滝との出会い、それは今思えば中学生の頃に始まっていたのかもしれない。






中学生の頃、私は川での釣りにはまっていた(今は海の防波堤)。
主にコイ、フナがメインでハヤ(ウグイ)、ヤマベ(オイカワ)などを釣っていた。
渓流釣りというのは夢であり、そこで釣れる岩魚、ヤマメは幻の存在だった。
初めての渓流釣り歩きは、東京都で唯一日本の滝百選に選ばれた払沢の滝
がある北秋川での釣りだ。払沢の滝のすぐ近くまで道無き道を川に沿って
上がっていったが、小さな滝だが滝壺が広く、川の両岸が崖になっていたので
中学生の私達(2人でした)ではそこで行止まりとなり、戻って行った。
すぐ先に払沢の滝があったなんて・・・このホームページを作るようになって
初めて知った。あともう少しで大きな滝と出会い感動していたんだね。惜しい!

その時、足止めをくらった滝を見てみる?払沢の滝レポートに登場します。
滝名があったら知っている人、教えてください。






これも中学生の時である。この時のことは今でも鮮明に覚えている。
少年の冒険心をくすぐり、滝と渓流美に興味を抱いたキッカケである。
最高の思い出を残す時を過ごした。この時から始まっていたんだ。それを今気がついた。

中学生4人旅。目的は渓流釣り。目指す場所は奥多摩よりも奥にある丹波川(たばがわ)
の支流、小常木谷火打石谷である。中学生にとっては壮大なロマンの旅への挑戦である。
当然、車を運転できない私達にとって、そこへたどり着くだけでも遠い旅であった。
当時私は東京都日野市に住んでいた。出発は真っ暗な夜中、歩いて友達の家を経由し、
約2時間くらいかけて日野駅にたどり着く。始発だったかは覚えていないが、隣の立川駅まで
行き、青梅線で奥多摩駅(終点)まで行く。1時間以上かかったと思う。そこからバスの
始発に乗り込み、やはり終点まで行く。ここまでまた1時間くらいかかったかも。
途中、バスの運転手が新聞の束を降ろしていく。それだけでも不思議な光景だった。
途中、道路工事の場所があり、危険(バスが転落する?)ということで全員バスから
降ろされ、工事現場を歩き、そしてまたバスに乗った。街中で育った私達には次々と
予想外なことばかり。終点から歩きだ。道は現在国道(当時も?)だったので舗装された
道路を1時間以上歩き橋に出る。地図を見ながら川の道筋と道路の位置関係を確かめる。
観光地ではないから看板なんて一切無い。橋の下には丹波川本流の豪快な流れがある。

目の前に切り立つ谷があり、支流の流れ込みが見えた。あそこだ!そう、小常木谷が本流に
流れ込む場所を見つけた。しかし、本流の向こう岸だ。本流を渡るために張られたロープが
かかっていた。しかし、本流に入れば、肩まではあるであろう深さと、激流の流れ。とても無理。
そこで橋を戻り、遠巻きするための道をさがした。道といっても沢登りや渓流釣りをする人しか利用
しないであろう、歩いて踏み固まった土を探して草むらに入った。どうやら少し山の中を歩いて崖
から降りるようだ。支流合流ポイントへ降りる崖(もう道ではない)を見つけ、落石が積み重なった
ような斜面の崖を一人一人降りた。なんせ、歩くたびに足元の石が崖下へ崩れ落ちる。危険な
難所であった。やっとの思いで全員降りる。すると支流入口の両岸は崖、崖と崖の間に川が流れ
ているのだ。水の中しか進むべき道は無い。しかし浅く、流れも緩い場所だったので問題なく川に
入った。本流はそこからV字峡谷が始まり、本流での渓流釣りはここからがメインである。

