-
 -
宮城県仙台市
     川崎町
神室岳(かむろだけ) 1356m 平成17年9月13日
晴れ
【参考コースタイム】
Rute Map
仙人沢登山口〜50分〜仙人大滝渡渉点〜90分〜ダンゴ平〜50分〜神室岳山頂

神室岳〜55分〜山形神室〜25分〜トンガリ山〜25分〜ハマグリ山〜40分〜笹谷峠
 
  

 二口の怪峰・神室岳は、西隣に聳える山形神室(最上神室)に対し仙台神室とも呼ばれ親しまれている山です。 仙台市と川崎町の境にありますが、仙台市側から直接登る道はなく、笹谷峠や二口峠から県境尾根を通り山形神室を経由する道と川崎町の仙人沢から登る道しかありません。

 神室岳には何度か登りましたが、いつも笹谷峠から山形神室を経由した道でした。 仙人沢コースは2度ほどトライして、いずれも残雪と濃霧に進路を阻まれ途中で引き返しています。 
 ちょうど、くさもちさんが神室岳に登りたいと言うので仙人沢コースを勧め、ご一緒する事になりました。 私としては、3度目の挑戦、時期は違いますが無事山頂に着けるでしょうか。

 笹谷街道入り口で待ち合わせ、一旦笹谷峠へ立ち寄ります。 帰りの舗装路を歩きたくないので、1台を笹谷峠の駐車場に置いてから仙人沢登山口に戻りました。

 準備をしていると隣に白い車が横付け、ご夫婦の登山者が降りていらっしゃいました。 登山口は笹谷街道の宮城県側で、道がカーブした所にあるため道端にギリギリ止めれば2・3台を止める事が出来ます。 また、50mほど下に道幅の広い場所があるのでコチラにも2・3台駐車できるでしょう。 

 準備運動をして、さあ、出発しましょう。 登山口から入ると、すぐに深い森の中になります。 右手の下には仙人沢の流れが見える斜面を横切る道です。 夏草が繁っていて道が隠れているので足元を注意しながら進みます。

 春に歩いた道でしたが、夏草が伸び木々の葉が繁る鬱蒼とした森は、早春のブナが芽吹き始め頃と全く風景が変わって見えます。 これは、初めてのつもりで歩かないと行けません。 

仙人沢登山口
仙人沢登山口
仙人沢沿いの道
仙人沢沿いの道
 
 沢沿いの道を進むと次第に沢が近づいて来て小さな滑り台になりそうな滑滝の上に出てます。 苔の生えた滑りやすい岩場を少し上がると最初の渡渉点です。 流れの狭い場所をピョンと飛び越えて対岸へ、今度は左手に仙人沢を見ながら進みます。 まもなくするとまた渡渉点、今度は飛び石伝いに右岸に渡りしばらく行くと左手に大きな滝があります。 樹木に隠れて滝の本体は見えませんが、滝から流れる水の多い大きな支沢を渡ります。

  
何度か沢を渡渉します。
仙人沢
予定外の支沢の滝を見物
支沢の大滝(二段の滝?)

 
 ここで大失敗、支沢に沿って付けられた赤布に誘われて滝の方に入ってしまいました。 狭い支沢の先には2段の滝があって下の滝にロープが下がっています。
 え? ここを登るの? ・・・こんな場所は前には無かったよな? ・・・おかしい??? 
ロープがあるとはいえ滝の壁を登るのは、私達のレベルでは無理! 先ほど沢を渡った場所に戻りました。

 道を探していると、くさもちさんが木の幹に赤ペンキで書かれた目印を発見!
 いやー、立派な道が続いていましたね。(汗;) 予定外の滝を見物している間に後方を歩いていた御夫婦に先を越されたようで、姿が見えなくなっていました。
 仙人沢を右手下に見る高巻きの道で、仙人沢を眺めながらトラバースするように斜面を横切って歩いて行きます。 この道は見覚えアリ! (ホッ!)

