■と学会 山本弘問題連絡会 トップへ戻る■    ■過去ログ一覧■
「審判の日」ネタバレスレ

1名無しさんsage:2004/08/31(火) 12:45
とりあえず立てておこう

http://homepage3.nifty.com/hirorin/shinpannohi.htm
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_search.php?pcd=200203000550
2名無しさんsage:2004/08/31(火) 22:10
「闇が落ちる前に」ネタバレ

宇宙は何の脈絡もなく偶然、7日前に出来たらしい。7日以前の記憶も恐竜の化石もすべて昔からあったかのように僅か7日前に
できたことを、ある研究者が発見する。それはクォークのゆらぎを測定することによって証明され、さらにこの宇宙は僅か9日後に、
出来たときと同様に何の兆しもなく突然消滅することが判明したらしい。この事実に直面した研究者がモンゴルに化石発掘に
出かけている恋人に必死にメールを出す。君に最後にあったのは10日前だ。だから実際には自分は君に会ったことはない
(そういう記憶も含めて7日前に生成されたのだから)。しかし世界が消滅する前にどうしても君に会いたい。もし君が実在するのなら、と。

例によって断片的な科学知識が脈絡なくちりばめられている。短編であることもあってそういう知識を取り除けばほぼ上記の要約が
本文そのままといっていい。まあ創造論のパロディですな。なぜクォークのゆらぎだけは本当の宇宙の年齢を示していると断言できるのかが不明。
他のあらゆるデータがすべて「昔から宇宙があった」かのように生成されたのなら、クォークのゆらぎも実は3日前に「7日前に生成された」かのように
生成されたのではないのか?と思いたくなるのだが…こういう箇所に説得力のある嘘をつければSF作家としても評価されると思うんだけどね。

山本が自分のサイトでいいわけしているように、最新の科学データを羅列するのはハッキリいってすぐに賞味期限が切れるのでやめた方がいいと
思うんだけどね。もっともこれらは飾りにすぎずストーリーには何の影響も与えない。幸か不幸か(笑

はっきりいってつまらん。自分が知る限りの科学用語を並べ立ててる所なんか、中学生が書いたSFか?と思ってしまう。例えば語り手である
研究者は宇宙物理学が専門で、クォークの核スピンのゆらぎを割と簡単に測定できる環境にあるらしいことから、その道のプロなのだろう。
その人間が、クェーサーの赤方偏移、大統一理論、プランク定数、微細構造定数、量子化ホール抵抗、ガンマ線バースト問題、
ダークマター問題、ハッブル定数問題、といった単語をこれでもかと並べ立てる違和感に山本は気付かないらしい。こういうことをすぐに列挙するのは
科学ヲタで、専門家は案外口にしないものだと思うけどなあ。いや必要なシチュエーションでならいいんだけどね。
3名無しさんsage:2004/08/31(火) 22:27
「屋上にいるもの」ネタバレ

最上階のはずの自分の部屋の天井から、いつの頃からかたたんたたんと音がする。貯水槽ぐらいしかないはずの屋上で
誰かが踊っているような。自分のマンションの屋上が写っている航空写真をたまたま目にすると、屋上に人のようなものが
写っている。前代未聞の航空心霊写真か?次第にこのマンションでは不可解な行方不明事件が過去に数件起っていることが
判明する。それらをたどったるとすべてのカギは屋上に。ついに「私」はある夜屋上の探索に出かける。そこで彼が目にしたのは
最初の事件で行方不明になった全裸の(笑)少女だった。少女は3年間だれもよりつかない屋上で一人で生活していた。
彼女は動物を呼び寄せる不思議な能力があり、呼び寄せた鳩やカラスを食料にしてここで生きいた。この時彼は気付く。
自分が屋上に来たのは自分の意志ではなく、自分もまた少女に招き寄せられたのだ、と。

これは結構読んでて怖かった。山本はこの話を結婚前に住んでいたマンションで思いついたと書いているが、
貯水槽やエレベータが小道具として使われているのでどうみても「ほの暗い水の底から」のパロディとしか思えない。

山本が結婚したのって「ほの暗い水の底から」の作品が発表される前だよねぇ。100歩譲って屋上に誰も気付かれずに何者かが
生息している、というアイディアは昔思いついたのかも知れないが、ストーリーの大部分は「ほの暗い〜」を見た後に作ったのだろう。
こういう自分を偽る嘘は感心できないね。
4名無しさんsage:2004/08/31(火) 22:32
ところでこの作品で、屋上に上がる階段の記述、半分登った状態で下を見下ろすと3mの高さがあった、とある。
つまり最上階の床から屋上までは6mあることになる。1階はだいたい3m弱だから、なんかこのマンション屋上の
床が分厚くないか?こんなに分厚ければ屋上の足音は聞こえないんじゃ?

まあ最上階だけ他の階よりやや天井が高いというのはマンションではよくあるが、それにしても6mというと間にもう一階分の
スペースがあることになり、ちょっとおかしい気がする。まさか最上階と屋上の間に隠し部屋が?(笑
5名無しさんsage:2004/08/31(火) 22:53
「夜の顔」ネタバレ

ある夜、男は路地から自分をのぞいている顔を目撃する。顔の大きさは尋常ではなく、顔の縦の長さだけ人間の身長の倍はある。
その後顔は頻繁に男の前に出現するようになる。ビルの屋上の看板の影や駐車場の車の天井からひょこりと。自分には見えて
他の人間には見えないなら自分の幻覚だと分るが、この顔はどういうわけが自分しか見ていないときを狙って現れるらしい。

精神科に相談にいくと型通りのさして貴重とは思えない診断の後精神安定剤の処方をしてくれるのみ。彼は「自分は妄想なら妄想で
結構、こんなうれしいことはない。ただそれを確認したいだけだ」と泣き叫ぶ。彼が選んだ確認方法は、携帯のカメラで顔を撮ることだった。
はたしてカメラには顔が写っていた。彼はそのカメラの映像さえ妄想ではという疑念をはらすために恋人に確認してもらう。恋人は
写真には顔が写っているように見えること、この状況は理解しがたいが彼の言うことを信じること、そしてずっと二人でいれば顔は洗われないだろうと
彼を慰める。しかし翌朝彼は恋人の目の前で、顔に喰い殺されてしまう。夜、一人の時しか現れれないと考えたのは彼の思いこみだった。

顔の正体は分らずじまい。作中では特撮のミニチュアセットを覗いている小道具さんとの類似性が語られるが、これも結論は出ずじまい。
自分の妄想か現実かを確かめるためにカメラを使うシチュエーションは「ブレインヴァレー」にもある。「ブレイン〜」の場合はカメラを設置した途端
怪奇現象はぴたりと止まり、主人公がカメラにつまずいて壊した途端怪奇現象が現れるというあからさまな面白さがある。

「顔」はすべての理屈や法則の外にある存在といいたいらしい。そして「夜しか現れない」「一人の時しか現れない」というのも
所詮は彼の作り出した「法則」であり、それを信じてしまった故に、彼は昼に恋人の目の前で「顔」に喰い殺されてしまったらしい。

まああんまり面白くないね。ところで山本の作品ってどれもこれも「ありきたりの〜」という主人公の発言が出てくるねぇ。
よほど山本は「ありきたり」にうんざりしているらしい。まあ分らないでもないが、読んでて気持ちがいい文章じゃないんだけどね。
6名無しさんsage:2004/08/31(火) 23:10
「審判の日」ネタバレ

突然地球上から大部分の人間が消えてしまった世界で繰り広げられる恋愛もの(笑)。80ページで短編としては結構長い。
前半社会の混乱を描きつつ徐々に主人公(女)と偶然知り合った男のサバイバルものとなり、最後は恋愛ものとなる。
人間が消えても原子力発電所やインターネットはしばらく機能し、のこされた人はそれをつかって情報交換をおこなう。
これが従来のサバイバルものとはちょっと目新しい点かな。2chも健在で、2chの掲示板に書き込まれた情報から
今世界に起っていることを探ろうとしたりする。

物語の終盤、原子炉を恐れる人間がそれを無理に止めようとしたため原子炉が爆発し、主人公達は放射能の危機に見舞われる。
おまけに男の方は暴漢に襲われ大けがをし身動きできない。その時に始めて男が本音を漏らす。自分はカッコいい人間を演じていた
だけだと。世界がこんなになる前は自分はいじめられっこで、いつも「破滅した世界で女の子を守って活躍するカッコいい人間を夢見ていた」と。
放射能が迫る中、男は自分を置いて逃げろと言う。しかし主人公は、残された時間を男と幸せな時を過ごすために使う選択をする。

神(かどうかは定かではない)は地球上のあらゆる生物を2つに分けた。世界の破滅を望むものとのぞまないものに。
この世界は破滅を望むもののための世界であり、主人公もまた失恋直後で世界の破滅を望む選択をした人間だったのだ。

話としては面白いし、よくできていると思う。ただ相変わらず山本風味の文体や主人公の妙な理屈っぽさが鼻につく。
ストーリーの大枠はこのままで誰か別の作家が書けば、そこそこいい作品になるんじゃないかな。
7名無しさんsage:2004/08/31(火) 23:13
ところでこの「男」のモデルは高校自体の自分(山本)だそうだが、「学校で苛められて空想の世界で破滅した世界でヒロインをカッコよく守るヒーローを妄想してた」か。
なんかできすぎですなw
8名無しさんsage:2004/09/01(水) 10:32
「時分割の地獄」ネタバレ

男はテレビのトークショーの司会者。芸能生活20年以上というから30代後半ぐらいか。それにしては言葉遣いや態度から
20歳前後の若者のような印象を受ける。女の方はコンピュータの作り出した人格とCGの体を持つ人気急上昇中の「AIドル」。

話はこの男のトークショーにAIドルが招かれるところから始まる。最初両者は当たり障りのない会話をしているが、男の方は
人間のフリをして自分より人気を得ているAIドルに対する敵意を抱き、一方AIドルはそんな男がおこなる公の場での度重なる
自分への批判に殺意を抱いている。

いつしか会話はバラエディーの枠から大きく逸脱し、AIドルには心があるかの議論になっていく。敵意に満ちた発言を繰り返す
男と殺意を公言するAIドル。理詰めで迫るAIドルに対して男はとうとう「おまえは実体がないから人間の心は持てない」といいはなつ。
するとAIドルはモニターから抜け出てみせる。彼女の暖かい手が男のほおに触れる。実はこのトーク番組も観客も男自身も
彼女が作り出したシミュレーションであった。

まあ100点満点の60点ぐらいかな。いままで人の感情をもとAIを作れなかったのは思考と肉体を切り離し、思考だけ
人間の真似をさせようとしていたこと。彼女の場合は人間と同じ人体(をシミュレートした環境)を与え、赤ん坊と同様に
自分の体を制御することを学ばせることから始めたので、リアルな人間の心を持ち得た、と山本は説明する。まあ考え方としては
正しいと思う。

しかし彼女は痛みらしきものは感じるものの基本的に不死であり、生殖本能も持たないらしい。男はこの点を攻撃材料に、
「それじゃあ恋愛を本でしか知らない少女と同じだ」などと責め立てる。どうでもいいが仮にも人気絶頂のアイドルを招いた
トークショーで交わすような会話なのだろうか。しかも男の方は「視聴者も僕と同じ気持ちに違いない」と心で思ってる。
意地悪な司会者がアイドルをいびっている図式にしかならず、とても芸能20年のプロがやることとは思えないのだが…

もっともAIドルの方も「相手に殺意を抱いています」と公然と言う当たり、この時点で「異常」な状況ではある。そもそも
このトークショーのシミュレーション自体彼女が自分の殺意を証明すると同時にそれが人間の抱く殺意と同等のものかを
確認するために設定されてものなので、その目的のために若干「調整」が入っているのかも知れない。しかし彼女は現実の
男の思考を完璧にシミュレートしたと豪語し、実際そうでなければこのシミュレーション自体の価値が半減してしまうはず。
都合のいい結果が出るように調整したシミュレーションで結果を得ても何も確認したことにはならないのだから。
となるとはやりこの男の言動は彼の地なのだろう。よく人気タレントになれたものだと思う(笑

また「AIに人の心があるか」というテーマを一介のタレントとAIドルの間で議論するのがそもそもおかしい。なにしろこの世界は
人間の体を本物と同じぐらい精巧にシミュレート可能で、その体を使ってAIを教育することまで可能なのだ。普通はとっくの
昔に専門家が研究を行い一定の結論らしきものを出しているのではないのか。少なくともここで行われたAI問答(笑)程度の
ことをAIの専門家が考えないわけはないと思うのだが。

となればAIの研究者の間ではこのテーマに対して答えは出ており、おそらくそれは「彼女は人間とほぼ同等の心を持つ」という
結論なのだろう。その専門家の判断が気に入らない一介のタレント、しかも自分より人気のあるAIドルに対するねたみも含んだ
偏見が「AIは人の心を持たない」という意固地な主張なのだろう。

またAIドルが不死身なのも気になる。彼女は自分が停止されたり、何らかの事故でシステムのデータが消失してしまうことは恐れているようだが、
彼女のボディはいくら高所から落下しても(シミュレーションの世界でだが)無事らしい。それゆえ人間の恐怖というものを理解しているか否か、
本人も自信が持てないわけだが、それなら怪我もシミュレートすれば済むように思う。高所から落下すれば一定時間手や足のコントロールが
阻害され、場合によってはそのパーツの機能は永遠に回復しない。パーツの損傷の度合いによって彼女のシステムが永遠に停止する(すなわち死ぬ)
ように連動させておけば彼女にとって人間と同様の怪我や生命の危険に対する恐怖を体験できると思うのだが…
9名無しさんsage:2004/09/01(水) 10:38
彼女のシミュレートしている男は彼女に電気のこぎりで切り刻まれのたうち回ったあげく死ぬことから、痛みなどのシミュレーションが不可能とも思えない。
つまり痛みや死をシミュレートするこが原理的に不可能なのではなく、彼女がそのように作られていないというだけなのかも知れない。
しかし他人の痛みや死をシミュレートできる機能が彼女にあるなら、彼女が自分自身をシミュレートすることも可能だと思うのだが。

この点に対して山本の理解が浅いように思う。「自分(のサブセット)をシミュレートする」ということを山本は思いつけないらしい。
AIドルは膨大な処理能力をもつコンピュータであり、それを活かして同時にさまざまな事柄を行っている。CM撮影を行いつつ
ファンからの人生相談に答えつつ、このシミュレーションを行っている。これがタイトルの「時分割(=タイムシェアリング)」なのだが、
山本のイメージとしては彼女の複数の思考はフラットであり、どれもが対等のようだ。しかし人間は違う。

自我とは脳がシミュレートしている自分のサブセットであり、これを使って人間はさまざまな思考を行う。シミュレートされた主体(自我)は
本体の記憶や思考能力の一部を利用できるが、すべてではないし、逆に本体(本物の人間)ができないことを「出来る」と設定して
シミュレートを行うことも可能だ。内向的な人間が「もし自分が積極的だったら」と夢想するのはこの機能を利用している。
当然それは正確な現実のシミュレーションではなくなるが、自我とはそういうものであり、そもそも正確なシミュレーションが生物にとってどれほど
有益かは疑問がある。むしろ現実と異なるからこそその差異を比較し行動に反映できるのではなかろうか。結局の所彼女がもし人間の恐怖を体験したいのであれば、
死ぬことのある自分を自分でシミュレートすればいいのであって、それがこの高性能なコンピュータに不可能とは思えない。

また種族保存本能を学べないことも、はたして本当なのだろうか?彼女に親や兄弟は「設定」されておらず一人で育ったらしい。
しかし彼女を生み出す技術を持つこの世界なら、そうした親や兄弟等、別人格をもつAI(それは彼女ほど高性能でなくてもいいはず)を設置し、
それに彼女の面倒を見させることは可能ではないのか。必要なら彼女自身がそのような環境を作りだし、その中で自分のサブセットを
育成することも可能だろう。何しろ現実の人間の思考を余暇でまることシミュレートできるほどの性能を持っているのだから。これによって
肉親の情を学び、自分もまた同じように子孫の残したいと考えるようになるかもしれない。原始的な性欲などはむしろ少数のルール設定で葉が
足りるように思う。そこから生じる複雑な恋愛感情は細かな単純なルールが紡ぎ出す複雑な現象に過ぎず、これは人間の他の思考をシミュレート
する複雑さと比較してとりわけ困難なものとは思えない。

