吹き荒む風の中をたった一人でさまよい歩く。
道はない。当てもない。
それでも、僕が望んだこと。
何も知らなければ、今までのままでいられたはず。
別に何も悲しむことなんてなかった。
でも、知りたかったから。知ってしまったから。
もう後戻りはできなかったんだ。
皆が言っていることは、皆嘘なんじゃないか。
そういう疑いも芽ばえてきた。
間違ってはいないはず。僕のことを嫌っていた人はたくさんいたし、
僕も嫌っていた。
僕が今まで思っていた信頼はただの形でしかないということが、ようやくわかった。
望まないのに、平和に暮らしてきて。
自分の心に嘘をついて暮らす気にはなれなかった。
心の奥底にしまっておけば、僕が何も知らないと思い込ませることができる。
でも、そんなことはできない。
帰る場所は、
……僕の居場所は。
あそこじゃないんだ。
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