  

仙人沢は見えませんでした。
仙人大滝手前を渡る
直進は通行止、右折する
尾根の途中を右折

 
 やがて20mほどの大きな滝の上部に出て仙人大滝分岐に到着、約1時間かかりましたが、支沢見学の時間を差し引けば標準タイムでしょうか。 残雪期に訪れた時は仙人大滝が見えたのですが、やはり木々に隠れて見る事が出来ませんでした。

 沢を渡りると急な斜面につけられたジグザグの道を登って行き尾根に出ます。 尾根を行くと間もなく右折して下る道があります。 ここを直進すると、途中で道が崩れていて通れませんから要注意です。
 右折した道は、隣の尾根までトラバースしながら下って行きます。 せっかく稼いだ高度が下がって行くのは勿体無いし、谷が迫った狭いトラバース道ですから通りたくない道ですが、仕方ないですね。 滑落しないように慎重に歩きます。

  

一枚岩をよじ登る
岩壁のロープ場
岩の所から神室岳が見えました
神室岳が見える
くさもちさん、ガンバ!!
ロープや木の根をつかむ急な登り道

 
 やがて、支尾根を回り込むように北側に入ると、ロープの垂れ下がった岩壁に突き当たり、東方向を見上げれば木々の間から神室岳が初めて顔を出しました。
 一気に岩の上まで登ると、パッと視界が開けます。 深い谷の先に笹谷街道や山形自動車道を行き交う車が見えます。 真下は絶壁、足を踏み外したら大変ですから眺めを楽しむのも程々にしましょう。 

 ここから登る場所は、仙人沢コース一番の急登です。 よくぞ先達は、こんな崖のような斜面に道を作ったものです。 松の木の根や幹を掴みながらグイグイと攀じ登って行きます。 這うように登る斜面との格闘で、登り終えた時には二人して道にへたり込んでしまいました。 ハァ、ハア!
  

雰囲気の良い尾根の道、好きです
雰囲気の良い尾根道
ブナ林の中を歩きます
ブナ林

 
 急な登りが終るとロープの張られた通行止めの道と合流、ヒノキ?の並木道のような雰囲気の良い道になります。 古くからの登山道でしょう。 木々の間から神室岳も垣間見られ、緩やかな登りに先ほどの急登で疲れた足には優しい道です。

 やがて尾根を外れて左手の斜面へカーブしながら入ると周囲は細いブナ林になります。 こちらのブナ林もイイ雰囲気です。
 
まもなくカケス石橋へ行く道を右手に見送り、ブナ林の中を進みます。 次第に仙人沢の水音が強く聞こえるようになってくると登山道の傾斜がきつくなって来ました。
   

水の消えた仙人沢を登って行きます
仙人沢源頭部の道
奥に神室岳が見えました
ダンゴ平

 
 けっこうキツイ斜め斜面を登りきると、次第に下りはじめ仙人沢源頭部の沢に着きます。 飛び石を渡って対岸へ、赤布は10mほど下流の枝に付いていますから良く確認して沢を下ります。 対岸に渡ったら急斜面を登るともう一つの小さな沢があります。 今度は沢の石を踏みながら沢を登りつめて行きます。 次第に水の流れが消え、石がゴロゴロした沢になりました。
 流れの消えた沢をしばらく登ると藪で前に進めなくなり、左手の土手に付けられた踏み跡を掛け上がるとダンゴ平の笹地に飛び出ました。

 おぉぉ〜〜、抜けたぞ〜!! おもわず叫んでしまいます。
笹原には、エゾオヤマリンドウやオクトリカブトが歓迎してくれ、間もなくダンゴ平分岐のT字路にぶつかります。 目の前には二口の山々が顔を出し、涼しい風が吹きぬけていました。
 左手を見れば山形神室への道が急な斜面に刻まれ、右手にはこれから向う神室岳が顔を出しています。

 

山肌に直登の道が見えます。
ダンゴ平から神室岳を望む
三角点も見えない淋しい山頂でした
神室岳山頂

 
 分岐を右折して神室岳に向いましょう。 小さなピークを越えると目の前に神室岳が迫力の姿を表しました。 二口の怪峰と云われるだけあってゴツく歪な台形の姿は異様な迫力に満ちています。 山頂直下に見える登山道の急なこと、気を引き締めて登りましょう。

