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「神は沈黙せず」ネタバレスレ

1名無しさん:2003/11/01(土) 23:56
作ってみました。このスレは強制sage設定です。
閲覧&カキコは既読者限定でお願いします。
2名無しさん:2003/11/02(日) 14:07
買ったぜw
これから読破だ
3名無しさんsage:2003/11/02(日) 15:45
>>2
がんがれ
4名無しさん:2003/11/02(日) 16:39
うう、早くも読み進むのが辛くなってきた…

なんだか知らないが南京大虐殺はなかった/あったのネットバトルの話が数ページに渡って続いている…

もちろんこれは小説の中、つまり山本弘が作り出した架空のネットバトルなのだが、そこでは南京大虐殺はなかったと
主張する「右翼小説家」がこてんぱんにやっつけられる様を書きつづってる。

山本はとうとう虚構の世界に逃げ込んだようだ。
5名無しさんsage:2003/11/02(日) 16:54
できれば総ページ数と現在ページ数の表示キボン。

2よ、キミは勇者の称号を得た。
コテハン「ロト」を授けようw
6名無しさん:2003/11/02(日) 18:15
総ページは500弱。南京大虐殺は70ページ当たり。
今は100ページ当たり。主人公が潜入取材していた宗教団体が予言の期日になっても救いの手が現われず、内部崩壊したとこ。
オウム事件や白装束集団そのまんまなんだけど、本の中で「16年前のオウム事件と比べて今回の事件は…」とか書いて先手を打ってる
用意周到さ。これじゃあ「オウム事件そのまんまじゃねーか」と突っ込めない。言い逃れだけはうまいと感心するよw
7名無しさん:2003/11/02(日) 18:20
この主人公(例の「妹」)の言動は日頃の山本弘そのものなんだけど(うげ〜)、この取材の中でどうしても科学的に説明のつかない
超常現象を体験する。どうやらこの辺からやっと本筋が始まるらしい。
8名無しさんsage:2003/11/02(日) 18:41
レビューの続きを楽しみにお待ちしております。
余り無理しないペースで、でも出来る限り最後まで、頑張って下さい。
9名無しさん:2003/11/02(日) 20:31
SANの残値に気をつけて。

山本の小説を読破したせいで、救いがたいトラウマが残ってしまっては
申し訳ありませんし。
10名無しさん:2003/11/02(日) 20:31
SANの残値に気をつけて。

山本の小説を読破したせいで、救いがたいトラウマが残ってしまっては
申し訳ありませんし。
11名無しさん:2003/11/02(日) 20:36
150ページ当たりは今度はUFOネタ。 UFOやそこから降りてきた宇宙人の目撃談がこれでもかと十数ページに渡って列挙。
なんだかトンデモ本の世界を読んでるのか小説を読んでるのか区別がつかなくなってきた。
ここでは「兄」がUFOを目撃する。「兄」ももちろん山本弘並にUFOに詳しい。その兄がこともあろうにアダムスキー型UFOを目撃。

200ページ当たり。これらを説明するにはこの世界は「神」のシミュレーションであると考えるしかない、と結論。
え?何?この安直さは?さんざん山本弘の(退屈で聞き飽きたような)うんちくを聞かされたあげく、
それらをどう結びつけるのかと期待してたら…ほとんどなんの説明もなくいきなり結論が

まだ半ばだしこの後のどんでん返しに期待するしかない…
しかしなんじゃこりゃ?
12名無しさん:2003/11/02(日) 20:42
ただしここで「神」はなぜ超常現象を起こすのか?という説明がちょっとだけされている。
けどこれをバラすのはちょっと気が引けるので今はパス。あんまり面白いとは思えないんだけど

要約したら3行ぐらいで終わりそうw
13名無しさん:2003/11/02(日) 20:52
プロットの中ではGA(遺伝的アルゴリズム)が重要な位置を占めているようだ。何かとGAに結びつけられて
語られる部分が多い。けどGAって最初は大いに期待されたけど、最近はぱっとしないんだよね。
しかし小説の中では10年前はほとんど見捨てられてたGAが近年脚光を浴びるようになってきたという説明。
舞台は2010年前後だから、つまり今はうち捨てられたGAが10年後に開花するという設定のようですな。
はい、降参です。あらゆる突っ込みには予防線を張っておくという点で大いに評価できる小説です。
14名無しさん:2003/11/02(日) 20:54
ちなみにこの小説は2030年から2010年の出来事を振り返るという設定になってる。
15名無しさん:2003/11/02(日) 21:02
ふむ、突っ込む面白さすらない小説か。
そーゆーのは伏線で残しておいて、最後でガツンといくか
それとも想像の余地として残しておくかするのが
面白い小説だと思うがねえ。
16名無しさんsage:2003/11/02(日) 21:17
ちらと斜め、いや真横読みで立ち読みしてきたんですが、薀蓄満載ですな。
ネットバトルネタで無敵君とか出て来るが、これもリアルの意趣返し?
ソニーのアイボとか実名も出しているけど、なんかこういま見えてる
延長で容量とか規模が加速したらという種類の未来描写ばかり目についた。
このあたりがしきりに、「未来予測ではない」と予防線はりまくりの
ところか...
ちなみにストーリー追ってません、読んだのは3分間くらいw
17名無しさん:2003/11/02(日) 21:28
>>15

>ふむ、突っ込む面白さすらない小説か。

まあ山本は普段からそれがいい作品の条件だと言っているわけだから、そういう意味では有言実行ですな。
ただし、いくら『いい作品』でも売れなければしょうがないんですが。
18名無しさんsage:2003/11/02(日) 21:50
解説除いたら文庫サイズ以下になりそうな小説だな。
19名無しさん:2003/11/02(日) 22:21
>>18
300ページまで読んだが、ここまではうんちくを除けば確実に1/10になるw
20名無しさん:2003/11/02(日) 22:36
250ページ当たり。今度は空からの落下物の話。これもやれ魚が降ったとか石が降ったという事例が長々と続く。
そして急展開。兄妹が車を走らせていると空から数十人の子供が!
助けられたのは3人だけで残りの子供は川に落ちたり民家の屋根に頭から突っ込んだりで死亡(うげ)。

どうでもいいけど「兄」はいつ失踪するんだ?w

300ページ当たり。日本が突如経済恐慌に。この時代の通過は「新円」と「AVP」が使われている。
新円の方はデノミ(1/100)後の円。AVPは商品券から発展した電子通貨もどきみたい。
突然新円からAVPへの兌換が急増し、新円が大暴落する。

スーパーの商品には新円とAVPの2種類の値札が付けられているが、AVPはほとんど変動しないのに
新円の方はみるまに上昇し、暴落していくと語られている。

けど、こんなことってありか?AVPは各企業が発行している電子商品券?の平均値で値が決まると
説明されている。この場合の企業とは国内の企業だろう。となるといくら小売り段階ではAVPで
決済したとしても(この時代給料の一部もAVPで支払われているそうだ)、輸入や輸出では日本の
政府が発行する新円で行うしかないんじゃないのか?

そうだとすれば新円の価値が下がるなら、純粋に日本国内だけで生産加工されたものを除いて
AVPの値段も影響を受けると思うけど。そもそも加工や流通のエネルギーは輸入しているのだから、
新円の暴落に影響されない商品なんてないはずだけど…

山本弘って全然経済を知らない?
21名無しさんsage:2003/11/02(日) 22:39
それにしてもアーノルド事件が何時起ったとか、フライングソーサーの呼び名はUFOの形じゃなくて飛び方を
表現したものだ、なんてうんちくいまさら読みたくないんだけどなー
22名無しさんsage:2003/11/02(日) 22:51
あ、ごめんごめん「AVPは国際的にも通用する」ってあるわw
でもこれって「世界共通通貨」だよな。ユーロの制定でなぜあれだけもめたのか山本は分かってんのかね。
共通通貨を認めるってことは自国の造幣権を放棄するってことで、そんなに安直に導入されるものではないと思うんだけどね。

小説ではAVPが導入されてから5年となっている。すなわち2005年から導入されているらしい。
小説の中ではおおむね現時点(2003年)までは現実と同じに進行しているようだから、その後2年でAVPが実現することになる。

国際的にAVPが通用するならそれは単なる商品券ではなくて、造幣権を脅かすものだということに各国の金融省はそろって
気づかないほど山本弘の世界はマヌケぞろいらしい。
23名無しさんsage:2003/11/02(日) 22:58
「誰が予想したろう−−−当初は「ちょっと便利な電子商品券」に過ぎなかったものが、いつの間にか本物の通貨を上回る信用性を
獲得するなどとは。」って、おいおい、そんな脳天気なのは山本弘の頭の中の世界だけだよ。

国際決済ができるか「通貨」と商品券は全く違うものなのに。国際決済ができる商品券なら、それは「通貨」なの!
そんなことに気づかないような馬鹿は少なくとも各国の金融相になってないから安心してくれ>山本弘
24名無しさんsage:2003/11/02(日) 23:15
さらに山本弘の世界では円の暴落に対してとった日本政府の対策は「(新円の)貯金封鎖」らしい。
馬鹿としかいいようがない。実際にロシアのルーブル暴落時にロシア政府がとったのはドルとルーブルの
交換を厳しく制限することだった。これによってルーブルがドルに交換され(自国の通貨である)ルーブルの
支配権が弱まるのを防いだわけだ(有効だったかはともかく)。

もし日本国内で新円よりもAVPが信頼され新円の凋落が激しいなら、それを食い止める策はAVPの
使用制限ないし新円からAVPへの交換の制限だろう。

多分山本弘は戦後の貯金封鎖をモデルに書いたんだろうけど、何にも考えてないなw
25名無しさんsage:2003/11/02(日) 23:28
さて、主人公は日本経済崩壊の嵐の中、男との別れ話をする。男が立ち去った後、すっかりさめてしまった
ミルクティーを飲もうと目をやった瞬間「冗談でしょ?やっぱり私が…そうなの?」ティースプーンは45度ほど曲がっていた。

またまた超能力を信じてもいないし期待してもいない主人公の身近に自分が起こしたとしか思えないスプーン曲げという
超常現象が起きたわけだが…なんだかこれってフェノミナのシチューションに似てないか?w
26名無しさんsage:2003/11/02(日) 23:55
なんかもうレビュー読むだけでおなか一杯。逃げ出していいですか。
27名無しさん:2003/11/03(月) 00:03
コヴァ(もどき)とか田中(もどき)とか…
山本の私怨の集大成?
28名無しさんsage:2003/11/03(月) 01:04
昔、喜国のコミックスに載ってた漫画を思い出したよ。
少年のキクニに偉そうに漫画のうんちくを披露する左門豊作似の男。
「これがわしの漫画ばい!」と見せたのが「うんこぷりぷり〜」
「裸の女がキャーッ、乳モミモミ〜」のクソ漫画だったというオチ。
山本弘が何年もかけた小説はそういうレベルなんだ(w

もうSF作家を名乗らないで下さい。
29名無しさんsage:2003/11/03(月) 01:46
参考までにGoogleで見っけた神珍レビュー

ttp://www.asahi-net.or.jp/~WF9R-TNGC/kamihatinmoku.html

ケツが痒くなるぐらいマンセーの嵐です(w
30名無しさんsage:2003/11/03(月) 01:59
ちゅーか、その人のレビューって他も全部褒めてるだけじゃんw
「貶さない」のがコンセプトじゃないの?

本の紹介としては意味がないな。
31名無しさんsage:2003/11/03(月) 02:10
>神が実在しようとしていなかろうと関係ない。
>すべては現世に生きている人に帰結する問題であり、
>神にすがらず仏に頼らず悪魔に阿らず、
>人として人らしく生きることこそが、人にとって1番なんだと訴える。

おいおい、ベタベタだなw
32名無しさんsage:2003/11/03(月) 03:42
いやー後半は結構「普通の小説」みたいに比較的スムーズに読めたよ。うんちくが少なかったから。一気に読んだ。

350ページ当たり。日本経済はもうめちゃくちゃ。けどこの恐慌の理由がいまいち不明確なんだよな。
現在(2003年)の不良債権問題がずるずると尾を引いていて、改革を先延ばしにしてきたツケが、
AVPをきっかけに爆発したってとこらしいけど、つまり失われた10年(90年代)だけじゃ足りなくて00年代も
不良債権問題を引きずるのか…なんか気が滅入る話だな。

主人公と別れた「男」はこのころから本領発揮で本格的に悪役として活躍を始める。「兄」の研究を
ネタに小説を書き、盗作だと抗議する主人公に対して逆に「兄」の方が自分のアイディアを盗んだと
開き直る。さらに主人公のプライバシーや過去を巧妙にネットに公開し…結果主人公の社会的信用は
地に落ちる。世間がいうには「すでに名声のある男がウソをつくはずがない」と。この不可解さはもっともで、
これは最後になって開かされるという寸法らしい。

主人公の周囲にはとうとうMIBが現われ「近いうちにきざしがある」と謎の言葉を継げて去っていく。
これでもかというネタふりですな。w
MIBのぎこちない行動はどうやら「神」が作った人工無能(「無敵君」みたいな)だからだそうだ。
笑える。この当たりから読む速度が上がってきた。なかなか楽しい。
33名無しさんsage:2003/11/03(月) 04:00
400ページ当たり。じわじわと増えていた超常現象の総決算として、「月」に「神の顔」が浮かび上がる。
科学者はこの超常現象を認めざるを得なくなり、急激なパラダイムシフトが発生。それと同時に
太陽を中心とした半径1光年以上の天体は、球面に描かれたものだとNASAが発表。
すなわちそれ以遠の天体はシミュレーションの手抜きのために書き割りだった。その外側に天体は存在しない!

地球上ではこれを発端にもう無節操に超常現象が日常的に多発するようになる。車が大量に空から
降ってきて道をふさぎ、17世紀の新品の船が無人で海洋を漂っているのが発見され、幽霊人工衛星からの
発信電波が受信される。幽霊船〜フーファイター(幽霊戦闘機)に続く進化バージョンらしいw

そんな中、ついに「兄」が失踪。俺は最初異次元にでも迷い込むのかと思っていたが、割と普通の失踪らしい。
財産の半分を妻に残し、残り半分を生活費として持って行ったw。失踪の理由はこの時点では明かされない。

そして「神の顔」の出現によってそれを予見していた(と解釈できる)男の小説は大ヒット。さらに男を予言者として
崇め立てる信者が多数出現。男は勢いに乗って現体制打倒を呼びかける「サイレントレボリューション」を発表。
企業の連合体によって国家を運営させるという奇抜なアイディアは経済混乱と相まってあっさりと実現してしまう。
いやほんとアッサリと描かれてて拍子抜け。なんじゃこりゃ?

