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宇宙からの歓迎されない来訪者

 最近、我々の社会生活のおいて異変が起きている。この現象は、ここ数年にLANを導入した企業だけで発生していたが、一般家庭にも発生していることがある調査で判明した。その異変とは、不眠症、仕事症候群、残業異常増加現象、家庭崩壊症候群、悪人格化症候群 等々。

 会社で夜遅くまで残業をしている青年がいた。彼は、これで6日も連続して徹夜を強いられている。相当に体力を消耗しているが、明日の会議の資料を作成しなければならない。時間は夜の11時を少しまわったところである。やったー、やっと明日の会議の資料ができたぞ!と思い、これでプリントして保存すれば今日は帰れると思い、彼の目からうれし涙がこぼれるのであった。何日ぶりで帰れるだろと思いつつ保存のボタンをクリックした瞬間に事態は一変した。このプログラムは不正な処理をしたので強制終了されますと画面に表示され、苦労と忍耐と努力の成果を問答無用でこの世から消し去られてしまった。この時、彼の目にはこのメッセージは、このプログラムは不正な処理をしたので君は強制労働させられますと映る様になっていた。そして、先ほどのうれし涙が一変して悲し涙となってしまった。これで7日連続で徹夜決定。しかし、彼はもう明日の資料を作ることはせず、別な資料を作成していた。それは、辞表と生活消費センターへの相談資料、そして、こめ国の国防総省宛てに全面的協力する旨のメッセージであった。この様な例はほんの一例である。これらの現象及び原因調査をした研究グループがいた。彼らは宇宙物理学者であり、その報告を宇宙物理学会にて発表している。

 その学会での出来事である。ウニックス博士むくいる研究グループの一人であるソーラ・リス女子がその内容を報告している。その報告はソーラ・リスレポートと呼ばれ、ホスト博士の研究グループからも絶大な支持を受けている。そのレポートによれば、我々の住む銀河系や地球に、本来この世では存在しない虫のような目に映らない何物かが人間にとりつき、一度それに取り付かれると、急に仕事が増えたり強制残業や強制徹夜まで強いられるという。それが為に生理的に異変が起きたり、人格までも変えてしまう恐れがあるという。そのレポートの詳細は以下の通りである。

 銀河系から何億光年と遠く離れたところにウィン星なるものが存在し、そこには我々人間と非常に似た生物が生活しているとのことである。彼らの生活様式を観察していると以下の様な特徴があるという。

  • 彼らの家はほとんどすべてが窓で構成されており、唯一窓でない部分は玄関だけである。
  • どの家も、玄関の色はスカイブルーであり、蜘蛛が張りつけてある。
  • 彼らの活動中は、昼間でも電気をつけ、必ず窓を開ける。そうしている間は通常は彼らが家の内部で動いているのである。(何をやっているかは知らないけど)
  • ところが、動いているはずの彼らが突然に活動を停止することが日常茶飯事的に発生していると言う。この場合には、彼らのとる行動は共通しており、全ての窓を閉め、電気を消した後、さらに電気をつけ、窓を開けて活動すると言う。
  • この際、電気をつけると窓が開けられるまでの間に注目に値する事が起きている。それは、電気をつけると家の玄関に貼り付けてある蜘蛛がなびくという。
  • この蜘蛛のなびいている様子をよく観察すると、目に見えない微生物というか小さな虫を発散させ、それが我々の住む地球に向かっているという。この地球に向かっているものの実態が正確に確認できないので、とりあえず、バァグと呼んでいる。
  • このウィン星では、突然にしかも理由もなく活動を停止する現象はどの家でも発生し、それが当たり前の現象であり、何も疑問をもつ者がいないと言う。
  • そして、バァグに取り付かれた地球人は、例えば上記の様な現象に陥るという。

 以上がソーラ・リスレポートの概略である。これを学会で発表したときはホスト博士及びその研究グループの学者からも同様な観察をした者もおり、自分たちの観察が正しいと確信したという。そして、昨今の異変に対抗するための対策会議が開かれた。その対策会議は、とにかくウィン星の活動を止めるしかないと結論を出した。また、このまま放っておくと我々地球人は全滅するだとうとの結論もだした。そして、その具体的な対策は近日中にまとめられ、コメ国の国防総省に提出されるという。内容は軍事機密に属することなので明らかにされない。

 その宇宙物理学界ではウニックス博士とホスト博士のグループが実質的には占めているが、実はもう一つの研究グループが存在している。ウ・ィンド氏のグループである。とにかく数では圧倒的に他のグループをしのいでいる。そのウ・ィンド氏によれば、その様なウィン星なるものは存在しないし、ましてやバァグなるものは地球に向かってもいないし、そもそもそんなバァグの存在すら確認出来ないと主張するが、他の研究グループからは意見にもならないと無視(虫)されるのであった。

 ただ、ウィン星の存在については現在は実在するかは疑わしいと、ウニックス博士グループのリナクス氏は言う。彼の説によれば、ソーラ・リスレポートで観察した現象は、確かに事実だが、我々の地球から何億光年の離れたところの現象であり、観察した現象は相当に過去のもであるという。さらに、彼曰く、ウ・ィンド氏がウィン星を発見できないのが正しい仮定すれば、その星はもう既に消滅しているのではないかと仮説をたてている。

 これから宇宙物理学界で灼熱した議論が展開されそうですが、勝利は決まっているでしょう。地球及び我々を守る為にもより詳細な観察を続けて、適切な対策を講じる様にしたいものである。



投稿者:hatano

(注意)上の文中において、実在の人物、製品、会社名とのいかなる類似も単なる偶然に過ぎません。