空色の言葉





181実感

あなただけのわたしを
振り返る
わたしはいなかった
見つめていたのはあなただけ
でも幸せだと思ってた
わたしには何もなくても
あなたを見てると
何でもできる気がした

自分じゃないのに
どうしてだろう
大好きだった時間
動くことが
一秒が
強かった
わたしに呼びかけてた

本当のわたし
ずっと探してた
叶えられたと思ったの
あなたと会って
満たされた気持ちを体験して
わたしは幸せだと
心から感じたと思った

いつも心にひっかかる
些細なのに無視できない
わたしの力
わたしの気持ち
わたしのこと

わたしを好きなのは誰?
わたしのことを考えるのは
わたしだけなのに
考えてあげない
素通りして悲しませてる
気づいていた
あなたと会っても
わたしにはなれないものは
決まっていた

思いだけだった
満たされたのも喜びも
実感はなかった

優しく月の光が導く
光のない暗闇
でも微かに光りつづけ
わたしをハッとさせる
太陽の光じゃなくていい
星でも苔でも
実感があれば
わたしが感じられれば

幻を追いかけていた
自分を好きになりたかった
今はもう幻は追いかけない


182星の動き

君が振り向いたとき
変わったものがある
僕の中でわずかに星が動いた
そのまま伝えはしないけど

君の笑い顔が
目に浮かんでしまうから

白い軽やかな布に覆われたように
君は輝いて見える
いつもどこにいても
君だけがそう見える

僕には理解できない
変わってしまったもどかしさ
僕の生活を乱した君
抑えが効かない感情
全てに苛立つ

君には何も言えない
不満を打ち明けようと前に立つと
言葉が無くなっていく
僕の頭の中に
最初から存在などしないかのように

君と出会った時見えたんだ
嘘じゃない
星の輝きが頭の中で動きはじめた
感じたことのない気持ちが
奥底から溶けだしてきたかのように

僕は理解したくない
君の笑顔を見ていたい僕など
次の行動が見えない
計画通りにいかない物事になんて
耐えていたくない

どうすることもできないまま時間ばかり過ぎる
どうせ君が来れば何も考えられない

今だけは
君に小さく反抗させていて


183暖かな光

瞳揺れ動くようにちらちらと
またたく光が射し込む
心の中に
目を開けた瞬間を狙って

明るい暖かさは知りたくないと思ってた
知っても明るさを否定する
背を向けることしかできない
そんな自分を見たくなかった
見てしまったらもう
明るい光は射し込んでくれない

何がどこまで当たっていたのだろう
今の私はあなたと共にいる
光途絶えぬ森の息づきの中で


184きっかけ

わたしの目がきらいだった
色が暗く死んでいた
見るたび思う
自分を考えては耳をふさぐ
あなたとの出会いが
全てを変えた
あなたと会ったその日に
わたしのなかに住む暗闇は光に負かされた

好きじゃなかった
嫌なことばかりだと思ってた
あなたのぬくもりを知るまでわたしは孤独だった
意味がなかった'強さ'という言葉
あなたと会うまでずっと

無かったのを知っていたのはわたし自身
いらなかった
それまでのわたしは
手を伸ばせても伸ばさなかっただろう

揺れ動くものがある
身体に伝わりだす
私という存在を知ったのはあなたと出会った時

眠っていた希望と熱望
あなたにだけ向けられる
出会った瞬間から動いていた
わたしもしらなかった私
あこがれ続けた私はあなたと共に
ここにいる


185僕の想いと君の想い

きみがいなかったら
僕は幸せだったのに
そう思う僕を君は非難する?

きみが好きなのは僕の横にいる人
いつ目を移しても君から返る視線はない
一人でいる
君とあいつの間にいる僕は
一人ぼっち

どんなに想っても叶うことはない
知っている
あいつの気持ち
君と同じ思いで
同じ視線で
互いを感じてる

叶えさせなければ
僕にチャンスは訪れるだろう
一言の嘘でいい
人の絆を崩すなんて
本当に簡単だ
運命の糸なんて弱い風でも
切れかかってしまう

けどダメなんだ
どんなに言葉を突き刺そうとしても
君にもあいつにも出て来ない
僕の想いってなんだろう
君だけでなくあいつにも
僕は絆を感じている

悪でもいいから言葉を放ちたかった
このまま叶わない想いを
抱えていたくなかった
それでもどうしても放てない
ただ一言


186眠り歌

優しい鳥を見上げていた
涼しげに鳴く声に瞳が重い
横にはあなたがいて
わたしは安心し切って膝をつく

ゆっくりとあなたにもたれて
空を瞬間見る
閉じかけた目に入ってくる色は
細くてまるで
青の三日月のようだ
風の音に耳をすます
聞こえてくる風は繰り返し鳴り響き
規則正しく
子守歌のようにわたしに降りかかる