何はともあれ日本国は民営化wされ、企業連合によって統治されることになる。国会は廃止されインターネットによる
直接民主主義に移行。…飛ばすなあw
34名無しさんsage:2003/11/03(月) 04:11
450ページ当たり。話はがらりと変わって政治色いっぱい。この小説の中では北朝鮮は2010年代には崩壊しており、
統一国家コリアが成立している。ところが日本の経済弱体化に伴って日本国内には在日コリア人への風当たりが
強まり、逆にコリア本国ではそうした日本人に対する反日感情が高揚し、関係が急激に悪化。
日本の治安は最悪の状態となり、「神の代理人」を名乗る救国戦線みたいな集団が跳梁。
なんか銀英伝のハイネセン崩壊を見ているようですなw

さらに映画館などでトイレ洗剤を使った塩素ガステロが多発。反コリア派はこれもコリア人のしわざだとして両国の関係はさらに悪化。
…なんかテンプレ使ってません?>山本弘
35名無しさんsage:2003/11/03(月) 04:19
主人公の親友(彼女は兄の妻でもあるのだが)は在日だったので、この状況にたまらずオーストラリアに疎開(?)
なぜオーストラリアかというと失踪した兄がそこで働いているらしい。

さらに第2次大戦中の神風の話が老人(これもUFOとかにやたら詳しい)と絡めて語られる。
なんでここで特攻の話が出てくるのかな。戦争に向かって突き進んでいく日本を憂いてのことのようだが。
なんか自分の引き出しにあるもの全部つっこんでないか?山本弘さんよ。

それにしても2010年だよ。長生きな老人だ。もちろん「高齢の割には元気な老人である」設定だそうな。
なかなか隙を見せないなw
36名無しさんsage:2003/11/03(月) 04:34
500ページあたり

忘れ物を思い出したように臨死体験と死後の世界の話。例の老人がついに死んでしまう。
直前、老人はもし死後の世界があるならPCのファイルに設定したパスワードを「あの世」から伝える、と主人公に
言い残して。その後主人公は老人の幽霊を目撃。ひるみながらも「パスワードを教えてください」と尋ねるが、
老人の幽霊は答えない。つまりあの世はないってこと?この小説の世界では。

さていよいよ大詰め。コリアと日本を戦争に向かわせようとしていたのは実は例の小説家だった。
日本国の民営化、インターネットによる直接民主主義、映画館でのテロ、すべてがこの男の策略だったのだ。

彼は得意げに主人公に語り始める。自分がなぜこんなことをするのかを。それは「兄」の研究から思いついた
遠大な計画だった。ところが勝利を確信する男に向かって主人公は言う。実は兄が以前話した仮説間違いだった、と。
間違いだと分かったので兄は失踪したのだ、と。

ここのオチもちょっと今の段階で書くのはためらわれる。小説家が日本とコリアを戦争に突入させた動機については
割と面白かったよ。一方本当の「神の意図」については…ん〜ちょっと予想できてしまって俺にはつまらなかったね。

ま、この小説、後ろ半分だけなら暇つぶしに読んでもいいかなって感じかな。うんちくの部分はストーリーに全然関係ないから
読み飛ばしても大丈夫だよw
37名無しさんsage:2003/11/03(月) 09:16
…電波だな。
こんなシロモノを出版した角川っていったい…

編集が「と学会」に入るのとバーターだったりしてw
38名無しさん:2003/11/03(月) 09:23
なんか本当に山本色イッパイイッパイで
私にはとても読めそうにありません。

特に
>すべてがこの男の策略だったのだ。
>彼は得意げに主人公に語り始める。自分がなぜこんなことをするのかを。

の辺り。

お願いですからネタは全部割ってください。文句を言う人など
ここには1人も居ません。
39名無しさんsage:2003/11/03(月) 09:59
唯一ワロタのが「幽霊人工衛星」
あとは………もう勘弁してください(つД`)
山本ネタの総決算としては価値があるのかな。
ロリ陵辱ネタは無かったの?これさえあればむしろ完璧とも言えるんだけど…
40名無しさん:2003/11/03(月) 10:37
>>36

あれ?500ページでもう終わり?
全1300ページの超大作じゃなかったっけ?

広告で謳ってるのは嘘?
41名無しさんsage:2003/11/03(月) 10:40
原稿用紙1300枚
印刷すると500ページ

実質的な内容はその数分の1、あとはどうでもいい薀蓄
42名無しさん:2003/11/03(月) 13:39
山本板神チンスレより

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☆ 感動のあまり書き込んでしまいました。 / のづち

ではあまり本筋と関係のない質問をいくつか。

加古沢のキャラクターについてですが、南京大虐殺をめぐる論戦における彼はとても礼儀正しく、その後の彼の挑発的な言動にややそぐわない様に思えてなりません。これは意図があってのことでしょうか? ちなみに南京大虐殺に関する加古沢の主張自体には異論はありませんし、その手の論争に首を突っ込む気はありません。

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これって、まんま山本が批判していた小林の手法「自分と意見が同じ人物は理知的に美しく描き、敵対者は醜く描く」じゃないか?
他人がやるのは許さないけど自分がするのはOKとは、さすがダブスタ王の面目躍如ですな。
43名無しさん:2003/11/03(月) 14:35
>>41

了解。
しかし、「原稿用紙1300枚の作品」ってすごいのか?
しきりに1300と言う事を謳っていたと思うが

作者も出版者も………

…………は!?………もしかして、「それしか」売りが無い?
44名無しさんsage:2003/11/03(月) 15:29
>>24
新円暴落の対策としてとられたのが貯金封鎖だったからこそ
瞬く間に暴落を続けて崩壊したのだろう。

俺なら貯金封鎖されたら真っ先に外貨に切り替えて運用するし
AVPとやらに変換して生活する。
もちろん給料の支払いもAVPによる支払いを要求する。
AVPが企業発行の商品券なら企業側にも反対する理由は無いだろう。
結果として誰も困らない。
困るのは日本政府からの支払いを受け取るところぐらいなもんだろう。

新円の暴落は結局のところ山本版日本政府の無能によるもので整合性は取れている。
無能な人間に有能な政府を想像しろと言うほうが無理なのだからこれはこれで良しだろう。
45尾崎晃仁:2003/11/03(月) 16:57
 唐沢氏の日記で期待しすぎたかも(^^;。「サーラ」の短編でも
そうでしたが、期待しすぎて逆に楽しめないってのが多い<自分。
「もらえないと思ってたごほうびがもらえる方が嬉しいもんな」と
言った男の気持ちが良くわかります。

>>36
>ここのオチもちょっと今の段階で書くのはためらわれる。小説家が
>日本とコリアを戦争に突入させた動機については割と面白かったよ。
>一方本当の「神の意図」については…ん〜ちょっと予想できてしまって
>俺にはつまらなかったね。

 前者について、読了後に唐沢氏の日記を読み返してみて、そこまで絶賛
するほどかなと思いつつも同意。確かにオリジナルの動機で、この小説以外
ではちょっと使えない。絶賛するほどでないと感じるのは、SF経験の
浅さかも。
 後者については、秘密基地の方でレスを返すとネタバレになってしまい
そうなのでこっちに書きますが、

>はね。さん
 スニーカーで3分割にしたのを読みたければ、『ギャラクシートリッパー
美葉』をおすすめします。

 といった感じでしょうか。
46名無しさん:2003/11/03(月) 18:44
山本板神チンスレより

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☆ Re: 【神沈発売記念】作家山本弘に質問しよう / エロの冒険者 [九州]

 皆様、こんにちは。

 「神は沈黙せず」、本日アマゾンより発送メールが届きました。
到着は水曜日くらいでしょうか、楽しみであります。

 しかし、これは福岡だけのことかも知れませんが、周辺の郊外型本屋は、CDやDVDも売っているくせに本の品揃えが少なくって並んでいるのはそれこそ、山田 悠介「リアル鬼ごっこ」松岡○○の「○里眼」シリーズばかり(笑)というつまらないところだらけになってしまいました。

 以前、サブカル関係が無闇に充実していた福岡大学近くの某店(場所柄でしょうか)までもが、商品構成を大幅に変更してこういう“頭の悪い本屋”に変わってしまってもうがっくり。

--------------------------------

信者理論によると、置いてないのは本屋の頭が悪いからだそうです。
単に山本が売れてないからだと考えないところが信者の信者たるゆえんですね。
47名無しさんsage:2003/11/03(月) 19:10
>>46
うーむ、サブカルが充実しているのが「頭のいい本屋」ってことなんですかね。
何かが間違っている気がするのは俺だけ?
48名無しさんsage:2003/11/03(月) 19:30
>尾崎晃仁さん
そうだっけ?と思って裏モノ日記読み返してみたけど、絶賛はしてないような。
もちろん貶してはいないけど。
・山本弘はSFを書いてない!と言われてるから、書いてみせた。
・軽い話が主流の今、あえてそうしなかった。
・なんとも戦闘的(反骨ってことか)な人だ。
これは誉めてるけど、山本弘の姿勢であって作品のことじゃないですよね。

・トンデモ研究を生かしてる。
・ビルドゥングス・ロマンである。
これは評価というより、内容の紹介って感じ。ビルドゥングス・ロマンって誉め言葉
じゃなく、ピカレスク・ロマンみたいなジャンル名だから。その前に重厚って言ってる
部分は誉め言葉だけど。前に唐沢日記を読んだ時、チョット歯切れ悪いコメントだな
これじゃ社交辞令っぽいよと思ったもので。
49名無しさんsage:2003/11/03(月) 20:02
>>45
>  前者について、読了後に唐沢氏の日記を読み返してみて、そこまで絶賛
> するほどかなと思いつつも同意。確かにオリジナルの動機で、この小説以外
> ではちょっと使えない。絶賛するほどでないと感じるのは、SF経験の
> 浅さかも。

このアイディアについては特選はあげられないけど努力賞ぐらいはあげてもいいって感じかな。
努力賞と佳作の中間ぐらいかな。
50尾崎晃仁:2003/11/03(月) 21:30
>>48
 僕が「唐沢氏が絶賛」としたのは、加古沢の動機に
ついての部分だけです。全体的には、「小説としては
駄目か知らんがSFとしてはヨイ!」という風に解釈
しました。
 オチについても褒めてたと思いますが、僕はもう
『美葉』の時に驚かされてたから、インパクトが足りな
かったです。唐沢氏も読んでるみたいですが<『美葉』。

 あと、再読し始めて気になった点があったので少し。
30ページ上段22行目から下段2行目まで、
>「地球は太陽の回りを回っているが、太陽は宇宙の
>中で動いていない」と、トンデモないことを言った
 とありますが、あの世界で太陽って動いてるんで
しょうか? 当時(2000年)としては「トンデモ
ない」でしょうけど、2033年としてはどうなのか。
秘密基地で聞いてみたいけど、オチと関わる部分なので、
しばらく待とうかと。
 あと、「地球の周り」が正しいのではないかと(^^;。
51尾崎晃仁:2003/11/03(月) 21:39
 事故レス(^^;
>あと、「地球の周り」が正しいのではないかと(^^;

 「太陽の周り」ですね(^^;;;。
52名無しさんsage:2003/11/03(月) 21:39
>>50
この小説、全体的に何時の視点で書かれているのかが曖昧なんだよね。
2033年に優歌(「妹」ねw)が当時を振り返って書いた本(2033年では紙の本はもはや珍しいそうだが)という設定なんで、
リアルタイム(2010年前後)の心境を語っているのか、2033年の視点で語っているのか曖昧模糊としている。

しかもすべて優歌が書いたという設定なので、喩え間違ったことや考証ミスがあっても、それは山本弘のミスではなく、
架空の人物である優歌のミスになるというお徳さ!「突っ込まれないような小説」としては希有の出来だw
53名無しさんsage:2003/11/03(月) 21:45
>>51
なるほど誤字だね。

山本の本では「太陽の回りを回っているが〜」となっているが「太陽の周りを回っているが〜」が正しそう。
これも2033年の優歌が使ってるワープロ(だかなんだか)が誤変換したのかな。IMEは30年後もあまり賢くなってないねw
5448sage:2003/11/03(月) 21:56
>尾崎晃仁さん
なるほど分かりました。
つうか、オレは唐沢俊一が新作を誉めてた個所を読み落としてたかもしれない。
しかもまだ新作を読んでない。規定違反だ(w
55尾崎晃仁:2003/11/03(月) 21:58
>>53
>優歌が使ってるワープロ(だかなんだか)
 ポケタミがあれば口述筆記でいけそうですね。ソニー製
という記述がありました(2033年で何使ってるかわからないけど)
が、OSはMS製なのかも(笑)。
56名無しさんsage:2003/11/03(月) 22:00
>>55
> が、OSはMS製なのかも(笑)。

MS-IME2033が搭載されています。
57あぼーんあぼーん:あぼーん
あぼーん
58あぼーんあぼーん:あぼーん
あぼーん
59あぼーんあぼーん:あぼーん
あぼーん
60名無しさんsage:2003/11/04(火) 05:29
神のシミュレーターについて少し。
神は手抜きをして半径1光年以遠の天体を物質レベルまでシミュレートすることなく、天球の内側にプラネタリウムの
ように映し出すことでお茶を濁しているそうだ。現在観測されている天体の年周視差(これによって天体の距離が
測定されている)は神のコンピュータが地球から観測した場合にそれっぽく見えるように適時投影する映像を変えているそうだ。
ご苦労なことである。これは2008年に木星軌道上から(つまり地球以外の場所から)高精度で天体の位置を観測可能に
なってバレるのだが、そもそも神はなんでこんな面倒な宇宙を人間に見せているのだろうか?

別に太陽を中心に半径1光年以内にしか天体のない宇宙でもいいんじゃないの?って疑問がわく。実際その通りなんだし、
それで不都合がないってことは、わざわざ1光年以遠にも天体があると偽らなくても不都合はないんじゃない?

まあ宇宙がこんなに小さいと(というかこんなに物質の分布に偏りがあると)、半径一光年以内にある天体も重力で
引き合ってどんどん我々の太陽に向かって落ちてきてしまうが、なんといっても「神」なんだから第5の力でも設定して
(「万有斥力!」)支えてやればいい。20世紀以降の物理学の発展は今とはちょっと違うものになるかもしれないが、
それが神の目的にさして重大な影響を与えるとは思えないが。。。
61名無しさんsage:2003/11/04(火) 05:37
逆にこれをきっかけに人間に「おまえたちの世界は俺が作った張りぼての世界なんだぞ」と分からせる何らかの
必然があったとしても、何もそんな手の込んだ方法を使う必要があるんだろうか?月の裏側を真っ平らにしておいても
いいし、北極や南極に大きな穴を空けておいてもいいと思うんだけどね。

人間が「宇宙は張りぼてだった」と気づくのが何十年か早まるけど、大して神の計画には影響ないと思うんだけどね。
神はコストダウンのために手抜きをしているらしいから、この方がもっとコスト削減になると思うのだけどな。
62名無しさんsage:2003/11/04(火) 06:35
山本弘は中国語の部屋の説明の下りで人間の知性とは何かをあれこれ書いている。何となく本人も
納得していないよう内容を書いてるわけで何を言ってるのかさっぱり要領をえない。もちろんこのテーマに
明確な答えはないから山本弘がそれを明快に解説できなくても何の落ち度もないのだが、一つ間違っている。

彼は膨大な本があればそこに人間の思考をすべて納めることが可能だと書いている。その本をアドベンチャー
ゲームのようにたどれば元の人間の思考を再現可能だ、と。(まあ山本が言っているのではなくて小説の
登場人物が言っているわけだが。)

しかし、殊、人間の思考についてはこれは成り立たない。コンピュータの思考なら別だがね。なぜなら人間の
思考のハードウェア、つまり頭脳は非線形なユニットだからだ非線形はバラフライ効果を生む。人間の
思考の内、単純な部分、すなわち理路整然と他人に自分の思考経路を説明できるような思考の部分は
この非線形さを無視してもあるいは実現できるかもしれない。しかしよくいえば「ひらめき」悪く言えば
「なぜあのときあんな行動をとったのが自分でも分からない」ような思考は、おそらくこの非線形性を無視しては
再現できないだろう。
63名無しさんsage:2003/11/04(火) 06:42
つまり人間の思考はデジタル化するのは極めて難しい。もちろん非線形なモデルをデジタルコンピュータ
(要は普通のコンピュータ)で扱うことは可能だが(現に現代はそうやっていろいろなものを計算している)、
集中のようにバタフライ効果は僅かな誤差が爆発的に拡大していく。つまりアナログをデジタル化した
段階で生じる量子化誤差のため、決してオリジナルと同じ結果を得ることはできないのだ。
64名無しさんsage:2003/11/04(火) 06:44
コンピュータがコンピュータなりの知性を持つことは可能だろう。しかしコンピュータが人間と同じ知性を持つことは不可能だ。
ある人間が別な人間と完全に同じ思考をするのが不可能なように。
65名無しさんsage:2003/11/04(火) 06:53
>>60-64
つまり、『ラプラスの魔』の計算能力がダウンしただけ?
66名無しさんsage:2003/11/04(火) 07:10
神が使っているコンピュータの話
兄と妹がこの宇宙をシミュレートするにはどれくらいの性能のコンピュータが必要かをあれこれ話し合っている。
トランジスタの小型化はもう限界、巨大化させれば光の伝達速度の制限で速度が上がらない。では量子コンピュータなら…
といったやりとりがされるが、ふとその神や神の使うコンピュータはどうやって誕生/作られたの?という疑問を妹が投げかける。
兄はこともなげに「そんなこと考えたって無駄だ。どうせこの宇宙の外にいるのだか」と答える。