 ・・と、言いながら二人の足取りは重く、やっとこさ急な登りを克服、山頂に到着で〜す。
 おぉ〜着いたぞ〜!! と、又もや気勢をあげれば、登山口で見かけたご夫婦が休んでいました。 (恥)
 『お若いから、すでに山形神室に向われたと思ってましたよ。』と奥様に言われましたが、鈍亀の二人ですから仙人沢で抜かれたまま、差が広がっていたのは明白です。 

 ところで、神室岳の山頂は、迫力の姿に似つかわしくない殺風景な山頂です。 せっかくの苦労が報われないようですが、展望は抜群です。 北には大東岳や面白山など二口山塊の山々が目の前に迫り、南を見れば雁戸山から連なる蔵王連峰が見渡せます。 そう、こんな眺めですよ! パノラマ画像←クリック!パノラマ写真です。 
 三角点は笹薮の中でしょうか、今回も見つけないでしまいました。
 

 

奥に蔵王の峰々がシルエットのように連なっていました
神室岳山頂からの眺め

 
 やっと辿り着いた山頂でしたが、眺望を楽しんだら出発です。 まだ11時前でしたので山形神室にある眺望の石まで歩いて昼食にする事にしました。 下りの早い事、急斜面を転げるようにダンゴ平まで下ると、これまた急な登り返しが待っています。 名残を惜しむように何度も振り返りながら神室岳を眺めて歩いて行きます。

 急な登り返しを終えて眺望の石に到着・・・ ぁ、先客がいる。
 休んでいる方に挨拶をして、そのまま通過。 山形神室の山頂で昼食となりました。 山形神室の山頂は西風が強いものの、全然寒くないので良しとしましょう。
 
  

トンガリ山から北蔵王に連なる尾根
トンガリ山 ↑クリック!
振り返ると歩いてきた、山形神室や神室岳が見えました
トンガリ山から振り返る
風が強いけど爽快な尾根道でした
爽快な尾根道 (Photo by くさもちさん)
ハマグリ山を過ぎると笹谷峠が見えました。
終点の笹谷峠

 
 さあ、空腹も満たされたし、足も回復したので出発しましょう。 帰り道は奥羽山脈の尾根歩き、ちょっと強いけど爽やかな風を感じながら歩きましょう。 
 山頂から南の眺めが見えた途端、目の前に広がる風景に足が止まってしまいました。 まだ歩き始めて1分も経っていません。 トンガリ山からハマグリ山に続く尾根道の後には雁戸山、そして蔵王の山々がシルエットのように広がっています。 ただ、ただ、呆然と時間の許す限り眺めていたい風景です。

 上のトンガリ山をクリックしてください。 こんな風景ですよ。
 この眺めが山形神室の良いところ、人気の山なんですね。
 急いで下山する理由は何もないのですから、ここからはノ〜ンビリとハイキングモードに切り替えて景色を楽しみながら歩きます。 
 

一番杢蔵山らしい眺めかな
ハマグリ山から神室岳見る

 
 景色を眺め、花を探しながら歩いていると、ダンゴ平ですれ違った人達が神室岳から戻ってきました。 いつしかトンガリ山のヤセ尾根を過ぎ、ハマグリ山の山頂に着きました。 トンガリ山から振り返って見る今日歩いた山々が、なんて愛らしく見えるのでしょう。 あ〜、あそこを歩いて来たんだと、台形の神室岳がこれまた印象的ですね。 
 

ダンゴ平から神室岳の間
ツルリンドウ
ダンゴ平周辺トトリカブト トンガリ山周辺
タカネナデシコ
仙人沢の登山道
カメバヒキオコシ
ダンゴ平周辺
エゾオヤマリンドウ

 
  ハマグリ山を過ぎれば今日の山歩きも終わりに近づきます。 ススキの揺れる笹野原でタカネナデシコを見つけました。 今年はじめでの出会いです。 さっそく記念撮影・・風に揺すられて花が止まってくれません。
 仙人沢も山形神室の尾根道も花は少なく、これから訪れる秋の紅葉を待っているような風景でした。 その中では、ダンゴ平で見たエゾオヤマリンドウが印象に残ります。

 笹谷峠を見下ろす展望岩壁に寄れば立っていられないほどの強風に、やはり笹谷峠は風の通り道と実感しました。
 車を回収して『るるぽ川崎』で汗を流して帰りました。

 
2005 -