丹波川は、雲取、飛竜、笠取山などの奥秩父と対する南面で、ほとんど原生林、渓流も険谷である。

入口からすこし遡行すると、左右に川の流れが分かれた。まずは右側の火打石谷から攻めること
に決めた。途中小さな小滝群があり楽しめる。なるべく川には入らないように歩くが、岸は岩が
ゴロゴロ、道も人工物も全くない。数mある滝の横の絶壁の崖をよじ登ったり、台風で倒れたで
あろう大木が滝壷から滝の上にかかっている3mほどの滝があり、滑るがそこを登らないと上流へ
の道が無い。本流は空が開け陽が射す明るい谷だが、ここは谷が狭く木が覆い茂り、また岩肌が
黒く漆黒の谷である。数多くの流木が川を覆い隠し、その下には激流が流れていた。
「ここで川に落ちたら、流木のトンネルに飲み込まれ死ぬな・・・」そう言ったと思う。今思えば
何の装備も持たず、経験も無い中学生達には超危険地帯であった。
それでも立ち向かって行った。途中、釣竿を踏んでしまい折ってしまった。もう釣りなんてどうでも
よかった。釣りよりもこの沢登りの冒険に酔いしれていた。最高の気分だった。
そしてついに、火打ちの大滝(落差10m)と出会い、それ以上は進めず引き返した。
今だったら絶対写真を撮りたかったであろう滝との出会いであった。今では姿形を覚えていない。

お昼に食事(おべんとう)を食べ、自然の中でみんな冒険に満足していた。探検隊気分である。
きっと、観光地以外の滝を求めて旅をする人は、こんな気分なんだろうね。ワクワクしてしまう。

食事後、左側から流れる小常木谷に入った。ここはさっきまでの谷とは全く違う。
火打石谷が漆黒の谷であるなら、ここは美白の谷。粘土質の土だったのだろうか?渓流の岩が
白いのである。白と黒、全く対照的な谷達である。自然とはなんとも凄い、そう思えた。
こちらは、先ほどの谷より広く歩きやすい。たくさんの小滝がある。ナメ滝群である。
釣りポイントは数多い。しかしどーでもよかった。誰一人釣りをしていなかった。
とにかく時間許す限り限界まで歩こう。みんなの目標が固まった。とにかく大きな滝まで
行こう。これがやる気にさせた。ここには銚ノ子滝(10m)、くの字滝(10m)、不動滝(12m)、
大滝(20m)、噴水滝(10m)、巾広滝(10m)がある。そして、たぶん最初の滝であろう
銚ノ子滝にたどり着いた。綺麗な大きな滝だった。今でもなんとなく覚えている。
左側から更に上流へ遠巻きする道があったが、この滝を見て満足してしまい、なんせ大きな滝まで
行くという目標を達成したのと、時間が許さないからである。ここまで来るのに誰一人会わない。
やはり子供が来るような場所ではない。帰り道が足早になる。そこに問題があった。
一人が転び、足からかなりの流血をしてしまった。そこへ偶然渓流釣りをしに来た人が一人通り
かかって包帯を巻いてもらった。もう足を濡らせない。でも帰らねばならない。
川に入るような場所はみんなで彼をおぶり川を渡る。もうサバイバル状態。
難所多数・・・しかし入口までたどり着き、落石だらけの崖をよじ登り(数十m)、帰り道についた。
帰りのバスではもう達成感と疲労でグッスリと寝込んだ。無事とは言えないが、中学生4人は
大きな冒険を制したのである。ものすごく楽しかった。一生忘れない。15年くらい前のことな
のに鮮明に覚えている。とにかく最高だった。間違いなく滝好きはここから始まった。



それから月日が過ぎ、社会人になって車も持ったいる私は再挑戦をした。
たまたまもっと奥の一ノ瀬高原へ星を天文同好会のみんなと見に来ていたので、帰りにみんな
と別れ一人で行ってみることにしたのだ。あの中学生の頃見たあの場所をもう一度見たくて
自分を抑えることができなかった。今回は渓流釣りのための腰までゴムの長靴を履き、装備は
沢登りには過去より万全であった。しかし、失敗したことに、入口へ行くあの道が見つからない。
元々道じゃないし。間違った所を歩いてしまった。なんかやけに険しく、斜面を横歩きしながら
谷の上の壁近くを歩いている。もう木につかまるか、しっかり根のはった草につかまらないと
立っていることさへ出来ない。これは変だ。気がつくのが少しだけ遅かった。引き返そうと思い、
つかまっていた木を右手から左手に持ち替え、谷側の足も左から右へ・・・そこで気がついた。
なんと、手足が左右逆になっただけで、全く歩けない。得意不得意が左右ではっきり出た。
足を踏み外しても、手が滑ったり、力尽きても谷底へ落ち、激流へ飲み込まれる。
かなり不安になった。絶望的な気分を味わった。一歩も動けない。手は体重を支えている
状態。いつ体力の限界が来るかで危険な状態に進む一方であった。最悪だ。死ぬかも。
本気でそう思った。辺りには人なんていない。これが自然というものか。怯えた。
しかし時間が立てば立つほど危険が増す。もうこのままいても落ちるだけだから、進むしか
なかった。怖かったが、足が滑らないことを祈りながら一歩一歩ずりずりと進んだ。
こんな思いもしながらも何とか行くべき道までたどり着き、ようやく崖下へ降りた。
怖かったが、これ程の落差のある場所はもう無いのを知っていたので谷へ入った。
あの銚ノ子滝まで一気に遡行し、対面した後すぐに帰路についた。帰りに谷へ入ってくる
2人組の釣り人にあった。まだ明け方のことであったため、「もう帰るの?すごい早いね」と
声をかけられた。満足した再挑戦であったのと、一人で渓谷へ入るのは危険であるというのを
覚えた。あのことがあったから、家族とは危険な場所へは行かないようにしている。
あんなに危険をおかさなくても綺麗でりっぱな滝はいっぱいあるのだから。

