「あなたは、何のために生きていますか?」
そう聞かれたら、僕は答えられるのだろうか。
ただ浮かぶのは、「生きたい」という言葉と「生きる理由」という言葉。
永遠のループ。
少なくとも、僕たちが生み出されたのは自分たちの意思ではないことは確かだ。
親が愛し合った結果、ここに僕たちがいる。
生死のことなんて考えることなく、少年時代を過ごして、
今僕たちはここに放り出されている。
選択の権利なんて最後まで与えられなかったんだ。
いや、ひょっとしたら僕たちは「生きる」ことを選んでいたのかもしれない。
自分の人間としての本能によって、死ぬという選択肢を放棄して、
呼吸をすることを選んだのかもしれない。
権利は、確かに与えられていたかもしれない。
もしも今死ぬという選択肢を選ぶなら、今ここで
息をすることをやめてしまえばいい。
苦しくなったら、それは体が生きるということを選んだと言うこと。
最後まで、真っ暗になるまで、冷たくなるまで、
心が体を支配して息絶えるなら、それは死を選択したことになる。
自殺は、心が「何も知らない」体に命令して行ったこと。
体は、いつでも生きたいと願っている。
体が死にたいと思うときは、きっと心が体を捉えることのできなくなるとき。
感覚が、失われるとき。
そのときまで、体は死にたくないんだ。
僕の心は、その体の抵抗にあがなってまで死ぬことを選ぶのだろうか。
多分、体の苦しさが心に伝わって、死ぬことをやめると思う。
死ぬことをやめることは、同時に生きることを選ぶこと。
今、答えられることはただひとつ。
「生きたいから、生きるんだ」と。
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