ん〜それなら神の使っているコンピュータの性能を考えても意味ないんじゃないの?光の速度だって神が住んでいる
世界では違うかもしれないし…それとも物理法則は神が住んでいる世界でも同じなのだろうか?なんか不自由そうな
神だなー。我々がコンピュータでシミュレーションを行う場合、時間や重力などもっとも実験を行いやすい値に設定する。
我々の世界の光速もそうやって設定されたものなのだろう。それがシミュレートを行っている神の世界と同じである
必然は何もないと思うのだが。

ある前提(我々の世界の物理法則)を元に結論(神の使うコンピュータの性能)を導き、結論が出たところで
前提そのものを否定(神は我々の宇宙外の存在である)して、結論だけをちゃかkりいただく。
これは典型的なトンデモ思考じゃないのかな。

このシーン、妹の方はあれこれ暗中模索の状態で神について考えているから、こうした思考の不合理さは
構わないが、兄の方は長い時間かけて導いた持論を妹に説明しているわけで、その持論がこんなにいい加減じゃあ…ちょっとね。

トンデモにならない唯一の選択は「神は我々と同じ物理法則に縛られている」なんだけど、それでいいのかね。
67尾崎晃仁:2003/11/04(火) 07:15
>>52
>この小説、全体的に何時の視点で書かれているのかが曖昧なんだよね。

確かに。基本的には当時の視点で、たまに現在(2033年)の視点で
書かれている、という感じでしょうか。僕の指摘した点についても、
「言ったのだそうだ」と伝聞の表現になっています。当時
葉月が「太陽は宇宙で動いてないだなんてトンデモないことを
言ったんだよ」と優歌に言ったのを、そのまま伝聞として書いた
だけ、と解釈することができます。
 ええと、「トンデモないことを言ったのだそうだ」の解釈を、
「トンデモないことを言った、のだそうだ」とすればおかしく
ない、ということ。僕の言いたいこと、分かるでしょうか(^^;。
68名無しさんsage:2003/11/04(火) 08:22
神のシミュレーションのコストについて続き。

遠くの天体まできちんとシミュレートを行うコストが高いという点もそもそも疑問だ。
もちろん遠くの天体の分子や原子一つ一つまでシミュレートを行うならそうだろう。
しかし人類にはそんなもの当分は観測できないのだ。現に我々は遠くの星々について位置と光度、
それにせいぜいスペクトルや質量ぐらいしか注目していない。

一方地球上の身近なものほど細かく観測が成されている。作中で説明さているように大気の流れなどを
分子一つ一つからシミュレートするコストは途方もなく大きい。地球上の分子のシミュレートを行うコストに
比べれば観測可能な限りの星の位置や光度をシミュレートすることなど造作もないことではないだろうか。

もちろん位置と光度(とスペクトルなどの若干のパラメータ)しか持たないのだから、人類が宇宙船に乗って近づけば
ボロが出てしまうが、少なくとも球面の内側に投影するよな手抜きよりはずっとマシだと思うのだが…
69名無しさんsage:2003/11/04(火) 08:30
>>66
生態系のシミュレーションとかするときは普通「加速試験」するよね。
俺は「実時間」で進行するシムシティはプレイしたくないw。

各種物理法則に関わる基本的パラメータたる時間の流れがそもそも違う
からには、RPG世界の住人が自分たちの基準で自分たちを動かす
CPU速度を語るのは笑止というものでしょう。

逆に、旧式CPUで、数百年かけて1日の時の流れを計算したとしても、
中の住人にとっては1日は1日なわけだ。
70名無しさんsage:2003/11/04(火) 08:48
>>68のちょっと訂正。地球からはそれっぽく見えるように投影する星の映像をシミュレーターは変えているのだから、
もともと星の位置や光度は計算しているんだった。

それならそれを2次元の球面内部に投影*されているかのように*シミュレートするのは計算が2重になるだけで全くの無駄だ。
わざわざ張りぼてを作るために計算量を増やしているだけで全くの具の骨頂。最初から素直に計算した位置に天体の光源を
配置すればいいだけの話。そうすれば当分(人類が恒星間飛行技術を獲得するまでは)ボロがでなかったはずなのに。
なんかマヌケな神様だな。

どうやら山本弘の頭の中には太陽系を中心とした球形の箱庭があるようだ。その箱庭の内部はあくまで厳密にすべてを
シミュレートし、外部は思いっきり手を抜くという方法しか計算量を減らす手段として思いつかないようだ。実際は
そんな空間に制限される必要はなく、実際のCGとかがやっているように遠くの物体ほどシミュレートする情報を減らしていけば
いいだけのこと。
71名無しさんsage:2003/11/04(火) 15:24
サイレントレボリューションの話。
例の男は納税を拒否することで現体制打倒を呼びかける。革命は何も武力による必要はない。
納税を拒否すれば日本政府は機能停止し自然消滅する、と。

膨大な財政赤字を抱えていても日本政府は崩壊していないのだから、納税を一年やそこら滞らせても
政府が崩壊するとは思えないが、まあたぶんこれは「国民の承認を失った」という象徴的な意味が重要なのだろう。

しかし何も「革命(それが武力によらないものでも)」だけが体制を変える手段ではないと思うんだけどね。
現に日本国憲法は自分自身を改定する手続きまで定めている。法律に則って法律を変える道は一応あるわけだ。
もっとも、それを現政権に期待できないからこそ革命が起こるわけではあるが、大多数の国民に納税を拒否させることと、
多くの国民に改憲を唱える議員に投票させ、さらに国民投票で改憲させるのと、本質的に違いがあるのだろうか?

まあ「大多数の国民が納税を拒否した!」という方が地道に選挙運動をして憲法改正にたどり着くよりは痛快だから
派手好きで何も考えない若者には受けるかもしれない。そこまでねらってこの男はこの方法を呼びかけたのかなあ。
確かに頭のいい男だからそうなのかもしれない。これはいいとしよう。

しかし看過できない点がある。納税を拒否したのは誰か?という点。承知のようにサラリーマンは源泉徴収により
強制的に税金を取り立てられている。この仕組み上納税を拒否することはサラリーマン自身には不可能ではないにしても
きわめて難しい。少なくとも「お手軽な方法」ではないだろう。サラリーマン当人に変わって国に税金を納めているのは
「企業」だ。つまり納税を拒否したのはサラリーマンではなく、企業の経営者ということになる。

まあ企業による国家運営だから企業の経営者にとってはおいしい話かもしれない。特に従業員を何万人と抱える
大企業にとっては。そうした企業が従業員の給料から源泉徴収した税金を国庫に納めるのを拒否すれば、従業員の
意志に関係なく、日本政府は国民から納税を拒否されたことになる。

つまりサイレントレボリューションは国民の意志によって行われたのではなく、大企業のトップによって行われたといえよう。
しかしこの男が言葉巧みにこの点をごまかしても、自分に納税を拒否する/受け入れる決定権がないのは
いくらなんでもサラリーマン自身が知っているから、だまされないと思うんだけどね。まさか「自営業」の山本弘は
源泉徴収を知らない?
72名無しさんsage:2003/11/04(火) 15:55
この小説ではエピローグ(とは書いていないが)部分でさらにいろいろなことが起きる。中国が5つの国に分裂し、
アメリカ合衆国が南北に分裂する。まるであの男の小説をなぞるように。中国はさておき、アメリカの分裂の
理由は創造論者と進化論者の対立らしい。ま、山本も笑いをとるために書いているんだろうからいいけどねw

しかしよしんばそういった対立が顕在化しても国家の分裂までいくものだろうか。分離独立した南部諸州の
人々もアメリカ合衆国の一部である恩恵は計り知れないものだとわかっているだろうに。問題は国家の
宗教への介入を禁じた合衆国憲法にあるのだから、憲法を修正させるか、もっとゆるやかな連邦制に
移行するだけでいいと思うのだが…まあ長い長い時間をかけて争っているうちにもはや当初の問題よりも
感情的対立に支配されてしまったのかもしれないが。

遊んでるなあ>山本弘
73尾崎晃仁:2003/11/04(火) 18:49
>>70
 たとえば、『スペースチャンネル5』というゲームでは
背景がムービーで作られています。これは処理を軽くする
ためだと思いますが、主人公の兄が何度も実験を繰り返した
ように、神(とされる存在)も何度も実験をしていたとすれば、
流用可能なムービーを背景として使用したほうが楽ですし、
いちいちシミュレートするよりコストが節約できるのでは
ないでしょうか?
74名無しさんsage:2003/11/04(火) 19:15
>>73
それでも2次元ムービーである必要がないじゃん、ってことよ。
75名無しさんsage:2003/11/04(火) 19:29
読んでないから分からないんだけど神が幾度にもわたってシミュレーションした理由って何よ?
まさか某中華古代SF演義みたく
・自分の文明は『つまらない過ち』で滅んだ
・過ちを犯さずに進化を続けていたらどうなっているかを知りたかった
・そのために人類を使って自分の文明を再現する必要があった
・『初期値』(=古代の歴史)が異なるために、バタフライ効果によって自分の文明は再現できなかった
・よりよい『初期値』を与えるためにシミュレーションの開始を古代、神話とさかのぼり、何度もシミュレーションをやり直した
じゃないよね?
76名無しさんsage:2003/11/04(火) 19:51
>>73
地球からは年周視差で天体の距離が算出できている。この観測結果に矛盾が生じない程度には神のシミュレータは
精密な位置計算をやっていることになる。となると一番簡単なのは本当の天体の位置を計算することだと思うんだけどね。
小細工とかなしに。天体が本来あるべき位置を算出し、その位置と地球の位置を検出し、地球からどの方向に見えるかを
算出する。ようするに全部まじめに計算するのが一番簡単ってことだ。

そこまで計算しているなら、そこに実際にもその場所に光源を置けばいい。それをわざわざ地球と天体の間に半径1光年の
球を設け、地球と天体を結ぶ直線と球面の交点を求めて、そこに光源を設置しているわけだ。神のシミュレータは。
こうするメリットは何もない。デメリットは小説に書かれているように地球以外の場所から光源を観測するとつじつまが合わなくなることだ。

なぜ神がわざわざ天体が遠方にも存在する世界をシミュレーションしようと思いついたのかは不明だが、神のやっていることは
その目的にさえ合致しない非常に不経済な方法だ。

そして繰り返すが、地球上の大気中の分子の動きをすべてシミュレートすることに比べれば、観測可能な天体の動きを
すべてシミュレートすることは問題にならないほど楽だ。

そもそもムービーを再生するのは現在のPCでも非常にCPUパワーを食う。解像度も荒くなるしね(実際、作中ではこの
分解能の低さが、これもハリボテがバレるもう一つの原因になっているわけだが)。いちいち計算した方が
必要なCPUパワーは少なく、かつ高品質な映像が生成できると思うよ。まあ星が満天にびっしりと(暗いところがないくらい)
あるなら別だけどね。
77尾崎晃仁:2003/11/04(火) 20:02
>>74
 3次元ムービーでもいいじゃん、ってことですか? ふむ。
『スペチャン』も続編では背景が3Dになってましたね。

>>75
 はずれ〜。それは『神のメッセージ・・・・・・じゃなかった、
神は沈黙せず』というより、加古沢黎『時の振り子』の
ストーリーに近いですね。自分好みの歴史になるように、
歴史を修正しようとする、という・・・・・。
 『神は沈黙せず』の作中作であるこの作品の主人公の
名前が「アグラ」というのは何か含みがあるんでしょう
かね?
78名無しさんsage:2003/11/04(火) 20:07
もし手を抜くとしたら別な部分の手を抜いた方がいい。いくら高性能な望遠鏡を使っても点にしか見えない天体は
点光源でいいが、星雲などのように大きさを持つ天体については点光源ではバレてしまう。ある程度の大きさを持つ
物体として作って、そこにテクスチャーを貼り付ければいい。

この方法だと星雲を別な角度から見た場合テクスチャーの見え方が変わらないのでバレてしまうが、星雲を地球とは
別の方向から観測できるようになるのは、これもまた恒星間旅行ができるようになってからだろう。

むろんこのテクスチャーの分解能に近い/あるいはそれ以上の分解能を持つ望遠鏡を用いれば、作中のように
デジタル化の干渉によって奇妙なモアレが生じどのみちバレるわけだが、星雲などのように大きめの天体に貼り付ける
テクスチャーの量と全天を覆うテクスチャーでは量が全然違う。前者の方が少なくて済む分、高解像度のテクスチャーを
使えるはずだ。したがってたかだかハッブル望遠鏡の10倍の解像度でボロが出るほどちゃちなものにはならないはず。

ま、ハッブル望遠鏡の分解能ではモアレが生じず、2010年に打ち上げられたその10倍の解像度をもつ望遠鏡だと
モアレが生じる所から、神が使っているシミュレータの分解能が計算できるかもね。山本弘もここまで計算すれば
いいのにw
79名無しさんsage:2003/11/04(火) 20:12
>>77
> 名前が「アグラ」というのは何か含みがあるんでしょう
> かね?

