ある雨の日・・・

 

 

この会も終わりに近づこうとしていた。そう、この終わりの前に誰かが殺される。何所から狙っているのかは分からない。でも、ターゲットが誰であれ私なら、あそこから狙う。そう、もし、そいつも同じ考えなら、あそこから狙うだろう。この会合の警備は、完璧ではない。確かに可能な限り狙撃可能なビルには、人を配置してあるようだが、まだまだ。私の腕なら、もう少しギリギリの所から狙う。そこを彼らは抑えて無い!そいつに私同様の腕があるかは知らないが、私は選ばないが、狙撃可能で警備が手薄なビルが一つある。多分、その上から狙うのだろう。

私は、スピアとレオンさんと一緒にいる。そう、今回のターゲットとなってる党は知らないが、何時も狙われている党の人間と一緒にいる。今回もそうだとは言い切れないが、そうじゃないとも言えない。でも、私は、気にしてなかった。そう、彼らとの会話が楽しかったのだ。それで、これから起こる事を忘れていたのだ。

「それにしても、スピアさん、下っ端だって言ってたのに、ミサキさんに顔覚えられてるじゃないの?あの人かなり上の人でしょ?」

と私は、スピアに聞いたら、スピアが、

「まさか、君、あの人の顔知らないの?」

と聞いてきたので、

「うん、知らなかったよ。」

と言ったら、レオンさんが、笑いながら、

「まさか、本当に知らなかったとは・・・。まあ良い。彼女に直接聞いてみなさい。どうも、ミサキ先生は、貴女の事が以上にお気に入りのようだ。」

と言った。すると、スピアは、

「でも、先生、僕が案内しないと駄目なんですよ!党も違うのに・・・」

と言ったら、レオンさんが、

「良いではないか!党が違うとしても彼女は・・・」

パン〜

と話そうとして途中で途切れた。また、銃声も聞こえた。私は、その銃声がした方を見ようとしたが、見る事なんて出来なかった。そう、目の前にいる人が撃たれたのだ。

パ〜ン〜

もう一発の銃声も聞こえた。私の目は、レオンさんを見ていた。そう、目が離せなかったのだ。初めて、人が死ぬ所を見てしまった。その時、レオンさんは、私の方に倒れこんできた。私は、避ける事も出来ずに、レオンさんと一緒に倒れてしまった。

「きゃ〜ぁぁぁぁ」

と私は、大声を上げていた。そして、私は、気を失った。

 

私は、人の死を見てしまった。しかも、その瞬間まで私と楽しく話していた人が目の前で撃ち殺されるところを・・・。これが初めてでなかったにしろ・・・。

レオンさんは、私に話しかけていた。その時、私が予想していたビルから銃声の様なものが聞こえた気がした。その直後、目の前のレオンさんに異変が起こった。

レオンさんは、たまたま、そのビルの方を向いていたのだ。私は、横にいた。スピアもその隣。後ろに誰もいなかった事が少しは幸いした。私は、レオンさんの右肺から、背中に何かが貫通するのを見てしまったのだ。見えたと言っても弾丸が見えたのではない。そう、血飛沫・・・。血の道がそこに出来た。私は、それを見てしまった。私は、「あっ」って声を上げたかもしれない。それぐらい驚いた。確かに誰かが撃たれると言う事は知っていたが、まさか、こんな事になるなんて・・・。私は、知識では、人の死を知ってる、また、現に何人も殺してきている、実感は無くても・・・でも、やはり、人の死は知らなかった。その時の相手の呻き、苦しみを・・・。確かにそれが一瞬の事だろうが、それでも私は、それを聞いてしまった。何時も狙撃をしているが、そんな物を聞いた事は無かった。すると、彼は、私の方を何故か向いた。その時もう一発の銃声が聞こえた。それは、こっちに向こうとしているレオンさんの左胸を貫いた。私は、分かる、それでもレオンさんは、まだ、死ね無いと・・・。ケンから教わった事には、心臓に近いのだが、やはり、心臓で無いから即死ではない。だが、即死ではないが、それでも右肺に、左胸と重症には違いない。そして、レオンさんは、私の方に倒れ掛かってきた。そう、私を抱きかかえる様にだ。それは、今考えると、その銃撃から私を庇うかのような行動の様に思えた。でも、私は、その時そこまでの判断は出来なかった。ただ、目の前の人が死ぬと言う恐ろしさと、初めてそんな現場に遭遇した怖さから、大声で叫んでしまった。そう、まるで、純粋な女性が叫ぶように・・・まさか、こんな血で穢れた女があのような叫び声を上げるなんて信じられない。一体、私は、何人人間を殺してきたのだ!?それを実行してきた人間が、たった一人の人間の死でそこまで取り乱すとは・・・。気を失ってもる今でもはっきり言って信じられない。私は、既におかしくなってしまってるのか?そうでないと、こんな事は、考えられない・・・。

 

〜〜〜〜でも、血で穢れていると単に思い込んでいるだけかも知れないじゃない・・・私の中身は、まだ、純粋な女性なのかもしれない・・・。本当に人を殺したかった?何時も死ぬ寸前を見ないようにしいたのは?何時も、あの現場に残らなかったのは?それは、捕まる捕まらない以前の問題で、単に殺したと言う現実を認めない為ではないの?それは、死を見たくなかっただけじゃないの?〜〜〜〜

 

でも、私は、そう思っていたけど人を殺し続けた。どうにもならなかった。それしか私は、生きていく道なんて無かった。本当は、誰も殺したくは無い。でも、それでも・・・

 

気を失ってるだけにもう一人の私の声が鮮明に聞こえる。彼女は、何時も私の内でそう叫んでいた。だけど、私は、それを無視し続けた。でも、無視できない所も有った。そう、人殺しはしたく無いのにしていた。けど、死は見たく無いから、撃っても最後まで見ない。そして、その場からは、すぐに立ち去る。そうやって、私は、殺しているけど殺していないと言い聞かせていた。

けど、今は、私は、目の前で人の死を見てしまった。もう、こんな仕事をやれる自信は無い・・・。私が、撃てば、これと同じ現象が起こる。何時も、翌朝ケンから聞く情報とニュースからでは、こんな事分からない。けど、何時も起こっていたのだ。私は、もう、こんな仕事はしないしないしないしない・・・

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