとないのだが・・・
Raycott レイコット =Raycroft 1990初期オーストラリア創世のラベンダ−で、ホウの花色が花期に応じて変化するので興味をもたれた品種。やや大きめのホウが花の初期は薄ピンクから末期には紫色に変化する。
Sampaiana サンピアナ 東スペインや北ポルトガルの山岳地帯に自生するストエカスの亜種でペダンキュラータに似ているが
ホウ2大+2中 幅8mmと巨大でかつ青みがかった鮮赤紫のホウが大きめに目立つ。ベースは茶緑で黒紫花が4x8+8*3でつく。花穂は60mmと大きめ。カンファー臭最強。
Silverwings シルバーウィングス ホウ:2大x2小:緑ベースで黄色。鋭く延びるホウは羽根を彷彿させる。ベースは緑茶で黒紫の花が12x4で入る。花穂は標準サイズ。
Snowman スノーマン 一見白花フレンチに見えるが、ホウが終花まで全く立ってこない。
まさに雪だるまのようにずんぐりとしたままになる。
Summerset Mist サマーセットミスト ホウ大4で細め。緑混じりの茶紫色。ベースは緑で黒紫花が4x88x4で入る。花サイズは標準で地味な品種。香りも青臭さの目立つ。
Stoechas
タキイフレンチ
Stoechas blue
ストエカス,コモンフレンチ 実成でいろいろな物が発現していて基準かできない。当園の物はやや小振りの樹勢に短めの穂、小さめの花穂に短めのホウが紫色をしている。Safolk実成である。 この他にタキイ産系(全体に紫でホウが大きく青紫で大きめの花(花法師系(全体に黒紫でホウが短めで大きい花)などいろいろな品種がこの名前で流れている。
一般流通名のストエカス・ブルーも同じ品種を指す考えられるが、
日本では浜名湖GFさんがNz系のフレンチをその名前で売っている。
Stoechas alba
ストエカスアルバ/
白花フレンチ
ホウ:白色4x4x2が段々に入る。ベースに対してホウは短めで1:4。ベースは緑白ベースで、白にオレンジ花点の花が4x8+4x2で入る。花穂は全体に小振りで25mm。白花のフレンチ種でリューカンサよりホウの割合が大きい
Stoechas nana ストエカスナナ ホウx4で花穂に対して大きめの明赤紫花。花穂がストエカスに比べ小さく2.5cm程度。 植物体は大きさが変わらない。Ploughman's nuersery産。
SRP 非公開 NP 公開していません。
Tenshi no Tsubasa 天使の翼 NP
2002年、日清製油さんが発売開始した品種で、名前からAngelと同種かとおもわれたが、
オーストラリアからのオリジナル品種ということなので、観察中は別品種として扱うことにした。
花色紫の白ホウの品種で、(写真では)エンジェルよりもホウが太くて大きく頑丈そうである。
Valensole ヴァレンソール NP
2001年よりハルディン篠原系が全国発売を開始した品種。
ラベンダ−で有名なフランスのValensole地方の名前を戴いた品種。
外見はマーシュウッドと酷似しているが、差異は観察してみないとわからない。
Viridis/Green グリーン,ビリデス,イエローフラワー ホウ:2大x2中でクリーム色、ベースは緑で淡緑白の花にオレンジの花点が目立つ。 花穂は少し大きめで比率4:7でホウも少し目立つ。工作用ノリのようないやな香りがする。耐寒性乏しく大株四季咲き。枯れた蕾が毛虫のように見える。
Wine ワイン ホウ:2ワインレッド色:ベース緑ベースに明るい紫花が4列x8段中くらいの花穂で全にワインレッドの色。