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すると、ケンが、 「・・・そろそろ、昼だが・・・他の店行くか?」 と言い出した。私もこの雰囲気を変える為にも店を変えるべきだと考え、 「・・・そうですね。その方が良いでしょう。」 と答えた。 そして、私達は、店を出た。 その後他の店に入っても、会話は無かった。結局、そのまま、私達は、本部に行く事になる。そして、新年会の様な会合の準備の為に、参加してもおかしくない服装に着替える為にケンとは別れた。 私は、一階の受付の人に連れられてある部屋に来た。 そこには、私の見た事も着た事も無いような服が置いてあった。私は、慌ててその受付の人に、 「あ、あ、あ、あの、私こんなの着た事無いのですが・・・」 と言ったら、その人は、 「うふふ、そんなに慌てなくても良いですよ。着付けは私がさせていただきますから。」 と言った、でも、他の人にそんな事をされても、その為、私は、あたふたしている。その様子が、可笑しいのかその人は、 「うふふ、可愛い人ね。そんなに別に慌てなくても、それに、こんな服誰も彼もがしょっちゅう着られる物じゃないのよ!」 と言ったので私は、 「で、で、で、で、でも、私、こんなの似合わないし・・・」 と言ったらその人は、首を傾げて、 「どうして?貴女、こんなに綺麗なのに?何時もこんな格好しているから気が付かないのよ。私も少し楽しみなの、例の彼女が一体何所まで化けられるのかってね!でも、多分、予想以上に化けてくれると思うわよ。」 と言い出した。私は、もう、何も言えなくなった。その後、私は、受付の彼女に任せた。
私達は、その会場に向かった。私を見た時のケンは、何も言わなかったが、その表情が何かを言おうとしてるのは目に取れたが、私もそれを聞くだけの勇気は無かった。そう、それぐらい今の姿が恥ずかしいのだ。 全てが終わった後、受付の彼女は、鏡の前に私を立たせた。そこには、見知らぬ女性が立っていた。私は、鏡の前に立ってる事も忘れて、その人にお辞儀をしてしまった。勿論、その相手もお辞儀をしていた。それを見た受付の女性は、 「くっくぅ〜、貴女何鏡にお辞儀してるのよ!先程、『鏡の前に立って』と言ったでしょ?やっぱり、自分だと理解できなかったわね。そう、これが貴女よ。もっと自身持ちなさいよ!」 と言って彼女は、私の肩を叩いた。 その鏡の自分を見て以来、私は、固まっていた。確かに自分なのだろうが、自分じゃない。白っぽい服に何時もより長いスカートに・・・。私は、動きやすいように何時もズボンで闇に紛れても目立たないように黒色を好む。でも、今回は、全くの逆。夜でも目立つような白・・・それに走る事なんて出来ないぐらい長いスカート・・・。 しかも、顔にも何か塗られているような気がする。そんな事を私はした事が無かっただけに、塗られる時に私は、かなり、驚いた。一体何をされるのか不安で不安で・・・。そうしたら、彼女は、 「まさか、貴女、お化粧した事無いの?ふぅ〜んそうなんだ。」 と言って、 「なら、良い経験よ!また、お化粧したくなったら教えてあげるから」 等と言い出した。 鏡を見た時、自分以外の女性が写ったと思ったのは、その為だろう。 私達は、本部から会場に向かった。会場へは、どうも、党が用意したのだろう、車を使って行く事になった。私は、外から見た事は有ったが、中から見た事は無かった。 しばらくして、ケンが始めて口を開いた。 「アキナは、車に乗るのは初めてだったよな?」 と当然の事を言ってきた。だから、私は、何も答えなかったら、ケンは、 「おい、何時までダンマリしてるんだ?もうそろそろ話してくれても良いんじゃないか?」 