なんとか飛鳥って超能力者も出てくるね。こっちは本編に。
80名無しさんsage:2003/11/04(火) 20:15
あとは兄が自説を世に問うためにWeb上に開いた掲示板が嵐に遭い、兄への低俗で論理の欠片もない
中傷が書き込まれる中、兄はたったりとりでひたすら丁寧に冷静に返事をしているシーンは涙をさそったよw
山本弘も自分の小説から学ぶべきだろうね。
81名無しさんsage:2003/11/04(火) 20:22
こう考えるとこの小説ってほとんどここ半年ぐらいで書かれたものだと思うんだよね。
なんあ10年前から暖めてたとかどっかに書いてなかったっけ?まあ神とトンデモを
組み合わせた小説を何か書いてやろうという思いは10年前からあったのかもしれないが、
実際にプロットを書き始めたのは今年に入ってからじゃないのかな。

俺は山本弘に問いたいね。この小説を書くのにあなたはどれくらい努力したのか?と。
もちろんUFOや超能力など詰め込まれているうんちくの量は相当なものだが、これは
もともと山本弘がこの小説とは関係なく集めていた知識だ。この小説を書くために
新たに集めたネタってどれほどあるのかね。

山本弘のことだから書くに当たってもう一度古い資料を調べなおすぐらいのことはやっただろうけど、
なんかお手軽に書いてない?とふと思ってしまったよ。
82尾崎晃仁:2003/11/04(火) 21:47
再読分6章107ページまでの年表です。

1980/??/?? 和久良輔(兄)誕生
1986/08/30 和久優歌(主人公)誕生(0歳)
1989/01/08 加古沢黎(悪役)誕生(2歳)
1993/08/02 平成五年八月豪雨。優歌の両親死亡。(6歳)
1995/01/17 阪神淡路大震災(8歳)
1995/03/20 地下鉄サリン事件(8歳)
1998/08/?? 「パイオニア減速問題」発覚(10歳)
1999/??/?? 葉月と出会う(13歳)
2005/??/?? インフルエンザ大流行(19歳)
2006/??/?? 大学中退、『ダーウィンズ・ガーデン』発表(20歳)
      その後編集プロダクションに就職
2008/09/?? あくはと(加古沢)ネットに登場(22歳)
2008/10/?? フリーに(22歳)
2009/01/09 加古沢にインタビュー(22歳)
2010/02/?? 新世代宇宙望遠鏡ジェイムズ・ウェッブ打ち上げ
      「ウェッブの網目問題」発覚(23歳)
2010/11/?? <昴の子ら>潜入取材開始(24歳)
2011/01/22 根室半島沖でマグニチュード6の地震発生
      <昴の子ら>脱出、ボルトの雨(24歳)
2011/02/01 <昴の子ら>炎上(24歳)

()内は優歌の満年齢です。まだ五分の一(^^;。
 気象庁のサイトで見ると、平成五年八月豪雨の被害が
『神は沈黙せず』と食い違っていますね(『神沈』の
ほうが少ない)。「パイオニア減速問題」は現実には発見
されていない、ということでOKですか?
83尾崎晃仁:2003/11/04(火) 21:57
 訂正。優歌は1985年生まれなので満年齢から1歳ずつ
引いてください。ただし1993年8月2日の(6歳)は
正しいです。
 兄良輔も4つ上なので1981年生まれですね。うへえ(^^;。
84尾崎晃仁:2003/11/04(火) 21:59
 ごめんなさい、1歳引くんじゃなくて足してください。
 とほほ。
85尾崎晃仁:2003/11/04(火) 22:04
 それに伴って葉月と会うのが1998年、大学中退が
2005年になります。ちゃんと推敲しろよ<俺。
86名無しさんsage:2003/11/04(火) 22:07
>>82
パイオニアの速度が計算より遅くなっていると観測されているのは現実の世界の出来事だよ。原因は不明。
まあいろいろ分からないことは沢山あるからw
http://www.cnn.com/2001/TECH/space/05/21/gravity.mystery/index.html
87尾崎晃仁:2003/11/04(火) 22:12
 と、思ったけどやっぱり1986年生まれですよね。
 えと、つまり、1998年が(10歳)になってるのが
おかしいんですよね。正しくは(11歳)。後は最初ので
正しいです。何混乱してんだ俺。
 一人でスレッド消費して申し訳ないです>ALL。
88尾崎晃仁:2003/11/04(火) 22:22
>>86
 うわ、英語だ(^^;。最初のほうをちょっと読んで
みましたが、「なんか宇宙船が遅くなってるけど、
原因不明。万有引力から予測したより遅いよ〜」と
NASAのジョンアンダースンさんが言いました。
 くらいの意味ですか?
89尾崎晃仁:2003/11/04(火) 22:28
 兄の誕生年は1982年になりますね。
90名無しさんsage:2003/11/04(火) 22:44
おおむね山本の小説と同じだよ。ただし小説では宇宙塵や燃料漏れによる可能性は否定されたと書いているが、
そこまで断定できる情報すら現実の我々は持ってないんだけどね。それに山本はその後の10年(これかの未来)で
さらに多くのデータが蓄積してもこの結論は揺るがなかったと書いてるが、パイオニアは既に機能停止している。
太陽系外に飛び出した探査機は探査機が電波を出してくれなければ観測できない。だから今から何十年たとうが、
パイオニアに関して新たなデータがもたらされることはないはず。現実の世界では計算と合わないのは100億分の1G程度。
91名無しさんsage:2003/11/04(火) 22:55
あ、まちがえた。そういえば去年だかに久しぶりにパイオニアからの通信が受信できたとかいうニュースがあったから、
まだ機能しているんだ。まあそれが最後である可能性が高いが…
92尾崎晃仁:2003/11/04(火) 22:58
>>90
 なるほど。この辺りで「嘘をついている」わけですね。

 年表に追加です。

2011初め 統一コリア成立
 
 2008年の時点で北朝鮮はすでに崩壊しているようですが、
2010年11月ごろの出来事の中に「韓国の斉州島」という言葉が
出てくる(93ページ)事からして、統一国家コリアが成立
するのはそれ以降。2011年にはすでにコリアが成立している
ようなので、2010末から2011初めまでの間にコリアが成立
したのだと考えられます。
 まあ、「韓国はコリア成立後も存在する(台湾みたいに)」
とか、「単なるうっかりミス」という可能性もあるんですが(^^;。
93名無しさんsage:2003/11/04(火) 23:06
山本弘は最後の最後で、占星術の命脈が完全に断たれた。何しろ超常現象によって土星は2つに分裂し、
火星は緑の染まり、もはや惑星の運動で明日の運勢を論じるのは不可能だからだ、などと嬉々として書いてるが、
山本のごひいきの自然科学はこんな世界でも健在なんでしょうかね。ダメージは占星術の比じゃないと思うんだけどw
94名無しさんsage:2003/11/04(火) 23:07
>>92
> とか、「単なるうっかりミス」という可能性もあるんですが(^^;。

でもうっかりミスしたのは優歌であって山本弘じゃないんだよなw
95名無しさんsage:2003/11/04(火) 23:35
さて「ドーキンズ」による記号着地問題の解決の話

これってニューラルネットそのものだよね。なぜか作中にはこの言葉が一言も出てこないけど。
ニューラルネットとGA(遺伝的アルゴリズム)の融合も現実の科学者が思いつかないわけがない。
当然あれこれ研究されている。しかしそれでも現実の世界ではまだまだ何かが足りないのだ。

GAにしてもニューラルネットにしても提唱された頃はAIの突破口として大いに期待された。
確かにニューラルネットはパターンマッチングの分野である程度成果を上げている。だから
似たような花をニューラルネットを用いたシステムに見せて「似ている」と判断させることは可能だ。

しかし…同時にそれでは足りないことも分かってしまった。人間が似た花を「似ている」と判断する
メカニズムは単に網膜のパターンをマッチングさせている分けではない。さまざまな花の特徴を抽出し、
それに対してパターンマッチングを行っていると考えられる。

だからカメラを単純にニューラルネットつなげて認識させたとしても、せいぜい同じ大きさの同じような
形の花を「似ている」と判断できる程度で、花の小さなチューリップと大きなチューリップを同じ
チューリップであると認識させることはニューラルネットでもできないのだ。少なくとも今のところは。
96名無しさんsage:2003/11/04(火) 23:35
では特徴を抽出したあと、ニューラルネットにその結果を入力させてやればどうか?例えば輪郭を
抽出し花びらが何枚あるかを判別する程度のことは従来のコンピュータでも可能だ。同じように
花の色や各部の比率なども抽出し、それをニューラルネットに入れてやる。このようなシステムなら
単純なパターンマッチングよりも遙かに柔軟に「同じ花」を判別することが出来る。

さらに花びらの数を数える部分に別のニューラルネットを使うと言うことも可能だ。つまり多段に
組み合わせていけば高度な認識をさせることも不可能ではない。こうした研究は一応の成果を
もたらしてはいる。

しかし、このシステムでは結局人間が「花びらの数に注目しろ」「花と茎の太さの比率に注目しろ」と
あらかじめプログラムしているにすぎない。こうした「何に注目すればいいのか」という部分もニューラルネットに
より学習できて初めて真のニューラルネットといえるだろう。しかしそれにはどうしたらいいのか、いまのところ
雲をつかむような話なのだ。

結局の所現状のニューラルネットは単純なパターンマッチングを学習することしか出来ていない。
多段のニューラルネットを自己組織化により自発的に生み出すような手法が発見されればあるいは
もう一段階ステップアップ可能かもしれないが、今のところ見通しは暗い。
97名無しさんsage:2003/11/04(火) 23:41
一方ニューラルネットの学習をGAにより効率化させる試みは現実に研究されているし、
成果も上がっている。しかし肝心のニューラルネット自体が単純なパターンマッチングしか
できないので、応用範囲は今のところ限られたものにしかなっていない。

GAとニューラルネットを結びつけるなら、ニューラルネットの学習にGAを使うのではなく、
ニューラルネットの自己組織化にGAを使うという方向こそがAIに近づく道なのだろうが、
この研究は現実の世界でははかばかしくない。まだ「何か」が足りないのだ。
98名無しさんsage:2003/11/04(火) 23:41
うっかり出版してしまいました(角川書店上層部)
99名無しさんsage:2003/11/04(火) 23:43
結局の所山本の小説はこういっているに過ぎないわけだ。

 今よりももっともっとニューラルネットやGAを一生懸命研究していけば、
 そのうち新たな発見がなされ、それを今よりずっと高性能なコンピュータで
 機能させれば記号着地問題を解決することができるでしょう。

とね。
100名無しさんsage:2003/11/05(水) 00:02
小説のこの部分を読んでいて思ったのだが、山本はライフゲームを知らないのだろうか?
うんちくとして語るにはピッタリだと思うのだが。

ライフゲームを漠然と知ってはいても「単にドットが条件によって点いたり消えたりするのを
シミュレートしているだけのつまらないプログラム」と思っている人が多い。まあ実際にそうなのだが、
特定のパターンのドットの組み合わせは様々な振る舞いをすることが知られている。

画面を一方方向に移動しているグライダーやグライダーを一定間隔で生み出すグライダーガン。
飛んできたグライダーを消滅させるイーター。またグライダー同士が一定角度で衝突すると
消滅したりそのまま交錯したりする。

これらを巧妙に組み合わせると、論理回路がライフゲームのドットによって作れるのだ。
コンピュータは論理回路の組み合わせだから、原理的にはこれらによってCPUを作ることも
可能なはずだ(まあ実際に作るのはバベッジがコンピュータを作るのと同様に非現実的かもしれないが)。
同じパターンを別な場所に複製する方法も考案されているので、このライフゲーム上に作られたCPUは自己増殖できる。

ライフゲームのドットは単純なルールで明滅を繰り返しているだけだ。そのルールは何もコンピュータを
作るために設定したルールではない。近隣に一定数のドットがあれば新たにドットが生まれ、近隣に
一定以上のドットが密集していればそのドットは死滅する、という実に単純なルールに基づいている。

にもかかわらずそれらを特定のパターンで組み合わせるとイーターやグライダーさらに論理回路まで
作れるというのは非常に興味深いことといえよう。

しかしこのライフゲームもグライダーレベルは自然発生するが、それが偶然絶妙に組み合わさって
論理演算回路を形成したということはない。人間が意図的に組み合わせてやらないとグライダー
以上に複雑なパターン、自己複製するパターンなどのようなものは生まれないのだ。その潜在能力を
秘めてはいても。
101名無しさんsage:2003/11/05(水) 00:18
この辺に「知性」の境界があると思われる。偶然に出来るパターンは知性の産物とは呼べない。
偶然以上の理由で生成されるパターンを知性の産物と呼ぶことにするのはどうだろうか。

偶然以上の理由とは自己組織化である。条件がそろえば自然に一定方向にパターンが
自発的に組み上がる。そんな性質をもったパターンが偶然生成されたときに、そのパターンは
世代を経るにつれて成長し、複雑なパターンが生成される。

ライフゲームでは残念ながらそういったパターンは発見されていないが、自己組織化を行う
木工細工(?)ならペンローズによっていくつか考案されている。それはいくつかの蝶番と
閂で出来ているブロックで、それをいくつか箱に入れておく。そのままではいくらかき回しても
何も起きないが、2つのブロックが結合した状態のブロック(蝶番と閂がうまい具合に組み合わさる)を
箱に放り込んでやると、その結合したブロックの出っ張りとくぼみが箱の中の他のブロックに
当たるたびにそのブロックを同様に結合していく。つまり結合したブロックを放り込むと終いには
箱の中のブロックがすべて結合してしまうのだ。

ペンローズのこのブロックは構造が単純な所に意義がある。すなわち自己組織化は複雑なものに
のみ起きる現象ではない。

おそらく「情報」と呼ばれている記号列は人間の頭の中に到達すると同様に人間の頭の内部で
自己組織化を引き起こすのだろう。そういうパターンを人間は情報と呼んでいる。さらにその影響が
大きなパターンを「重大な情報」と呼ぶのだ。問題はどんなパターンが自己組織化を引き起こすのか、
自己組織化を引き起こすパターンの傾向はどういったものなのか、という点が皆目分かっていないことなのだが…
102名無しさんsage:2003/11/05(水) 00:26
いやーまだ読んでないけど、「神」がなぜ超自然アタックをかますのか予想してみます。

少ない資源をどうにかやりくりして、ホコロビはあるけどなんとか世界を作成・運営してる
オレ(神様)。律儀に物理法則を奉り、懸命にやってる。
なのに君等ヒューマンはどうかね!やくたいもない「オカルト」なんぞにハマりおって!
オレの世界を下らんことで消費しやがって。人の苦労を考えたことあるのかね?
よーし。そんなに好きならやってるよ。くらえ必殺ボルトレイン!大・惨・事・確・定!
どうね諸君?君等の望み通りスーパーナチュラルったよ。
おや?どうやらお気に召さないご様子。でもたしかにご要望は全て満たしたぞ?ガッハハハハ!

とまあ、ターンAガンダム制作時の富野監督みたいな気持ちだったからではなかろうか。
まあ、予想つうか妄想ですが。「神」に人格が設定されてるかどうかも分からんし。
103名無しさんsage:2003/11/05(水) 00:40
山本は神を「全知全能ではあるがただ一つ人間の心だけは理解することが出来ない」と言っている。
ん〜ちょっと未消化といわねばならない。せっかく神を人類をシミュレートしている主体に設定したのだから、
もう一歩深く考察可能だ。つまり「全知全能」とはどういうことか?についてだ。

我々が何かをコンピュータでシミュレーションしている場合、我々はそのシミュレートしている対象に対して
全能といえる。その世界のルールは我々が設定したものであり、必要なら好きなときに好きなだけ変更可能だ。
シミュレートしている世界に新たなユニットを追加すること、また取り去ることは造作もない。

一方全知については、同様にシミュレートしてる世界のすべてを知っているはずだ。その世界のどんなことでも
好きなだけ詳細に調べることが出来る。ではなぜ我々はシミュレートを行うのか?シミュレートの結果を知りたい
からである。つまりこの点に関して全知ではないのだ。全知でないからこそシミュレートを行っているのだ。

結局の所我々がシミュレートしてる世界に対して知っているのはその瞬間の静的な状態であり、
その変化の行く末ではない。また全能であり自由にその世界に介入できても、介入した結果がどうなるのかは
予測不可能だ。結果を予測した上で介入する能力はない。予測が出来ないからこそシミュレーションを
行っているのだ。

これをそのまま神と人間の関係に置き換えればいい。山本の小説の世界の神に可能なことと不可能なことが
すっきりとする。「人間の心だけは理解できない」などと妙に人情話っぽい表現を持ち出す必要はないのだ。
この方がずっとクールな説明とはいえまいか。あるいは山本はあえて人情話にするためにこうした表現を選んだのか?
104名無しさんsage:2003/11/05(水) 01:30
>納税を拒否すれば日本政府は機能停止し自然消滅する

なんつーか、発想がDQNだなあ・・・
無政府主義の出来損ないというか何というか。

このスレ見て何か全く読む気もしなくなったんだが、
政府が無くなるってことは公共サービス(警察、消防等)の停止を
意味し文字通り無政府状態になるんだが、その辺りはどうフォロー
しているの?
サイバーパンクでよくある企業統治?
105名無しさんsage:2003/11/05(水) 01:56
一寸真面目に考えてみた。

国がぶっつぶれるとなると、まず国債はデフォルトだな。
となると、機関投資家は大打撃を受ける、まあまず潰れる。
その代表は銀行や証券会社だ。まあまず取り付け騒ぎが起き、
一般の国民の預金や有価証券はパア。
「経済の大動脈」たる金融機関は麻痺し、不況を通り越して恐慌が起こる。

