空色の言葉




101桜

桜の花びらを敷きつめて
わたしは眠ってしまう
かざした手はほのかな薄いピンクで
ここから見るあなたもそんな色に見える

あなたは少しあきれたような顔してる
わたしは微笑みながら
桃色一面の風景と風に目を細める

はらはらと落ちてくるカケラを頬に感じて
暖かい命を地に感じている
目は満開の桜を映して
わたしはただ安らぎに安心している
いまだけはあなたよりも
桜を好きかもしれない

あなたがぶっきらぼうに突き出した手に
思わず桃色から視線がずれる
わたしは何もいわず手に手を重ねている

夢みごごちで
まだ周りが桜色で
あなたがその世界にいるから
思わず瞳が揺らいでドキドキする
桜色の世界はわたしだけの宝物だったのに……


102停滞

立ち向かうのが怖くて
毎日手前で足踏みしてた
あなたがこんなに近いのに
心はちっとも近づけない

一歩踏み出せば言葉が出そうなのに
どうしても一歩が踏み出せない
このままでいいわけないのに
わたしには何もできない

何もおそれないあなたに
恐いものがある?
わたしはあなたみたいな
強さがない
あなたに憧れているあなたみたいになりたかった

すっと息を吸って
顔を上げてみる
あなたの見ている世界はどんなに広いんだろう
地面ばかり見てたわたしは空と建物と人を見る

……それは驚くほど大きくてきれいだった
この世界をまっすぐ見ているあなたは
誰よりもすてきだと思った

一瞬あなたにかける言葉を本気で考えていた
話さずにはいられなくなる心


103欠けているもの

あなたのことしか考えられない自分
あなたのもとにいきたい
強くなったはずなのに……
あなたのことでは弱いまま

話せるだけで幸せなのに
なせこんなに寂しいんだろう
あなたがいつも笑ってくれるのに
それだけを夢見ていたのに……

どこにいてもわたしは弱い
あなたのことしか考えられないから
自分の気持ちは分かってる
気持ちに立ち向かわなければいけないことも
いくら言い聞かせても……

あなたの通った道をみつめる
それだけで泣いてしまう
毎日会えるのになおあなたのことだけ考える
いくらあなたといても笑顔見ても
欠けたままの心
たくさんあなたにもらったものがあるのに……
足りないものなんてないはずなのに


104消極的

視線そらして
見たくもない広告を見る
あなたと視線が会うと
思考が飛んでしまうから
あなたが視線を外すと
ほっとしている

あなたが好きだから
嫌われたくなくて
視線はまっすぐだから戸惑ってしまう
この笑顔をずっとむけられるかと……
崩すのが怖くて
わたしの気持ちを知られるのが怖くて

他の人には感じないのに
どうしてあなたが恐いんだろう
あなただけにいつもドキドキして……
どんな話をしていても
他の人より魅力があって
こんなに優しく接してくれているのに
恐いと感じてしまうわたし……

あなたの事たくさん知りたいと思っているのに
本当のわたしを知って欲しいと思っているのに

あなたの顔を見ているだけで言葉を失って
言葉にただ耳を傾けるだけ
あなたを見ていたいからそっと
横顔を見ているだけ


105強いままで……

あなたを見かけたのは何度めかしら
何度見てもその瞳は変わらない
好きって気持ちは奇怪
どんなに思っても思い尽くすってことはないんだもの
わたしの心はあなただけ
いつも悩みだけ占めていたのに

それはあなたへの気持ちに変換されてしまったの
わたしの心は強くなった
あなたを思っているから

前はこんなことなかったのに
あなたの存在は私を変える
望んでいたわたしに変わっていく

気持ちが重い
怖くなるくらいのあなたへの気持ち
言葉を初めてかけた日の
激しい興奮と寒気と目眩
自分じゃないみたいな声

あなたが好きなの
変えようがない気持ちなの
バス停で待つあなたの横顔が好き
どうすればいいか分からないけど
あなたを好きでいさせて
強いわたしでいさせて


106つらぬく心は終わりまで

あなたの心がわからない
こんなに好きなのに
わたしの気持ちも届かない

どんなに話しても不安
あなたは今何を感じているの?
そう聞けたらいいのに
あなたの答えが恐いよ

考えてみる
あなたを見ているだけで嬉しい
笑顔を見ていたい
あなたの強さに触れていたい
わたしの憧れ大好きなあなたを
あなたは何も望まないけれど
いつも視線はゆるがないし
隙なんてないけれど
言葉を交わせるだけで幸せだわ
言葉一つ一つがわたしの宝物なの

