ある雨の日・・・

 

 

「・・・あれ?ここは・・・私の家だよねぇ?」

と何時もながら朝は、私は、ボケッとしている。今日も、窓から差し込む光で目が覚めた。昨日は、あのまま本を読んで寝てしまった。結局、昨日も50ページしか進まなかった。私は、すぐに服を着て、朝食の準備に取り掛かった。と言っても朝は、パンとコーヒーなのですけどね・・・。

時計は、昨日と同じ午前7時。

「さて、お湯を沸かして・・・パンの準備ってあれ?机に置いてたパン昨日で最後だったんだ・・・となると、パンはもう無いよねぇ・・・」

と独り言を言って気が付いた。そう、昨日、パンも買わないと駄目だったのだ。そんな事も忘れていた。

「しまったなぁ・・・今からパン屋さんに行って買って来ても良いんだけど・・・」

と言ってから、時計を見たらまだ、午前7時・・・

「ってあれ?確かさっきも午前7時だったよねぇ?そう言えば、昨日時計を見た時も午前7時・・・そう言えば、晩も午後7時・・・ってまさか!!!」

と言って私は、慌てて他の時計を見たすると、時計は、午前8時半を指していた。

「あっちゃ〜・・・この時計昨日から止まってたんだ。しかも、午前8時半とはまた中途半端な時間だ・・・」

そう、本部までここから歩いて約一時間。買い物に行く時間は無いけど、今出るのも早すぎる・・・。

「さて、この中途半端な時間をどう使おうかなぁ〜・・・」

と私は再び独り言を言いながら考えた。そして、ある一つの考えが浮かんだ。

「そうだ!朝食を外で食べれば良いんだぁ〜!本部の近くならそんな店も有った様な気がするし。うんうん、そうと決まったら早く家を出ないとね。」

と独り言を言ってから準備を始めた。確か、今日は、向こうで服を用意されると言ってたし、また、ずいぶん党の偉い人が来ると言ってたから護身用の銃を持ち歩くわけにもいかないよね。持って行っても本部で預かられるわけだし、なら、家に置いて置こう。護身用と言っても未だに一回も使った事無いからね。

そう私は、考えて、銃を机の引き出しの中にしまった。後は、何時もの服を着て家を出るだけ・・・。私は、急いで服を着替えた。

時計の針は、まだ、8時35分ぐらい!準備に5分使っただけ、良い感じ。

時計を確認してから、私は、すぐに家を出た。

 

党の本部の近くの店で朝食を取り、10時少し前に本部に着いた。私は、本部の建物の中には入らなかった。と言うのも、私は、本部の建物をあまり良くは知らないから、ケンが来るのを待つ事にしたからである。本部になんか来るのは、多分、党本部に来たのがこの仕事をする時に来た以来だから、私が、この仕事をしたのは、20歳からだから、え〜っと、3年前か・・・。3年もここには来てなかったのね。

「けど、毎日来いって言われても困るわよねぇ?」

「ああ、全くだ!」

「え!?」

私は、無意識に声を出してしまい、その声を誰かが聞いて返答してきた。私は、急いで振り返ると、そこには、ケンの姿が有った。

「け、ケン・・・」

と私が言ったら、ケンは、

「何時もながらよく独り言を言うな、アキナは・・・」

と言ってきたから、私は、

「声を出す気は無かったのです。」

と言ったら、ケンは、

「まあ、アキナの言ったように"毎日本部に来い"と言われても困るからな・・・」

と言い切った。そして、

「こんな所で突っ立っていても意味が無いから中に入ろう。」

と言ったので、私もそれに従ってケンと一緒に中に入った。

 

本部の中に入った私達は、まず、今夜の会に出席する党の人と会う為に一階にいる受付の人に連絡を取ってもらった。さすがに本部と言われているだけ有って一フロアー貸し切りと言った感じではなく、このビル一個全部がこの党の物。ビルも割りと大きい。5階建てのビル。でも、何時も思うのだが一体何処からそんなお金が手に入るのか気になる。前にケンに聞いてみたところ、ケンも良くは知らないそうだ。

受付の人が連絡をしている間、私は、する事が無いので一階のフロアーでキョロキョロしていた。さすがに三年も来てないのだから変わってるだろうと思ったのだが案外変わってない。あのお客様用のソファーもあの時と同じ気がする。色は少し剥げてるかな?あの飾りも同じ。私は、そこから、ああ、三年前から何もこの党は変わってないんだなと思った。考え方も人を人と思わない所も・・・

「おい!アキナ、行くぞ!」

とケンが私を呼ぶ、そう言えば三年前も同じ様な事が有った様な気がする。確か、あの時も私を上に紹介する為にここに来て受付で連絡を取ってもらっていた。その時、やる事が無かったから、一階のフロアーをキョロキョロしてたんだっけ。あの時は、ずいぶん待たされたから、ずいぶん色々な所まで見れた。今日はずいぶん早い。

私は、ケンが呼んだので、

「はい。今行きます。」

と三年前と全く同じ事を全く同じ口調で返した。すると、ケンは、

「あれ?確かこんな事前に有ったような気がするが・・・気のせいか?」

と私に聞いてきたので、私は、

「気のせいですよ。他の娘と勘違いしてるんじゃないです?」

と言ってやった。そうしたら、ケンは、

「ふっ、そうか・・・」

と言っただけだった。でも、あの顔は、明らかにお前とここに来た時同じ事が有ったんだなと分かった顔だ。

私達は、受付の人に案内され、三階まで行き、ある部屋に案内された。

そこに一人の男がいた。その男はいきなり、

「ケンか・・・今日の任務は、今夜ある会に参加してもらう事それだけだ!我々もまさか、お前達をあの会に参加させるとは思ってもいなかった。毎年、国会が始まる前に行われている会で、ちょっと遅めの新年会だと思ってもらったら良い。各党から必ず何名出席と決められているのでな。最初決めていた人間が行けなくなりこの近くにいる人間でこの日行けると考えられる人間がいなかったのだよ。だから、お前達に参加してもらう事にしたわけだ。まあ、この事は言っておいた方が良いだろう。お前達とは違う奴等が今夜この会場で誰かを殺す。誰をやるかは言えないが、まあ、どこの党かは予想はつくだろう。とりあえず、今夜は、裏の仕事の事は、忘れてもらって構わない。今夜は、他の党がどれほど愚かな考えを持っているか学んでくれ!」

と言った。ケンは、

「私達の様な者を参加させていただきありがとう御座います。」

と言った。私は、特に何も言わなかった。すると、その男が、

「ところで・・・ケン、何故彼女を選んだんだ?」

と言った。すると、ケンは、

「いえ・・・理由は特に有りません。」

と言ったら、その男が、

「まあ、あれだけ殺している女だ!警護には使えるだろう。それに、この会は、どっちかと言うと今年も一年党は違えど国の為に頑張りましょうと言ったような内容の会だから、彼女のような外見だけが目立つ娘が我党から参加すれば他の党の人間も近づいてきて色々と奴等の考えも聞ける機会も有るだろうしな。」

と言った。私は、その言葉に苛立ちを感じたが反応は示さなかった。すると、ケンは、

「私達は、この様な服しか持っておりませんので、確か党から借りられると聞いていましたのでそこにで準備をしたいと思います。」

と言ったら、その男が、

「ああそうか。なら、退出しても良いぞ。では、また会おう。」

と言ったので私達は、その部屋を出た。

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