静かに前髪を揺らす風の手
横にいるあなたの穏やかさ
感じている感覚はすべて
わたしを完全に和らげる

あなたの大きな手が頬に触れると
まるで魔法にかかったみたいに
わたしは静かに寝息をたてる


187葉だけで

あいしてる

そう言った
あなたの言葉信じてる
耳に響く
通る時優しくなでて
広がった
あの時に
何もかも生まれ変わった
あなたは何も変わらなかったけど
わたしの心は変わってしまった

あなたへの気持ちも
痛い程幸せで
苦しくて涙溢れて
暖かい気持ちでも涙がこぼれる
空を見上げて
心落ち着けた
あなたの言葉を思い出して
両手広げる

わたしの今の気持ちを突き伸ばしたら
この空なんて軽く超えてしまう
心の中から広がっている
今もまだとどまることを知らずに
あなたを目にするだけで
幸福という文字に何かが加わる
あいしてる
言葉だけじゃ何も現せない
あなたの言葉も
もっと
膨らんでいる
わたしの記憶の中で
いつか思い出せないくらい大きくなる
あなたのことを想うわたしの気持ちが
このまま大きくなってしまうなら

声にしないまま
わたしはあなたの言葉を想う
いつまでもわたしの中で
いつ見ても色褪せない
この言葉を
いつかあなたに言えるように
毎日思い返しては
磨きをかけながら


188魔法頼み

いつも言葉にしたかった
愛してる
何度も何度も飲み込まれて
それでも決して諦められなかった想い
あなたにだけに幾度も感じていた
暖かな空気に微笑んで
二人で並んで帰った
そんな時は宝物
どんなものとも変えたくない
友達だって知ってた
あなたの笑顔にため息をつく
気持ちなんてわからないけど
緊張もなく
ただくだけて話すあなたには
友達として映っているに違いなかった

苦しいけど何も言えない
自分の立場が悪くなる
言葉にできないから
何も変わりはしなかった
それでもずっと秘めていたの
あなたは誰も見なかった
恋人になれなくても
わたしだけだったから
それで良かったの

いつまでもこの笑顔を見続けるかもしれない
あなたとの帰り道は
思い出に変わるかもしれない

あと少しだけ進めれば
一瞬だけ別人になれれば
崩壊したくないから何も言えないけど
進みたい気持ちはいつも心にある
あなたにわたしを見てもらえたら
もうどんなことも望まないから
もう望みはないから

魔法にも神にも頼ってしまう私は
あなたの心には残らない?
愛してるって言葉は
魔法にはならないのかな


189望み

言葉はいらない
あなたの想いだけで
過去はいらない
あなたの気持ちだけで
思い出なんてなくても
わたしにはあなたがいる
未来があるのならそれでいい
それ以上求めたいものなんてないから

欲しいものが手に入ったら
次は何かを求めるだろうか
わたしはあなたの愛を抱きしめたら
何かを欲しがるだろうか
今は考えられない
あなた意外欲しいものなんて
触れることさえ恐い
愛しすぎて
壊れてしまいそうでいつも不安
なんど好きと言っても
安心できない
何度も何度も確かめて
あなたの返事を聞いて
暖かいぬくもりの中で
囁きを聞いた気がする

わたしは望んでいる
あなたの愛を手にいれつつあるから
これはいけない事なの?
望みはどんどんふくらんでいく
わたしは永遠が欲しい
あなたに感じる想いは
あなたからの想いは
手に入ることはないだろうか
手に入らないなら
もう次の望みは浮かばないだろうか


190隔て

悲しみにおぼれそう
何も見えなくて
滲んだ世界にあなたがいる
隔てるものなんてないと思ってた
だけどありすぎて
いまはあなたさえ見えない
この世界から
あなたの夢を見る
涙で目を覚まして
また眠る
わたしには
あなたがいたから
どんな涙も
いつか乾いていたのに
今は何もない
気持ちは揺れつづけて
わたしの涙も決してやまない

そんな世界にいる


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