初めて交わした言葉からずっと
あなたの全てを心で抱きしめたい
わたしはあなたからもらった強さで
あなたを好きでいる

いくらもがいても
この恋から抜け出すことなんて
決してできない
これだけはいつも感じ続けているの
これは最初で最後の恋なんだ


107幻影ではなく現実

隣にいるのがあなたなんて今でも信じられない
憧れて心で想って頭ではいつも追いかけていた
想うことしかわたしにはできなかった
だから恋が叶うことなんて永遠にないと思っていた

目に映るのは大好きなあなた
蜃気楼でも幻でもない
いつ見ても消えることがない……

あなたの声に心が熱っぽく反応する
わたしは今でもあなたに憧れているから
言葉一つ一つがわたしの幸せなの
側にいるだけで嬉しいから
このままただ一緒にいたい
望まない
あなた以外は何も

でも恋してたときは
あなたを望むことなんてなかったのに
ただ見ているだけで幸せだった……
今もあのころも
わたしにはあなたが見えて幸せだった


108真実の顔

何も感じないはずだった
わたしは感情を失っていたから
あなたに会ったときの気持ちは
わたしには分からなかった

いつも笑っていたけど
だれも心を許してくれない
泣いていても
誰も寄せつけたくなかった

どうしてあなたに会ったとき
忘れたいと願ったんだろう
いままで築き上げたわたしを
あなたにだけは見られたくなかった

あなたには悲しい時そばにいてほしい
嬉しいとき一緒に笑いあいたい
あなたの微笑みは優しくて
言葉も信じられないほど柔らかくて
あなたの前ではほんとのわたしでいたい
嘘はつきたくない
あなたに嘘の笑顔は向けられない……
絶対にできない
あなただけにはできない

本当のわたしの笑顔を見て……
たまに悲しくて泣くけれど
自分に嘘をつくけど

あなたには嘘はつかないから
ほんとのわたしをみて
まだこの気持ちをなんて呼んでいいか
分からないけど……


109と晴れの違い

聞こえないあなたは叫んでいるのに
わたしに声は届かない
飛ばされる
不思議な力で
どうしてもあなたの声を
伝えたくないかのように

風の吹き荒れる日
傘は色とりどりで
綺麗なお花畑にいるような錯覚を起こす
あなたがいることは知っていた
毎日その場所で
空を見ていたから

手を伸ばすと
必ず雨が降る
それは私の力
あなたは気づいていたのね

だってあなたが空を見ると
必ず晴れになるから
あなたはわたしが手を差し出すと
空を見たから

風を抱いて走りたい
そんな風に思ったの
あなたが少し憎くて
でも興味に勝てなかった
混乱した時は
風が道を示してくれた

あなたが叫んだ言葉はわたしには聞こえない
一番聞きたかった言葉だったのに
あの風の中でわたしは手を差し伸べようとしてた
雨もいいのよって
あなたに伝えたかった
あなたの言葉やっぱり分からない
でもあなたの気持ちは伝わった気がする

頷いていたから
そうあなたは頷いていたでしょ?

明日はまた雨かしら?
わたしの気分しだい?
きっと明日からはわたしとあなたの気分次第

110孤独な夜

あなたは立ち上がり
いつものように夜の闇に消えようとする
わたしは今日も
あなたの前に立ちはだかる

一人になりたくない
この夜の闇にわたしを沈めないで

あなたの目に
わたしが映ることはない
大事なものは
あなたにはない

分かっていても
すがらずにはいられないわたし
わたしと恐怖

私はどうしてわたしなんだろう
あなたといるわたしでないといけないんだろう
決して振りむかない
あなたの足音を頼りに
静かについていく
先が見えない道を
本当は一人で歩いている



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