ロックがわかる超名盤100 (ON BOOKS 21)



ロックがわかる超名盤100 (ON BOOKS 21)
ロックがわかる超名盤100 (ON BOOKS 21)

商品カテゴリ:アート,建築,デザイン
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個人的には・・・?

ビート?R&B?ブルース?サイケについてのアイテムが無いに等しく、
スワンプ、サザンロック、ウェストコーストに関しての項目についても同様でした。
反面、?パンク?ニューウェイブに関連したアイテムは多くあり、
60s初頭?70s半ばくらいまでのロックを掘り下げようとする者にとっては
あまり役に立つ内容の本ではありません。
ネット購入で内容が把握できなかったとはいえ、買う本を間違えてしまった感じです。
渋谷さんのといっしょに読んでます。

本書のディスク選考基準は(本書P4より)、
・ビートルズ登場以降、60年代半ば以降のアルバム。
・2005年時点で鑑賞に堪えうるもので、原則CDで入手できるもの。
・原則1999年以前の作品。それ以降は評価が固まっていないから。
・表題作品100枚、参考作品200枚。
・1アーティスト原則1枚。よって300組弱。
だそうです。
相当数がメジャーかつ無難な作品で、“いわゆる”ロック入門ガイドとして良くできて
いると思います。一方、1?2割はメジャーとはいえないですが、著者の思い入れが
色濃く出ていて、これまたベンキョウになる。
文体は、さすがライター講座で人に教えてらっしゃるだけあり、熱気がこもっている
と同時に、良く整理されていて、渋谷陽一さんよりうまいんじゃないかと思います。
ただ、“人生で一番好き!”的な最大賛辞が乱発されているのはご愛嬌でしょうか。
一方で、ジョンレノン、ヴェルヴェッツ、ニルヴァーナあたりでは一歩引いた冷静な
書き方をしていて、ただのロック好きのおっちゃん(失礼!)ではないなとも思わせます。
新書ですから誰もを完全に満足させることはできないでしょうけど、ともかく、
ロックが好きで、活字アレルギーがないのであれば、一読してまず損はないと思います。
なお、一点引っかかったのですが、著者いわく『フーズネクスト』にピンと来ない人は
「ロックに縁がない」らしいです。私はこの作品苦手なんで(『マイジェネレーション』は
好き)、ロックに縁がないんですね…。


若いリスナー向け

こういった名盤ガイドは通常ブルースあたりから取り上げて、
ロックの歴史に沿ってという体裁が多いのですが、この本のメインは
パンク/ニューウェーブです。
比較的最近の作品が多く紹介されているので、ロックのお勉強が目的
ではなく単純に聴いて楽しみたい方には良いのではないでしょうか?

ただし、ロックの全ジャンルに加えテクノ、ジャズまで紹介していますので、とっちらかった印象は否めません。
新旧硬軟

こういったガイドブックを著すことは、きっと難易度が高いだろうなと思う。

まず、客観だけでは成り立たない。たとえば、スプレッドシートのようなものを想定して、表頭にジャンル、表側に年代を置いてみて、そのまま表の中に代表的な名盤と云われるものをはめ込んでいけば、何のソツも無い「ロック名盤100選」が出来上がるかもしれない。しかしながら、そんな風に出来上がったものは読者にとって毒にもクソにもならないだろう。そこには、書き手の想いが無いからだ。『本当の評論は、人のことより、自分のことを書く』(by 早川義夫)。「自分がどう感じたか」という主観が無い文章なんて脂を除いた秋刀魚みたいなものだ。

このガイドが優れているのは、この客観と主観の絶妙な組み合わせだと思う。
客観ということで云えば、ロックというジャンルの壁をまたいだ作品か、特定のジャンルを深耕した作品を意識的に選択しているように感じる。つまり、表現を広げたか/深めたかという暗黙的な基準があり、選ばれたものにバラつきを感じない。一方で、主観の側では、著者の思い入れが強烈に文章として表現されている。具体的に、人に行動を促す力(借りて聴いてみようとか、買ってみようとか)がある。
Radiohead世代もナットクの1冊。

この本のイイところは、60〜90年代まで、すべての時代のロックが同等に扱われていること。

「名盤ガイド」は山ほどあるけど、60〜70年代が中心の本が多い。たしかに多くの「歴史的名盤」はその時代に生まれたのかもしれないけど、NirvanaやRadioheaを聴いて育った(?)20代の読者からしてみると、正直言って「オヤジロックばっかり、もういいよ」という感じなんですよね。名盤なのはわかってるけど、どうしても、聴かなきゃいけない「お勉強」みたいな気がしてくる。

その点この本は、「イマドキ」のリスナーが読んでも、知ってるアルバムが多いと思う。やっぱり自分の持ってるアルバムが載ってるとうれしいものですよね。まずそこから読んでナットクすると、他のページで紹介されている昔の名盤なるものも聴いてみたいという気になるってもの。

それに、「and more」というコラムが各ページにあって、「このアルバムが好きなら、これも好きかも」という関連づけがされてあるのも実によい。これは持ってるけど、これは聴いたことないから聴いてみようって思って、そこで世界が広がる。この選盤がまた絶妙で、時代も洋邦も飛び超えて、たとえばThe Smithの項にスピッツが関連づけられてたりするところなんかもひそかに面白い。

本文もただの「紹介文」にとどまらない、時にハッキリした物言いが好感度大。筆者の、新旧ロックに対するイーブンな姿勢と愛情が感じられる1冊。



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