Five minutes on foot.

近くのコンビニまで、歩いて五分。
僕は、その五分の間にいろいろなことを考える。

昨日も、こうやって考えていた。その前も、またその前も。
いつからか、こうやって歩くことが日課になっていた。
親には適当に理由をつけて、夜の人気のない道をゆっくり歩く。
見上げればそこに星があって、月も出ている。

確かに風は肌寒いけれど、僕の心は満ち足りてゆく。
だって、都会とは違う風が吹いているから。
テスト前には、いつも同じ紅茶を買うんだ。
ゲン担ぎというわけじゃないけれど、日課になってきている。
いつも二つ買って、一つは帰ってからすぐ飲んで、また勉強して。
二つ目は、終わった自分へのかすかなご褒美としてとっておく。

嫌なことがあったときでも、この時間はたった一人でじっくりと考えられる。
反省したり、時には悲しんだり。
また、朝には幸せな自分でいられるように。

今という時代に生きているから気がつかないのだけれど、この道を
誰かがいつも通っているんだ。
僕とは違う人生を歩んでいて、それでもこの道を歩くことは変わらない。
僕たちは、きっとどこかでつながっている。

昨日歩いたこの道と、今日歩くこの道は違う。
僕の心の中は、少しずつ何かに向かって歩き出している。
そして、この世界も止まることなく歩き続けている。
明日は違う風が吹く。明日はまた、誰かと出会う。
昨日とも今日とも違う新しい一日が、また始まる。
それを作っていくのは、今の僕なんだ。

明日のこの道には、何が眠っているのだろうか。
明日は、自分たちの行く末を見極めるためだけにあるのかもしれない。


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