・・・駄目駄目じゃん。

更に、日本が所有する対外債権は流出する。
具体的にはアメリカの国際の投売り、まあ暴落が起きるだろう。
それにより他国の機関投資家も大量の含み損を抱えることになり、
また買い手を失ったアメリカ政府も大打撃を受け、1929年以上の
世界規模の大恐慌へと・・・

駄目だ、一体小説ではこの矛盾をどう解決しているんだ。見当もつかん。
106名無しさんsage:2003/11/05(水) 08:36
>>105
それを言うなら2010年に統一コリアってどうよ?
共産圏ではもっとも経済力、工業力のあった東ドイツとの統合でさえ、統一ドイツは
一時かなり苦しかった。
ましてや恐怖政治なしにはもちこたえられない、大半の国民が飢えた独裁国家と、
民主国家の統一だよ〜。1年後の大混乱、国力低下は計り知れないと思うのだが...
107名無しさんsage:2003/11/05(水) 09:52
結局、神も全能ではない不完全な存在だってことにしとけばいいってことか?
108名無しさんsage:2003/11/05(水) 12:38
法を軽んじるのは、いかに自分が法によって守られているかに気づかない愚か者だ。

多少意味合いは違うが結局のところ山本は自分が日本政府におんぶにだっこの状態で
生きていることに気づいていないということだ。
個人では人間としての基本的な権利さえ守るのは困難だ。
今自分が受けている利益を当然受けることができるものとして
不利益だけを排除しようとしても無理なのだ。

現行の仕組みの中である程度の自立を実現しているならばそのことについて気づくはずだ。
つまり、彼はまったく頼りきった状態で依存しまくっているわけだ。
だから政府が機能しなくなった後のことがまったく理解できていない。
革命が成功するかは次の暫定政府をいかにすばやく立ち上げるか、いかに受け入れてもらうかにかかっている。
政府崩壊後のビジョンもなしに現行政府をつぶそうとするのはそれこそテロよりたちが悪い。

結局山本は政治というものが根本的にわかっていないのだ。
109名無しさんsage:2003/11/05(水) 13:11
>>105
山本のこの部分は第2次大戦の敗戦後の金融政策を元に書いてるんだよなあ。
作中でもそれをモデルにしていると書いてるから突っ込めないがw

結局やっているのはインフレ政策だ。貨幣価値が下がれば借金も相対的に価値が下がって
自然と無くなる。どんな手段を使うにしても政府の借金を帳消しにするにはこれしかないから、
それ自体はいいんだけど、問題はどう軟着陸させるかで、それが半世紀前と同じ手法じゃあちょっと
時代遅れじゃないのかね。半世紀前とは世界の金融状況が全然違う。実際作中でも経済が
持ち直したところまでいかずに終わっている。

また企業連合は「小さな政府」を目指しているらしい。まあそりゃあ政府の役割を縮小すれば
政府が使う「無駄金」は減るだろう。しかしなんか山本の書き方ってどこか変なんだよな。
財政赤字すなわち政府の借金は別に政府や官僚機構の運営費で赤字になっている分けじゃない。
政府を小さくして官僚の人件費を減らしたところでたかがしれている。財政が赤字なのは政府が
公共事業などで民間に税金をばらまいているからなのだけどね。

どうもこの辺、山本は官僚機構(をささえる人件費)が財政赤字を作り出しているような書き方をしている。
確かにテレビでは天下りの官僚がいくら給料をもらっているとか退職金はどれだけだとか憎々しげに報道している。
腹正しいことだし感情的に分かりやすい部分ではあるが、財政にしめる割合からすればそんなものは大した額ではない。
山本自身マスコミが報道する「分かりやすく耳当たりのいい」ウソにだまされてるんじゃないのかね。
110名無しさんsage:2003/11/05(水) 13:28
また政府を「企業」として運営すれば効率がよくなるし、赤字になれば自分たちが損をするのだから
もっとまじめに政治をするだろうと書いている(ま、山本ではなくて悪役が言っているのだが)。
しかし大企業の役員が私服を肥やして背任行為をした事件もずいぶんあるんだけどね。
結局巨大になってしまえばどんな組織も同じだ。

だいたい企業は誰でも知っているように民主的には運営されていない。それと直接民主主義を
どう組み合わせるというのだろう。これは水と油でどちらかをとればもう一方は捨てなければならない。
おそらく山本は何も考えずに「国家民営化」と「インターネットによる直接民主主義」というはやり言葉を
くっつけただけだろう。こんなものは「UFO=宇宙人の乗り物」と安直に考えるのと同じレベルなんだけどね。

いっそのこと民主主義を捨てて企業流の人事で政府を運営させるとかいうならまだ「面白い」んだけどね。
上司の評価で自分の地位が決まる。ただしそれだけじゃ単なる専制政治だから、競争原理も導入する。
すなわち他国(別に国じゃなくて企業でもいいが)による日本国の買収を許す。マイクロソフトに日本を買ってもらうとかね。

結局の所日本国を民営化しても巨大な独占企業を作るだけで、企業の悪いところと官僚の悪いところを
合わせた組織が出来るだけだと思うのだけどね。実際官民のいいとこどりをもくろんで設立された第3セクターとかは
うまく運営されているのはほんの僅かで、ほとんどは悪いとこ取りになってしまっている。日本政府が唯一賢明だったのは
いきなり国家規模で実験をせずこうした小規模な組織で実験をしているとこだろうね(いきなり国家規模で実験を
行ったのがご存じのとおりソ連だw)。

山本はUFOやオカルトを「ちょっと考えればわかること」や「とっくに検証済みのことを新発見として書いている」とか
いつも文句をいうが、山本も同じなんだよな。
111名無しさん:2003/11/05(水) 18:47
>>93
>山本弘は最後の最後で、占星術の命脈が完全に断たれた。何しろ超常現象によって土星は2つに分裂し、
火星は緑の染まり、もはや惑星の運動で明日の運勢を論じるのは不可能だからだ、などと嬉々として書いてるが、

数年前に黄道12星座が13星座になると騒がれた事は記憶に新しい。しかし、それ以後も週刊誌には普通に星占いコーナー載ってるのだが何か?
112名無しさんsage:2003/11/05(水) 19:18
>納税を拒否すれば日本政府は機能停止し自然消滅する

つーか、それは明確な所得税法違反だから実行者は確実にタイーホ&財産差し押さえられます。
それともこれは、犯罪者を量産して刑務所を満杯にし、その経費で日本政府を圧迫するという遠大な計画なのでしょうでしょうか?
もしそういうオチなら少しは山本を評価してやっても良いのだが。
113名無しさんsage:2003/11/05(水) 20:28
拒否すれば払わずに済むなら、誰も払わないだろうね。


なんか底が浅そうな話だな。
114名無しさんsage:2003/11/05(水) 20:43
>>113
実際あらすじはすごく底が浅い。それにメインアイディアは山本が山本板で自分で言っているように目新しくもない。
悪役の動機だけはユニークだがこれもどっちかというと短編向けのネタだ。結局特徴といえる特徴は山本のUFOや
オカルト全般のうんちくが詰め込まれているという点だけだね。

とはいえうんちくの部分もすでに山本や志水や皆神が他の本で書いてるものばかりで目新しいものは何もない。
そもそもうんちくを垂れるにしても書き方が単に事柄を羅列しているだけで面白くないどころか、読むのが辛い。
いつのまにか斜め読みしている自分に気づいて何度「いかんいかん」と読み直しをしたことか…
と学会の本ではうんちくを結構面白おかしく書いているのに、なぜかこの本では意図してかどうかわからないが、
すごくつまらない書き方をしている。

膨大な情報を無造作に読者に見せつけて圧倒するって手法(京極とか荒俣とかが好んで使うやつね)を使ってるつもりなのかな。
でも全然成功している気がしないんですけどこれはどうしたことなんでしょうね。
115名無しさんsage:2003/11/05(水) 20:46
山本板で「面白かった」と言っているやつに聞いてみたいな。いったいどこら辺が面白かったのか。
116名無しさんsage:2003/11/05(水) 22:29
実際どうだろうが、「面白かった」と言ったら教祖様からお褒めの言葉をいただけるわけで。
2冊買いました、なんて言ってたキ○ガイはその極みなわけで。


そういう意味で、まさに「お布施」。
117名無しさんsage:2003/11/06(木) 01:23
>>116
ものすごいファンなら改訂ごとに1冊、そこまでいかずとも文庫、新書化で
1冊とかはやるだろうが、
ハードカバーの初版2冊ってのはたしかに引くねぇ。
買ったあとでサイン会があって、また買うはめになるとか、サイン入りは
保存用にしてもう1冊とかならまあ、アリだが。

#神ちんサイン会はないの?
118名無しさんsage:2003/11/06(木) 01:33
とりあえず
・悪役の動機
・日朝戦争の理由付け
・神の意図
を誰かネタバレしてください。

ところで、「SFとしてイイ!」とか言っている信者が多いけど
一体どこがSFらしいの?

「百億の昼と千億の夜」をとことんまで矮小化してそれに仮想戦記
テイストを加えただけに見えるんだけど。
119名無しさんsage:2003/11/06(木) 01:34
>#神ちんサイン会はないの?

そこまでうっかりはしません(角川上層部)
120名無しさんsage:2003/11/06(木) 02:06
>>118
> 「百億の昼と千億の夜」をとことんまで矮小化してそれに仮想戦記
> テイストを加えただけに見えるんだけど。

だね。神を否定的に描く作品は俺にはもはや食傷気味だ。
人生で初めてそういうタイプの作品に出会った中坊なら感動するかもしれないけどw

俺にとっては諸星大二郎の暗黒神話の最初の方に出てくる鎖につながれた化け物のような神
(何だっけ?大国主命だったかな?)がカルチャーショックだったな。百億の昼にでてくるならず者のような
イエスも結構ショックだっけどね。
121名無しさん:2003/11/06(木) 02:26
>フレドリック・ブラウンの有名な作品もありますね。
>(タイトル名を言っちゃうとネタバレになるのでごかんべん)。

『他人の作品のタイトル』が“自分の作品のネタバレ”になるの?
それってなんかおかしく無い?

もしかして、その作品からのアイディアの盗用?『神チン』って・・・
122名無しさんsage:2003/11/06(木) 02:31
>>118
昔、立花隆が「インターネットはグローバルブレイン」って本を書いてたよね。で、山本もトンデモだと叩いていた気がするんだけどね。
これが最後に出てくるんだよ。し・か・も、肯定的に。俺は思わず吹き出しちゃったよ。読み進むうちになんか
そっち方向に進んでるな、と思いつつも、まさか山本がこのオチを持ってくるわけないし…と考えながら読んでたんだけど、
ひねりも何にもなくてグローバルブレインがオチとして出てくる。

おまけにいいわけっぽい文章も添えられてね。1982年にピーターラッセルがグローバルブレインを提唱したときは
まだインターネットはなかった。旧式のメディアではスピードの点でも情報量の点でもたかが知れている。1980年代では
地球規模の脳など夢物語だった。しかし今や時代は変わり人間を遙かに上回る知性が誕生しても不思議ではない、と。

ちなみにピーターラッセルのグローバルブレインは立花隆の著作の元ネタだ。

山本の理屈がおかしいのはピーターラッセルにしても立花隆にしても、その当時にグローバルブレインが出現すると
いっているわけではない点だ。「将来」出現するかもしれない、といっているわけで彼らは当然情報網の発達を
見越している。一方山本にはそれが「当時」読めなかったわけ。だから山本は「当時」(今もかも知れないが)そんなのは
夢物語だと思ったのだろう。単に山本の理解力と想像力と未来予測能力が貧弱だったので、彼らからずいぶん遅れて
同じ着想にたどり着いたというだけのこと。

まあコンピュータや通信分野の発達について山本はてんで音痴なことは別なスレで話題になってたけどねw

この部分は最後に出てくるんだけど、その前の悪役の動機の方はそこそこ意外だったので「なかなかがんばってるじゃん山本」と
思っていたら、その後のグローバルブレインの話を読んで一気に盛り下がってしまった。
123名無しさんsage:2003/11/06(木) 02:32
>>121
ワラタ。なんか語るに落ちてるね。山本は。
124名無しさんsage:2003/11/06(木) 02:54
ちなみに1982年の時点ではインターネットはなかったなんて山本は書いているが、これも大嘘だね。
現在のインターネットの母体はARPAネットでこれは1969年に始まる。このARPAネットが徐々に
拡大し現在のインターネットになってるわけ。

余談だが1988年には「インターネットワーム」なるネットワーク感染型の初のウィルスが蔓延し、
大混乱を巻き起こした。この騒動は今のWindowsのウィルス騒ぎの比ではない。広がったワームを
駆逐するまでほとんどインターネットが機能停止してしまうほどね。当時はまだまだ使う人間の
善意を前提としたおおらかな環境だったから、あまりセキュリティについて神経質ではなかったから。

インターネットは今でこそセキュリティがうるさく言われるが、当初は結構無頓着だったのだよね。
例えば1997年にはDNSのルートサーバーを乗っ取るという事件が起きている。インターネットの
ドメイン名はツリー構造になっていてトップに数台のルートサーバーがいる。すべての情報は
このサーバーが管理している。このサーバへの要求を横取りすることによってドメイン名とIPアドレス
の対応付けを自由に操れるわけだ。しかも当時はそういった不正な要求に対して何も対策が
とられていなかった。単に「そういう悪いことをするサーバーはいない」という前提で運営されていたわけ。

現在は当時よりはマシになったが、DNSは未だインターネットの急所と言われている。
実際最近のウィルス騒ぎでもウィルスに感染したPCによってDNSの要求が異常に増加し、
韓国だかのルートサーバーがダウンした。そのためそのサーバーが処理していた要求を他の
ルートサーバーが処理しなければならず、韓国では著しく、日本でも煽りを食って若干
レスポンスが低下した。

インターネット自体がよく言えば漸次的に進化するシステム、悪く言えば行き当たりばったりの
継ぎ接ぎのシステムなんだよね。まさに生物の進化と同じように。
125名無しさんsage:2003/11/06(木) 03:18
ちなみにこのDNSの乗っ取り事件は単なる愉快犯の仕業じゃない。
当時DNSはインターニックという企業が独占的に管理していた。しかもインターニックのバックグランドは
アメリカ政府だ。まあもともとインターネットはアメリカの軍事ネットワークから始まったから仕方ないと言えば
仕方ないのだが、いまや世界規模のネットワークであるインターネットの重要部分がアメリカ政府の息のかかった
アメリカの一企業によって押さえられていることは愉快なことではない。
で、これに抗議する人々がアルターニックという企業を立ち上げて実力行使(?)をしたのだ。

DNSの問題はこの後紆余曲折を経てICANNという民間企業が設立され、そこに登録した企業群が
行うことになった。当時と比べれば多少はアメリカ色が薄まったといえる。しかし依然としてインターネットに
対するアメリカの占める位置は巨大で、もしアメリカが外部から/への接続を遮断したら、残された世界の
インターネットは完全停止しないまでも大幅に機能低下し、大混乱になるだろう。DNSのルートサーバが
世界各地に分散しているのがこの事に対する”保険”なのだが、ルートサーバの大半はアメリカ国内に
集中しているので、残されたアメリカ意外のルートサーバー(ヨーロッパや日本にもある)だけだと大幅に
パフォーマンスが低下するだろうね。
126名無しさんsage:2003/11/06(木) 03:42
山本の小説では日本とコリアの戦争はサイバーウォーとして描かれている。両国がお互いのネットワークや
コンピュータシステムをハッキングして破壊するわけだ。日本語ないしハングルを含んだデータだけを破壊する
ワームとかなかなか笑える。とはいえこの手のウィルスは冗談みたいなものが結構有効に働いたりするから、
案外こういうのもいけるかも知れない。またネットフォース(電網自衛隊とでもいうのかな)の設立なんて
話も出てくる。うーむ、どうなんだろうね。一笑に付そうと思って笑いかけた顔が凍り付くね。

