もともと分かっていた。
お互いがお互いを愛しているわけではないと。
どこかによりかかっているだけではないかと。
そのブロックが崩れたときに相互依存の形は終わりを告げる。
どちらかが離れた瞬間に、残りの片方も破滅を迎える。
僕が今離れてもいい。君が僕から離れてもいい。
でも、どちらも損をすることになる。
そうしてここまで流れてきた。
お互い何の変化もなかったのは、幸せなことなのか。
それとも、不幸なことなのか。
とにかくこのまま続いていけば、何も変わらないままで
笑顔を浮かべることができる。
気がついていた。一瞬でも、
僕は君を好きになったことがなかったと。
ある時見せるしぐさに惹かれることは、よくある。
それさえもなかった。
利害関係のみで成り立つ愛でも、それなりに続く。
しかも、その「それなり」は幸せを兼ねてはいなかった。
心にちょうどいい隙間を空けてお互いに牽制し合いながらも、
微妙なバランスで続くようにプログラムされていた。
逃げようにも、逃げられない。
逃げたいけど、逃げると苦しい。
作り笑顔はまた繰り返される。
お互いの腹の探り合い。
弱みを見せてお互いの欲望を強く揺さぶる。
本能に負けたら、相手に負けることになる。
終わらないシャドウボクシング。
このまま続いていけば、それなりの成果は生まれる。
でも、それなりの代償はある。
その代償は、いつか取り戻せるのだろうか……。
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