空色の言葉





151疑問

昨日まで友達だったあなたの手を取る
暖かいまなざしに戸惑って
結局微笑む

昨日までと違う事ことを意識しながら
石畳の階段に座り込む

わたしはあなたの言葉を聴く
変わらない低い心地良い声
昨日までは友達
でも今日からは違うから

変化のない声に
鼓動が止まらない
目を閉じて平静を呼び戻しても
失敗し続けて……
今日からの違いをどう表現したらいい?
あなただってそんな言葉
困るに決まっているのに
対処できないから疑問はふくらんで

言葉は閉ざしたまま
わたしはあなたの声に耳を澄ます
小石をけりながら
あなたが言葉を切る瞬間をじっと待つ
どんな風にあなたは考えているんだろう
この疑問のふくらみは
あなたの答えに弾けるだろうか


152差

包むことを教えてくれたのはなぜ?
わたしは責めることしかしなかった
いつも笑顔でいられるなんておかしい
辛いことたくさんあるのに

飛びはねるように上をみて
答えは上にあると言っているようだった
一緒にいることで癒されるなんて
わたしは考えたこともなかった

あなたのこと泣くくらい
嫌いだった
いつもなんでもできて
明るくて前向きで
わたしにないものをみんな持ってたのに
自慢なんて言葉はあなたにはなかった

一緒にいるとつらい
何でも出来るあなたの目を
悲しげに見つめてしまう
でもほんの数秒
席を外しただけで
心は乱れて錯乱する
あなたはそんなこと思いもしないわね
わたしが溺れていてもう水上にでることは
できないだけね


153藍色

きみの悲しげな瞳にはっとする
いつもぼくはそう感じる
きみの言葉は優しい
人を傷つけまいとして一生懸命
それともきみが傷つかないようにしている?
きみを見ると抱きしめたくてたまらない

きみの瞳に暗い藍色の光が覗くから
きみを何度みてもその色は揺らがない

それはぼくを恍惚とさせ
哀しい夢を見せる
ぼくの見るきみの夢には
瞳の色だけがくっきりと浮かぶ

ぼくにはきみの心を解くことはできない
そんな気になる
劣等感なんて感じたことなかったのに
きみの瞳はぼくを戸惑わせる
きみを癒せる奴は他にいるんじゃないか
痛む心に耐えながらそう思う

きみに笑いかけていても
不安が沸き上がる
ぼくはきみにはふさわしくない?
きみから離れたほうがいい?

でもきみの哀しげな瞳はぼくを離さず
ぼくもきみから離れたくはないんだ


154変わる時間

優しいきみをぼくは信じない
柔らかい微笑みはきみのものじゃない
真似して笑いかけても
心は動かない

夏の木陰で木から降る光を見てた
きみは不意にあらわれて
隠してたアイスを
ぼくの頬にかすめる
冷たさに起き上がるぼくを見て
きみは笑って逃げ出す
優しすぎはしない
でも嫌いなはずがない

変わり始めるきみ
始まりがいつだったか分からない

何度も遠慮なく心に踏み込んだ道には
今は誰も訪れない
きみが輝いてた夏のあの日
気になって
憎まれ口も気にならなかった
ぼくのこの気持ちが続くなら
きみのどんな言葉も痛みじゃない
それはぼくには優しさだから

