2006/5/28・宮本文昭ファイナルコンサートレポート
諸事情でチケットを譲ってもらい、急遽という形ではありますが行ってまいりました。
オーケストラの鑑賞なんて一体何年ぶりだろ・・・
寝てしまわないかどうか心配だったのですが(苦笑)、大丈夫でした。
【サントリーホール】
会場であるサントリーホールは、六本木一丁目もしくは溜池山王が最寄の駅ですが
もう六本木もこれで4度目くらいなのにもかかわらず、相変わらずゴチャゴチャしてて
わかりづらい・・・しかもオフィス街だから、目印になりそうなお店とかが全然ない;
※サントリーホール・座席表→♪
このように、ヴィンヤード(=ブドウ段々畑)形式の客席はもう、ものすごい臨場感で。
私の座席は後方の2階・P席で、ちょうどステージを背後から見る形でした。
残念ながら宮本氏のオーボエの演奏は後ろからしか拝めませんが、指揮で正面を
拝めるのでまぁ良し(笑) しかもP席は、あのでっかいパイプオルガンの目の前!
パイプオルガンは他のホールで見たことがあるんですが、こんなに間近で
見たのは初めてです。やっぱり迫力ありますね〜。
しかし、打楽器や金管類はステージ奥にあるため、2階席から下を見下ろしている私には
さっぱり何も見えませ〜ん( ̄∇ ̄;
さて、それではホール雑談はこれくらいにして、演奏レポート。
※音楽用語についてはここでは解説致しません。
オーケストラが続々と入場し、やがてチューニング開始。しばらく沈黙が続くと
宮本氏入場! 割れんばかりの拍手の中、オーボエを手に礼をする宮本氏。
くっそー、向こう向かれちゃ楽器がまともに見えないじゃないか(苦笑) ←しょうがないって
【アルビノーニ・オーボエ協奏曲】
トマゾ・アルビノーニは、「四季」等で有名なヴィヴァルディと同時代の、ヴェネツィアの作曲家。
作曲を本業にする前は、ヴァイオリニストとして活動していたといわれています。
しかもアマチュアで。何でも、裕福な家庭に育っていたので金に困ることがなく、
音楽での収入が必ずしも必要ではなかったから、だとか。
羨ましい話だな全く(笑)
今回宮本氏は、オーボエのみならず、指揮者を兼ねています。つまり、指揮者は
宮本氏の他にはいないのです。んじゃ演奏始めは??
・・・出だしからオーボエが入るまで指揮を振り、ソロに差し掛かったら再び
客席の方を向いてソロ突入、といった感じでした。
いくらプロっちゅーても、どうしてあれで演奏がズレないのか不思議です。
〜Allegro〜
作曲者を知らされずに聴けば、私なら十中八九「バッハっぽい」と答える気が。
・・・まぁ、バロック時代の音楽ですから(笑)
テンポは最後まで変わらず軽快に進んでいきます。途中でコロコロとキーが
変わりますが、最後は始まった時と同じB♭で終了。
〜Adagio〜
緩やかなテンポでゆったりとした曲調に。
やっぱり弦の響きはいいですね〜。もう、低音層の音の厚みが半端じゃなく、
辛うじて弦バスが全部見える席だったので、あまりの迫力に思わず目が
そっちに行ってしまいがちに・・・でも主役は、あくまで宮本氏です(笑)
〜Allegro〜
フィナーレ。バロック音楽の知識はほぼ皆無ですが、ちょっとリズミカルの
最初の主題を再現した感じだったでしょうか。
普段、例えば○○コンチェルトの1楽章だけ・・・といった具合に、こういう
コンサートでもない限り、コンチェルトは単体でしか聴く機会がありません。
こうしてフルで聴いてみると、きちんと一つの主題に基づいて曲が構成されて
いるのですね。カデンツァも、ただ聴いてると「その場でアレンジして自由に
吹いている」ようにしか見えないんですが、あれもちゃんと主題に基づいた
フレーズなのです。次のモーツァルトでも同じく・・・
曲が終わると同時に、壮大な拍手。すごい響きです。
都響コンマス・矢部達哉氏と握手を交わす宮本氏。
【モーツァルト・オーボエ協奏曲】
多分、これが一番目当てだったかも(笑)
のだめで黒木くん(=くろきん)が演奏したことで知名度が上がったと思われます。
オーボエ協奏曲と言えばハイドンだと思ってたんですが、これも並んで有名な曲で。
〜1楽章〜
音楽的には“協奏ソナタ形式”と言うそうです。
オーボエの柔らかな音色と、跳ねるようにハキハキしたリズムが印象的です。
さすがプロ、と一言で済むんでしょうが、タンギングが細かくてきれいですな〜。
私が知っている“あのフレーズ”は3楽章なので、まだもーちょっと先は長い。
私、木管の経験がないんでわからないんですが、木管のタンギングは金管より
更に大変そうなイメージが・・・。木管でもダブルタンギングとかやるんですか?
