保護の対象
特許(発明)と実用新案(考案)は工夫したものを守る(独占する)という基本については同じです(例えばアメリカの制度には実用新案はなく、すべて特許の対象となります)が、次の点で異なります。
★実用新案は | 「物品の形状、構造又は組合わせに係る考案」と決められておりますので、例えば”製造方法”などは保護の対象からはずれます。方法は特許の下で保護されるものとなります。
また特許・実用新案ともに”発明/考案の保護及び利用を図ることにより、その発明/考案を奨励し、産業の発達に寄与することを目的とする”ものですから、 | 「逆さヒザ落とし(プロレス技)」(特開昭57-148599号)、「天気を晴天にする方法(呪文)」(特開昭59-89600号)、 「煙草の吸い方」(特開平11-155300号)などは出願するのは自由?ですが、決して特許になることはありません。
| ★特許はとれても権利行使のできない特許
| ★ビジネスモデル特許
特許と実用新案の制度的相違点
次に特許と実用新案の制度的相違点について簡単に述べます。
(1)特許は審査官の厳しい審査を経て登録になりますが、現在の実用新案は出願したものはすべて登録になります。
(2)以前の実用新案は特許と同じように審査を経て登録になりましたが、平成6年1月1日以降出願の実用新案は方式さえ整っていれば自動的に登録になってしまいます。従って全く進歩性のないもの、以前はともかく現在では誰でも実施することができるはずのものが実用新案として登録されることもあるわけです。そんな場合はどうなるのでしょうか。
(3)その前になぜ実用新案はそのようにかわってしまたのか? 1番の問題は審査期間の長さでした。出願してから3〜4年も経ってやっと登録になる。そのときにはもうその実用新案は役に立たなくなっているということも多く、登録まで迅速なることが求められたのです。また、第三者が類似品を製造販売して、いわゆる権利侵害事件として争われることが実際にはそれほど多くはないという現実もありました。
(4)さて、では有効な実用新案とそうでないものとはどうやって見分ければよいのか。実用新案には特許の審査に似た技術評価請求という制度があります。この請求がされたときは審査官は特許を審査するときと同じように従来技術を調査し、この実用新案について1(新規性なし)〜6(先行技術のない新規なものである)段階の評価書を作成し通知します。技術評価の請求は誰でもすることができます(有料)。すなわち権利者は勿論、登録に疑問を持った第三者も評価書を手にして判断材料とすることができるわけです。なお、この技術評価の結果によって登録されている実用新案が取消されたりすることはありません。
存続期間
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(1)特許権の存続期間は出願から20年間です。なお薬など一部の例外では延長登録により最長25年となるものがあります。