と言ったので私は、 「別に・・・先程の事を今でも引き摺ってるわけじゃ有りませんから・・・」 と言ったら、ケンは、 「ははぁ〜ん」 と意味ありげな顔をしながら意味ありげな言い方をしたので私は、 「御想像は勝手ですが、あまり、変な想像でしたら容赦しませんよ。」 と言ったら、ケンは、 「まあ、良いか・・・」 と言って黙り込んだ。私は、何も言わないだろうと思って、気を抜いたら、ケンがいきなり、 「それにしても、よくもまあここまで化けたものだ!最初一瞬誰か分からなかったぞ!こりゃ、今日の会は、注目を浴びるぞ!」 と言い出した。私は、今の自分の姿を再び思い出し、顔を真っ赤にさせてしまった。すると、ケンは、 「ああ、やっぱり、そんな格好して、そんな冷静でいられるわけが無いよな。つまり、大人しく振舞って今の状態を忘れよう忘れようとしていたから黙り込んでいたわけか・・・。」 と言ったので私は、ケンを打とうとしたら逆に手首を握られた。そして、 「まあまあ、落ち着け!折角の衣装が台無しだぞ!こんな機会めったに無いんだからお前も肩の力抜けよ!そんな感じでいたら意味無いぞ!それに今日は・・・」 と言ったので私は、 「分かってるわよ!それに厳しい顔してたらその後起こる事に対応できないって言うのでしょ?でもねぇ・・・」 すると、ケンが、 「ん?でもどうした?」 と言ってきたので私は、 「こんな服私が着ても・・・あの受付の子が着た方が似合うんじゃないの?」 と言ったら、ケンは、黙り込んだ。だから、私は、 「ああ、やっぱり、ケンもそう思うよね。こんなの私なんか着ても似合うはずが無いもの。何だっけこの服って、"パーティードレス"って言ったかなぁ?この服も可哀想ね。よりにもよって私みたいな人間に着られるなって・・・。私みたいな光の当たらない人間が着ても意味が無いもの・・・」 と言った。それでもケンは、黙ってる。だから、私は、 「何とか言ってよ!ケン!」 と言ったら、ケンはボソッと、 「案外・・・似合ってるんじゃないか・・・」 と言って、外を見ていた。 あれ?ケン、意外と言ってから照れてる?私を見ずにそんな事言うなんて・・・。だから、私は、 「え?ケン、何か言った?」 と意地悪にも聞き返した。ケンは、窓から外を見ているだけだった、だから私は更に、 「ねえ、ケン?」 と聞き返した、それでもケンは、窓から外見ているだけ。私は、更に、 「ねぇねぇ!」 と言ったら、ケンは、 「五月蠅い!」 と言って私を見た。ケンの顔は、少し赤くなっていた。やっぱり、照れてたんだ。と思ったが、それは言わない事にした。これ以上言ってつむじ曲げられても困るしね。 私達は、それ以上は、何も喋らず、気が付いたら会場についていた。
会場に到着したのは、17時40分、始まるまで20分はある。 すると向こうから一人の男が来た。一見普通の男だが、やはり、同種だけが分かる臭いがある。そう、ヤツもまた闇の住人だ。でも、今回の仕事は、ヤツではないと直感で分かる。すると彼がケンに、 「あちらで先生方がお待ちしておられます。」 と言って私達を誘導した。どうも、こいつは、"先生方"の使いだったようだ。だが、闇の住人を使いにするってどう言う事なんだろう・・・。 彼に誘導され着いた場所は、会場の裏だった。そこには、朝私達を呼び出した男と見たことの無い男が数人いた。どうも、この党から女性は私だけのようだ。 すると、一番奥にいた男が、 「着いたか・・・。まあ、良い。今日の会合は、あまり重要な会ではないからあまり決まり事は作らないだが、この会合中に例の事は起こる。ここにいる人間には、細かい事は言わない。その方が後々良いと考えられるからだ。とりあえず、今日は、皆には楽しんでもらいたい。我々の党の未来の為にも・・・」 と言ってその男は、私達を誘導した男を連れてここから消えた。それを見届けて私達は、会場に向かおうとした。すると、朝の男が私達に声をかけてきた。 