〜2楽章〜
アンダンテのスローパート。冒頭で宮本氏がオーボエを手にしたまま指揮。
弦が中心となって、曲を緩やかに引っ張っていきます。
オーボエの何が素敵って、柔らかな音にヴィヴラート。小人のような可愛らしさと
いうか妖精っぽさというか、抽象的な表現しか出来ないのが悔しいですが
こういうゆったりとしたメロディには持ってこいの楽器です。
〜3楽章〜
きた!“あの旋律”が。くろき〜ん! ←大アホ
・・・すいません、わかる人にしかわかりません(汗)
特にこれ、私の中で「ああ〜モーツァルトだな」とつくづく思う曲であります。
リズムに変化が加わっていき、1楽章と同じように軽快で跳ねるようなフレーズ。
しかしホント、指揮なしでよくスタッカートずれないな・・・オケってすごいわ。
******
他にモーツァルトのコンチェルトと言えば、フルート、ホルンなどが有名です。
このオーボエ協奏曲も、元々はフルートのために書かれた曲という説もあります。
モーツァルトの音楽は、奥が深すぎて簡単には理解できません。
抽象的ですが、各作品とも「大人の上品さ」が溢れているので、とにかく
表現が難しいのです。自分もホルン協奏曲(3番・E♭)やったので・・・
独奏だけじゃなくて、伴奏(=ピアノ)まで難しいですからね;
しかし、モーツァルトの音楽は洗練の極みであり、聴き手を圧倒し感動へ導く
優雅で美しいメロディの数々は、彼ならではと言われています。
久しぶりに聴くと、やっぱりすごい音楽だなあと思います。
バラエティ番組などでもっと、モーツァルトの音楽性を面白おかしく楽しく
取り扱ってくれたら、きっと馴染みやすいでしょう。
たまにそういう番組があるので、見かけた時は是非聴いてみてくださいね。
--------------20分(長っ!)休憩--------------
・・・を利用してトイレへ行くと、何だーーーーこの長蛇の列はΣ( ̄□ ̄;)
いや、予想はしてたんですけど、次のベートーヴェンまで間に合うか?!
間に合わなかったら、その時は仕方ないから戻ろうかな、という覚悟でした。
・・・いやいやアカンがなそんな!ベートーヴェン4曲もあって長いんだから!
また膀胱炎になってしまうやん(爆)
実は少し前に膀胱炎を発症(原因不明)してしまい、完治したてだったのでした;
無事にトイレを済ませ、まだ余裕があったので下へ降りてCD販売スペースへ。
宮本氏と他アーティストのコンピレーションCD『THANKS!』を購入。
このCDの音楽監督が、私の尊敬する音楽家の一人・大島ミチルさんでして。
ピアノ演奏の一人に、これまた尊敬している羽毛田丈史さんが参加!
素敵な音楽ですv
【ベートーヴェン・交響曲第4番】
拍手万来の中、今度は指揮者として登場した宮本氏。
指揮は正面から拝めるので嬉しい! ・・・が。遠くから見ると何だか・・・
小林研一郎と小澤征爾を足して2で割ったような印象?(爆)
だってさー、あの伸びた髪に体型見ると、どうしても被るのよぅ。
※小林研一郎=指揮者。 公式サイト→♪
〜1楽章〜
これまた複雑な音楽で、どうやって言い表していいか本当に迷います^^;
キーはB♭。何がどうしてどうだったのかなどは上手く言い表せませんが、
曲調が晴れやかで明るい感じでした。宮本氏の指揮は初めて見ましたが、何だか
独特です・・・。指揮者の中には完全にジャンプしちゃってる人もいますが、宮本氏は
あの・・・ジャンプしてるわけじゃないんですけども、指揮台の上を行ったり来たり
という感じだったでしょうか。見てる方は落っこちないかハラハラ(笑)
〜2楽章〜
キーがE♭に変更、ゆったり伸び伸びとした旋律。ヴィオラのソリ?が何度か出てきた
ように思うのですが、宮本氏、指揮を振るというよりは、むしろヴィオラに向かってひたすら
強く指差していた?ような。こういうスローテンポな曲だと尚更、低音の方に目がいっちゃう私。
〜3楽章〜
再びキーはB♭へ。解説によると、部類としてはスケルツォだそうです。
フレーズのパターンが2つあり、それが交互に繰り返される感じの楽章だったかな?
・・・ああ、展開する部分をトリオと言うんだったか。
〜4楽章〜
キーはB♭のまま。正直言って3楽章から4楽章へのつなぎがあんまりわからなかった;
テンポが3楽章と違うから、とりあえず辛うじてわかったけども。
ベートーヴェンの組曲にはよくありがちな、最後は速い曲で締めくくり。
この曲に限っては、弦よりも管の方が目立つような気がしたかな?
終演直後、今日で一番大きいと思われる拍手が会場に響きました。
コンマスの矢部氏と何度も握手を交わし、弦の人たちもしきりに弓を振っています。
(片手しかあいていないので拍手の代わりのようです)
宮本氏は一度退場してから数回、ステージへ戻ってきました。
あ、アンコールかな? ・・・と思ったら、そこで解散してってしまいましたー^^;
うーん、惜しかったなー。アンコールあると思ってたんだけど。
・・・まぁでも、普段ない機会なので、色々と堪能させて頂きました。
終演時刻は4時20分。およそ2時間というところでした。
何だかロビーでサイン会?があったようで、いつまでたっても人は途切れず、階段の途中で
何度も何度もストップ。しかもサイン会をやるであろうスペースには、明らかに40〜50を
過ぎたおばさんたちばかり。・・・ヨン様騒動よりはマシか?(苦笑)
やっぱりモーツァルトが一番印象的だったかな〜。
宮本氏の演奏は、NHKの連続テレビ小説「あすか」のテーマしか聴いたことがなく、
オケ演奏は初めて見たんですが、何ていうかそのままオーボエ続けてっても良かったんじゃ
ないかなぁとも思います。でもまぁ・・・音楽を演奏者と指揮者両方の視点から見ても
また色々と発見があることでしょう。