空色の言葉




61粉雪達へ

いつも暖かい所にいたいと願うのに
気づくと冷たい空気が周りを覆っている

冬の寒さは
わたしの気持ちをずっとずっと凍えさせる

でも不思議
こんなに寒くてこんなに乾いた空気なのに
わたしは空を見上げている
心晴れやかに微笑んでいるの

陽が落ちて藍色に変わった空が
優しい色を落とすから

その白い粉雪たちは
差し伸べた手にフワリと落ちてきた

寂しさも寒さもその子たちに救われるの
わたしは感謝の言葉を歌にして
くるくると舞いながら
一緒に踊りを楽しむ
蝶のようにリボンのように
器用に踊る粉雪たち

寒いことなんてもう忘れている
心暖かくて
空気も何もかも暖かく感じる

雪の日は大好き
あなたたちが一緒に踊ってくれるなら
わたしはまた明日から頑張れる


62落ち込んだ時

無理することなんてない
あなたががんばっているの私は知ってる
心で感じてるあなた
言葉を出せなくて苦悩しているあなた
わたしはあなたを知ってる

生きる事はがんばる事が多すぎる
あなたがこれ以上がんばる理由はある?
ここまで生きて来たあなたに
尊敬すら覚えているのに
あなたは力を抜いていいの
お願いだから
がんばることで自分を壊さないで
無理しないで
わたしが認めても駄目なの?

あなたはなぜそんなにがんばれるの?
あなたの支えは何?
落ち込んでもすぐに立ち直るのはなぜ?
いつも上を向いているのはなぜ?

わたしはあなたを見ていると
がんばる事の意味を考えてしまう
苦しい時は無理しないで
誰にも認められなくても怖がらないで
あなたはわたしがもう認めたから

あなたがどんな生き方をしても
がんばっていたあなたを知っている限り
わたしはあなたの味方でいるから
揺るがない


63わたしに眠るもの

ゆるやかな感情は心の中に
激しい感情だけが表を走っている

わたしはそんな感情だけの
人間じゃない
奥底で眠っている穏やかなものが
確かに感じられるのよ

それはわたしに意志がある限り
わたしの中で生き続ける

優しさを見失いそうになると
いつも静かに語りかけてくれる
強いだけに見られると
その優しさとゆるやかさに
泣きたいほど救われている


64同じ想い

苦しい時は涙を流して!
あなたの気持ちを分かりたいの
強がらないで

あなたはいつも周りを敵にしてしまう
わたしもあなたには敵に見えるの?

警戒しているあなたに
触れたくてたまらないのに

あなたの強さはわたしを傷つける
でもあなたのことは大好き

自分の意見は隠さないから
本当は安らぎを求めている人だから


65光

お前といるとわからない
お前の言葉がいつも痛い

言葉は善意親切
本当に心から出ている

俺の心をまどわすな
世界は敵ばかりだって知らないのか?
俺の思考を書き換えないでくれ
この俺がどこかへ消えちまう
善意の人になんかなるなよ

お前といると自分がどうしようもない奴に
見える

愛している
その事実は変わらない
でもどうしようもない
俺の心に嘘はつけない

どうにかなりそうだ

お前はきっと聖なる人なんだ
善に近づいて生まれてきた
なぜオレといる?

天使と悪魔が相容れないのは当然だろ
でもお前が去って行ったら
俺はやっぱり連れ戻しに出るんだろう
お前の光はまぶしすぎるけれど
光がない夜の世界では生きていけない


66先のさき

先が見えない
暗くて前へ進めない
嫌だ
耳には奇妙な音が響く

いまにも誰かがわたしの肩をとらえそう
ここから抜け出したい
光はどこ?
あの音楽はどこ?

わたしは……なんで自分を忘れているの?

暗い道を進むしかない
先へ進まないと世界は動かない

嫌になるほど分かっているのに……
怖くてたまらないの
知らないものに遇うことが
恐怖……裂けるような怯え
ここで今崩れ落ちても
誰も気に留めないかな

でもきっと……
今は思い出すことのできない自分が悲しむよ?


67決意2

今まで満足していたのに
不意にそれだけじゃいけないと思い立つ

そんなさざ波のような火が
僕の心に燃える

なぜぼくはいつも光を見てしまうんだろう
これまでと変わらずに
このままで
これからも変わらずに

それでは満足出来ないんだろう
時間が止まればいいって思ったことがあった
今もそう思っているのだろうか

けれど本当に止まったら
ぼくは必死に時の流れに乗ろうとするんだろう
変わらない事を許さないだろう
目に入るのはいつも変化の光
それだけを受け入れて欲しくて
ただ求めているだけなんだ


68破滅×治癒

こんな自分は嫌だ
世界なんていらない
僕は誰?

思考が混乱する
呆然と立ち尽くす
君が言う

「そんなことないあなたは前向きに進める」
君は誰?
なぜ偽善を僕に押しつける
君がいくら言い聞かせても
僕の考えが変わらないと
知っているはずなのに

愛にあふれたものを見るくらいなら
一人で屋上にいた方がいい
夜空を見ている

君はまた正そうとする
ぼくを正そうとする
僕のすることに口を出さないでくれ

君の言葉に惑わされ
満足できず落ち込んでしまう

でも君はまた
希望の言葉をなげかけようとするんだね
君の言葉にどれだけの人が救われているんだろう
正しいのは君と
僕が心の底で思っていること
君は知っている?


69傷心

心を覆うものがある
それは決して離れることはない
わたしの心にしがみついた
痛みや傷
心から飛んでいってしまうものがある
それはいつも感じているのに
大事な時に出て来ない
懐かしさ優しさ安定

常に何かの感情が心に刻まれていく
それを感じて受け入れて
そして進むことが
心の成長と呼ばれるのかもしれない

不安な時は成長なんてあり得ないと思う
幸せな時はそんなこと考えつかない
傷ついたときはただ
自分の心を抱きしめていたいと思う
傷つけられるとすぐだめになってしまう
この心を

横暴だったり傲慢だったりするのに
なぜだろう
そんな心ほど
本当の心はポロポロに崩れ果て
弱くて何かにしがみつかずにいられない
思い出すのは
優しい懐かしい安定した心
その心を垣間見られるわたしは
また優しい思い出を作る
そして私の心の傷に
無抵抗な優しい思い出が触れ
飛んでいく


70ある日の悩み

わたしには何があるんだろう
思ってしまう
わたしには何もない気がするから

弱い思考がいつも支配しているから
強くなろうとむきになる自分がいる
自分の闘いに疲れてしまう
だからたまに膝をついて休息する

何も考えずに何時間と
ただボーっとしている

それだけで分かることが一つだけあるんだ
わたしはわたしにしかないものを持っていると
自分という人格は一人だけ
弱さと闘っている自分も
本が好きな自分も考え方も
わたしのように考える人は
わたし一人
そう考えると楽になるの
それだけだけど
また悩んでしまうだろうけど
わたしは誰でもないわたしでいられて幸せ
そう心の底で思えるから


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