実のところインターネットに対する依存が高まればネットワークへの攻撃は国内問題どころか
国家安全保障に関する問題になる。軍隊は専用回線を使うとしても、民間はインターネットに
依存しているのだから軍隊は健在でも国家経済が破綻してしまってはどうしようもない。

案外「戦争状態でも相互のネットワークによる攻撃は行わない」という条約が結ばれたりしてね。
その条約には「Windows Updateのセキュリティパッチは交戦国に対しても遅滞なく流すこと」という
条項も含まれるのだろうw
127尾崎晃仁:2003/11/06(木) 06:39
>>62-63
 「中国語の部屋」と「サールの悪魔」、「本」と「読者」
は、二つをひっくるめてひとつのシステムである、とされて
いるのですから、非線形的なものやバタフライ効果を「部屋」
や「本」ではなく「悪魔」や「読者」のほうに求めることは
できないでしょうか。
 「悪魔」や「読者」が常に正しい作業をするわけではなく、
時たまミスを犯すとすれば? それが大きなものであれば
システムからはおかしな反応が返ってくることになりますし、
小さなものでは齟齬が積み重なっていき、バタフライ効果が
得られるのではないでしょうか。
128名無しさんsage:2003/11/06(木) 07:21
>日本とコリアの戦争はサイバーウォーとして

海底ケーブル・・・いやなんでもない
129名無しさんsage:2003/11/06(木) 07:37
>>128
ネットワークは日本と韓国を直結しているものだけではないよ。
実際、最近まで日本と韓国はアメリカを経由しないとネットワークが通じなかった。
現在は日本を拠点に東南アジアの各国と結びつつあるけどね。

そしてインターネットはネットワークの一部が切れても別な経路を使って通信できるという特徴がある。
もともと如何に壊れにくい/壊されにくいネットワークを構築するか?というアメリカ軍の研究から始まったものだから、
ルートサーバーが分散していることも含めて、一部分の故障が極力全体に影響しないように作られている。
もちろんパフォーマンスは低下するけどね。
130名無しさんsage:2003/11/06(木) 07:43
>>127
「同じ結果は得られない」ということなんだけど。
ある人物の思考をすべて本に書き写したとしても、その本を読みながらもとの人物の思考と同じ思考はできない、ってことなのだけど。
もちろん人間的な思考ができるか否か?ということなら、部屋の中に人間が入っているんだから当然人間的な思考になるだろうね。

部屋の中の悪魔や人間にそうした人間性を設定するのは、結局中国語の部屋の中にもう一つアラビア語の部屋を作るのと同じだよ。
問題が一歩後退しただけで何も変わらない。
131名無しさんsage:2003/11/06(木) 08:06
ネットフォース、トムクランシーだっけ?が何か書いてたなぁ
132名無しさんsage:2003/11/06(木) 08:10
ニューラルネットの話をもう少し。「兄」が作った「記号着地問題を処理できる画期的なシステム」は
「花」を「花」と識別するための情報はミーム集団全体が保持しており、どれか特定のミームが「花」という
情報を保持しているわけではない、と書いている。

これはまさにニューラルネットの特徴なのだ。ニューラルネットがパターンを判別するのは全体のユニットの
総意(?)であって、特定のユニットではない。だからいくつかユニットを取り除いても、(若干認識能力は
低下するが)そこそこ同じように動作するという特徴もある。

またニューラルネットは2つ用意して、初期状態をランダムに設定しておく。そしてそれぞれ「花」を学習をさせる。
するとどちらも同じような成績で「花」を識別できるようになるが、一つ一つのユニットが保持しているデータは
2つのニューラルネットで全く違う。つまりどちらも「花」を「花」と識別するが、その方法は2つのニューラルネットで
同じではない。だから花と識別できるすれすれのパターンとかを見せると、2つのニューラルネットで判断が分かれる
こともある。つまり個性があるのだ。

こうした特徴はまさに人間的で、ニューラルネットがAIへのブレイクスルーだと一時期もてはやされたのも無理からぬことといえよう。
133名無しさんsage:2003/11/06(木) 08:12
>>129
たまにインターネットの軍事利用反対!ってなこという人いますね。さすがに山本ではないけど。
そして商業利用禁止の試験段階時代を知らない人も多いんだろうな〜。
134木馬sage:2003/11/06(木) 08:16
僕も、ようやく読み終わりました。

結論から言えば、
「『感心』はしたけど『感動』はできない」
といったところでしょうか。

アイディア自体は、たしかにけっして斬新ではないかもしれませんが、
興味深いテーマではあるし、よくまとまっているとは思います。

しかし、登場人物に魅力が乏しい。
これはエンターテイメントとして致命的です。

まず、主人公の親友「葉月」。
僕には、ただ無神経で刺々しい、嫌な女にしか思えませんでした。
ああいった癖のあるキャラクターの場合、
欠点を補って余りあるほどの魅力を描かなくてはならないはずなのですが、
彼女にはそれがない。
なんで主人公が、あそこまで慕っていたのかがわかりません。

『戦ミレ』の「ガンチェリー」にしてもそうですが、
どうも山本氏は、ああいったブッ飛んだ感じの女の子を描くのは苦手のようです。
(「美葉」は面白いと思いましたが、まぁ、あれはコメディですから、
 ちょっとくらい無理があっても、そんなに気になりませんでした)
135木馬sage:2003/11/06(木) 08:17
また、カリスマ的な作家である「加古沢」。
彼の文章が文中に「引用」されているのですが、
主張にせよ文体にせよ、
青臭いというか、古めかしい印象で、
まったく惹かれるものがありませんでした。
文中の言葉を借りれば、「クール」な感じがしないんですね。

「葉月」にしても「加古沢」にしても、
「こういうキャラクターを描きたいんだろうなぁ」というのは
何となくわかるんですが、それがうまく表現し切れていない。
そこが、どうももどかしいです。
136木馬sage:2003/11/06(木) 08:17
考えてみれば、ある作品に「ハマれる」か否かは、
けっきょくのところ、
「その登場人物に感情移入できるか」にかかっているのではないでしょうか。
『スター・ウォーズ』や『キル・ビル』だって、
ストーリー自体はわりとシンプルですからね。

アイディアだけならいくらでも出せるわけですが、
(その時点で満足してしまう読者もいる)
それをどれだけうまく消化して読者に伝えるかという点に、
表現者としての力量が問われるのだと思います。
その意味では、『戦ミレ』同様、
山本氏の力量ではカバーしきれないテーマだったのかもしれません。
ただ、シモネタやオタク的な趣味に走っていないぶんだけ、
『戦ミレ』に較べたら読めるものにはなっています。
137名無しさんsage:2003/11/06(木) 08:22
>>134
> しかし、登場人物に魅力が乏しい。

唐沢(兄)は登場人物の性格がみんな作者と同じだ、と評してるね。俺も全く同感だw。
138名無しさんsage:2003/11/06(木) 08:24
>>136
> アイディアだけならいくらでも出せるわけですが、

おお、なかなか厳しいこというねーw
139名無しさんsage:2003/11/06(木) 08:26
まあ、俺が思うに、この本からUFOやオカルト関係のうんちくを取り除いたら、誰でもかける素人小説なんじゃないの?って感じなんだけどね。
140名無しさんsage:2003/11/06(木) 08:42
うんちくがなりを潜めてストーリーらしいストーリーが始まるのは後ろの1/3ぐらいからだ。
で、そこに書いてあるストーリーは日本国の民営化やコリアとの戦争。それもあらすじを書いたらそのまま
元の小説になってしまうような単純な描写を駆け足でやっているにすぎない。

唐沢なんか他に褒めるところがないから、主人公の成長の物語だなどといっているが、成長してるのかね。
なんか単に年をくって過去のトラウマが多少薄れただけにしか見えないんだけどね。成長の物語ってのは
主人公が苦労しながらそれを乗り越えていくものだろ?この主人公は確かに悲惨な目にはあっているが、
乗り越えているようには全然見えないんだけどね。ただそれらが目の前を通り過ぎていっているだけだ。

確かに最後の最後で人間と神との関係を自分なりに納得してみせ、さらにこれからの自分の生き方を
高らかに宣言するわけだが…これって全然苦労して獲得したように読めないんですけどw
何しろこの結論に達した部分(日本とコリアの開戦を目前にして自分はどう行動すればよかったのかと
思い悩む箇所)ってほんの数行しかない。500ページの本で、主人公が悩み、答えを見つける箇所とは
この部分だけだ。他の部分は単に降りかかった不幸を嘆きながらとぼとぼと歩いているにすぎない。
これで成長物語といえるのかね。
141名無しさんsage:2003/11/06(木) 11:43
>これで成長物語といえるのかね。

作者である山本が15歳から全然成長してないからね。
142名無しさんsage:2003/11/06(木) 18:17
他人を口汚く批判する奴に限って、自分の仕事はロクでもない。
山本の小説はそんなものだ。
こんなものをハードカバーにするな。
こんなものを1900円で売るな。
143K.Ksage:2003/11/06(木) 19:48
読了しました。
・・・いつ頭の上にでかい何かが落ちて来るかわかからないような世界で、普通の生活やってられるような肝っ玉のすわった人間なんていないと思う。
いや、あの世界では、「超常現象」と名前がつけば、納得して死すら省みない人間ばかりなのかな。
144名無しさんsage:2003/11/06(木) 20:02
本を読んだ後で妙に鰻田の言葉が身に染むよなあ。
----------------------------
鰻田社会科雄 2003/08/29 22:02:38
そもそも、作品とは受け手に楽しんでもらってナンボ、のものです。受け手は金を払っているん
ですから。とすれば、楽しめないツマラない作品も当然アリます。ツマラない作品には罵声を
浴びせても、金を払っている以上当然の権利ですよ。
URL:http://freebbs.around.ne.jp/article/w/wnova/10/hwrozh/nusgyn.html
145名無しさんsage:2003/11/06(木) 20:40
>>143
そうだね。主人公は今まで(慈愛に満ちた正しい)神なしでやってきたんだから、これからも人類は心のよりどころとなる
神なしでやっていける、と脳天気に納得するが、これまでの世界とこれからの世界が違うのにね。そもそもその違い、
奇跡だか超常現象だかがむやみやたらに起きる世界に変えたのは山本自身なのに、それをいつのまにか忘れてしまったのかな。

それとも山本はこんなしっちゃかめっちゃかな世界でも今まで通り人間はやっていけると思っているのだろうか。
それなら山本のことだから一言「見かけはいままでと世界のありようが変わってしまったが本質は何も変わっていない」とかなんとかの
「いいわけ」を入れそうなものだけどね。

多分本気で忘れているのだろう。小説を面白おかしくするために世界をぐちゃぐちゃにしてしまったが、
最後に山本が書きたかったテーマ「人間は神なしでこれまでやってきたし、これからもやっていける」を書く時になって、
世界を自分で変えてしまったことをすっかり忘れたようだ。粗雑な作りの小説だ。
146名無しさんsage:2003/11/06(木) 20:46
それにしてもこの「ファック・ユー」の表紙恥ずかしくてしかたないんだけどw
147名無しさんsage:2003/11/06(木) 21:09
またこの「兄」の最終結論、現実の世界でこんなことをいう人がいれば100%トンデモ扱いされるはずだが、
この小説では正しいことを実験により「証明」しているわけだが、いったい何をしたら証明できるのかなー。

作中の描写ではドーキンズワールドのゲームマシンを大量につなぐと、記号着地能力が創発することを
実験しているようにしか見えない。しかしそれが最終結論の証明になるものなのか?

現状のニューラルネットだってすごく無理すれば記号着地能力を持っているといっていえないことはない。
ただそれが人間が人間に対して期待するものに比べて問題にならないくらい貧者だというだけだ。
だから現状のニューラルネットをもって、兄の最終結論の証明だということも出来るはず。しかし現実の世界で
そんなことを言い出せば、やっぱりトンデモさん扱いだよね。

結局、人間がドーキンズワールドのミーム達に記号着地能力を持たせることが可能だからといって、
神が人間に対して同じ事をやっているという証拠にはならない。今更オッカムのカミソリを持ち出すまでもないが、
それがもっとも低コストの仮説でなければ、その仮説は有力なものとは受け入れられない。さらにいくら現時点で
考えられるもっとも低コストな仮説であっても無闇にその結論に飛びつくのは危険だ。それは山本自身作中で
書いているはずなのだけどね。「密室殺人の現場にナメクジが一匹いたから、そのナメクジが巨大化して殺人を
犯した」と推測するようなもの、だ。

もちろんこれは科学論文ではないのだから、現実の世界に照らして正しい必要はない。しかし問題は小説の中の
世界ですら理屈が破綻している点なのだ。架空の理論でも架空の現象でも設定するのは自由だが、それらを
駆使して「兄」は合理的に最終結論の妥当性を導かなければならないはずなのだ。この小説の世界もまた
こうした合理性が重視される世界であると他ならぬ山本が「ナメクジ」の話で語っているのだからね。

もう一度いおう。「兄」は自説の証明に成功していない。ドーキンズワールドの実験結果を自説の証明だと
思いこんでいるなら、この人物はトンデモさんの仲間だ。現実の世界でも、この小説の世界でも、ね。
148名無しさんsage:2003/11/06(木) 21:34

作中では「証明された」事になっている兄の結論はまったく証明されているように見えない。
「いやいや。小説に書いていないところでちゃんと証明されているんだから安心してくれ」とでもいうのだろうか。
それは通らないだろう。架空の理論をでっち上げるにしてもそれに見合う手間をかける必要がある。
それまでさんざん理屈っぽい話にページ数を費やしてきたのに、最後の結論だけが手抜きというのでは
読者をおちょくっているとしか思えない。

1)「兄」はトンデモさんだった、というのが山本の人物設定である。
2)「兄」はちゃんと証明を行う正しい知性の持ち主だが、作者である山本はその描写を手を抜いた。

このどちらかだろう。
149名無しさん:2003/11/07(金) 01:25
>>148
>作者である山本はその描写を手を抜いた。

「手を抜いた」ってのは違うだろう。と俺は思う。

手を抜くってのは、本来はそれ以上の事を行う能力があるのに
「あえて」やらなかった。ってことでしょ?

