I can fly with the Stratocaster

できないと思っていた夢であっても、やれるだけの努力を繰り返していれば
届くのかもしれない。
ストラトが、教えてくれた。

言葉で言うだけで偶然が僕に味方してくれるなんて、そんな都合いいことはない。
逆に、ちょっと口にした言葉が僕をスタートラインに立たせたなら、可能性はある。
言うだけと始めるとでは、大きく違う。
もう戻れないところまで行ってしまえば、とりあえず進むしかなくなる。
それだけでいい。
あとは、進むだけだから。

今まではただ見るだけだったギター。
音が出るけども、ネックを握ったこともないギター。
誰かが弾いているのを見て、憧れただけのギター。
それが、今僕の手元にある。
あの人のようになりたいと思うだけではなくて、
あの人のようになるために、今僕はギターを抱えている。
誰でも始まりがあって、始まりを経験しなければどこにも行けない。
僕も始まりを経験すれば、あそこまで行けるのだろうか。
行けるところまで行ってみたい。

憧れと実際は、やはりかなり違う。
思うような音は出ないし、時々嫌になることがある。
でも、ギターは間違いなく僕を変えたんだ。
僕は、ほんの少しであっても変わったんだ。
あの人のレスポールのような煌きはまだ僕にはないけれど、
僕のストラトで、僕なりの道を見つけ出してみせる。
いつかあの人と同じレスポールを弾くときも来るだろう。
そのときに、僕がどちらを選ぶかはまだ分からない。
あの人と同じレスポールで、あの人を越える存在になりたいのか。
それとも、僕のストラトで僕だけの世界を生み出したいのか。

それは後でいい。
今はただ弾こう。

いつか届くかもしれない、あの向こうまで。

指の皮がむけそうになったり、肩が痛くなったり、
思うように指が動かなかったり。
そんな自分との戦いを経て、大きくなるんだ。

新しかったストラトが、時間という名の強さを得るまで。
そして、僕自身が強くなるまで。


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