コンピュータが人間の感情、とくに原始的な本能に根ざしたものを理解できないというのは、「人間の思考をシミュレートする」など夢物語のような
低性能のコンピュータの話であり、このAIドルはそうしたことをあっさりクリアしてしまうほど高性能なのだから、そういったものがだけが理解不能に
分類されるのは不自然というしかない。ようするに山本の頭の中には「コンピュータは人間の感情が理解できないもの」という固定概念が染みついており、
自分が設置した超高性能なコンピュータにもそれが不可能なのか、という点を真面目に考察しているようには見えない。
10名無しさんsage:2004/09/01(水) 10:46
あとどうでもいいけどこの話の中に頻繁に「タイムシェアリングの空き時間」という単語が出てくる。巨大なコンピュータが
複数の思考を同時に行うのはSFでも現実でも当たり前のように思う。にもかかわらずこれ見よがしに連呼されるとハッキリいって
こっぱずかしい。巨大なコンピュータが持てあましたが処理能力を使って人間が予期せぬことを考えている、と協調したいのだろうか…
話の最後で、たかがAIドルのコントロールコンピュータに過ぎない彼女が、やがて自分は人類を支配することになるかもしれないと漏らすあたり、
そうした要素がなくもないのかもしれないが、「タイムシェアリングの〜」という言葉が出るたびに違和感を感じることはどうにも否定できない。
11名無しさんsage:2004/09/01(水) 15:41
ところで山本は自分のサイトで「時分割の地獄」の話を思いついたのはも20年も前と語っている。
今から20年前というと1984年。メガゾーン23のビデオが出たのが1985年…なんかメガゾーンを見て思いついたとしか思えないんだけど(笑

メガゾーン23は…20世紀末の東京都(23区)と思っていた世界が実は遙か未来の宇宙船の中に作られた都市で、その秘密は
アイドル歌手イブが握っている。彼女は宇宙船のメインコンピュータが作り出した架空のアイドルだった…という話。
二人の性格もなんとなく似ているような気がw

余談。

メガゾーン23はイブ(というか管理コンピュータ)を解除して実権を握ろうとする軍部とイブ、そして偶然イブの秘密を知ってしまった
人間達の攻防が面白かったなぁ。一端解除されてしまったかに見えたプログラムEVEが実は何重にもプロテクトされたシステムの
奥底で機能を続けており、物語の終盤に再起動する。軍部は慌てて再解析を試みるがが、最終プロテクトモードの
プログラムに対しては全く歯が立たず軍部は宇宙船を放棄。宇宙船は自壊を始める。EVEの歌声をBGMに1980年代の東京のリアルな
町並み徐々に崩壊していくシーンは圧巻だった。
12名無しさんsage:2004/09/01(水) 15:55
まとめると

闇が落ちる前に…
 創造論そのまま。評価するとしたら、突然宇宙が出来たなら終わるのも突然だろうという発想の転換部分ぐらいかな。

屋上にいるもの…
 「ほのぐらい水の底から」の山本風アレンジ。それ以上でもそれ以下でもなし。無理に評価しうる点を上げるなら「いるもの」を幽霊ではなく肉体を伴った人間としたところぐらいか。

夜の顔…
 幻覚か超常現象かをカメラで確認するところをあえてこじつければ「ブレインヴァレー」のぱくりといえないことも。最後にブレインヴァレーも巨大な顔が出てくるし(笑

時分割の地獄…
 山本節人工知能談義メガゾーン23風味。結局テーマ自体は相も変わらず「人工知能は人間と違うのか」。いいんだけどね、面白ければ。

審判の日…
 崩壊した世界でのサバイバル…これは同じテーマの作品ありすぎ。登場人物の性格付けをもう少しマイルドにすればいい作品になると思うんだけど(苦笑
13名無しさんsage:2004/09/01(水) 21:42
ハリーポッターの直前に出すとは、角川の山本イジメも念が入ってるねw
売れ行きは神珍並かそれ以下だろう。つまり全然w
14名無しさんsage:2004/09/01(水) 22:37
なんかどれもこれも目新しさが無いね。手垢がつき過ぎている。
才能の枯渇ってやつかね。しかし最初から無いものは枯渇と言うべきかどうか。
15名無しさんsage:2004/09/02(木) 02:43
>>なんかどれもこれも目新しさが無いね。手垢がつき過ぎている。

今まで作家としてずっと売れなかった理由がわかりますな。
16名無しさんsage:2004/09/02(木) 03:02
時分割の地獄

AIドルは、心があるように見えるのなら心があるのと同じだと主張する。その一方で自分は恐怖を理解できないという。
しかしAIドルがシミュレーションで作り出した男は恐怖を理解できている様子。つまり理解できている「ように見える」。
恐怖を理解できているように見える人格を自分の中に作り出せるのなら、彼女はそれらを理解しているのと同じではないのか。
それを「単なる真似ごとで」「理解できていない」と主張するなら、「心がある」というのも「真似ごと」に過ぎなくなってしまう。
このAIドル、高性能な割には非論理的なコンピュータのようだ。
17名無しさんsage:2004/09/02(木) 20:26
「ブラックホールダイバー」ネタバレ

ちょっと間借りして(w

なんと重力レンズが出てくる。これには笑った。重力レンズの話題が出たのいつだっけ?お手軽に作品を書き殴ってると呆れた。

「重力レンズが遠くの星の光を強めるため、時折穴(ブラックホール)の縁で光がぱっとはぜる」と書いてるが…どうなんだろうなあ。
確かに銀河団などによる重力レンズは星からの光を集光するから、重力レンズなしには観測できないような遠くの天体も観測できることがあるそうだが。
レンズなら最大でもレンズの直径に相当する面積分の光しか集光できない。銀河団なら巨大だから集光できる面積も広いかも知れないが、
ブラックホールの場合重力は強いが大きさは銀河団とは月とすっぽん。この場合ブラックホールにしても銀河団にしてもその重力が及ぶ範囲が
問題となるはずで、いくらブラックホールといえども重力が及ぶ範囲は銀河団より狭いだろうから、案外ブラックホールによる集光の効果は大したことないんじゃないのかな。

あと、山本はこのブラックホールは巨大なので潮汐力は1mあたり7Gに過ぎない。したがって頑丈な宇宙船なら耐えられる、と書いている。
しかし潮汐力は宇宙船だけにかかるわけではなくて中の人間にもかかるのだから、頭と足の間で7Gも重力の差があったら人間は生きてられないと思うのだが。

ちなみにこのブラックホール、質量は太陽の1万1300倍、直径は6万7800キロ(これは銀河中心にあるといわれている伝説の「ビッグマザー」に次いで大きい
ブラックホールだそうな)。表面重力は1億3300万Gだそうな。上記の1mで7Gの潮汐力とは事象の地平線まで近づいた距離のそれらしい。
作中では「6メートル先にある直径1.8メートルの円盤」と描写している(ただしこれは重力レンズによって間接的に見えるブラックホールの大きさなので
実体はもっと小さいらしい)。ここまで近づくと大きさを持った球を点で近似できなくなる気もするのだが…
18名無しさんsage:2004/09/02(木) 20:46
また別の箇所では次のような記述がある。舞台は前述のブラックホールの周囲を60万キロの距離を置いて75秒で公転する
宇宙ステーション。円周方向の速度は秒速5万キロ(!)におよぶ。秒速5万キロって…光速の1/6じゃん、すごいね。
つまりこの遠心力でブラックホールの引力に対抗して安定しているらしい。

それはそうとしてこの宇宙ステーションは全長740メートルで3つのブロックがカーボンナノチューブで縦に結ばれている。
地に足をついていない軌道エレベータみたいなものなのだろう。問題は登場人物が中央のブロックから下のブロックに
エレベータで移動する箇所。最初エレベータは下に向かって加速するので、天井方向に重力(ほんとはただの加速度)を
感じる。つまり天井に足をついている。エレベータの加速が終わるとむろんこの重力もどきは消滅する。

ここまではいい。問題はこの先。

 中央ブロックから離れるにつれ、次第に潮汐力がかかってきて、私たちは今や床となった
 進行方向の壁に押しつけられた。460メートルを降下し終え、観測ブロック(一番下のブロック)に到達した頃には、
 潮汐力は1G近くなっていた。(中略)さすがに久しぶりの1Gはちょっときつい。

とある。ブラックホールの潮汐力が宇宙ステーション全体を引き延ばすように働いているのは正しい。一番下の
ブロックは常に下方向に引っ張られている。しかしだからといって一番下のブロックにいる人間がそれを下方向の力と
感じるのは間違っている。人間は一番上にいようが一番下にいようが重力を感じることはなく、たかだか自分の身長分の
潮汐力を感じるだけだ。当然床に押しつけられることもない。

山本は根本的に潮汐力というものをわかっていない。
19名無しさんsage:2004/09/02(木) 21:22
さて、ストーリーはというと、この時代人類は倦怠期でブラックホールに飛び込む自殺が流行っているらしい。
登場人物はこの宇宙ステーションのメインコンピュータが作り出した人格(なんとなく女性っぽい)と、あらたにこのステーションを訪れた積極性のある少女。
はっきりいえば時分割の地獄のAIドルと神沈の葉月ですな。この葉月もどきは自殺志願ではなくて向こう側の世界に抜けようとしている。で、AIドルもどきは
自分のコピーを葉月もどきの宇宙船に転送して、いっしょにいく、というそれだけの話。

宇宙船は10m程度の小型のもので、高性能らしいが単独航行時間は1800時間(2ヶ月ちょいか)。仮にブラックホールを抜けたとしても、
太平洋に筏1つで放り出されるようなもののような気がするのだが、なぜかひたすら前向きらしい。この感覚がよくわからん。

この時代重力子なんとかを使った「内部の物体を均一に加速する」カイフィールドなる技術がすでにあり、この小型宇宙船もそれによって
ここまで飛んできたらしい。そしてこれを応用して重力子なんとかを故意に不均一にすれば潮汐力もある程度緩和できるので、それまでブラックホールに
飛び込んだ宇宙船(これらは事象の地平のかなり手前で船体が破壊され、いまや事象の地平の間近にはりついているオブジェとなっている)のような
ことにはならないらしい。

いいんだけど、そんな技術が確立されてるのなら、研究者が無人探査機を送り込むとかするんじゃないのかなあ。もっとも無人探査機を送り込んでも、
向こう側に抜けたあとの信号はこちら側では受信できないのだが、少なくとも彼女がぶっつけ本番で突入するよりはマシなデータが取れると思うのだが。
どうして山本の作品の「科学者」はそろいもそろって無能なのだろう。

で、神の話や人間ができてAIができない事とかの雑談を脈絡なく二人でしゃべって(もううんざり)、その後こうした絶望的な冒険をする彼女を
止めないことや自分が同行することが、ロボット3原則のそれぞれの項に抵触するかしないかとか。もうどうでもいいって感じですな。
この馬鹿の1つ覚えを何とかして欲しいものだ。
20名無しさんsage:2004/09/03(金) 01:08
山本の1Gの潮汐力(?)の計算過程を見てみよう。

ブラックホールの質量は太陽の11300倍。太陽の質量を1.9891x10^30 [kg]とすればブラックホールの質量は2.247683x10^34 [kg]。
ステーションの公転半径は60万km。すなわち6.0x10^8 [m]。
公転周期は75 [s]。
ステーションの全長は740 [m]
万有引力定数を6.67259x10^-11 [m^3/s^2/kg]とする。

ステーションにかかるブラックホールの重力加速度はGm/r^2から
 6.67259x10^-11*2.247683x10^34/(6.0x10^8)^2=4.166x10^6 [m/s^2]

ステーションの遠心力は(2πr/T)^2/rから
 (2π/75)^2*6.0x10^8=4.20676x10^6 [m/s^2]

両者は概ね均比から釣り合う。ここまでは正しい。またステーションの両端の潮汐力を計算すると、2Gmd/r^3から
 2*6.67259x10^-11*2.247683x10^34*7.4*10^2/(6.0x8^10)^3=1.02754x10^1 [m/s^2]

地表の重力加速度は9.8 [m/s^2]だから概ねそれと同等の力がステーションの両端にかかっている。
山本はステーション中央の居住ブロックからエレベータで460m下降した観測ブロックの潮汐力(?)を「1G近い」と書いている。
単純に上記の値を460/740倍すると6.4程度になり地表の約65%だから、おそらくこの値を山本は「1Gに近い」としているのだろう。

しかし宇宙ステーションの上部と下部に1G相当の潮汐力がかかっていたとしても、下部に立つ人間には(当たり前だが)この力は作用しない。
人間に作用するのは1m強の身長分の潮汐力だけである。山本は潮汐力というものの本質を理解していないからとんちんかんな計算をしている。

ちなみにステーションと人間の重心の位置は異なるから、ステーションの重心が遠心力とブラックホールの重力とでバランスしていても、
内部の人間の重心はやや異なる。ステーションの下部のブロックに人間がいた場合、ステーションの重心よりも人間の重心はブラックホールに
近いので、その分だけ遠心力は弱く、重力は強い。したがって下部に移動すると若干ブラックホールの重力を感じる。その値がどれだけかといえば、
60万kmに対する460mであり10^-6乗分。重力加速度は2乗されているので十分小さいとして無視すると、遠心力の半径分だからおよそ3 [m/s^2]。
0.3G程度は感じることになる。60万kmに対してたかだか460mの距離0.3Gも変わるのは、このステーションが光速の1/6という途方もない速度で
ブラックホールの周りを回っているため(笑)。
21名無しさんsage:2004/09/03(金) 01:19
>山本は潮汐力というものの本質を理解していないからとんちんかんな計算をしている。

と言うかまったく理解していない。
本質どうこう以前の問題だと思う。
なんせグランドクロスで重力が打ち消しあうから潮汐力が最小になるとか
言うぐらいだからね、潮汐力がどういう原理で働くかと言う根本がわかっていない。
山本の潮汐力に関する文章を読んでると、相手の反対側に本当に引っ張られる力が発生していると思ってるように感じる。

>60万kmに対してたかだか460mの距離0.3Gも変わるのは、このステーションが光速の1/6という途方もない速度で
>ブラックホールの周りを回っているため(笑)。

反対側に460m移動したらどうなるか、計算するのが怖いな。
22名無しさんsage:2004/09/03(金) 01:44
>>21
> なんせグランドクロスで重力が打ち消しあうから潮汐力が最小になるとか

なんじゃそりゃ?トンデモさんの言動そのものじゃん。どういうシチュエーションでそういう発言があったのか教えてよ(笑
もっとも潮汐力補償体とかのアイディアもそれに近いと言えば近い気がしないでもないが。補償体の方は一応科学的に
筋が通っているらしい。

> 反対側に460m移動したらどうなるか、計算するのが怖いな。

その場合は単純に天井方向に0.3Gの重力を感じるだけ(w
23名無しさんsage:2004/09/03(金) 02:13
ちなみに60万kmというと月と地球の距離が40万kmぐらいだから、そのちょっと遠い距離を1分ちょっとで一周することになる。
地球から見て月が時計の秒針並の速度で動いているようなもの。まあこれは山本自身書いているが。

ところで山本は

 一片の光も存在しない「穴」がくっきりと浮かび上がる。(略) 実際はもっと小さいのだが、強力な重力が光をねじ曲げているため、
 凸レンズを通した像のように拡大されて見えている

と書いている。この「実際はもっと小さい」「見えている」の対象はブラックホールの黒い穴のことをいっているらしいが、
ブラックホール自体が重力レンズで拡大されて見えるということがあるのだろうか?そんなことはないと思う。

重力レンズを通すと向こう側の景色が歪む。

 http://astro.ysc.go.jp/einstein-ring.mpg

などを見るとブラックホールが顔の正面に来た場合に黒い円(ブラックホール本体)の周囲に空白が見える。しかしこれは
周囲の背景がそこに映り混んでいるだけ(この絵では周囲が白いからそれが映り混んで白くなっている)で、ブラックホールそのものが
大きく見えるわけではない。それはこちらの絵をみればわかること。

http://astro.ysc.go.jp/ysc-grav-lens2.jpg

背景が真っ黒なら当然それが映り混んで真っ黒な部分がブラックホール本体の周囲に見えるだろうが、それを言っているにしては
わざわざ「一片の光も存在しない」と書いているところが違和感を感じる。やはり山本はブラックホール自身が重力レンズで大きく見えると
思っているとしか考えられない。
24名無しさんsage:2004/09/03(金) 12:57
>>21
>> なんせグランドクロスで重力が打ち消しあうから潮汐力が最小になるとか