山本にはそれ相応の「描写をする能力が無い」のだろうから、

「手を抜いた」にはならないと俺は思う。
150K.Ksage:2003/11/07(金) 01:30
>>146
日本語手話では「兄」は以下のような動作で表します(右手は左手に変えてもOK)。
1)右手の手のひらを上に向けて拳を握る。
2)握った拳の中指を真っ直ぐ立てる。
3)そのまま右手を上に動かす。

表紙は、主人公が書いている手記の主人公である「兄」を表しているのです。・・・嘘(でも手話の動作は本当)。
151名無しさんsage:2003/11/07(金) 01:32
結局、今までの山本の小説と何等変わりはないということか。

せいぜい短編向け程度の一発ネタを
大量の引用で金沢の金箔職人のごとく薄く薄く延ばしていって
はい長編小説の出来上がり、と。

本当に発想力の無い山本らしい。
152名無しさんsage:2003/11/07(金) 01:46
>>150
ひえーなんちゅー動作じゃw
153名無しさんsage:2003/11/07(金) 01:47
>>151
山本は京極さんのまねをしてうんちく小説を書いてみたかったんだろうねー。大失敗に終わったようだけど。
154名無しさんsage:2003/11/07(金) 02:16
>>149
ピグミン…じゃなかったミームのドーキンズガーデンによる実験と超常現象の発生との間の類似性の
訴求力が弱いんだよね。というかほとんど何も記述してないんだから。だからいきなりこの2つを結びつける
思考がすごく陳腐に見える。しかもすごく頭のいい好人物として描かれてる「兄」が行うものだから、よけい
小説全体がいいかげんなものに感じてしまう。

途中で超常現象の発生場所になんらかのパターンらしきものがあるかのような記述があるが、これは無造作に
提示されただけでそのまま尻切れトンボになって終わってしまっている。この超常現象の発生パターンと
ミームの実験になんらかの共通点が見いだされるなら、最後の結論も説得力のあるものになっただろうに、
山本はここで読者をそれっぽくだますからくりを考えることを放棄してしまっている。

もっとも、からくりを考えたところで陳腐なものなら同様にシラケるので、いっそのこと説明しない方がまだましだと
思ったのかも知れない。いずれにしても山本には「世界は神の行っているシュミレーションに過ぎない」という構想を
緻密に練り上げる力がなかったということだろうな。

いやまじでこの最後のシラケムードはいかんともしがたい。どうせ書かないならいっそのこと悪役の動機を
説明したところで物語を終えた方がよかったとさえ思う。これなら一応最後にそこそこ盛り上がって終わるからね。
その後に中途半端な山場をもう一つ設定して、わざわざ盛り上がったテンションをシラケさせるのはどいういう
考えなのかな。つい、山本ってど素人?と思ってしまうよ。

物語の中盤で提示される「神の意図」。終盤近くで提示される「悪役の動機」。その直後に提示される
「神の本当の意図」。この3つの配置がちぐはぐなんだよね。こう並んでいれば普通は3番目のやつが
一番インパクトがあると期待するじゃないか。ところが肩すかしを食らってしまう。読者に肩すかしを食らわすのも
一つの手法だが、普通それは中盤で行うものだろう。そして最後に読者を満足させる仕掛けを用意しておく。
すると途中で肩すかしを食らった分、いっそう読者は感動にうちふるえるわけだw。

技術力は未熟だが斬新なアイディアを評価された期待の新人…というなら許せるけどね。何冊も小説を
書いているプロの仕事には見えませんな。
155名無しさんsage:2003/11/07(金) 02:21
プロなら「神の本当の意図」を衝撃的に書けないなら、構成を工夫するなりして持てる材料が効果を最大限
発揮するように演出するものだと思うけどね。アイディアが面白ければいい、考証がきちんとしていればいい、と
そんなことばかり重視しているから、自分の持っているものを最大限使って読者を楽しませてやろうという努力が
おろそかになるわけ。一言で言えば素人小説家ですな。
156名無しさんsage:2003/11/07(金) 16:18
加古沢から真相を打ち明けられた優歌が、
加古沢のアイデアを「真実じゃない、見当違いもいいとこ」と一蹴する件がある。
「そんなのはただの仮説にすぎないじゃないか!」
「証明されていない!」と食ってかかる加古沢に対し、
優歌は、
「兄は証明されてもいないことを信じる人間じゃない。
 確かに実験によって証明したのよ。
 それに現実に起きていることに合ってる」と反論する。
でも何のことはない、良輔の「結論」も五十歩百歩ということだな。
加古沢の言うとおり、せめて「仮説」どまりにしておけば、
それなりに興味深いアイデアであるとは思うんだけどね。
157名無しさんsage:2003/11/07(金) 16:22
あ、ちょっと訂正。

×一蹴する件がある。
○一蹴し、人類が「サールの悪魔」であるという良輔のアイデアを教える件がある。

ちなみに472ページね。
158名無しさんsage:2003/11/07(金) 17:35
>>156
> 「兄は証明されてもいないことを信じる人間じゃない。
>  確かに実験によって証明したのよ。
>  それに現実に起きていることに合ってる」と反論する。
> でも何のことはない、良輔の「結論」も五十歩百歩ということだな。

ですな。トンデモさんは何かと理屈をこねて「こうとしか考えられない。これ以外にこの現象を説明する
方法はない」などというが、「兄」もトンデモさんだったわけだね。

「兄」の説は徐々に社会に受け入れられ始めている、と冒頭に書いている(この本は過去を振り返る
形で書かれているから)が、困ったものだ。山本の描いた21世紀はトンデモ説に徐々に世界が汚染されていく
世界のようだ。まさに「新しい宗教」の出現ですな。

どうせあれこれエピローグとして詰め込むのなら、この世界で自然科学がどう現実(超常現象が日常的に起きる
世界)と折り合いをつけているのかを描いてほしいものだ。
159名無しさんsage:2003/11/07(金) 17:59
多分一時的に自然科学の権威は暴落するはず。こんなものは役に立たない屑だ!とね。
しかし全く捨て去ってしまっては飛行機にも乗れないし原子力発電も使えない。病院でもらうクスリも信じられない。
それに気づいて人々は徐々に再び自然科学に戻ってくるだろう。全面的に信頼はできないが、多くの場合は自分たちの役に立つもとして。

また「超常現象保険」とかができるんじゃないかな。とにかく超常現象は科学の外にあって予測も対策もとれないのだから、
不幸にして遭遇してしまった後のことを考えるしかない。一時的に既存の宗教団体とかは「超常現象除けのお守り」とかを
売り出すかも知れないが、そんなものが効果がないことはすぐ分かる。現実の世界では超常現象が滅多に起きないから
お守りとかの有効性の検証が難しいわけで、これほど頻発するなら逆に有効性の立証は簡単だろう。

そして社会は超常現象によるアクシデントを見越して、安全率を多めに見積もって動くようになるだろうね。
A案が超常現象に遭遇してポシャっても予備のB案で対応できるように。案外ゆとりのある社会になるかもね。

自然科学は今以上に統計を重視するようになるだろう。超常現象は理屈の外側にあるのだからノイズとして
排除するしかない。いままでもそういったノイズ(ハイストレンジネスですな)となんとか折り合いをつけて自然科学は
進歩してきた。この傾向がいっそう進むだろう。もちろんノイズと正規の信号の主客が逆転してしまうほど超常現象の
頻度が上がってしまえばダメだけどね。

しかし神はそこまで超常現象の頻度を上げることはないんじゃないかと思う。そこまでいってしまうとカオスになってしまうからだ。
複雑系では古典的な物理学で処理できるシンプルな世界とカオス(全くのランダムな状態)の境界線上にさまざまな
興味深い現象が観測される。完全に予測できるような世界でも、まったく予測が不可能な世界でも興味深い現象
(自己組織化とかね)は現われない。その境界線(カオスの縁と呼ばれる)にさまざまな現象や構造が現出するのだ。
だから神もこの世界がカオス状態になるほど超常現象を起こすことはないと思う。

この「カオスの縁」を題材にした小説として「ブレインヴァレー」とかあるね。この小説もクライマックスで「神」が現われる。
うんちく話満載だし緑色の宇宙人とかUFOとかがあからさまに現われる。トンデモとされる題材を逆にこれみよがしに
詰め込んでいる点など、神チンと似ているね。山本ってもしかしてこれをまねして書いたんじゃないのかなw
160ネタバレ!sage:2003/11/07(金) 22:58
兄の結論を要約すると、だいたいこんな感じかな。

・地球は、神の作った「ドーキンス・ガーデン」であり、
 「グローバル・ブレイン」であり、バカでかい「中国語の部屋」である。

・神が起こす「超常現象」は、
 地球というグローバル・ブレインに向けて発するメッセージであるから、
 「脳細胞」である個々の人間が、その意味を理解することはできない。

・また、「中国語の部屋」の喩えに置き換えるなら、
 超常現象は「中国語」であり、人類は「サールの悪魔」となる。

・人類は、神の「お遊び」に付き合わされているにすぎないのだ。

 もっとも、この理屈に従うなら、
 個々の人間が神と直接コンタクトを取ることは不可能なのだから、
 この理屈自体の正当性が実証されることもありえないのである。 
 つまり、永久に「仮定」のままなのだ。

・テクノロジーが発展するにつれ、
 神のメッセージもより高度なものとなっていく。
 すなわち、超常現象の発生する頻度が、いっそう高まっていく。

 しかし、ここで疑問が湧く。
 最終章『私は信じる』には、以下のような記述がある。

 > また大惨事が起きたらとびくびくしていたのだが、
 > あの氷塊の降った日以来、
 > 私(優歌)の周囲では目立った超常現象は起きていない。

 兄の結論に従うなら、
 「特定の脳細胞」である優歌は今後、
 より頻繁に超常現象を体験するはずではないか?

以上、簡単にまとめてみました。
おかしいところがありましたら指摘してください。
161名無しさんsage:2003/11/08(土) 00:06
>160
サンクス。
次は悪役の動機と日朝戦争の理由付けをキボンヌ。

・・・ところで、昔山本は小林泰三の「AΩ」に対し、
星雲賞の落選運動を行ったんだが、その時の主張をSF板の山本弘スレ(パート1)
から発掘してきた。

一寸長くなるが、以下引用
>371
「山本氏の批判のポイントは、

・文章が下手。「〜なのだ」なんて話し方をする人は普通いない。
・人物の描写も下手。生きた人間という感じがしない。
・主人公の体重が増えていることに、周りの人間が誰も気がつかないのは変。
 事故に遭ったのなら精密検査くらいするはず。
・怪獣が現れて人を襲ってるそばで、悠長に2ページにも渡って議論をするのはおかしい。
・超知性を持つはずの異星人が、まるっきり地球人と同じ話し方をするようでは
 ハードSFとして失格。
・ところどころで「論理的な思考とは」という講釈をしているが、
 まずは作者自身が論理的な思考を身につけるべきである。
・ギャグが寒い。「あのー、ここはひょっとして笑うところでしょうか?」と
 読んでていちいち作者にお伺いをたてたくなってしまう。

……という感じです。ついでにSFマガジン8月号の書評記事にも触れ、
この作品を褒めていた大倉氏と風野氏を「お前ら本当はハードSFなんて
読んだことがないんじゃないか? 難しい科学用語が出てくればハードSFだと
思ってるだろ」と罵倒していました(誇張ではなく、本当にこんな口調)。

ちなみに山本氏は、小林氏のほかの作品は読んだことがないそうです。

お楽しみいただけたようで光栄です(笑)。あと、こんな記述もありました。

「瀬名秀明や鈴木光司も下手だけど、そんなのとは比べ物にならないくらい壮絶に下手」
「最高の食材が下手な料理人の手にかかって、まずい料理にされてしまった気分」
「こんな駄作を手放しで誉めなきゃならないほど、日本のSF界は落ちぶれていないと思うが」
「この作品があちこちの書評で好意的に紹介されたのは、ハードカバーで出たせいだろう。
 富士見や電撃で出ていたら、誰にも見向きもされず忘れ去られていたはずだ」
「ヤングアダルトの世界では、この程度の作品は掃いて捨てるほどある」

……すいません。ここに来てる方にお聞きしたいんですが、
瀬名秀明・鈴木光司・小林泰三の3人より山本弘のほうが上手いと思う人って
いるんですか? 」
162名無しさんsage:2003/11/08(土) 00:08
この中で白眉なのは

「この作品があちこちの書評で好意的に紹介されたのは、ハードカバーで出たせいだろう。
 富士見や電撃で出ていたら、誰にも見向きもされず忘れ去られていたはずだ」

だね(笑

さて、神珍はAΩのような好意的な評価を受けられるのかな?
163K.Ksage:2003/11/08(土) 00:14
>>160
>「特定の脳細胞」である優歌は今後、より頻繁に超常現象を体験するはずではないか?

兄の答は要するに「分からないから、訊かないでくれ。」となっていますよ(P489)。他の部分は概ね同意です。

−−−
あの大変動についての感想が「喜ばしいことがひとつ、占星術がなくなった」という具合では、優歌とはどういう人間なんやねん、とか思ってしまう。
悪役 加古沢が死ぬ前くらいで幕引きしてたら、別の感想になったかも知れない。
「SF秘密基地」での宣伝文句のひとつ「全ての謎は解き明かされます」はどうなったんだろう(分からない方が悪いのかも知れないが)。
164名無しさんsage:2003/11/08(土) 00:31
>>162
つまり山本はこう思っていたいわけだ。

「俺は富士見や電撃あたりで出ているから誰にも見向きされないけど、
 もしハードカバーで出たら、好意的に紹介されるのは間違いない!」

ということは「神ちん」が発売なって一週間が過ぎ、そろそろあちこちの
書評で大絶賛される頃だね(w
165K.Ksage:2003/11/08(土) 00:41
小出し。小説世界では「神のシミュレーションが微細な領域までは行われてないかも知れない」旨あるけど、じゃあ小説世界でも言及・期待されている量子コンピュータとかはどうするんだろうか。
量子コンピュータまでいかなくても、量子論がいい加減になると、例えば、トランジスタ(^^;)でも困るはずなんだけど。
166名無しさんsage:2003/11/08(土) 01:48
>>163
> 優歌とはどういう人間なんやねん、とか思ってしまう。

山本のような人間w
だってこの小説、山本しか出てこない。兄も妹も親友も老人も悪役もみ〜んな山本そっくりw
山本というアーフしかいないドーキンズガーデンですなw
167名無しさんsage:2003/11/08(土) 01:54
>>165
量子論そのものがシミュレーションの手抜きによる結果という考え方はどう?
俺たちが行うシミュレーションでもランダムな要素を組み入れるが、ランダムというのは手を抜いているだけだ。
もっと細部まで演繹的にシミュレートすべきところを乱数でお茶を濁すってことはあるよね。
微視的世界を分析していくとあるところ以上は確率が支配する世界となり因果関係が追究できないのは、
同様に神が手抜きをしているからというわけ。
168名無しさんsage:2003/11/08(土) 02:30
なーんか「愛と幻想のファシズム」みたいな話みたいね。
「愛と〜」の主人公を悪役にして、SF(中学生感覚)にしたみたいな。

>>161
でもまあ、奴さんの気持ちは分からんでもない(w
特に鈴木光司に対する思いは。貞子サーガで大金手に入れたろうし、なにより
最終的にはハリウッドで映画化だもん。嫉妬もするでしょ。
169名無しさんsage:2003/11/08(土) 02:51
作中に書かれている神が使っているコンピュータの話で出てくる
トランジスタの小型化の限界ってどれぐらいを想定しているんだろう。
ちょっと気になった。
現実世界では90nmとか45nmあたりを目標に研究を進めているようだが、
ゲート長15nmのトランジスタとかが実現されていて、
山本の大好きなカーボンナノチューブを使った半導体の開発に成功すれば
現行の1000倍以上の性能のコンピュータを作り出せると言われている現在
山本の想定するコンピューターの性能がどれほどのものなのか、気になるところです。
170名無しさんsage:2003/11/08(土) 02:55
人間の知性がどうのこうのというあたりで思ったのだが、
山本の考えている人工知能って一昔前に流行ったエキスパートシステムとか
人口無能を思い出させられる。
なんとなくだが、読んでいて懐かしい感覚がよみがえってくるんだよね。
171K.Ksage:2003/11/08(土) 03:53
>>167
なるほど、それは言えてますね。
ならば神の手抜きを見破るには・・・「シュレディンガーの猫」を使うか、それとも量子暗号を神が盗聴するかどうか。
うーん、何かないかな。思案中・・・って、読者が補足することではないか (^^;;。

何はともあれ、私の>>165は考え不足でした。すみません。

−−−
小説での「兄」の残したデータに、ちょっとペンローズが提示している意識問題についての批判の文章があったりするんだけど、巻末の参考資料欄にはペンローズの著書の記載がないのはちょっと不満。
これが、何か引っかかってしまっている。ペンローズは模索はしているけど、結論は出していないはず。「兄」はペンローズが結論を出したかのように書いている。
(まあ、ペンローズの件の一連の著作に賛成している人は少ないのは事実だから、やむを得ないか。)
172名無しさんsage:2003/11/08(土) 04:40
>>170
エキスパートシステムというよりはニューロ(ニューラルネット)だね。
一昔前に流行ったニューロファジー家電。ニューロ洗濯機とかファジー掃除機とかw
173名無しさんsage:2003/11/08(土) 04:56
>>169
結局山本の小説だと、ある場面では我々の世界の延長で神や神の使うコンピュータを推測し、
また別な場面では神や神のコンピュータは所詮我々には理解できない存在である、とぶち上げているんだよな。

