無伴奏男声合唱組曲「風に寄せて」 私の作品のうち、現在のところ完成した唯一の合唱作品です。器楽とのスタイルの違いなどを感じて頂ければと思います。 曲全体の解説はこちらをご参照下さい。 演奏は、小澤和也/東京農工大学グリークラブ(OBとの合同) です。なお、容量を軽くするために、この音源はかなり音質を劣化させていますのでご了承下さい。 <その1> 一曲目、つまり全曲の歌い出し。「しかし」の直前に出る「D - E - F - A - H」という動機が全曲を通じて重要なのです。 一曲目は三部形式になっていて、この音源は再現部頭から最後まで。音源で紹介してない部分が重要(笑)。「風よ」という歌詞に当てられている和音は、全曲を通じて音程なども全て統一されているのです。 <その2> シュプレヒコールから始まる二曲目の、シュプレヒコール直後、始めの部分。 二曲目の最大の聴きどころはテノールソロとバリトンソロの二重唱。この音源はそのラスト、同じリズムに帰着したところから。途中にある「光の中で」の和音は、全曲において「大いなる自然の内」を想起させる部分全てに共通して使われるもの。最後に出てくるシュプレヒゲザングは二曲目冒頭の名残。 <その3> 三曲目はいわゆる「普通の合唱曲」のスタイルで書かれた唯一の曲。その冒頭部と終結部とを1つの音源にまとめてみました(主部はカット)。ここまでの素材が変形されて普通の拍子感/調性感の中にばらまかれているの、分かってもらえるでしょうか? <その4> 四曲目は全曲の中でも特異な、グリッサンドを多用した現代的表現が必要な楽章。歌詞がある部分は縦の瞬間は必ず3度もしくは6度という協和音程なのだけど、かえってそれが不安定に響くように工夫したつもりです。この音源は、四曲目冒頭部。 四曲目の中間部。senza misuraのシュプレヒゲザングから生まれたホワイトノイズの上でテノールソロが歌う、その歌い出しです。 <その5> 最後の曲はプレストの楽章ですが、最初はゆっくり始まります。全曲を通じて重要な「D - E - F - A - H」という動機が歌に載せられるのは、一曲目ラストと、五曲目冒頭だけです。 そのプレストの部分の一部です。「ながれるように、さまようように」というオスティナートは、二曲目の堆積主題(「その2」の最初の音源)の転用になっています。この後は、一瞬の遅いコラールになって、フォルテシモで歌い切ります。
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