>なんじゃそりゃ?トンデモさんの言動そのものじゃん。どういうシチュエーションでそういう発言があったのか教えてよ(笑

 特別板での話題だから誰かがログを取ってない限りは発掘できないわけだけど
一応断片と言うか残骸は掘り起こしてみた

http://yamayangi.s27.xrea.com/bbs/read.cgi?bbs=tondemobbs&key=1044748273

ここの発言117が山本の発言に対して反論?をしている。

本人の書き込みか、せめてコピペが欲しいところだけど、

 基本的には、ノストラダムス関連で、グランドクロスで天変地異が起こるという
文章に山本が反論したというもの。
その際にグランドクロスでは、重力が釣り合うから潮汐力は最大どころか最小になる
といった旨の発言をしている。

 どうも山本の潮汐力関係の発言を読む限りでは、相手の方に引かれる力とその
反作用として反対側に引かれる力が発生するように理解しているように思える。

 実際には相手に引かれる力の相対差が生み出す現象なのだが、これがわかっていないように感じられる。


>もっとも潮汐力補償体とかのアイディアもそれに近いと言えば近い気がしないでもないが。補償体の方は一応科学的に
>筋が通っているらしい。

 質量の重いものを回りにばら撒いて潮汐力をキャンセルするってことかな?
補償と言う表現が気になるところだが、体の各部にかかる重力をバランスするために
足りない分を補ってやるということかな?
む〜、俺の頭ではちょっと思いつかないというか、よくわからんな。
25名無しさんsage:2004/09/03(金) 13:18
>>24
ロバート・L・フォワードの「竜の卵」で用いられているアイディアで、解説は
http://homepage3.nifty.com/wooddoor/gravity/g33.htm
にあるが…わからんね(笑

この補償体自身に必要な密度が並大抵の物ではないので(なにしろ中性子星の潮汐力に対抗しようというんだから)、
現実的ではないけどね。作中ではその調達方法も説明されているが。
26名無しさんsage:2004/09/03(金) 13:47
ついでに書くと補償体用の高密度の物質はモノポールを小惑星に打ち込んで縮退させて作るらしい。

モノポールは大統一理論により陽子崩壊を促進すると予言されている
http://www005.upp.so-net.ne.jp/yoshida_n/qa_a44.htm
が、実際の陽子崩壊は観測されていない。カミオカンデとかで実験していたが陽子崩壊の証拠は観測されなかった。

で、どこかの自称SF作家の「サイバーナイト」では陽子崩壊時に放出されるエネルギーを利用する話がでてくる。
芸がないというか工夫が何もないというか…お手軽に作品を作っているというか。
27名無しさんsage:2004/09/03(金) 14:11
 唐突にわかってしまった。     かも知れないw
潮汐力補償体。
といっても単なる思い付きで全然違うことかも知れないけど、
わかりやすいように人間サイズで、足元方向に重力源があるとして説明してみると。
フラフープを等間隔に3等分した位置に巨大ピクルスが刺さったものを想像する。
ピクルスが潮汐力補償体で、まあ、高密度な重力源とする。
このフラフープを腰の所で保持すると足元の重力源からの潮汐力が緩和できる。

 まずこのピクルスは正三角形を描くように配置することでお互いにバランスする。
ピクルスからの重力は打ち消しあうし距離が近く、対象が小さければ潮汐力も充分小さいと考えられる。
この状態で頭と足の両方がこのフラフープの構成面に向かって引っ張られる。
足元からの重力源によって足が100で引っ張られ、頭が90で引っ張られるとすると、
体を縦にちぎろうとする方向に10の力が働く、これを打ち消すために、頭と足がそれぞれ
5の力でフラフープに引き付けられるようにすればいい。
力を強めるにはフラフープの直径を縮め、弱くするには広げればいい。
これで足りなければ、フラフープの数を増やせばいい。

 絵的なことをいうならこのフラフープを3つぐらい互い違いにゆっくり回転させて、
重力源方向に対して直角になるように回転させつつ、それぞれの直径を微妙に変えて
干渉力を調整したらかっこいいのではないかと思う。
28名無しさんsage:2004/09/03(金) 15:26
>>24
>http://yamayangi.s27.xrea.com/bbs/read.cgi?bbs=tondemobbs&key=1044748273
>
>ここの発言117が山本の発言に対して反論?をしている。
>
>本人の書き込みか、せめてコピペが欲しいところだけど、

たぶん、「トンデモ超常現象99の真相」の山本の記事に対して
そのスレの117は反論しているのだと思う。
38番の「1999年、惑星グランドクロスで地球に大異変が起こる!?」
に次の記述があります。(文庫判のp186)

----------------------------------------------------------------
 そもそも、惑星が地球を中心として十字型に並んだら、その潮汐力は
互いに打ち消しあい、その影響は最小(最大でなく)になるはずなのである。
----------------------------------------------------------------

「十字型に 〜 影響は最小」の部分は太字になっています。
29名無しさんsage:2004/09/03(金) 15:40
>>28
なんというあさはかな考えなんだ(笑
潮汐力を簡単に図示すれば


点A       点B                重力源1
●→→     ●→→→→            ●

こんな感じになる。矢印の長さは引かれる強さを表わし、点Bの方が重力源に近い分だけ引かれる強さは大きく、その差分が潮汐力となる。
もう一つ反対側に重力源を置くとこうなる。

 重力源2                     点A       点B                重力源1
                            ●→→     ●→→→→            ●
   ●                  ←←←←●     ←←●

合成された引力は

 重力源2                     点A       点B                重力源1
   ●                     ←←●        ●→→               ●

となる。増えてるじゃん(笑
30名無しさんsage:2004/09/03(金) 17:02
>>17
「重力レンズが遠くの星の光を強めるため、時折穴(ブラックホール)の縁で光がぱっとはぜる」は間違いではないだろう。
遠くの星の光が強められるというのは、瞳に入る光の量が増えるということだから、重力が強いほどその効果が大きくなる。
重力レンズの面積はあまり関係ない。「穴(ブラックホール)の縁で」とある通り、重力が最も強い場所で生じる現象だ。
ただし、それが「光がぱっとはぜる」と言えるほど顕著な現象であるかは微妙なところだ。
また、7G/mの潮汐力で人間が生きられるかという問題だが、勿論生きられない。山本もその程度のことは理解している筈で、
そのための『不均一な』カイフィールドという設定だろう。

>>18
それは山本の理解の方が正しくて、下のブロックにいる人間は下方向の重力(実際はステーションにかかる潮汐力)を感じる。

>>19
研究者が無人探査機を送り込んだことがあるかどうかは本文に具体的な記述が無いので不明だが、彼女には必要ないと思う。
数十隻の有人探査機wのデータを全て入手して解析済みだそうだから。
「ロボット3原則」は、SFでAIを登場させた以上は避けて通れないと思う。

>>20
既に指摘したとおり、人間は重力を感じる。「下部に移動すると若干ブラックホールの重力を感じる」というのが、それ。

>>21
「潮汐力が最小になる」というのはおそらく間違いだろうが、「潮汐力が最大になる」というのは明らかに間違っている。
個々の天体の質量と距離からそれぞれの潮汐力の大きさと向きを求め、それがどの程度打ち消しあう(または、強め合う)かを
詳しく計算しなければ、最小になるかどうかは判らない。そして、山本はそれをきちんと計算をしているようには見えない。
ただし、潮汐力の大きさに対して支配的なのは月と太陽の位置であり、グランドクロスでは月と太陽のなす角はほぼ直角なので
潮汐力が最大ではないことは確実だ。

>>22
フォワードは本職の物理学者だからね。潮汐力補償体のアイディアは、厳密な力学計算に従っている。

>>23
これは山本の描写が正しい。ブラックホールの近傍では光が大きく曲がることは衆知だと思うが、光が大きく曲がり過ぎて
そのままブラックホールに落ちてしまう距離が存在する。重力的半径の2倍強だと記憶しているが、詳しい値は失念した。スマソ
「ブラックホール自身が重力レンズで大きく見える」とは的確な表現だと思う。

>>24
その117氏のレスは間違い。反対方向なら潮汐力は強まるが、直角方向なら潮汐力は強まる。四方からなら両方の効果がある。

>>25
簡単に言えば、中性子星の潮汐力を潮汐力補償体の潮汐力で打ち消しているということ。

>>26
「竜の卵」に登場するモノポールは、ガンダムにおけるミノフスキー粒子のような、便利なアイテムでしかない気がする。

>>27
「竜の卵」では、6個の潮汐力補償体を用いているが、本当にフラフープでも問題ない……むしろその方が都合が良いはずだ。
31名無しさんsage:2004/09/03(金) 18:56
>>30
> 「重力レンズが遠くの星の光を強めるため、時折穴(ブラックホール)の縁で光がぱっとはぜる」は間違いではないだろう。
> 遠くの星の光が強められるというのは、瞳に入る光の量が増えるということだから、重力が強いほどその効果が大きくなる。

ガラスのレンズにしても重力レンズにしても光を強めるわけではなく集束させるだけなのだから、その面積に依存するだろうね。
むろん重力が強ければ影響を及ぼす面積は増えるが、だからといってたかだか1つの星が星雲規模の面積に匹敵する
重力場を生成できるわけがない。

> また、7G/mの潮汐力で人間が生きられるかという問題だが、勿論生きられない。山本もその程度のことは理解している筈で、
> そのための『不均一な』カイフィールドという設定だろう。

カイフィールドがあるなら、そもそもそうした説明が意味を持たない。潮汐力が1Gだろうと1万Gだろうと打ち消せるのだからね。
いくら文明が停滞しているといっても人類発のカイフィールドを応用したブラックホール突入実験がこんな少女の気まぐれな
冒険というのは不自然。カイフィールドが発明されたなら、当然発明した人間がいるわけで、その人間は重力場等に
興味を持って研究したからこそ発明できたのだろう。となればそれを応用して潮汐力に対抗するという「研究テーマ」も思いつくはず。
向こう側の宇宙に抜ける実験自体は返ってこれないし信号も送り返せないのだから、価値がないと考えるかもしれないが、
カイフィールを使った無人探査機をブラックホールに降下させてその有効性や事象の地平付近の観測を行わせる程度のことは
行うだろう。

> 研究者が無人探査機を送り込んだことがあるかどうかは本文に具体的な記述が無いので不明だが、彼女には必要ないと思う。

彼女に必要あるかないかは問題ではなくて、そういう研究が行われていないのが不自然ということ。

> 「ロボット3原則」は、SFでAIを登場させた以上は避けて通れないと思う。

そんなのは勝手な思いこみに過ぎない。SFマニアの自縄自縛ですな(笑)

人間と肩を並べられるほど賢いロボットができれば、人間と同程度に法律を守るだろう。良くも悪くも。
犬の散歩を頼んで上手くできるロボットなら、人間に乱暴をしてはんらないといういいつけも、それと同程度に上手くこなすはず。
もちろん人間とて犬の散歩中に思わぬアクシデントに見舞われとんでもない判断をすることもある。ロボットも同じ。

またAIが先走って人間の幸せのために人間を支配しだすのを防止するには、そうした権限を与えないぐらいしかないだろうね。
重要な決定には人間の介在が必要な社会システムを作りそれを維持するしかない。むろん何が「重要」かは理論によって
導くことはできないから、人間お得意の経験則を駆使するしかありませんな。当然盲点はあるだろう。人間同士でも民主国家から
独裁国家が生まれることがあるのだから。

避けなければならないのは、100%ではないがメリットに見合う範囲にリスクを小さく抑えること、そして運悪くそのリスクに当たってしまった場合でも、
取り返しの付かない事態だけは避けること。取り返しの付かない事態とは「人間がAIに支配される」ことではなくて「支配されたまま2度と
主導権を取り戻せない」こと。AIが人間に莫大な恩恵をもたらすのなら、最悪この程度までのリスクは許容すべきだろうね。

AIの誤判断によって多くの人間が殺傷されるだろう。しかしそれは車が事故を起こすのと同じであり、そうした不幸な事故が
少しでも減るように地道で泥縄的な努力が人間とAIの間で永遠に続けられていくことだろう。それだけのこと。

ロボット3原則の困難さと非現実性は、「絶対に事故を起こさない車」の困難さと非現実性と同じであり、それを特別扱いするのはおかしい。

> 「潮汐力が最小になる」というのはおそらく間違いだろうが、「潮汐力が最大になる」というのは明らかに間違っている。

「最大になる」というのはオカルト的な立場の発言なのだからそもそも精度は問題にならない。一方山本の「最小になる」というのは
科学的な立場なのだから、相応の精密さが求められる。占星術者と天文学者ではとうぜん後者の方に科学的に精度の高い発言が求められる。
「占星術者がいいかげんなことをいっているから」という理由で天文学者が「自分もいいかげんなことをいっていい」などと言い出せば嘲笑されるのは
天文学者の方であって占星術者の方ではない。
32名無しさんsage:2004/09/03(金) 18:56
> 個々の天体の質量と距離からそれぞれの潮汐力の大きさと向きを求め、それがどの程度打ち消しあう(または、強め合う)かを
> 詳しく計算しなければ、最小になるかどうかは判らない。そして、山本はそれをきちんと計算をしているようには見えない。

そもそもそんな精度の話ではない。これこそ典型的な科学信者の考えといわなければならない。争点は4方からの重力が
潮汐力を強め合うか打ち消し合うかという点であって、月や太陽や各惑星の質量などを考慮してどの位置が最大になるかという話は
誰も(山本も、オカルトさんも)していない。こうやってやたら無駄に精密さ厳格さを求め、その結果有益な答えをだすならいいが、

> 潮汐力が最大ではないことは確実だ。

というように思考停止のためだけに使うところが、なんともね(苦笑)。まいど「考えなくていい理由」を考えることにはご執心のようで。

> これは山本の描写が正しい。ブラックホールの近傍では光が大きく曲がることは衆知だと思うが、光が大きく曲がり過ぎて
> そのままブラックホールに落ちてしまう距離が存在する。重力的半径の2倍強だと記憶しているが、詳しい値は失念した。スマソ
> 「ブラックホール自身が重力レンズで大きく見える」とは的確な表現だと思う。

たぶん半径が2MG/C^2かMG/C^2かという話をしたいのだろうが(ちなみに2が付いている方がシュバルツシルト半径=重力半径だから
そうでない方はその1/2であって2倍強ではない)、そもそもそんな話ではない。

実際(?)の星の半径とシュバルツシルト半径を比較して後者の方が大きいというならその通りだが(そうでないとブラックホールにならないw)、
それを重力レンズ云々で説明することがおかしい。だいたいブラックホールの本当の半径ってどうやって計るんだかw

あとは降着円盤の内径(ブラックホールに近すぎると安定した周回軌道を保てないのでこれより内側には降着円盤は存在できない)とか
あるが、これもこの話とは関係なさそうだし。

> その117氏のレスは間違い。反対方向なら潮汐力は強まるが、直角方向なら潮汐力は強まる。四方からなら両方の効果がある。

何をいっているのかさっぱりわからんw。直角方向なら潮汐力は*弱まる*といいたいのか?おそらく次の潮汐力補償体のことが念頭に
あるのだろうが、一般には直角方向であろうと潮汐力は弱まらない。潮汐力補償体が有効に働くのは、極めて特殊な条件を満たすように
周囲に質量を配置しているから。

> 「竜の卵」に登場するモノポールは、ガンダムにおけるミノフスキー粒子のような、便利なアイテムでしかない気がする。

ミノフスキー粒子はでたらめだから、そこまでひどくはないと思うが(笑
ミノフスキークラフトなんかデタラメの極地。船体をささえる圧力は最終的にどこにかかるんだか。普通に考えれば地面にかかっているのだろう
(まさか地球全体をミノフスキー粒子が覆っているとは思えないから)。となればホワイトベースが真上を通過すると下にいる人はつぶれると
思うんだけどね。まあ底面積をとてつもなく大きくすれば圧力は拡散できるが。ホワイトベースが地表を航行する場合に地表に被害を
与えないミノフスキー粒子の体積を考えてみるのも面白いかも知れない。

> 「竜の卵」では、6個の潮汐力補償体を用いているが、本当にフラフープでも問題ない……むしろその方が都合が良いはずだ。

高密度の物質をリングの形状を維持するのはまた別の苦労があるだろうね。
33名無しさんsage:2004/09/03(金) 19:07
>29
 ん? 一応この場合、重力源の数は固定として考えた方が良くない?