人間以上の存在を人間が推し量るという既存の宗教が抱えている矛盾をまったく何の工夫もなく周到してるわけ。
いやそれ以下かもしれない。既存の宗教の方がまだ「神の御心」について手間をかけて大衆を騙す工夫をしている。
山本の小説はその工夫すらしていない。

こんな穴だらけの山本流宗教を登場人物がこぞって「今までの宗教は信じられなかったが、この”宗教”なら
信者になってもいい」なんていうから、なおさら読んでる方はシラケてしまう。はっきりいって小説のこの当たりを
読んでいて抱く感覚って、うさんくさい宗教のご高説を拝聴しているときに抱くそれと同じなんだよな。

まあ山本の目的が自らトンデモ本を書くということなら、大成功を納めているわけだが…
174名無しさんsage:2003/11/08(土) 05:09
考えてみればこの小説の手抜き加減は既存の宗教どころか、既存のトンデモ本以下だ。
飛鳥あきおや五島勉とかはそれなりに「読者を騙す」ための工夫に手間をかけている。
漫然と読んでいればつい「なるほど」と思ってしまう程度にね。

特に山本の本はSFなんだから読者は騙されたくて読んでいるわけだ。ところがこれほど有利であるにもかかわらず
全然騙してくれない。出てくるのは「いくらなんでもこれで騙されるわけにはいきませんよ」というような陳腐なものばかり。
俺はまた最後に大どんでん返しが用意されていて、これまでの陳腐な理屈はすべてこのオチのためだった、と驚かせて
くれるのかと期待したんだけど、見事期待は裏切られてしまった。意外な結末とはこのことなんだろうな。
175名無しさんsage:2003/11/08(土) 05:35
>>171
もっとも、量子論が神のシミュレーションの手抜きの副産物なら、神自身は量子コンピュータを使えないんだけどね。
なんにせよ山本の小説のこの辺の説明は矛盾の荒らしですな。「量子コンピュータ」というカッコいいものを小説に
出したいがために無理に無理を重ねている。小説の別な箇所で語られているようにこの世界の時間の流れが
神のそれと一致する必要などないんだから、別に量子コンピュータなんてものじゃなくてもっとチープなものでもいいはずなのに。

何度も言うけど、読者を騙すためにはもっと手間をかけることだ。シミュレーションに手抜きをしているのは
他ならぬこの小説の登場人物にとっての神である著者、すなわち山本自身ってオチなのかな(w
176名無しさんsage:2003/11/08(土) 10:00
小説の最後の方で兄妹が「慈愛に満ちた神」はいないことを世間に公表するか話合うところがある。
(従来の宗教が描くような)神がいないとわかれば神を信じて正しく生きてきた人々はそれをやめてしまうのではないか、と懸念する兄。
それに対して「人はこの何千年かずっと神なしでやってきたんだから大丈夫」と諭す妹。

これってなんかおかしくないのかな。ここで「神」と呼ばれているものは奇跡(=超常現象)を起こす主体としての存在だ。
山本は宗教を信じている人々は神が奇跡を起こすから神を信じているとでも思っているのだろうか。
そういう人もいるだろうがそんなのはごく一部だと思う。宗教を信じている人はそれによって自分の心の平穏が得られ、
また正しく生きる指針を与えてくれるから信じているのだ。もちろんそれらは人間が作り出したものだ。宗教を信じている
人間の多くはオカルトチックな超越者(=神)を信じているのではない。人間が長い歳月の末作り出した教義を信じているのだ。

だから兄の懸念は的はずれだし、妹の反論は当たり前すぎて無意味だ。山本はオカルトに毒されているからこうした考え方しか
できなくなってしまったのだろう。神の実在性と宗教の教義は独立したものなのだ。人は神を信じているのではない。
もちろん聞けばそう答えるかもしれないが、それは形だけのこと。実際は教義を信じているのだ。そうしたことが理解できない山本は
あくまでUFOや心霊の検証よろしく神の実在性のみをひたすら問題にする。そして実在したとしても人間には無関係な存在と
結論づける。

そんな超常現象を行う主体としての神の実在性を重視するのはオカルト好きぐらいなものだ。世界の人々はそんな「神」を重視してはいない。
教義にかかれている慈愛に満ちた神、悪を厳しく裁く神、ようするに人間の創作物である神のファンが信者なのだよ。
小説の主人公に惚れ込むのと基本的には同じだ。しかしその作品が長い歳月をかけて多くの人が作り上げたとびっきりの名作だというだけのこと。

結局山本は誰も(一部のオカルティストを除いて)信じていない神を実在させ、そして(実在しても人間には無関係だと)否定して見せただけのこと。
単なる一人遊びに終わっている。オカルトと宗教は確かに重なる部分も多いが、異質の部分もまた多い。超能力やUFOならばインチキを
暴けば人々はそれを信じなくなる。しかし宗教は暴くべきインチキは存在しないのだ。もちろん余興として奇跡を見せることはどの宗教でも
行われるが、それはあくまで余興であり本質ではない。これがオカルトと宗教の違うところだ。

この程度の認識で宗教や神を語るとは笑止千万。ま、オカルト専門家の宗教に対する認識はこの程度ってことかもね。
177名無しさんsage:2003/11/08(土) 10:38
山本は作中で

 神の実在性を信じること
 神が正しいことを信じること

この2つは違うものなのに多くの人はこれを混同していると語っている。しかし考えが足りないのは山本自身の方なのだ。
山本はこの2つを上げてはいるが、その論旨は「たとえ神が実在しても、その神が正しいとは限らない」という点にある。
そして小説ではその通りの神を描いて見せたわけだ。得意げに。しかしなぜ山本は「実在しなくても、正しいことを行う
神を信じる」という組み合わせを思いつかないのだろう。この辺の山本の思索の限界があるのかもしrない。
178名無しさんsage:2003/11/08(土) 10:57
>176はおもしろいことを言ったね。俺もそう思うよ。
俺は無宗教だけどさ。山本は宗教がなくなれば戦争がなくなるというが、そんな単純
じゃないだろ?日本人的無宗教社会で育ってきたからこそ言えるだけであってさ。
経済とか法律とか民主主義とかって、実際にユダヤ=キリスト教的なものから生まれて
来たわけじゃん。確かに日本は宗教なしに近代化して経済はそれなりに立派になったわけ
だけど、法律とか、民主主義(政治)とかは恐ろしくヘタクソ。その原因は一神教がない
せいだったりするわけじゃん。しかし、その政治の矛盾が過去沢の独裁を生むわけだから
おかしな話だよな。
とにかく、今、山本大先生は国際社会に一石を投じたつもりになっておられるのではない
かと心配するわけよ。宗教がなくなることで、今の世界は平和になると(クスクス…)
ここらへんは社会学とか思想の方がもうちょっと考えていると思うがなあ。優歌を早々に
退学させているようでは無理な話か。はっきり言って、描かれた登場人物たちの純真さや
正義感に比べても作者の傲慢さが露見したってところか。
179名無しさんsage:2003/11/08(土) 11:04
このスレの評価を呼んだ限りでは、神と宗教テーマなら車田正美作・『ビートX』内の1エピソードでしかない『鳳VSクアトロ戦』の方がはるかに優れているようだ。
やはり、ここらへんが大ヒット漫画家と三流小説家の力量の差か……。
180名無しさんsage:2003/11/08(土) 12:07
>176
なんか言いたいこと全部言ってくれたな、感謝。
しかし、山本さんには1度宗教信じてる科学者をどう思うか聞いてみたいね。
当方クリスチャンな理論生物学屋だが、神沈は読んでて不快そのものだったよ。
181名無しさんsage:2003/11/08(土) 15:38
>>176に同意。
よく言うよね。キリスト教圏の人間は「神、天使は存在する」と言う、と。
たしかにそういうことを言う人は多い。
しかし、これは聖書なんかに出てくる、超自然の存在を完全に信じ込んでる
ってことではない。神や天使という言葉を借りて、理想や人生観を語っている
だけだ。彼らは迷信深い蛮族なんかじゃ決してないぞ。
そりゃ狂信的な奴もいる。周囲に被害(あえてそう言うが)をあたえる連中はね。
でも、それは少数派だ。殆どの人間はまっとうな理性と、充分に水準を満たす
科学的思考の持ち主だ。

また「狂信者」だって単純じゃない。周囲を攻撃する理由を、信仰心からとは必ずしも
言えない。独占欲や自己顕示欲といったものを、信仰心と実は偽ってる場合が大変多い。
オウムなんて良い例じゃないか。

こんなことは誰だって知ってる。普段イチイチ口に出さないだけでな。
誰でも知ってる常識と、山本弘の作品はかけ離れてる。つまりリアリティに
欠けてるんだよな。どうでもいいデティールばかりにこだわって。
小賢しい知識だけ豊富で、肝心の視野が狭い中学生的な世界観だ。
あ、その年代には受けが良いかも。「創竜伝」「エヴァ」「ゴー宣」とかみたいに。
182名無しさんsage:2003/11/08(土) 16:01
そこでなぜ「エヴァ」がでてくるかな。
なんならケンカするか?
183ネタバレ!sage:2003/11/08(土) 17:03
加古沢の動機については、こんな解釈でどうでしょうか。

・加古沢は、神と人間の関係を、
 「ダーウィンズ・ガーデン2」におけるプレイヤーと「アーフ」に置き換えた。
 すなわち、神に好まれ、選ばれる人間とは、
 他の同種にはないユニークな個性を持つもの。
 その「個性」は、人間社会の倫理とは無関係である。
 なぜなら、神には人間の考え出した概念など通用しないからだ。

 よって加古沢は、自分一人の力で「同時多発テロ」を起こし、
 日朝戦争の引き金を引くことで、
 「プレイヤーに選ばれる個性的なアーフ」になろうとした。
  
 しかし、この発想には矛盾がある。
 神が人間の思考の及ばない存在であるなら、
 人間の間でしか適用されない「個性」なども、
 神にとっては取るに足りないものであるはずだ。

 けっきょく加古沢は、人間の卑小な視点でしか神を捉えられなかった。
 そして自らも「死んでもセーブもされないボンクラ」の一人にすぎないという事実に気が付かなかったのだ。

・「ダーウィンズ・ガーデン2」の世界観を現実に当てはめるなら、
 神(プレイヤー)の目的は、
 自分に匹敵する人間(アーフ)を創造するということになる。
 それにあたって神は、人間に災厄(カタストロフ)をもたらすことで、
 その進化を促そうと試みる。

 同時にこの発想は、『神沈』以前に世に出た、
 神と人間との関係をテーマにした作品のほとんどに共通するものである。
 そして、そうした旧来の世界観を覆すのが、
 「ドーキンズ・ガーデン」である。
 それは、加古沢の持論を否定するだけでなく、
 帯にあるとおり「現代人の神の概念を根底から覆す」ものなのだ。
 (少なくとも、作者はそう考えた)
184ネタバレ!sage:2003/11/08(土) 17:04
「日朝戦争の理由付け」については、僕は政治には疎いのでパスします。
ごめんなさい。

>>161
>・文章が下手。「〜なのだ」なんて話し方をする人は普通いない。

「見てごらんなさい」(P140)なんて言うジジ臭い22歳も普通いないと思うけどw

>>163
>兄の答は要するに「分からないから、訊かないでくれ。」となっていますよ(P489)。

あれ?「すべての謎は解き明かされ」るんじゃなかったの?
JAROに訴えてやろかしらん。
けっこう楽しみにしてたのにな。
ま、もっとも的確な答えは、「優歌がこの小説の主人公だから」なんだろうけどねw

ちなみに、同じ宣伝ページにはこんな文章も載っているね。

>あなたが既成の宗教の信者であったなら、
>この小説はきわめて不快な内容であるかもしれません。
>なぜなら、この物語は、あなたの信じていることを徹底的に打ち砕くからです。

小説の内容より、作者の宗教に対する態度がいかがなものかと・・・。
185名無しさんsage:2003/11/08(土) 18:25
>>183
いやちがうよ。グローバルブレインの話をごっそり飛ばしてしまっている。
神は自分と同じような存在をシミュレーションによって作り出そうとしているが、それはあくまで
アーフの集団(人類全体)としての存在だ。つまりグローバルブレインこそが神の評価対象であり、
個々のアーフ(人間一人一人)は単なるパーツということ。

現在のコンピュータでいえば一個一個のトランジスタに過ぎない。ニューラルネットなら一つ一つの
ユニットだね。それが何十、何千と集まってコンピュータやニューラルネット構成しており、ユーザーで
ある神が注目しているのはコンピュータやニューラルネットの性能であって一つ一つのトランジスタなど
眼中にない。

これが山本の描いた神と人類の関係だよ。まあ集合意識って発想は古くからいろいろな分野で
出てくるから珍しくもないけどね。グローバルブレインとうのもそういった過去の発想の延長に位置する。
立花隆の「インターネットはグローバルブレイン」はさらにその焼き直し。そして山本の神チンはさらに
それの焼き直しということだ。

山本は大量のうんちくを詰め込むことでごまかしているが、試しにそれらを取り除いて読み直してみるといい。
この4番煎じの陳腐な発想が恥ずかしくて読んでる方が赤面すること請け合いだ。
186名無しさんsage:2003/11/08(土) 18:35
この集合意識と神を絡めた作品としては道原かつみ(銀英伝の漫画を書いてる人ね)の「ノリメタンゲレ」が
よくできてるね。大脳工学が発達しそれまでとは人間の思考能力が飛躍的に高まった時代。ついに意識だけを
過去の人物に飛ばすタイムマシン(?)が完成した。ところがそのタイムマシンを乗っ取って不法に過去に介入しようと
する人物が現われた。ターゲットに選んだのはイエスキリスト…

<ここからノリメタンゲレのネタばれ>
介入を阻止しようともう一人がペテロに憑依(?)する。さまざまな紆余曲折を経て次第にイエスの時代には
未知のエネルギーが存在していることが明らかになる。実はそれは大脳の能力を100%活用できない過去の
人類の余剰エネルギーが集まったものだった。そのエネルギーはしばしば特定の人間の意志に反応し奇跡を
起こす。この「神」は大脳工学が発達し人間が自分の大脳の能力を100%活用できるようになった時ひっそりと
消滅したのだった。
</ネタバレ終わり>
187名無しさんsage:2003/11/08(土) 18:40
<ノリメタンゲレのネタバレの追加>
読者はペテロに憑依した未来人の目を通して過去の人物であるキリストの足跡をたどっていく。
そんななかに未来人がこんな感想を抱く。「この時代の人々は実によく祈る」と。おそらくこの「祈り」が
個人の脳では活用されずに余ったエネルギーを外部に放出する手続きなのだろう。
</ネタバレ終わり>
188名無しさんsage:2003/11/08(土) 19:18
>>183
で、悪役の発想についてはそれで合っている。ダーウィンズガーデンをプレイしている人間が珍しいアーフを
保存しコレクションするように、神も珍しい人間(のデータ)を保存してコレクションするだろう。そういう人間に
なれば神に自分(のデータ)をセーブしてもらえ、折に触れて再生してもらえるので永遠の命が手に入る。
これが悪役の動機だ。この部分は結構感心したよ。手間暇かけて準備をしておいて、結末であっと驚く
アイディアを披露する。アイディアだけをポンとだしても違和感を持たれるだけだからね。SFやミステリーなんて
こうした準備の部分が大半なわだ。

兄も途中までは悪役と同じ考えだった。というか兄の考えを聞いて悪役はこの計画を思いついたのだ。
ところが兄の方はさらに研究を重ねる内に別な結論にたどり着く。神と対峙するのは個々のアーフ(人間)ではな