「ケンよ!あの人はああ言ったが、この世界で顔を売る機会だ!大いに励めよ!」 と言ってきた。するとケンが、 「は、はい・・・」 と言ってその男を見送った。 私は、 「ケン、今日は何時に無く硬くなってるわね。」 と言ったら、ケンが、 「当たり前だ!我々のような人間が会う事も出来ないような人間と会ってるのだぞ!」 と言ったので私は、 「でも、あの私達を誘導した男も闇の人間よね?なら、彼らも闇の人間じゃないの?」 と言ったので、 「あの人は、この党の党首だ!それにあの誘導した男は党首の付き人だ!」 と言ったので私は、 「でも、ケンも気が着いていると思うけど、あいつ、私達と同類よ!けど、同類に勘付かれるほどじゃあまだまだよ。だから、付き人なの?」 と言ったら、ケンは、 「アキナ・・・それ以上は、口にしない方が良い。確かにあいつは、元は、俺らと同類の人種だ!だが、それでも党首と共にいれる地位を手に入れてる。そこが決定的なんだよ・・・」 と言ったけど私は、 「でも、どうやって?あいつケンなんかより闇の仕事じゃまだまだの人間よ。」 と言ったら、ケンは、 「結局、腕や能力じゃどうしようも無い物があるんだ・・・。結局・・・」 と言った。つまり、闇の人間では、普通は、あそこまではいけないと言う事なのだろう。所詮闇は闇・・・。 するとケンは、 「あいつが俺より下?そりゃそうだ!この闇の世界では、俺に並ぶやつなんぞいやし無い!お前だってまだまだだ!」 と言って表の方に歩いて行った。私は、ケンの顔を見て、もう一つの思いを聞いた気がした、 『俺に並ぶやつなんていない!お前ですらまだまだだ!だから、お前は、まだそっち側にいけるんだ!だから、この席で自分を出せ。俺と同じ所なんかに来るな。』 そう、ケンは、私をケンと同じ道には行かしたくは無かった!それは、何時だって感じる。何時もすまなそうな顔をしている。でも、私は、この道が間違っているなんて思ってはいない。これしか道は無かったのだ。だから、ケン、私は、貴方に追いつく! 私は、そのままケンを追って会場の中に入って行った。 そこは・・・まるで別世界だった・・・。 私が何時もいる場所なんかとは想像出来ない別世界。この世界にこんな世界が有るなんて・・・。 私は、中に入り唖然としていた。すると、一人の人が私に声をかけた。 「すいませんが、どちらの関係の方でしょうか?」 と聞いてきた。"どちらの関係"と言われても・・・。私は、戸惑っていた。私は、どちらの関係の人だったかなぁ?うぅ〜ん・・・。私は、一人途方にくれていた。すると、 「ああ、すまない!うちの党の人間なんです。ちょっと遅れて来たみたいなので・・・・」 と言う声が向こうの方から聞こえてきた。勿論、その声の主はケンだが・・・。 「そうでしたか。それは失礼しました。どうぞ。」 と言って道を開けてくれた。するとケンが、 「すまんすまん。アキナの事忘れて中に入っちまった。」 と言ったので私は、 「いいえ・・・でも、いきなり、"どちらの関係の方"って聞かれた時には焦った。私どちらの関係の方だっけって・・・。」 と言ったらケンは、 「まあ、お前は、あまりそこら辺興味ないからなぁ〜未だにうちの党の名前も覚えようとはしない。本当にいい加減覚えろよ!」 と言ったので私は、 「ごめんなさいね!私、頭が悪いのよ!誰かさんに似てね。」 と言ったらケンが、 「俺に似たって言いたいのか?」 と言ってきたので、私は、 「ご想像にお任せしますわ!お兄さん♪」 と言ってケンは、はっとした。 「すまん・・・確かにこの中では、兄妹関係って昨日言ってたよな・・・。忘れてた・・・。」 と言ったので私は、 「ケンでも忘れる事が有るのね・・・それだけ緊張していたの・・・」 と言ったらケンが、 「まあ、そうなる・・・」 と言い返した。 |