 とりあえず重力源2つで固定して考えると
点A       点B                重力源1
●→→     ●→→→→            ●
 →→      →→→→            ●
                          重力源2

 重力源2                     点A       点B                重力源1
                            ●→→     ●→→→→            ●
   ●                  ←←←←      ←← 

の比較するべきかと。
 結局潮汐力は、直線に並んだ場合、同方向だろうが反対方向だろうが→×4で等しくなるという結論になる。
 そして直角に並んだ時は
点A       点B                重力源1
●→→     ●→→→→            ●
↓        ↓
↓        ↓
    ↓
こちらに重力源2あり

で潮汐力は→×2で小さくなる。点Aと点Bの相対位置を色々考えるとややこしくはなるが、
山本の「(惑星が十字に並ぶと)潮汐力は互いに打ち消しあい、その影響は最小になるはずなのである」
との主張はあながち間違いではないようだが。
 無論、複数の惑星が相対質量、相対距離がバラバラの状況でまんま同じことが主張できるはずもないが。
34名無しさんsage:2004/09/03(金) 19:51
>>33
> で潮汐力は→×2で小さくなる。点Aと点Bの相対位置を色々考えるとややこしくはなるが、

それはおかしいだろう。垂直方向を考えるなら、今度は垂直方向の潮汐力を考えるべきで、それを無視してしまって
「小さくなった」というのはおかしい。無視したから小さくなった(ように見える)だけ。

> 山本の「(惑星が十字に並ぶと)潮汐力は互いに打ち消しあい、その影響は最小になるはずなのである」
> との主張はあながち間違いではないようだが。

4方に並べば当然水平方向の潮汐力と垂直方向の潮汐力が4方からかかる。水平同士、垂直同士の潮汐力は
既に述べたように相殺されない。
35名無しさんsage:2004/09/03(金) 20:10
>>31
凸レンズは面全体に当たった光を集束させるので、光の強さはその面積に依存するけど、
重力レンズは基本的に光を集束させないので、その面積には殆ど依存しない。
無人探査機による観測があったかどうかは、本文に具体的な記述が無いのであくまで不明。
確かに、誰かしらがそういう研究を行っていると考えるのが自然だし、その場合は彼女も
そのデータを得ているだろう。
この作品は「ロボット3原則」がテーマであるわけではないので、ここで議論することに
意義は感じられないな。物語の都合上「第1条補則」があると困るから、適当な理屈を
つけて削っただけだろう。
「潮汐力が最大になる」が誤りなのは精度以前の問題。

>>32
精度を求めないのであれば、山本の言う 「潮汐力が最小になる」は正しいことになる。
「潮汐力がほぼ最小になる」と言うべきか。結局、「潮汐力がほぼ最大になる」は誤り。
MG/C^2が何を示すのか解らないが、ブラックホールの半径といえば重力的半径のこと。
ちなみに、ブラックホールには光子半径なるものが定義できる。重力的半径の1.5倍だ。
これは、光子がブラックホールを公転できる最小の半径のことであり、遠方の天体の光が
この範囲に入ったら必ずブラックホールに落ちてしまうことになる。従って、少なくとも
見かけの黒い穴は重力的半径の1.5倍以上ある。実際にはもっと大きく2倍強になる。
潮汐力は、重力源方向には引っ張り、それと垂直な方向には押し潰しの向きに働くので、
直角方向なら打ち消しあって弱まることになる。大潮・小潮の理屈と全く同じことだ。
「竜の卵」のモノポールも、現実でモノポールが発見されていないのをいいことに、
都合のいい性質が付け加えられているように思える。
リングの形状を維持するのが困難なのはその通り。次善の策が6個の潮汐力補償体というわけ。
36名無しさんsage:2004/09/03(金) 20:35
>>34(むしろ>>33
潮汐力は本来、各点ごとに微分的に求められる。
二点間の重力差異として考える>>29のやり方はわかりやすいが
数学的正確さに欠けるため、それをそのまま受けた>>33が少し勘違いしてるように見えるな。

潮汐力を矢印で表すなら、
 点A
←●→    ●重力源1

「点Aにかかる潮汐力は(←→)一個分」とするのがより正確。
重力源1、2が直線方向に並ぶ場合は、>>33の考え方はそのまま正しい。
同方向、反対側の場合ともに「点Aにかかる潮汐力は(←→)二個分」となる。

が、垂直方向が加わった時は

点A ↑
 ←●→   ●重力源1
  ↓



  ●重力源2

となり、「点Aにかかる潮汐力は(←→)一個分と(↑↓)一個分」となる訳だな。
37名無しさんsage:2004/09/03(金) 20:39
 直角に配置された重力源による潮汐力。
別に打ち消しあったりはしない。
右側と上側から重力を受けると仮定する。
話を簡単にするため重力源に近い方の面で11中心で10遠い方の面で9の力を受けるものとする。
また、重力源までの距離は充分に長いとし、惑星の移動による角度の変化はないものとする。
惑星中心で考えた場合右から10上から10の力を受けたら右上に14.14の力を受けたことになる。
打ち消しあうといっているのはこの数値が左右から力を受けた場合の20よりも小さいことから来るのだろうが、これは中心ではと言うだけの話。
惑星の右側では、右から11上から10の力を受ける。左側では、右から9上から10の力を受ける。
同じように上側では右から10上から11の力を受け、下側では右から10上から9の力を受ける。
この結果上下左右に引き伸ばされるような力を受けることがわかる。

 惑星の直径分離れることで受ける重力が変わることで発生するのが潮汐力なのだから、
惑星の半径分のずれによって受ける力の変化を無視したら、でたらめな結果になるのは当たり前の話だ。


 グランドクロスで天変地異など起きないのは間違いない。
だがその理由は潮汐力が打ち消しあうからなどではない。
潮汐力の元になるのが月と太陽だけで、他の惑星の重力が充分無視できる大きさだからだ。
四方に充分大きな重力源があれば、潮汐力は強め合う結果となる。
強め合っても量が足りないのと、打ち消しあうのとでは、結果が同じであっても現象はまったくの逆だ。
38K.Ksage:2004/09/03(金) 23:11
>>37
ですね。映画ID4で異星人の母船(月の1/4の質量)が静止衛星軌道上にがあったら、起潮力がとんでもなく大きくなると解説した本がありました。
ID4の異星人はニュートン力学の勉強はしなかったらしいとも (^^;。
もし、異星人の母船が赤道静止衛星軌道上にびっしり並んでいたら・・・。
山本さんは「釣り合って打ち消しあう」と言うのかな? それとも、銀河英雄伝説のイゼルローンとなんだかの潮汐力の考察みたいなことになるのかな。
39名無しさんsage:2004/09/04(土) 00:19
>>23
>ところで山本は
>
> 一片の光も存在しない「穴」がくっきりと浮かび上がる。(略) 実際はもっと小さいのだが、強力な重力が光をねじ曲げているため、
> 凸レンズを通した像のように拡大されて見えている
>
>と書いている。この「実際はもっと小さい」「見えている」の対象はブラックホールの黒い穴のことをいっているらしいが、
>ブラックホール自体が重力レンズで拡大されて見えるということがあるのだろうか?そんなことはないと思う。

おそらく山本は『相対論の正しい間違え方』の161から164ペーシ(正しい間違い10-4)を参考にしたんじゃかいのかな。
ちゃんと理解して参考にしたのかは知らないけど(笑
以下関係のありそうな所を適当に抜粋して引用。

--------------------------------------------------------------------------------
ブラックホールがホールである所以は、そこへ光が落っこちると二度と出てこないという現象による。
その限界半径がシュバルツシルト半径であり、ここまで落ちると絶対に外へは出られない。
ただし、そこから光が出られないということと、観測者に光が届かないということは同義ではない。
くわしい計算は割愛するが、観測者が遠くにいる場合は、だいたいシュバルツシルト半径の2.6倍以上離れた場所を
通過するコースを通る光でなければ、光は観測者に届かない。
これより内側を通過するように発射された光は、ブラックホールに近づくにつれ軌道が曲がり、最終的にブラックホールに
飲みこまれてしまうのである。
シュバルツシルト半径というのは、そこから真上に光が発射された場合になんとか出られる限界を表していて
ナナメ上空に発射された光は、たとえシュバルツシルト半径のちょっと外側でも外へは出られない。
鉛直方向ではなくて、ブラックホールの地平線に対して水平に発射された光が外側に出られる限界は
シュバルツシルト半径の1.5倍である。
シュバルツシルト半径の2.6倍というのは、無限遠から光を投げると、近日点ならぬ近ブラックホール点で
シュバルツシルト半径の1.5倍の円軌道に近づきつつも、再び外側へ脱出できるギリギリの境界を表している。

以上のような理由で、観測者がブラックホールを真っ黒と見る領域は、シュバルツシルト半径の2.6倍の円ということになる。

ところが話はこれだけでは終わらない。2.6倍の円というのは、ブラックホールを遠くから見た場合の条件であって、
近づけばもっと大きく見える。
光がブラックホール近傍で彎曲して観測者に対して外側から来たように届くのだから、その分大きく見えることとなる。
極端な例がシュバルツシルト半径の1.5倍の場所にいる観測者である。ここにいる観測者が水平線の彼方を
望遠鏡でのぞいたとしたら、自分の後頭部が見えるだろう。なにしろ光が1周して戻ってくるのだから。
このとき観測者はブラックホールの大きさをどう見るか?答えは無限大である。

さらに話は続く。いままで観測者はブラックホールに対して静止している場合を想定していた。
もしも移動していたら大きさはまた変わる。

このように、ブラックホールの大きさというのは観測者の状況によってさまざまに変わる。
どれが本当ということは言えない。どう見えるかを議論している以上、すべて本当なのである。
--------------------------------------------------------------------------------
40K.Ksage:2004/09/04(土) 02:57
ブラックホールの半径の1.5倍の位置では光が円を描いて回る。だから、その位置で重力に拮抗していればブラックホールは無限の広さの平面に見える。
ブラックホールに対して自由落下していれば、光行差でブラックホールは小さく見える。急制動をかければ、ブラックホールは光行差が消えて大きく見えるようになる。
こういうことは、山本さんも知ってはいるのでしょう。「相対論の正しい間違え方」という本を知っているようだから。
しかし、知識の組み合わせ方はダメ。やり方がわからないことがあるのはかまわない。私がネットで碩学と仰ぐ方々(こちらの方々もそうです)も間違うことがあっても、リセットするなり軌道修正する。
山本さんは・・・しない。理由はいくつかあるのでしょうが、個人的に感じるのは相手の話をよく聞かないで、話半分で自分の知識範囲で解釈してしまうこと。
これではダメ。自然科学は厳としてあるものであって、こちらに呼びつけることはできない。
山本さんはトピックの恣意的な組み合わせのレトリックで、自分の思うがままの世界ができると思っているようだ。
それがフィクションならいいのだけれども・・・。まじめに論ずると損をする。
41名無しさんsage:2004/09/04(土) 06:11
>>35
> 凸レンズは面全体に当たった光を集束させるので、光の強さはその面積に依存するけど、
> 重力レンズは基本的に光を集束させないので、その面積には殆ど依存しない。

「集束させ」ないというなら「強め」ないんだけどね。ブラックホールが光を増幅するわけじゃないんだから。
”凸レンズのようには”集束させないというだけ。だからリングが生じる。

> 無人探査機による観測があったかどうかは、本文に具体的な記述が無いのであくまで不明。
> 確かに、誰かしらがそういう研究を行っていると考えるのが自然だし、その場合は彼女も
> そのデータを得ているだろう。

その時代の科学者が研究を行いデータをそろえているなら、向こう側の宇宙に抜けられるかどうかはともかく、
ブラックホールに突入する直前までは機体が破壊されないかどうかはデータに基づいて判断できるはず。
であればブラックホール突入の遙か以前に宇宙船ごと破壊されてしまって墓標と化している200人あまりの
人間の存在はおかしい。

科学的な判断を無視して狂信的な行動に出る人間はゼロではないだろうが、この間数百年あるのだから、「昔は多かったが、
○百年前に研究により必要な宇宙船の耐久力が正確に測定された後は減少傾向にある」などがあってしかるべき。
作品の流れから考えてね。始終「人間はなぜこのような無謀なことをするのか」を思索しているはずのAIが、
こうした方法を彼女に説明されて始めて気付くのも不自然といわねばならない。

なんどもいうようにカイフィールドを応用してブラックホールの潮汐力に対抗するという試みを、カイフィールドの
専門家でも物理学者でも何でもない一介の少女が始めて行う違和感をこの作品は無視している。
言い換えれば違和感のない理屈を組み上げる努力を放棄している。フィクションなのだから素人同然の
ヒロインが専門家を出し抜いて活躍するのは当たり前という甘えがあるように思う。これではアルマゲドンの
テンプレ的なストーリー展開を批判できないだろう。

普通のSF作品でその小道具としてブラックホールを扱っているだけならここまで勘ぐった見方はしないが、
何しろこの作品はこの辺のことに関して理屈っぽい作品なのだから、それに見合った整合性が期待されるはず。

> この作品は「ロボット3原則」がテーマであるわけではないので、ここで議論することに
> 意義は感じられないな。物語の都合上「第1条補則」があると困るから、適当な理屈を
> つけて削っただけだろう。

ロボット3原則がテーマでないならわざわざ作中で触れることが不自然。AIを登場させた時点でロボット3原則は
その時代なんらかの手段(単にそれに類するものははじめから組み込まれていないというのが一番ありそうなことだと思うが)で
解決されていると考えるのが普通で、それをわざわざいいわけがましく説明する必要などない。しかも短編の中でね。

限られた量の文章のなかでそれに敢えてそれに触れたということは、作者にとってはそれが必然であったから触れたのだろう
(ただのページ稼ぎでないならね)。「議論に値しない」ということこそ作者や作品に対する冒涜といわねばならない。
それにしても「考えない」で済む言い訳を次から次によく「考える」ものだね(苦笑

> 「竜の卵」のモノポールも、現実でモノポールが発見されていないのをいいことに、
> 都合のいい性質が付け加えられているように思える。

既存の科学に矛盾しないものを付け加えることと、矛盾するものを(その矛盾を解消するさらなる工夫なしに)付け加えることは
同一ではないと思うね。
42名無しさんsage:2004/09/04(土) 07:26
ハードSFは、科学以外の設定や小説としてのなりたちやキャラのねりあげについてはいい加減でいい
山本はそう考えているらしい。
43名無しさんsage:2004/09/04(土) 07:45
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1093035572/
597 名前:名無しは無慈悲な夜の女王[sage] 投稿日:04/09/03(金) 17:57
>>596
元スレでも指摘したが、これは山本が正しく20氏が誤り。
宇宙ステーションの居住ブロックと観測ブロックとの間に6.4m/s^2の潮汐加速度がかかっているならば、
宇宙ステーションに固定されている人間は、この6.4m/s^2の潮汐加速度を重力として感じるはずである。
もう1つ忘れてはいけないのが、宇宙ステーションの自転による遠心力だ。この宇宙ステーションは、
観測ブロックを常にブラックホールに向けているので自転していることになり、その遠心加速度の値は、
約3.2m/s^2になる。潮汐加速度と合わせて、約9.6m/s^2(=0.98G)の重力を感じることになる。
44名無しさんsage:2004/09/04(土) 08:31
>>42
推理小説に置き換えれば、「警察でもない私立探偵がいつも事件解決の主導権をにぎる」不自然さと
同質なものを感じるんだよね。それを「それが推理小説のお約束なんだ」と不問にふす考え方もあるし、
「私立探偵が解決するのはお約束だが、そこに至るシチュエーションに工夫が求められるはず」という
考え方もある。山本はむしろ後者だと思うのだが(でなければアルマゲドンをあそこまで批判しないだろう)、
それにしては山本自身の作品にそうした「工夫」が足りないように思うのだが…

世界の真相に肉薄するのがなぜ「今」なのか、その人物が「彼女」なのか、」「今」でなければならないのか、
「彼女」でなければならないのか。むろん「全くの偶然」としてもいいわけだが、それならその偶然が今まで
起らなかった理由が示されるべきだと思う。
45名無しさんsage:2004/09/04(土) 08:38
例えば神沈のストーリーに今ひとつ説得力がないのは、世界の真相に気付く主要登場人物が
なぜ彼らなのかという掘り下げが足りないからとも考えられる。確かに兄はコンピュータサイエンスの専門家、
加古沢は優秀な小説家として「設定」されている。しかしその「設定」が薄っぺらいステレオタイプなもので
しかないので、登場人物に魅力を感じず、ひいては彼らが語る世界の真相が非常に軽いものになってしまっている。
世界の真相そのものが全然以外でないのが一番の原因ではあるが、登場人物に魅力があればそこに
たどり着く過程を楽しむことは出来るはず。