いつかいっしょに行く人がいたら、絶対今度は写真を撮影してくるつもりです。来年(04年)挑戦したいな。

このページを作成後、ホームページを色々見て知ったことを付け加える。
銚ノ子滝より以遠の滝は、遡行に難易度の増す場所で、その時は引き返して正解だったことを知った。
そして驚いたのは、火打石谷の奥には、落差70mもあるのに、地図に載っていない名も無い
まぼろしの大滝があることを知った。ここへはかなり難易度が高いので、沢登りする方でも苦労
するようで、記録も少なく幻となっているようだ。その近くには40mの滝もある。
両滝とも写真は紹介されていたので、実際に存在もするし、人が入れないわけでもない。
こんな所へ行ける人は幸せだが、私にはその技術も装備も勇気も無い。






大学生になってから、車でドライブするのが好きになり日本各地を旅行した。滝のある場所にも
たくさん行った。ここで紹介している滝はあくまで27歳以降に行った滝だけをあげている。
しかし、実際にはそれ以前から滝のある場所をたくさん訪れている。静岡県の浄連の滝や、
北海道の流星、銀河の滝など有名な滝もたくさん訪れている。しかし、あえて紹介している滝は
妻と訪れた滝のみを紹介しているのだ。写真も以前は人物も必ず入っているもので、滝を紹介する
には使いにくい写真ばかりなのだ。

さて、27歳より以前のことであるが、称名滝が近くにある某旅館で「日本の名瀑」という
日本の滝百選を紹介する薄い本を見つけ、綺麗な写真がいっぱいだなぁーぐらいのつもりで購入した。
そして、称名滝を観瀑しに行った。
その姿は予想以上に壮大で、日本にもこんな落差のあるでかい滝があるんだということを目の当たりに
した。それも同じ滝壺にはその落差をはるかに凌ぐ500mのハンノキ滝が流れ込んでいた。
あまりにすごい。4段の迫力のある称名滝。そして上空の低い雲から流れ落ちるように何秒もかけて
しぶきが落下してくるハンノキ滝。何なんだこの滝は! 華厳の滝のような滝しか知らなかった私に
とっては衝撃が走った。滝といっても全く違う姿。日本でもこんなスケールの大きい場所が存在する。
この時、日本の滝百選の他の滝も見てみたいと初めて思ったのである。これが、滝のある場所へ
ドライブすることが楽しみになったキッカケである。日本一の滝はやはり凄い。



若き日の私と称名滝である



妻と来た時はこんなに水量が多かった。すごい迫力!


これも昔の写真。北海道の羽衣の滝である。






27歳の時に妻と出会い、滝のある所や色々な観光地を旅歩いた。
その中でも思い出に残る滝の1つは、日光の霧降りの滝である。
観瀑台は高台にあり、遠くにある滝を見下ろすのが一般の観光である。
しかし、どうしても滝壺へ行きたくなり、レストランの人に行き方を聞き、
危険のため立入り禁止という看板を横目に、滝壺へ下る荒地に入った。
道ではないが、歩けない程に危険を感じるコースでもなかった。しかし、
傾斜が長く続くので、一気に下ったらバテバテで口数も減った。



こんな場所を歩いて降りていった・・・道なんて無いじゃん!遠くに滝が見える。



滝壺に到達した。
高台から見る滝も綺麗だが、今まさにその滝が目の前にある。
真近で見る滝の迫力、美しさに感動した。
行ける場所なら行けるとこまで歩く。この楽しみを知った。


そして今、私が見てきた滝を多くの人に見てもらいたくて、ホームページを作り始めたのである。



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