きみは笑う微笑むにっこりする
ぼくには届かない
伝えられない気持ち
伝えたいと思ったらきみはいなくなってしまった


155思想

わたしは間違ってた
一人じゃ生きられない
あなたがいることで幸せになれたのか
分かりようもないけれど

ずっと思ってた
好きじゃない
のめり込めない
冷めている自分
ただ一人ではいたくなかった

でも近づくほどに心は曇り
自由を選んだ
束縛はされたくなかった

愛してる
好きだ
言葉はあふれる
聞き逃して受け流して
決して自分には言えない言葉

悲しかった
感情に負けていた
私の中の無関心な情が
支配していた
雨に同調した
雨の音に雲の色に
痛烈な悲しさに
涙が止まらなかった

あなたを好きだった?
まだ鳴りやまない
心の雨は悲しみを増幅させる

のめり込めない
さらけだせない
疲れ果てて
眠りにつく
朝まで寝て
また考える

好きだったよきっと
あなたの笑顔
優しさも強気な言葉も
抱きしめたぬくもりも

答えはまだ出ないけど
心で考えてるけど
好きだったと言わせて
もう遅いけれど
寂しさも思い出に変えてみせる

だからあなたとの時間は
偽りなんかじゃない

雨の中
傘もささずに歩き
笑いあった
あの暖かな日差し振り返っても
もうあなたを求めない

雨の音もいつか晴れる
凍りついた心は
確かに暖かく溶けだしているから


156その声

冷めた心は沈んでいく
好きなのに恐怖
手前で待つ
傷つきたくない
弱い気持ちはわたしの一部

浮かび上がる想いはまだ
ふくらみ切っていないけど
思い出の暖かさは自信になる

あの人の声
澄みきった声
冷たい感情しかない心に降った
暖かい太陽の日差しのように
強く心を溶かし
けれどわたしには強すぎた

惹かれるだけじゃ
足りなかった
あなたの声をいつも聞きたい
わがままな気持ち

あなたのこと何一つ知らなくてもいい
ずっとその声といられるなら
望みがかなうなら
今度こそ好きだと
伝えられる

心にじんわりと広がる暖かさは
凍りついたすべての部屋に
灯をともす

あなたが変えてくれた
自分を好きだと言える
癒してくれた

言葉以上に気持ちは大きくて
あなたを好きでいられる自信は
だれよりもあるの
一番好きよ
きっと好きになる
まだ交わす言葉は少なくても

軽くなる
傷は癒える
心に響く声
もう少し勇気を分けてもらったら
あなたに打ち明けられる
そう思える
その声を聴いていると


157強い心

ぼくが持っていたものは何だったんだろう
君になにかを与えられただろうか
君の笑顔はくもらなかったけど
ぼくはいつも君を想っている
君の心を想って
静かに心を開いている

悲しい心を
きっと君は閉ざしているのだろう
君の悲しむ姿を見たことはないから

君は強がるから
本当は弱虫だってぼくはしっているのに
ぼくが知っていることも君は知っているのに
でも君は強がるから
ぼくは何も言えなかった

ただ君に何かを与えられたらいいと
そう願う
君の前で泣いたあの夜も
君は優しい笑顔を絶やさずに……
本当はきみも泣きたかったに違いないのに

ぼくは君が好きだ
何度言っても
この想いを語り尽くすことができるものか
この想いは真実
君をつなぎとめる手段に放つことさえ忘れる
どんな時にもどんな場所でも
僕は君への想いをためらわない

僕の前では弱い君でいてもいいのに
僕を支えることだけの君を
なんて言って支えたらいいんだろう
君のほうが何枚もうわてなのに
泣かないで
でも悲しいときは僕の前で泣いて
僕は君の肩を抱いてつぶやいた


君が涙を流す
ぼくは掛け金がはずれたきみの心を抱く


158不満

つまらない
一言で終わる世界
人が嫌い
音がうるさい
あなたに会えない
何も好きじゃない
もうどこにも行きたくない……

閉じこもって
目を開けない
あなたは来ないって
わかってるけど……
あきらめられなくて
手を濡らす涙
世界が灰色に
見える時だから

動かない心
死んでいる思考
まっすぐな気持ちだけは
微かに光っている
アスファルトの色が
明るく見えるなんて……

何がいけないの?
時や運命や
絶対支配
わたしは動かされている
けれどなぜ?
進み出た足に誰が雨を落とすのを許す?

かき乱される
本当はたいくつなんかじゃない
決断して進めばいいんだ
あの人のいる場所へ

心は覗けない
あなたの考えが読めない
でもこのままじゃ
わたしは本当に何も感じない

運命でも時にでも逆らう
あなたに会うためなら
意味のない時間や運命は
わたしには必要ないから

あなたといた時に
あなたといるこれからの運命に
わたしは走る
世界の色が変わり始め
わたしはあなたの腕に飛びこむ


159闇と安らぎの守護者

あなたの優しさが痛い
沈黙がつらい
嫌なことなどないの
ただ苦しさを
わたしは解れないから

一緒にいるとあなたは大きい
頼もしい
堂々としてる

瞳の色は泣いているのに
悲しさを耐え続ける
その悲しみはわたしを染めない
あなたは押し殺し
一人で想い悩む
悲しい痛み
あなたの気持ち
わたしに伝わればいいのに

一番切なくて愛しいから
抱きしめて離したくない
あなたを守りたい
あなたが心から安らぐ日を
一緒に見たい
触れていたい
消えてしまいそうで
無愛想な態度も冷たい言葉も
わたしには通じない

その瞳に希望が宿るなら
何だってするから
一人で心を閉じないで
わたしの声に気づいて
わたしはあなたの心を
ずっと想っているから


160欲しいもの

わたしが欲しかったものを
与えてくれる
そんなものは存在しない

考えては
ためいきをつく
欲しかったもの欲しいもの
どんなものを欲しいのか
はっきりしないから

覚えてる
幼い頃にほしがっていたもの
夢愛希望
未来
絶望なんて
望みもしないのに
たくさん目の前で
浮いている

希望があなたと重なるの
時々
瞳に光が差し込む瞬間に
あなたが希望に見える
欲しかったものを与える者は
あなただった?
でもなにもいらない
あなたがいてくれれば

欲しいものは他に何もない


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