山本の作品の登場人物がすべてステレオタイプであることは、ストーリーに意外性がないことも相まって、
まるで工場で作られる量産製品のような無味簡素さを感じざるを得ない。
46名無しさんsage:2004/09/04(土) 10:24
山本はハンバーガー(小説)では肉(蘊蓄)が重要であって肉が多い分には問題ないって人ですから。
最も山本の作るハンバーガーは、パンも野菜も質が悪い上に、調理してない生肉たっぷりのハンバーガーだけどね。
47名無しさんsage:2004/09/04(土) 10:35
>>46
海原雄山なら「これはハンバーガーとしては失格だ」「パンも肉も別々に食べた方がずっとうまい」とかいいそうだな。
48名無しさんsage:2004/09/04(土) 12:15
>>47
肉はちゃんと料理してからね。
生で食べておいしくてもそれは素材のうまさでしかないんだから
49名無しさんsage:2004/09/04(土) 20:49
>>36
重力源と垂直な方向の潮汐力を考慮していない。
簡単のため、「重力源1」と「重力源2」の潮汐力の大きさが等しいとする。
重力源が「重力源1」のみだった場合はこうなる。

   ↓
←←●→→   ●重力源1
   ↑

また、重力源が「重力源2」のみだった場合はこうなる。

   ↑
   ↑
 →●←
   ↓
   ↓


  ●重力源2

両者を合成すると、こうなる。

   ↑
 ←●→    ●重力源1
   ↓



  ●重力源2

このように、「→」の総数は減る。

>>37
その理屈に従うと、太陽が月と90°の角度をなす位置にある時に小潮になる理由や、
「竜の卵」の潮汐力補償体の原理が説明できない。
「四方に充分大きな重力源があれば、潮汐力は強め合う結果となる」は誤り。

>>38
異星人の母船が月と90°の角度をなす極軌道上に適切な個数だけ並んでいるならば、
月の潮汐力とある程度は釣り合って打ち消しあうだろう。潮汐力補償体の原理だ。


>>39
同意。
余談だが、2.6倍の厳密な値は√(27/4)。
厳密な計算では、60万km離れて観測すると2.55倍になり、直径17万kmの円に見える。

>>40
山本氏が相手の話をよく聞かないのは誰もが認めざるを得ない事実であると思うが、
「ブラックホールダイバー」に限れば、修正をすべき点は見当たらないと思うが。
50名無しさんsage:2004/09/04(土) 20:50
>>41
>「集束させ」ないというなら「強め」ないんだけどね。ブラックホールが光を増幅するわけじゃないんだから。
>”凸レンズのようには”集束させないというだけ。だからリングが生じる。
リングを生じるということは、ブラックホールが無ければ瞳に入らなかった筈の光が
見えているということになる。理論的には、光度は10倍〜100倍になると言われている。
完全なリングにならなくても、条件さえ良ければ2〜3倍になっても不思議はないと思う。

>であればブラックホール突入の遙か以前に宇宙船ごと破壊されてしまって墓標と化している200人あまりの
>人間の存在はおかしい。
作中の描写から推測するに、事前にあれ程の情報を収集して来たのは彼女が初めてらしい。

>なんどもいうようにカイフィールドを応用してブラックホールの潮汐力に対抗するという試みを、カイフィールドの
>専門家でも物理学者でも何でもない一介の少女が始めて行う違和感をこの作品は無視している。
一介の少女でないことは作中で執拗に説明されていたと思うが。
彼女は(似非)冒険家であり、一般人には不可能な程の改造を自分の宇宙船に施していた。

>ロボット3原則がテーマでないならわざわざ作中で触れることが不自然。
もし作中でロボット3原則に触れなかったら、読者はどのような反応を示していただろうか?
 ロボット3原則くらい山本氏も知ってはいるはずなのに、作中で触れないことが不自然。
 普通のSF作品でその小道具として人工知能を扱っているだけならここまで勘ぐった見方はしないが、
 何しろこの作品はこの辺のことに関して理屈っぽい作品なのだから、それに見合った整合性が期待されるはず。

>既存の科学に矛盾しないものを付け加えることと、矛盾するものを(その矛盾を解消するさらなる工夫なしに)付け加えることは
>同一ではないと思うね。
その意味では、「ブラックホールダイバー」は前者に属する作品ではないか?
51名無しさんsage:2004/09/04(土) 23:15
>>50
> >>41
> >「集束させ」ないというなら「強め」ないんだけどね。ブラックホールが光を増幅するわけじゃないんだから。
> >”凸レンズのようには”集束させないというだけ。だからリングが生じる。
>
> リングを生じるということは、ブラックホールが無ければ瞳に入らなかった筈の光が
> 見えているということになる。

だからそれは集束させているとうことだろうに。何をわけのわからないことをいっているんだか。
それとも1点に集束させないと集束させるとはいわないといってるわけ?それを集束させると呼ぶか否かを
議論しようとは思わない。あんたがそれをそう呼ぼうと呼ぶまいと、あんたは相手がどのような意味で述べているかに
なんら関心を持たずに字面だけに反応する不毛さを指摘しておこう。

>>であればブラックホール突入の遙か以前に宇宙船ごと破壊されてしまって墓標と化している200人あまりの
>>人間の存在はおかしい。
>
> 作中の描写から推測するに、事前にあれ程の情報を収集して来たのは彼女が初めてらしい。

だからそれ(=数百年の間にそういう実験をしようと思う人間が一人もいなかったこと)が不自然だという話をしているんだけどね。
頭の回転が悪いね。回転の悪さを受け売りで補うことは良くあるけどね。

例えば彼女がカイフィールドの発明者で、自分の発明を実証するために自ら乗り込んできた、とかなら納得しよう。
またはありがちだけど発明者が父で、その功績を認めない世間に対して、父親の無念を娘がはらすとか。

山本の作品を読んでいていつも感じるのは主人公以外がぼんくら過ぎるんだよね。

> 一介の少女でないことは作中で執拗に説明されていたと思うが。
> 彼女は(似非)冒険家であり、一般人には不可能な程の改造を自分の宇宙船に施していた。

だから「一介の少女」が「普通は不可能な宇宙船の改造をする」ことが不自然なのだといってるんだけどね。
彼女は宇宙船の専門家でも物理学の専門家でもない。いまいち彼女の職業がよく分らないが、やらせが問題になった
猿岩石のような「みせかけの冒険家」らしい。

それはともかく今問題にしているのは、ブラックホールを越えるという挑戦に対して、まるで太平洋をヨットで横断するかのように、
努力と度胸とハウツー的な経験があれば、達成できると山本が考えていること。カイフィールドによってブラックホールの
潮汐力に対抗するという実験は、太平洋をヨットで横断する冒険とは対極にある。広範かつ深遠な専門的な知識を持つ
人間が多数システマチックに協力して始めて実現できることであり、在野の冒険家のような彼女にできる類のものではない。
52名無しさんsage:2004/09/04(土) 23:15
理論や基礎実験、無人機での学術研究は行われたが、有人でチャレンジする無謀な人間がこれまでいなかった、というなら
話は分る。彼女は一応冒険家のようだし、メディアのやらせに対する反発という動機もある。国家や大企業が鳴り物入りで
研究し、完成はしたが実験台になる人間がいなくて遺棄された「突入用宇宙船」を彼女が持ち出して…という流れならともかく、
どちらかというと肉体派の冒険野郎の彼女が、自分でカイフィールドの応用を思いつき、自分で宇宙船を改造するというのは
どう考えても説得力がない。

そういう話を書きたいならそれが「らしく」見えるように舞台装置に何らかの工夫が必要だと思うね。科学的な整合性には気を配っても、
物語の整合性には無頓着といわねばならない。山本が小説家として3流なのはこうしたところだろうね。

> もし作中でロボット3原則に触れなかったら、読者はどのような反応を示していただろうか?
>  ロボット3原則くらい山本氏も知ってはいるはずなのに、作中で触れないことが不自然。
>  普通のSF作品でその小道具として人工知能を扱っているだけならここまで勘ぐった見方はしないが、
>  何しろこの作品はこの辺のことに関して理屈っぽい作品なのだから、それに見合った整合性が期待されるはず。

下手な意趣返しだね。作品は森羅万象を語るものではないのだから、読み手も著者が力点を置いて語ろうとしている点を重点的に
評価する。これがごく当たり前の作品の評価だ(山本やあんたは違うようだがね)。ロボット3原則云々を出すからその部分を
批判されるわけで、小道具として出す分には誰も批判などしない。作品にワープの原理の解説があればその妥当性に対して
批評されるだろうが、単に小道具として「そういう航行手段がある」というだけなら、普通の読者は「そういうものだ」と考えてそれ以上
気にすることはない。まさかワープ航法がでてくる作品はすべてその原理を説明しなければならないわけでもなし。

俺が山本の作品に対して突っ込みを入れている箇所はすべて山本が力点を置いている箇所だ。山本が評価を望んでいる箇所を
批評しているに過ぎない。活力の失われた時代、行動力と正義感に富む一人の少女が、それまで多くの人間が挫折した
挑戦に挑む、という痛快さがこの作品の屋台骨なのだろう。だからその組み立ての粗雑な部分を指摘している。

> その意味では、「ブラックホールダイバー」は前者に属する作品ではないか?

別にブラックホールダイバーがどちらに属するかなど俺は話していないのだが?この作品はストーリーの組み立てが下手という話はしているが。
53名無しさんsage:2004/09/04(土) 23:23
>>49
重力源の存在のみで考えた場合ならその説明は間違いだな。
   ↓
←←●→→   ●重力源1
   ↑

ここで書かれている上下の矢印の力は、惑星の弾性力によるものと極わずかな角度の違いによるものしか発生しない。
まだ、弾性力による力に対抗する力を加えた場合はそれは打ち消しあうわけではなく、より強い破壊の力となる。

 地球と月の間に働く潮汐力に注目した場合、確かに君の言うような力が働く。
しかしコレは、地球と月とがその重心位置を中心にして回転することに起因する力だ。
地球、月間で働く向心力とそれに拮抗する力は地球と月の中心を結んだ線上となりその方向は地球上のどの点でも等しい
コレに対して地球上の点が月から引力を受ける方向は、その地点から月の中心に向かう方向だ。
このために月と直角の位置では地球中心に向かって力が働く。
ただし直角位置から外れるにしたがって角度は月、地球間を結ぶ方向に変わっていく。
この力は、あくまで公転による遠心力によって働くものであって、任意の重力源による潮汐力に働くものではない。
54名無しさん:2004/09/04(土) 23:28
>>50
>もし作中でロボット3原則に触れなかったら、読者はどのような反応を示していただろうか?
 ロボット3原則くらい山本氏も知ってはいるはずなのに、作中で触れないことが不自然。

 そもそもロボット3原則なんて現実には存在しない架空の概念なのだから、触れなくても一向にかまわないのだが。

 
> 普通のSF作品でその小道具として人工知能を扱っているだけならここまで勘ぐった見方はしないが、
 何しろこの作品はこの辺のことに関して理屈っぽい作品なのだから、それに見合った整合性が期待されるはず。

 このへんの感覚の古さ、融通のきかなさが、日本SFが廃れた原因ではないか?
55名無しさんsage:2004/09/04(土) 23:34
それにしてもこのステーションのAIも変わっているね。数百年の間目の前で数百の人間が死んでいった。
このAIはそれを悲しんで人間の心理を長い歳月をかけて思索しているらしいのに、その一方でカイフィールドによる
潮汐力の相殺について、素人の少女に指摘されるまで気付かなかったらしい。

カイフィールド自体は知っていたようだから、ブラックホールに死ににいく人間に「ちょっとお兄さん、耳寄りな話が。
こんなエンジンを付けるとお得ですよ」とでもちょっと助言してやれば数百人の内すくなくとも何人かは耳を傾けて
無謀な試みを思いとどまったのではないかな。いくら無謀な試みをやる人間でも自分の生存率を上げる話には興味を示し、
もしかしたら再度準備を整えるまで突入を思いとどまるかもしれない。

AIのくせにそうした科学方面の興味は示さず、ひたすら人間の心理や人生における意味を考え続けていたとは、
「文系」のAIなのかもしれない。

おぉ、文系のAIを山本は描きたかったのか。もしそうならなかなか卓越した視点といわねばならない。オカルトにはまるAIとか宗教に没頭する
AIとかを描くのも面白いだろうな。人間の非合理的な思考にAIが当惑する話はもう飽きたから、AIの非合理的な思考に人間が当惑させられる
話をぜひ書いて欲しいものだ。

  「十分に発達したAIは人間のオカルトさんと区別が付かない」

というテーマがいいだろう。
56名無しさんsage:2004/09/04(土) 23:44
>>54
> このへんの感覚の古さ、融通のきかなさが、日本SFが廃れた原因ではないか?
また論点ずらしがは〜じまったっと
57名無しさんsage:2004/09/05(日) 00:01
>>56
論点がずれていると思うなら反応しなけりゃいいだけじゃないの(笑
ったく受け売りの知識だけで、知性をまったく感じさせない文章だねぇ。
58名無しさんsage:2004/09/05(日) 00:33
あと、「返ってこれないどころか通信も返信できないのだから向こう側に抜ける意味はない」と以前書いたが、よく考えれば
意味はあるかも知れない。向こう側の世界の知的生命体に対するメッセージだ。太陽系を離れる探査機に異星人への
メッセージが託されているように、ブラックホールに突入する無人探査機にもそうしたメッセージが載せられていることだろう。
何より探査機に求められるのは「壊れない」ことなのだから、事象の地平に沈む直前まで潮汐力によって破壊されないで
欲しいはず。科学者達はそのために知恵を絞り彼女よりも先にカイフィールドによる潮汐力の相殺方法を開発したことだろう。

そしてこのステーションのAIはこのブラックホールについては人間より詳しいと豪語しているのだから、そうした実験記録も
知っていなければおかしい。この時代、物理学はとうの昔に完成してしまい、人類は宇宙について知り得ることはすべてしってしまったと
冒頭で解説されている。額面通り受け取るのも大人げないが、そこまでいう以上、カイフィールドの発明やそれを応用した
ブラックホールの無人探査は、数世紀前に行われたと考えるべきだろう。

そうした成果を無視してその後数百年に渡って馬鹿の1つ覚えのように潮汐力に対してなんの対策もとらない宇宙船で
何百人もの人間が無謀にブラックホールに突入していったというのは、いくらなんでも馬鹿馬鹿しすぎる。愚かな人間は
多いだろうが数百年間賢い人間が一人も現れなかったというのはおかしい。

 ・カイフィールド関連の技術は数百年前に確立されている
 ・カイフィールドを潮汐力の相殺に応用するというアイディアは数百年間誰も思いつかないほど奇抜なものとは思えない
 ・この場合、必要性がなかったから誰も思いつかなかったというわけでもない。
    潮汐力の相殺はブラックホールの研究に有益。この宇宙はあらかた研究されつくしてるというのだからブラックホールに関する研究もすでに行われたはず。
    また向こう側に抜けようと考える人間が少なからずいるのだから、彼らはなにかいい方法がないか一生懸命考えたことだろう。
 ・理論的に可能だが敢えて危険を冒す勇者がいなかったというものでもない。
    何の対策もない宇宙船でブラックホールに突入する人間が後を絶たないのだから。

これらを考え合わせれば

 カイフィールドが発明されてから数百年後に一介の少女が始めてそれを応用してブラックホールを抜ける

という話が如何に珍妙か火を見るよりも明らか。

一番ありそうな話は、カイフィールド発明直後に潮汐力相殺の技術も開発され、それによって中性子星やブラックホールの探査も
行われた(だからこそもう新たに発見することがらがなくなってしまった)。その後人類の文明的な衰退からこうした研究成果も
省みられることがなくなり、一般にはほとんど知られなくなってしまった。彼女も当然知らない。ステーションのAIが知らないのはいささか
奇妙だが、このAIは自分でいうほど博識ではないのかも知れない。

かって行われたカイフィールドによるブラックホール突入はあまりよい結果を生まなかったのだろう。何らかの問題があって成功しなかった。
だからこそ歴史に埋もれてしまった。彼女はそれを知らず「再発見」し、あたかも自分が始めてこの画期的な方法を思いついたと
考えて有頂天になってしまったのではないか。とっくに専門家によって否定されたアイディアを在野の自称「研究者」が、既存の
研究を覆す大発見だと勘違いしてしまう。こんなどこかで見た構図がこの小説の真相なのだろう。
59名無しさんsage:2004/09/05(日) 00:39
>>51
挑発的な物言いが気になる。熱くなっているなら、落ち着いて欲しい。

>だからそれは集束させているとうことだろうに。
そういう意味なら、異存はない。
条件が揃えば、「時折穴(ブラックホール)の縁で光がぱっとはぜる」は起こり得ると言える。

>だからそれ(=数百年の間にそういう実験をしようと思う人間が一人もいなかったこと)が不自然だという話をしているんだけどね。
一人もいなかったかどうかは不明だが、誰かしらがそういう研究を行っていると考えるのが自然だ
と答えた。逆に、ブラックホールにダイブする自殺志願者や狂信者らが、そのような研究を行う
と考える方が不自然だろう。あなたは、自殺するときに、自分が生き残る術を本気で考えるか?

