冴木 硝子  Shoko Saeki

「美食より、観劇より、美酒をとる」

アルコールが好き、というよりも、バーという空間に身を置くことが好き。

ほどよい緊張感。その中で、仄かに酔いしれるひととき。

バー・タイムスをこよなく愛する作者が描く、

カクテルをモチーフにした男と女の粋な夜をお楽しみください。

SHOKO SAEKI NEWS

文芸社より

小説 【欠落】 を出版致しました

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文芸社ホームページ  http://www.bungeisha.co.jp

文芸社 東京都新宿区新宿1-10-1

TEL:03-5369-2299 FAX:03-5369-3066

もはや恋ではないなにか

けれども、そこにある深い想い

書名 【欠落】

四六判・並製・228頁

著者名 冴木 硝子(さえき しょうこ)

文芸社 1470円

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→【欠落】message


『傷心と空虚とジン・サワー』

 開店の仕度が整うと、彼は看板のネオンを点けるために階段を上がった。
 外は小雨が降り始めていた。生温さに混じり、肌寒さを残した花冷えの季節だった。
 雨に打たれて、地面に張りついた桜の花びらが街燈に照らされて雪のように白く浮かび上がっている。桜の終わりの、風情のある景色だった。
 彼は店に戻って氷を割っていた。扉が開く気配を感じて、いらっしゃいませ、といいながら扉のほうに視線を遣ると、そこには見慣れた女客の姿があった。
 女がスツールに掛け、カルチェに火を点けるのを確認してから、彼は何にしますか、と訊いた。慇懃すぎるわけでもなく、かといって馴れ馴れしくもなく、礼儀にかなった口調だった。そこに一種の距離感があった。少なくとも、女はいつもそう感じていた。
 

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<COOKTAIL STORY's back number>

「ビジューに秘めた告白」

「宝石」という意味を持つカクテルに秘めたバーテンダーの告白。

「ドリームを飲み干した夜」

女は男の見果てぬ夢だった。再会して気づいた夢の真実。

「ブルー・ムーンの真意」

「できない相談」という意味を持つブルー・ムーンを作ったバーテンダーの真意とは?

「ミスティに託した想い」

彼女の心が晴れる日を望んだバーテンダーの想いとは。

「相変わらずのテネシー・ウイスキー」

アルコールに刻を隔たりを感じるふたり。垣間見る過去の真実。


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