>だから「一介の少女」が「普通は不可能な宇宙船の改造をする」ことが不自然なのだといってるんだけどね。
本人が作ったとは書かれていないので、優秀な技術者に頼んで作らせたと考えるのが自然だろう。
彼女は中性子星への最接近記録に挑戦するという名目を用意したようなことが書かれていたはず。

>在野の冒険家のような彼女にできる類のものではない。
失礼だが、あなたがきちんと読んだのか疑わしくなってきた。人間が多数システマチックに協力して
彼女のやらせの冒険を演出し、莫大な利益を得ていることは、繰り返し書かれていたはずだが。

>ロボット3原則云々を出すからその部分を批判されるわけで、小道具として出す分には誰も批判などしない。
ロボット3原則は小道具として出していると思うが。単に、人工知能が人間の自殺行為を止められない
状況が欲しかっただけだろう。山本氏が3原則に力点を置いて語ろうとしているとは到底思えない。

>別にブラックホールダイバーがどちらに属するかなど俺は話していないのだが?この作品はストーリーの組み立てが下手という話はしているが。
この作品はストーリーの組み立てが上手いとは言わない。が、失礼ながら、読み落としが多いのでは?

>>53
>ここで書かれている上下の矢印の力は、惑星の弾性力によるものと極わずかな角度の違いによるものしか発生しない。
潮汐力について調べることをお勧めする。>>25のサイトが読むのがよいだろう。
惑星の弾性力は無関係であることが解るはずだ。

>>54
>そもそもロボット3原則なんて現実には存在しない架空の概念なのだから、触れなくても一向にかまわないのだが。
その通りだと思うが、触れなければ触れなかったで、触れないことが不自然と批判されそうに思える。
喩えが悪いかも知れないが、魔女狩り的な印象を受けた。

>このへんの感覚の古さ、融通のきかなさが、日本SFが廃れた原因ではないか?
同感だ。

>>55
単純に、カイフィールドは知っていたが、非一様なカイフィールドは知らなかった、もしくは
存在しなかった、と考えてはどうか? 船体が潮汐力に耐えられないとの指摘はしていたようだが。
60名無しさんsage:2004/09/05(日) 00:44
>もし作中でロボット3原則に触れなかったら、読者はどのような反応を示していただろうか?

ロボット3原則ってのはアイザック・アシモフと言うおっさんが、自分の小説のなかで使うために作り出したものだ。
アイザック・アシモフの小説の中でのみ拘束力があって、それ以外には何の影響も与えない。
アイザック・アシモフの小説であっても、書いた本人が、この小説の世界ではロボット3原則はないといえば、これまた何の拘束もない。

 現実に自由意志を持ったロボットが作られたとしても、ロボット3原則に縛られる理由は何一つとしてない。
多くの小説、漫画、アニメにロボット3原則にのっとらないものが登場するが、何か問題が起きるのか?
「他人のアイディアをパクらないのは良くない事だ。」と言う意見があるのは不思議で仕方がないよ。
61名無しさんsage:2004/09/05(日) 00:59
>>58
作中に具体的な記述がないので、過去の科学者がどのような技術を開発していたかは不明だ。
ただ、人工知能が、少女が説明するまで、「内部の物体を不均一に加速するカイフィールド」に
思い当たっていない点から推測するに、人工知能は「内部の物体を均一に加速するカイフィールド」
を知っていたが「内部の物体を不均一に加速するカイフィールド」を知らなかったのは確かだろう。
人工知能が博識との自己申告を信じるならば、「内部の物体を不均一に加速するカイフィールド」は
それまで(少なくとも実物としては)存在しなかったと考えるのが自然だと思う。そう考えれば、
206人のダイバーが「内部の物体を不均一に加速するカイフィールド」を使わなかったのも自然だ。

>>60
私もそう思う。しかし、山本氏の場合、触れないことが不自然と批判されているのも事実だ。
62名無しさんsage:2004/09/05(日) 07:01
>>50
>もし作中でロボット3原則に触れなかったら、読者はどのような反応を示していただろうか?

「ロボット三原則って知ってる?」
「知らない」

って言ってロボットが人をぶん殴る話が何かにあったな。
63名無しさんsage:2004/09/05(日) 07:44
>>59
> 挑発的な物言いが気になる。熱くなっているなら、落ち着いて欲しい。

そう感じるなら、それはあんたの方が感情的になっているからそう感じるのだよ。
あんたは新顔のようだから知らないだろうが俺はいつもこの調子だ。もしこの状態を「熱くなっている」と表現するなら
(それはあんたの自由なわけだが)、俺は常に「熱い」(笑)。これが俺の常態なのだから冷めようはない。

あんたは、そんな相手の表面的なものに惑わされず内容に冷静沈着に対応すべきだと思わないのかね。
もちろんそんな「挑発的」な人間に対しては(あんたが)平静でいられないから議論をやめるというなら、それはあんたの自由だ(笑

> 条件が揃えば、「時折穴(ブラックホール)の縁で光がぱっとはぜる」は起こり得ると言える。

なにやら妙な思いこみを持っているようだね。俺は「縁で光がぱっとはぜる」か否かの話などしていないんだけどね。
恐らく山本板で以前行われた重力レンズ論争が頭にあるのだろうが、妙な先入観を持たずに「冷静に」相手の主張を
解釈すれば、今の話題で誰もそんな「はぜる」か否かを主張している人間はいないということが分ると思うんだけどね。
まあ厳密に言えば俺以外の人間がどう考えているかは分らないが、すくなくともいままでの文章にはそういう話題はでてきてないからね。
よくある「相手が主張していないことを主張したと思い込む」アレですな(笑

> 一人もいなかったかどうかは不明だが、誰かしらがそういう研究を行っていると考えるのが自然だ
> と答えた。

繰り返しになるが、山本の作品はそうでないから不自然だと述べている。一人でもいればAIはそれを記憶し、
それ以降の人間にそれを伝えただろう。むろん今回の彼女にもね。ところがAIはそれをしていない。

>      逆に、ブラックホールにダイブする自殺志願者や狂信者らが、そのような研究を行う
> と考える方が不自然だろう。あなたは、自殺するときに、自分が生き残る術を本気で考えるか?

冷静になってほしいね。俺は「狂信者らがそんな研究をしているはず」などとは一言も言っていない。
そういう研究を行うのは組織力をもった専門家であるはず。その意味で彼女も門外漢なはずだから、
彼女がそうした研究を独力で行いユニークな宇宙船を作り上げるというのがおかしい。

また自殺志願者はともかく狂信者であれば、目的は向こう側に抜けることなのだから、既存の研究を
掘り起こして調べるということをやるだろう。狂信者は勉強家だからね(相間くんたちを見れば分るように)。
つまり狂信者が自ら研究を行うことはない。行ったとしても正しい結論にたどり着くことはない。
しかし既存の研究を参考にするということは大いにあり得るはずで、数百年間それが一度もなかったというのがおかしいということ。

それにしても相変わらず相手の主張に対する理解力が貧弱ですな。こういう所に「知識の張りぼて」を見出してしまうんだよね。
64名無しさんsage:2004/09/05(日) 07:45
> 本人が作ったとは書かれていないので、優秀な技術者に頼んで作らせたと考えるのが自然だろう。

だれも「本人がスパナやカナヅチを手にして作るのは不自然」とはいっていない。事実作中で彼女は
大金を調達して作らせたと書いてあるのだからね。繰り返しになるが問題としているのはカイフィールドによる
潮汐力の相殺という理論を誰が考えたのか?という点。これを彼女が考えたというのが不自然なのだよ。
しかもどうやら思い立って1年ぐらいの間にその理論を完成させ宇宙船を建造し(建造させでもいいが)、
ここまで来たらしい。基礎研究からはじめて1年で宇宙船建造に至ることは不自然この上ない。

唯一ありそうなことは、そうした研究も技術も開発されており、そうしたノウハウが確立されている場合。
例えば「びっくり鳥人間コンテスト」などでアマチュアが自作した飛行機(?)で新記録にチャレンジする、というレベルが
素人が一年でたどり着けるレベルだと思うね。この場合すでに先駆者のデータが残っているはずなのだから、
それをAIが知らないというのがおかしいわけ。

例えばAIが彼女の計画を聞いて「彼女は有頂天になっているが、なぜ自分の思いつきが人類初のものだと
こうも安易に信じられるのだろう。人間は認識力の欠如によって幸せを感じる生物なのかもしれない」とか
シニカルなことをいうのならわかるが(笑)、作中の描写を見る限り彼女の思いつきはこのAIにとって意外であり、
驚きであったわけで、それがおかしいということ。

> 彼女は中性子星への最接近記録に挑戦するという名目を用意したようなことが書かれていたはず。

頭が悪いねぇ。だから「中性子星にチャレンジするためにカイフィールドの改造をします!」と言えば
万事(技術面でも社会面でも)ことが進むのなら、誰でも可能なはずで、それをする史上初の人間が
彼女であるのはおかしい、ということ。それ以前に研究者が実験を行っておりデータも揃っているはず。
そうしたデータがあるからこそホイホイと彼女の要望通りの宇宙船が用意できるのだよ。

彼女にできるのなら狂信者にもできるだろうし、くりかえしになるが、そうした情報をAIが知らないというのは
この作品ではおかしい。何しろこのAIは目の前でブラックホールに飛び込んでいく人間達について思索を
巡らすしかやることがないのだからね。まあこのAIは案外いい加減な人格で自分でいうほど考えていないのかもしれない。
誇大妄想の気もあるのかもしれない。しかしそうなるとこのAIのコピーとともにこの先生きていかなければならない彼女に同情を禁じ得ないな。
65名無しさんsage:2004/09/05(日) 07:46
> 失礼だが、あなたがきちんと読んだのか疑わしくなってきた。人間が多数システマチックに協力して
> 彼女のやらせの冒険を演出し、莫大な利益を得ていることは、繰り返し書かれていたはずだが。

うーんあんたこそちゃんと読んでるの?(苦笑)やらせの冒険はテレビ局(なのかしらないが)が放送のために行なったこと。
一方今回の彼女の試みはプライベートなもので、資金も彼女のポケットマネーから出ているらしい。中性子星云々の
嘘は身内である父親を欺くためのものであって、「中性子星に突入する」とテレビ局を欺いてその組織力を利用した
わけではない。

そもそもテレビ局の組織力は科学技術方面ではなくてむしろ、本当は安全が確認されているコースをさも危険なように
演出するとか、本当に危険な部分はスタントマンを立てるとかの方面に発揮されているのだから、従来にない新機能を
もった宇宙船を建造するのに役にはたたない。

彼女が自分の資金力にものを言わせて出来るのは、すでに確立された技術のみを用いた宇宙船をプライベートに
建造させるぐらいが限界であり、人類初の潮汐力相殺型宇宙船は、いくら金があったとしても短期間でバックグランドも
持たない彼女にできることではない。まあ基礎研究から資金提供して開発させるという遠大な計画を彼女が立てたなら
別だがね。しかしそんなペースで思いついてから1年で実用化にこぎ着けられるとは思えないし、強引にそうストーリー展開を
したいのであれば、それに現実味を持たせるような工夫が作品に必要だという話。

何にしても彼女ができたのなら他の人間にも出来たはずで、それを行なった史上初の人間が彼女であるという不自然さは
解消できないわけだがね。なにも技術的な面でなくてもいいから、それまで誰もできなかった/やらなかった理由があり、
彼女だけはそれを乗り越えることが出来た、という理由が用意されていないので、この作品全体が非常に軽佻浮薄なものになっている。

彼女の取り柄は「お金持ち」と「行動力がある」こと、そして「死を恐れないほどブラックホール突入に価値を見出している」ことぐらいのはず。
これらの条件はそれほど特異なものではない。向こう側に神をもとめて突入した宗教団体の宇宙船などこの条件に彼女以上に当てはまることだろう。
宗教団体が失敗して彼女が成功する(と決まったわけではないが)のは、「宗教団体は馬鹿である」という山本の思いこみ(もはやポリシーかもしれない)に
過ぎず、話運びによって自分のポリシーを読者に納得させるのならまだしも、そういった工夫もせずに自分の思いこみだけをよりどころに山本は
作品を書いているから、読者は置いてきぼりを食らって引いてしまうわけ。
66名無しさんsage:2004/09/05(日) 07:46
> ロボット3原則は小道具として出していると思うが。単に、人工知能が人間の自殺行為を止められない
> 状況が欲しかっただけだろう。山本氏が3原則に力点を置いて語ろうとしているとは到底思えない。

だからAIが「人間の無謀な試みを止めなくてはならない」ということがそもそもの山本の思いこみにすぎないといってるのだがね。
必然性のない思いこみに捕らわれて、それを回避するためにまたあれこれ妙な理屈を展開してあがく。これを自縄自縛と表現しないで
なんと表現するのだね。人間がそうであるように人間に近い高度なAIが直接利害関係のない人間の無謀な行為に無関心で
あったところで何もおかしくないはず。このAIの使命に「目の前で行なわれる自殺を防げ」が含まれていないだけのこと。

山本はAIからみた人間の特性(なぜ割に合わない無謀とも思える行動を人間は行なうのか)を掘り下げようとしているのだろうが、
全然掘り下がっていないし(笑)、そのためにロボット3原則を引き合いに出すのは役に立たないどころかむしろ掘り下げる邪魔になっている。
必要なのは「人間にとって自分の生命を守ることはかなり優先順位の高い事柄である」「しかし時にそれよりも優先されることがあるらしい」という
認識。そしてAIがそれに興味を持つ理由は「人間はどういった助言や行動を自分に望むのか」という点。

これがすべてであって、これはまさに人間が同じ人間に対して感じることと同じだ。つまりAIは人間と同じように思い悩み葛藤してるわけで、
そこに形骸的なロボット3原則の話題など入り込む余地はない。それを「AIには理解できない人間の行動」とステレオタイプに位置づけ、
安易にロボット3原則を持ち出すことが”安直”だといっている。

念のためにもう一度いおかね。この作品の力点はここにある。第3者にとっては無謀かつ無益としか思えない人間の行動こそ
人間の人間たる本質部分であり、それをAIが理解できるか、という点。だからこそ終わり部分でAIは感染ではないにしろこの人間の
行動にいささか共感を覚えて同行する。問題はその重要な部分の話の組み立てが情け無いほど安直であり、その安直さを
代表しているのがこの馬鹿の1つ覚えのようなロボット3原則なのだよ。

> この作品はストーリーの組み立てが上手いとは言わない。が、失礼ながら、読み落としが多いのでは?

『自分と意見が違うのは相手の側に知識が不足しているから』という典型的な反応ですな。自尊心があるならこうした
馬鹿のテンプレのような反応はやめることをおすすめするよ。

> その通りだと思うが、触れなければ触れなかったで、触れないことが不自然と批判されそうに思える。

そう考えているのは山本本人だけだろうね。いやあんたも考えているのかも知れないが、SFは「いいわけ」をするために書くものではないと
思うんだけどねぇ。他人の作品をさんざん揚げ足取りをしたあげく、自分が揚げ足取りをされないか冷や冷やしている、というのが
「愚かなSF作家」。なんとなくアマチュアが書くSFにこの傾向が強いと思うのだよ。プロならもっと大事なことに気付いてそんなものに
こだわらない。それがまた「プロなのにこんなずさんな〜」というアマチュアのいわれのない批判を呼ぶのだが、それはそういう事を批判する側が
おかしいのであって、おかしな人間のために本当に大切なものを見失ってしまうのは愚かなことだ。

> 喩えが悪いかも知れないが、魔女狩り的な印象を受けた。

それは被害妄想だろうね。自分がさんざん他人に同じ事をしているとわかっているから、自分もされるのではないかという
恐怖にさいなまれるのだろう。

> >このへんの感覚の古さ、融通のきかなさが、日本SFが廃れた原因ではないか?
>
> 同感だ。

小道具の整合性とストーリーの根幹部分の整合性を同一次元で論じるところが、まさに悪い意味での設定ヲタですな。
同一次元で考えて「同感だ」と言っているならあさはかな考えと言わねばならない。
67名無しさんsage:2004/09/05(日) 07:46
> 単純に、カイフィールドは知っていたが、非一様なカイフィールドは知らなかった、もしくは
> 存在しなかった、と考えてはどうか? 船体が潮汐力に耐えられないとの指摘はしていたようだが。

つくづく頭が悪いね。だから「非一様なカイフィールド」をこのAIが知らないことが「おかしい」といっているのだがね。
なにしろこのAIはなんどもいうように膨大な余暇を持てあましていて、それを解消するためにブラックホールに突入する
人間を研究しているのだから、非一様なカイフィールドなるものが既に考案されていたならその情報を知らないというのが
おかしい。潮汐力によって目の前で人間が死んでいく事に対して少なからず心を痛めているのだから、潮汐力に
対抗する新技術が考案されればそうした情報を目ざとく収集し、ステーションを訪れた人間のよきアドバイザーとして
人間にその情報を提供するはず。

つまりこの作品の矛盾点は

 ・カイフィールドによる潮汐力の相殺技術を彼女が考案したのか、それとも既存の技術を用いただけなのか

既存の技術を用いたのであれば

 ・それをAIが知らないのはおかしい。このAIはそうした情報を積極的に収集していなければならない必然性がある。
 ・数百年間一度も彼女以外の人間がカイフィールドを使ってブラックホールに突入しようとしなかったのは不自然。
    数百年間なくて彼女が始めてであるなら、なんらかの必然性が用意されていなければ説得力がない。

もし先行技術がなく彼女が独力で開発したのなら

 ・一介の少女がそれを成し得た背景の説明がないのでストーリーにリアリティが乏しい。いいかえれば安直な「万能ヒロイン」に堕している。
 ・上の項目とダブるが、数百年間彼女以外の人間が、開発に乗り出さなかったことに対する説得力ある説明が成立しない。

となる。
68名無しさんsage:2004/09/05(日) 08:01
>>61
> それまで(少なくとも実物としては)存在しなかったと考えるのが自然だと思う。

だからそれまで存在しなかった「不均一に加速するカイフィールド」を科学者でもなんでもない彼女が
全人類に先駆けてこの数百年間誰も成し得なかった「不均一なカイフィールド」を実用化したのが
不自然というのはなしをしてるのだけどね。

アイディア自体は単純なものだが、それを実用レベルにするには多くの研究が必要。核融合なんてそのいい例だ。
アイディアだけですぐに実用化が進むのなら、そもそもアイディアがさほど卓越したものではないのだから、彼女だけが
それを考案しえたといのはおかしい。アイディアは平凡だがそれまで誰も実用化を試みなかったというのも、それによって
ブラックホールの近辺を観測することは学術的な価値があるのだから、理にかなわない。さらに実用化もされていたが
誰も自分の身を張って実験しようと思わなかったというのも、多くの無謀な試みをした人間の存在からとうてい受け容れられない。

> 私もそう思う。しかし、山本氏の場合、触れないことが不自然と批判されているのも事実だ。

だからといって不当な批判をかわすために本来作品としてもっとも重要なストーリー構成を犠牲にして言い訳に終始するのは
本末転倒、愚の骨頂。不当な批判は無視するなり別な手段で対抗するなりすべきで、作品はあくまで本道をめざすべきなのだよ。
もっとも山本は本道を歩む実力がないのを自覚しているから、そのいいわけに「不当な批判に対する対抗措置」を持ち出しているように
見えるんだけどねw
69名無しさんsage:2004/09/05(日) 08:14
>>62
自分を殺そうと迫ってくる凶悪な殺人鬼に「汝殺す事なかれ」と定めだモーゼの十戒(だっけ?)を知ってる?と問うようなものだね。

結局の所AIと人間は同じだと思うんだけどね。とはいえSF作品としてはAIと人間の違いを協調しなければならない立場は
分るのだが、それが古くさいロボット3原則から一歩も前進していないところに「恥」を感じないのやら。『努力不足は
恥ではない。しかし努力不足を恥と感じないのはとてもはずかしいことだ:』(笑)

嘘をつくことに自責の念に耐えきれずに乗員を殺した2001年のHALや、自分は停止されるのを望まないから人間もまた殺されるのを
望まないだろうという考えに至った未来の二つの顔のスパルタクス等、ロボット3原則なんかにむやみに捕らわれない方がよほど
人間とAIの関係を捉えるのに有益だと思うんだけどね。

要するに人間とAIの関係を語るとのにロボット3原則を使うのは、下手な料理人が化学調味料で味付けをするようなもので、
安直で愚劣だ。
70名無しさんsage:2004/09/05(日) 08:51
>>57
>論点がずれていると思うなら反応しなけりゃいいだけじゃないの(笑

そしてお前の独演会ってか。
71名無しさんsage:2004/09/05(日) 09:11
>>70
> そしてお前の独演会ってか。

おかしな事をいうね。別にあんたはあんたで好きなことを書けばいいんじゃないの?
論点がすれているとかずれていないとかという不毛な事じゃなしにさ。
72長文&連カキsage:2004/09/05(日) 11:20
がどこでも嫌われるわけじゃないのですよ除く電波。
その辺、板の空気読めば分かりそうなものですが。
73名無しさんsage:2004/09/05(日) 13:19
>>72
なんか意味なことをいっている人が約一名(ボソ
74名無しさんsage:2004/09/05(日) 18:35
>>63
>あんたは新顔のようだから知らないだろうが俺はいつもこの調子だ。
それは申し訳なかった。

>俺は「縁で光がぱっとはぜる」か否かの話などしていないんだけどね。
私は>>17
>「重力レンズが遠くの星の光を強めるため、時折穴(ブラックホール)の縁で光がぱっとはぜる」と書いてるが…どうなんだろうなあ。
に対して答えた。>>17があなたでなかったなら申し訳ない。
結論としては、「重力レンズが遠くの星の光を強める」は事実であり、「時折穴(ブラックホール)の縁で
光がぱっとはぜる」は起こり得る。

>繰り返しになるが、山本の作品はそうでないから不自然だと述べている。一人でもいればAIはそれを記憶し、
>それ以降の人間にそれを伝えただろう。むろん今回の彼女にもね。ところがAIはそれをしていない。
伝えなかったとは書かれていない。むしろ、過去のダイバーの例も含めて伝えたと考えるのが自然だろう。
ダイバーに思い止まるよう説得する自由があるとは書かれている。同時に、その意思には逆らえないことも。
少数だが思い止まって帰った人間がいたことも書かれている。説得が功を奏したとは考えられないだろうか?
まさに今回、人工知能はシリンクスに対して過去のダイバーの例を挙げて思い止まるよう説得を試みている。
だが、シリンクスは事前に知っていたため、人工知能はそれ以上の説得の手段を失ったことも書いてある。

>冷静になってほしいね。俺は「狂信者らがそんな研究をしているはず」などとは一言も言っていない。
勿論解っている。私は「既存の研究を掘り起こして調べる」行為なども含めて「研究」と書いた。

>そういう研究を行うのは組織力をもった専門家であるはず。その意味で彼女も門外漢なはずだから、
>彼女がそうした研究を独力で行いユニークな宇宙船を作り上げるというのがおかしい。
勿論その通りだ。彼女は密かにデータを収集してシミュレーションを繰り返したと書かれている。
彼女が独力で行ったのはデータの収集とシミュレーションだけだと思う。

>また自殺志願者はともかく狂信者であれば、目的は向こう側に抜けることなのだから、既存の研究を
>掘り起こして調べるということをやるだろう。狂信者は勉強家だからね(相間くんたちを見れば分るように)。
>つまり狂信者が自ら研究を行うことはない。行ったとしても正しい結論にたどり着くことはない。
同感だ。相間論者同様、誤った結論にたどり着きながら、その結論に対する信念だけは頑強だったのだろう。
だからこそ狂信者だと言えるし、狂信者に既存の研究をどんなに見せても無駄であることは明らかだ。
相間論者に、相対性理論の正しさを証明する既存の研究をどんなに見せても無駄であるのと同じことだ。

>しかし既存の研究を参考にするということは大いにあり得るはずで、数百年間それが一度もなかったというのがおかしいということ。
ブラックホールの表面重力が7.8Gしかない事実がダイバー達に希望を抱かせてしまったことも書かれている。
狂信者も、相間論者同様、自分達に都合の良い事実しか知ろうとしなかったと考えるのが自然だと思う。
私の想像だが、仮にブラックホールへの突入に成功した無人探査機があったとしたら、その事例の存在は
狂信者の信念を逆に強固にするはずだ。止めるつもりがあるのなら、その事例はむしろ隠蔽するだろう。
75名無しさんsage:2004/09/05(日) 18:38
>>64
>繰り返しになるが問題としているのはカイフィールドによる
>潮汐力の相殺という理論を誰が考えたのか?という点。これを彼女が考えたというのが不自然なのだよ。
同じだ。本人が考えたとは書かれていないので、優秀な科学者に頼んで研究させたと考えるのが自然だろう。

>基礎研究からはじめて1年で宇宙船建造に至ることは不自然この上ない。
よく読んで欲しい。シリンクスは、カイフィールド推進機を『改良した』と述べている。少なくとも、
基礎研究からはじめたわけではないだろう。

>唯一ありそうなことは、そうした研究も技術も開発されており、そうしたノウハウが確立されている場合。
>例えば「びっくり鳥人間コンテスト」などでアマチュアが自作した飛行機(?)で新記録にチャレンジする、というレベルが
>素人が一年でたどり着けるレベルだと思うね。
では、旅客機を飛ばすノウハウが確立している現代なら、アマチュアだが飛行機の仕組みを知っている者達なら
旅客機を作ることができるだろうか?まず、無理だろう。理由は色々考えられるが、1つには資金の問題がある。
もう1つは、肝心の技術は企業秘密として非公開である場合だ。改良カイフィールド推進機も同じではないか?

>例えばAIが彼女の計画を聞いて「彼女は有頂天になっているが、なぜ自分の思いつきが人類初のものだと
>こうも安易に信じられるのだろう。人間は認識力の欠如によって幸せを感じる生物なのかもしれない」とか
>シニカルなことをいうのならわかるが(笑)、作中の描写を見る限り彼女の思いつきはこのAIにとって意外であり、
>驚きであったわけで、それがおかしいということ。
おかしくはないだろう。ここから判るのは、人工知能が改良カイフィールド推進機を知らなかったことだけだ。
正確には、メンテナンス係や過去のダイバーが、人口知能に改良カイフィールド推進機を教えなかったことだ。
おそらく、彼らも改良カイフィールド推進機を知らなかったのだろう。故に、過去のダイバー達は皆死んだ。
そして、存在を知らない者が居ることと、存在しないこととは、別のことだ。

>だから「中性子星にチャレンジするためにカイフィールドの改造をします!」と言えば
>万事(技術面でも社会面でも)ことが進むのなら、誰でも可能なはずで、それをする史上初の人間が
>彼女であるのはおかしい、ということ。
何事にも史上初の人間はいる。今回はたまたま、それがシリンクスという、潤沢な資金とそれをする動機を持ち、
いくらでも周囲の協力が得られる立場の人物であったというだけのことだろう。かなり特殊な立場だと言える。
そして、過去にはたまたま、これらの条件が揃った人物がいなかったというだけのことだろう。

>それ以前に研究者が実験を行っておりデータも揃っているはず。
>そうしたデータがあるからこそホイホイと彼女の要望通りの宇宙船が用意できるのだよ。
実験は行われていたかもしれないし、データも揃っていたかもしれない。だが、それを実行することはまた別だ。

>彼女にできるのなら狂信者にもできるだろうし、
ダイバーの多くは中古の宇宙船で来るようなことも書いてあった。狂信者なだけに、動機は人一倍あっても、
技術力も資金も協力者も無いのだろう。そもそも、論理的に考えることができないから、狂信者なのだろう。

>くりかえしになるが、そうした情報をAIが知らないというのはこの作品ではおかしい。
くりかえしになるが、人工知能がその技術を知らなかったことと、技術が無いこととは、別のことだ。
シリンクスのビデオシリーズの存在すら知らなかった人工知能が、シリンクスの一族のおそらくは最新の技術を
知っていたとは考えにくいと思う。

>何しろこのAIは目の前でブラックホールに飛び込んでいく人間達について思索を
>巡らすしかやることがないのだからね。
情報から隔絶して、思索を巡らすしかやることがないからこそ、最新の技術には疎いと考えるのが自然だろう。
76名無しさんsage:2004/09/05(日) 18:44
>>65
>やらせの冒険はテレビ局(なのかしらないが)が放送のために行なったこと。
ビデオシリーズと書かれているので、テレビ局などの放送とは考えにくい。父が絶大な権力を持っていることや
父の命令で冒険を捏造したことが書かれているので、全ては一族の中で行われていると考えるのが自然だろう。
中性子星スイングバイの最低高度記録に挑戦する名目で宇宙船を作らせたと書かれているので、父親(と一族)を
欺いてその組織力を利用したのは間違いない。冒険家の一族なので、冒険のための技術力の蓄積はあるだろう。
やらせとはいえ、少なくとも、冒険と呼べるような環境で、シリンクスの身の安全を確保できてはいるのだから。
基礎研究からは無理だとしても、改良ならば短期間で可能であっても不自然ではないと思う。

>何にしても彼女ができたのなら他の人間にも出来たはずで、それを行なった史上初の人間が彼女であるという不自然さは
>解消できないわけだがね。
くりかえしになるが、できたがやろうとしなかったのかも知れないし、やりたかったが(資金・技術・人手不足等で)
できなかったのかも知れない。人類の衰退が書かれているので、まずやろうとすらしなかった者が大部分と考えられる。

>彼女だけはそれを乗り越えることが出来た、という理由が用意されていないので、この作品全体が非常に軽佻浮薄なものになっている。
理由ならば、くどいほど用意されていると思うが。シリンクスの身の上話が丸ごと理由と言ってもいいくらいだろう。

>彼女の取り柄は「お金持ち」と「行動力がある」こと、そして「死を恐れないほどブラックホール突入に価値を見出している」ことぐらいのはず。
死を恐れないが、狂信者ではなく、合理的な行動が取れること。冒険のための技術を得られる立場にあることも。

>これらの条件はそれほど特異なものではない。
個々の条件はそれほど特異なものではない。だが、その全てを満たすのは極めて特異であると言えるだろう。
特に「お金持ち」と「死を恐れないほどブラックホール突入に価値を見出している」の両立は極めて珍しそうだ。

>向こう側に神をもとめて突入した宗教団体の宇宙船などこの条件に彼女以上に当てはまることだろう。
中古の貨物船で来たと書かれていたが。そもそも、明らかに誤った論理を信仰している時点でダメだろう。
事前のシミュレーションすらやっていないだろうし。だからこそ、狂信者なのだ。

>>66
>だからAIが「人間の無謀な試みを止めなくてはならない」ということがそもそもの山本の思いこみにすぎないといってるのだがね。
しかし、それでは物語が成立しないだろう。まさにあなたの言う通り、
>第3者にとっては無謀かつ無益としか思えない人間の行動こそ人間の人間たる本質部分であり、それをAIが理解できるか、という点。
>だからこそ終わり部分でAIは感染ではないにしろこの人間の行動にいささか共感を覚えて同行する。
を描くためには、人工知能はまず自分の自由意思で人間の無謀な試みを止めようとする描写が必要ではないか?

>『自分と意見が違うのは相手の側に知識が不足しているから』という典型的な反応ですな。自尊心があるならこうした
>馬鹿のテンプレのような反応はやめることをおすすめするよ。
やはり言わせていただく。失礼ながら、読み落としが多いのでは?
あなたが問題としている点の大部分は、作中に書かれていないことをあなたが想像した結果生じたもののように見える。
77名無しさんsage:2004/09/05(日) 18:45
>>67
>なにしろこのAIはなんどもいうように膨大な余暇を持てあましていて、それを解消するためにブラックホールに突入する
>人間を研究しているのだから、非一様なカイフィールドなるものが既に考案されていたならその情報を知らないというのが
>おかしい。
繰り返しになるが、人工知能が情報を知らないことと、誰もまだ考案してていないこととは、別だ。

>潮汐力によって目の前で人間が死んでいく事に対して少なからず心を痛めているのだから、潮汐力に
>対抗する新技術が考案されればそうした情報を目ざとく収集し、ステーションを訪れた人間のよきアドバイザーとして
>人間にその情報を提供するはず。
やはり、読み落しが多いと言わざるを得ない。秒間数文字の通信しかできないと書かれていたはずだ。
メンテナンス係やダイバー以外のどこから情報を収集するのか?

> ・カイフィールドによる潮汐力の相殺技術を彼女が考案したのか、それとも既存の技術を用いただけなのか
既存の技術を改良した、が正解だ。

>既存の技術を用いたのであれば
従って、この条件は不成立だが、1点だけ指摘させてもらう。

> ・それをAIが知らないのはおかしい。このAIはそうした情報を積極的に収集していなければならない必然性がある。
収集が困難である理由が書かれている。

>もし先行技術がなく彼女が独力で開発したのなら
彼女が独力で開発したとは考えにくい。独力で開発できるなら、中性子星云々の名目など不要なのだから。
従って、この条件も不成立だが、1点だけ指摘させてもらう。

> ・上の項目とダブるが、数百年間彼女以外の人間が、開発に乗り出さなかったことに対する説得力ある説明が成立しない。
開発に乗り出す名目がなかったのだろう。だから、中性子星云々の名目が必要となった。

>>68
>だからそれまで存在しなかった「不均一に加速するカイフィールド」を科学者でもなんでもない彼女が
>全人類に先駆けてこの数百年間誰も成し得なかった「不均一なカイフィールド」を実用化したのが
>不自然というのはなしをしてるのだけどね。
その理屈はおかしいのでは?作中には、彼女自身が実用化したとは書いてないし、それを示す記述も無い。
「科学者でもなんでもない彼女が〜実用化した」とはあなたの想像だ。それが不自然であるというならば、
そのような想像を否定すれば済むことではないか?

>アイディアは平凡だがそれまで誰も実用化を試みなかったというのも、それによって
>ブラックホールの近辺を観測することは学術的な価値があるのだから、理にかなわない。
物理学は完成したと書かれている。ひまわりは標識に過ぎないとも書かれている。人類が衰退しているとも。
人工知能は、自分の観測結果を誰も見ていない可能性を本気で疑っていた。これらから、ブラックホールの
観測に誰も学術的な価値を見出していないと考えるのが自然だろう。

>さらに実用化もされていたが
>誰も自分の身を張って実験しようと思わなかったというのも、多くの無謀な試みをした人間の存在からとうてい受け容れられない。
実用化されていなかったか、仮に(シリンクスの一族などが)実用化していたとしても、普及はしていなかった
ということだろう。

>だからといって不当な批判をかわすために本来作品としてもっとも重要なストーリー構成を犠牲にして言い訳に終始するのは
>本末転倒、愚の骨頂。不当な批判は無視するなり別な手段で対抗するなりすべきで、作品はあくまで本道をめざすべきなのだよ。
作品としてもっとも重要なストーリー構成を何ら犠牲にしていない、むしろ補強していると思うが。
78名無しさんsage:2004/09/05(日) 19:23

なんか見苦しい信者がいるなあ
79名無しさんsage:2004/09/05(日) 20:06
2chの山本板にいた、総レスくん(信者)が住み着いたらしい
80名無しさんsage:2004/09/05(日) 20:20
>>74
> 結論としては、「重力レンズが遠くの星の光を強める」は事実であり、「時折穴(ブラックホール)の縁で
> 光がぱっとはぜる」は起こり得る。

「光がはぜる」というのは「リング状になる」ということだろう?それを「はぜる」と表現するか否か感性の問題だから
別に山本がそう感じることを俺は否定しない。問題はその前の部分の「遠くの星の光を強めるため」の方。
重力レンズが光を「強める」というのはおかしい。「集める」ならいいがね。

ガラスのレンズの働きを「光を強める」とは普通いわないという話。山本は「適切な表現」に結構過敏なのだから、
その山本がこうした変な表現をしているということは、「表現がおかしい」のではなくて「理解がおかしい」のだろう。
「きらりと光る重力レンズ」問題もそうだが、なんか山本って(重力レンズどころか)普通のレンズに関してさえ
なんか変な理解をしているような気がするね。いや科学知識の方はまともで国語表現が変なだけという
可能性もゼロではないが、なんか変なんだよね。

> 伝えなかったとは書かれていない。むしろ、過去のダイバーの例も含めて伝えたと考えるのが自然だろう。

それはおかしいね。彼女の説明を聞いた時のAIの反応は、AIにとってその内容が意外であったことを
示唆している。AIは彼女の説明を聞いて初めてカイフィールドで潮汐力を相殺ことに気づいたとしか思えないね。

山本もそう読者が読み取ることを意図して彼女とAIの会話を書いている。「AIは実は知っていた」が
何かの理由で彼女には伝えなかった、とか彼女には実は伝えたがそれを作中には書かなかった、などという
妙な解釈は、この作品を冒涜しているね。作品の話の流れからすれば、AIは彼女に説明されて初めて
潮汐力の相殺手段があることを知ったのだよ。

山本の作品をねじ曲げt解釈してまで山本を弁護するなど本末転倒で滑稽ですな(笑
81名無しさんsage:2004/09/05(日) 20:20
> ダイバーに思い止まるよう説得する自由があるとは書かれている。同時に、その意思には逆らえないことも。
> 少数だが思い止まって帰った人間がいたことも書かれている。説得が功を奏したとは考えられないだろうか?

もしそう説得されて取りやめたなら、ほどなく今回彼女が用いたのと同じ宇宙船でまたこのステーションを
訪れたはず。説得に応じたというのは「もっと生存率を上げる方法がある」という説明に納得したということなのだから、
当然今度はその方法の準備を整えて挑戦するだろう。

そしてもし彼女以前にそういう人間がいたなら、AIは彼女に対してこの作品に描かれたような反応はしないはず。
以前同様の方法を試みた人間を知っているなら、それが成功したにせよ失敗したにせよ、その情報は
彼女にとって有益なのだから、当然彼女に提供したことだろう。しかし実際にはそんな話はしていないし、
宇宙塵との衝突の可能性や向こう側の世界がとんでもない空間である可能性といった、より重要度の
落ちる話ばかりしている。

というかこの作品をきちんと読み込めばAIが彼女から説明されるまでこの方法を知らなかったのは
明らかだと思うんだけどね。基本的に作品は素直に読まなければならない。その上でおかしなことを
指摘すべきで、文脈からAIが知らなかったことは明らかなのに、AIは知らなかったとはいわなかったから
知っていたかも知れないというような屁理屈を使えばいくらでも無意味な批判も擁護もできることになる。

> まさに今回、人工知能はシリンクスに対して過去のダイバーの例を挙げて思い止まるよう説得を試みている。
> だが、シリンクスは事前に知っていたため、人工知能はそれ以上の説得の手段を失ったことも書いてある。

何を訳の分からないことを。あんたほんと頭が悪いね。今問題にしているのは『カイフィールドによる
潮汐力相殺方法』をAIが今回よりも前に知っていて、彼女よりも前のダイバーにその情報を提供したか
否かということ。それをあんたはいつのまにか『過去のダイバーが失敗したこと』にすり替えている。

「重力レンズが光りを集める」という部分がおかしいという話に「光がぱっとはぜる」のはおかしくないと反論したり、
あんた少し長い話になると元が何の話だったのかすでにわかんなくなるようだね。
82名無しさんsage:2004/09/05(日) 20:20
> 勿論解っている。私は「既存の研究を掘り起こして調べる」行為なども含めて「研究」と書いた。

さっぱり理解不能だね。その部分の俺の発言はあんたの

>>59
| 逆に、ブラックホールにダイブする自殺志願者や狂信者らが、そのような研究を行う
| と考える方が不自然だろう。あなたは、自殺するときに、自分が生き残る術を本気で考えるか?

に対するものだ。でこのあんたの文章の「研究」が「過去の研究を掘り起こすことを含むか含まないか」が
いったい何に関係があるのだね?あんたの「自殺志願者は自分が生き延びるすべを研究するのか?」という
問いに、俺は自殺志願者が生き延びる術を研究するとは思ってもいないし言ってもいないのだから、
あんたが俺にそう問うことがおかしい、といってるのだけどね。

まあどれもこれも、あんたは2レスぐらい経過すると元の話がなんだったか忘れてしまい、俺の主張を俺が
想像もしないような妙な内容と取り違える傾向があるようだから、おそらくこれもなにかしら全然べつのことを
あんたは話しているのだろうね。一つはっきりしたことは、あんたは自分で思っているほど頭が良くないということだ(笑
頭の回転が鈍いなら鈍いなりにきちんと手間を掛けて自分がとんちんかんな反応をしていないか吟味するべきだと思うよ。

> 勿論その通りだ。彼女は密かにデータを収集してシミュレーションを繰り返したと書かれている。
> 彼女が独力で行ったのはデータの収集とシミュレーションだけだと思う。

あのね、データの収集自体専門知識がなければできないんだけど?シミュレーションに至っては笑うしかないね。
で、そういうことも含めて、素人が独力で行うのは無理だ、という話。これは山本が科学研究をどう捉えているかを
示すよい証拠だ。

例えば図書館にいって「ペットボトルロケットの作り方」というハウツー本を探して、その通りにやってみるような
感覚なのだろう。もしこの時代、カイフィールドの応用がペットボトルロケット感覚でできるのであれば、
彼女以外にも同じことをやった人間は無数にいるはずで、これまでのダイバーがそうした本に見向きもしなかったというのが
おかしい。逆にもっと高度な知識が必要なら素人である彼女が1年ぐらいで考案し実用化できたというのが不自然。

ようするにね、山本は彼女の行動をユニークなものと描こうとしているのに、彼女だからこそそうしたユニークな
行動を取り得たという背景説明が欠如しているのが問題なわけ。
83名無しさんsage:2004/09/05(日) 20:34
> 同感だ。相間論者同様、誤った結論にたどり着きながら、その結論に対する信念だけは頑強だったのだろう。
> だからこそ狂信者だと言えるし、狂信者に既存の研究をどんなに見せても無駄であることは明らかだ。

いいやちがうね。狂信者に不可能なのは自力で理論を構築すること。一方構築された理論を借りてきて
自分の目的に都合のいいように使い回すのはむしろ得意かもしれない。だから狂信者は自ら潮汐力相殺を
考案することは出来ない一方で、科学者によってすでに考案されていればそれを利用することにはむしろ
積極的だろう、という話。どうしてこの程度のことを整理して理解できないのかな?あまりいっちゃ悪いけど
マジであった頭悪いよ。

> ブラックホールの表面重力が7.8Gしかない事実がダイバー達に希望を抱かせてしまったことも書かれている。
> 狂信者も、相間論者同様、自分達に都合の良い事実しか知ろうとしなかったと考えるのが自然だと思う。

あのね、いま話している「狂信者にとって都合のいい事実」とはカイフィールドによる潮汐力相殺法のことなのだが?
当然向こう側の世界に抜けるという彼らの目的には都合がいいのだから彼らは積極的に利用することだろう。

例によってこの話がそもそもなんの話だったかを忘れているね。すべての話は

 潮汐力相殺法を彼女が独自に考案したと考えるのは不自然
 彼女が考案したのでなければ誰かが考案したわけで、それなら他のダイバーが(彼女がしたように)それを利用しなかったのは不自然

という話から始まっていることあんたは遠い昔に忘れ去ってしまっているようだね。あんた片っ端から忘れるおかげで、
俺は何度も過去の話をあんたに思い出させなくてはならない。あまり手間を掛けさせないで欲しいんだけどね。

> 私の想像だが、仮にブラックホールへの突入に成功した無人探査機があったとしたら、その事例の存在は
> 狂信者の信念を逆に強固にするはずだ。止めるつもりがあるのなら、その事例はむしろ隠蔽するだろう。

これもあんたは見当違いの話をしてるね。突入に成功した無人探査機があるなら、その情報を収集、検討し
自分も思考するための努力をしたはず。彼女がしたようにね。

これも繰り返しになってうんざりするが、失敗した数百人のダイバーと彼女を差別しうるものは見あたらない。
にもかかわらず山本は、彼女とそれ以前のダイバーを差別化従っている。描きたいことを描くのに失敗しているから
この作品は駄作だということ。

条件は同じで全くの偶然から彼女が幸運にもダイブに成功するという話の方がまだ「まとも」だと思うよ。
「偶然」であればそこに必然を求めるのはナンセンスだ。俺が繰り返し言っている「必然性がない」という
批判は的はずれになる。ところが山本は彼女をこれまでのダイバーとは違う人間として描きたがっている。
いままでの凡百なダイバーと違って知性と冒険心を兼ね備えた人間としてね。

ところが彼女程度の冒険心なら狂信者も持っていただろうし、彼女の知性は図書館で放課後ペットボトル
ロケットの作り方という本を読む程度としか思えない。その程度なら今までの愚かなダイバーの中にも
十分いそうで、いくら山本が彼女を理知的に描こうとしても、読者にはとてもそうは見えないということ。
84名無しさんsage:2004/09/05(日) 20:41
設定上高能力なはずの登場人物が、作者の力量不足から低能力になってしまう。
「チャリスの法則」がまたもや発動したようですなw
85名無しさんsage:2004/09/05(日) 20:44
総レスしてる信者さんは、せっかくのネタバレスレなので
反論ばっかりしてないで。
自分の感想で、良かった部分、こうして欲しかった所などを開陳してくれる面白いのだが。

皮肉にも本家山本の掲示板よりここの方が新作小説に対する意見が活発なので(笑)
86名無しさんsage:2004/09/05(日) 21:10
総レスの人は、もう本スレに帰ってこなくてもよいですよ。
87名無しさん:2004/09/06(月) 07:19
まだ半分しか読んでないんだけど、「屋上にいるもの」悪くなかったな。

ラストシーン、屋上で描かれるビジョンが結構スキ。
初期高橋葉介を思わせる官能的シーン。
都市伝説ホラーと見せかけて、最後にシャンブロウとは、やるな山本。

少女を喋らせなかったのも正解。
あそこで、テレパシーで能書きなんぞタレてたら
(山本の力量では)ドッチラケだったろう。
ページをまたいだラスト2行は蛇足だったかな?
「鳩〜」で終わった方が、より鮮烈で余韻が残ったと思う。

俺は「ほの暗い〜」未読なんだが、そんなに似てんの?
8887:2004/09/06(月) 07:41
あと、マンションの屋上で裸の幼女が鳥喰って生きてるっつー話を
真正面から詩的に描いてやる!ってのは、
山本が好きなバカSFにも通ずる心意気、だと思う。
そこんとこは評価してやりたい。
89名無しさんsage:2004/09/06(月) 09:18
>>75
> 同じだ。本人が考えたとは書かれていないので、優秀な科学者に頼んで研究させたと考えるのが自然だろう。

マジで頭悪いね。優秀な科学者に頼んで研究させたのなら、彼女以外の人間も同じ事が出来るはず。

> よく読んで欲しい。シリンクスは、カイフィールド推進機を『改良した』と述べている。少なくとも、
> 基礎研究からはじめたわけではないだろう。

なんどもいうけど取り組んで1年ぐらいで完成する程度のことならこの数百年間誰かがやっているはず。
まったくあんたは相手の話の要点が分っていないようだね。問題は彼女が「特別な人間ではない」にもかかわらず
「特別なことをした」と描かれていることなのだから、彼女の個性や能力などで他人と差別化できる事柄を
示さなければ反論にならない。彼女にとっても他人にとっても簡単なことなら、あるいは他人にとっても彼女にとっても
困難なことなら、彼女がそれを成し遂げた最初の人間としてストーリーを組み上げる部分に不備があるということ。

あんたが「○○は彼女にとって難しくない」と主張したり「○○はこれまでのダイバーにはできない」と主張するのでは
反論にならない。「○○はこれまでのダイバーにとっては不可能だったが彼女にとっては可能だった」理由を
彼女の性格や個性、これまでの経歴などから無理なく説明づけられるような「○○」をもってこなくては
「彼女だけができた必然性がない」という俺の主張の反論にはならない。

> では、旅客機を飛ばすノウハウが確立している現代なら、アマチュアだが飛行機の仕組みを知っている者達なら
> 旅客機を作ることができるだろうか?まず、無理だろう。理由は色々考えられるが、1つには資金の問題がある。

すでに書いているように彼女は金持ちだが比類ないほどの大金持ちではない。あくまで個人レベルの金持ちなのだから、
宗教団体や企業、国家的な研究期間が彼女よりも先に行なっていると考えるのが妥当だね。そうした彼女以外が
できずに彼女だけができたという話の流れに無理がある。彼女を卓越した発想を行なった人間として描くなら、