果て

後悔して、後悔して、何度も涙した。
立ち止まって、振り返って、そのたびに後ろ髪を引かれる思いだった。

今では、もうそんなことに慣れてしまった。
手に入ったものにも愛情がわかなくて、純粋にスペックだけを頼るようになった。
古いものは僕のそばから消えていって、新しい光と匂いを残すものだけがそばにある。
大事に磨いてきた鈍い輝きじゃなくて、新しすぎる眩しさを放っている。

時代は流れてゆく。捨てるものは、捨てるべきだろう。
手に入れるものは、手に入れるべきだろう。
そうしてここまで生きてきた。悔しさも感じることがなくなり、
だいたいできることは全てやってきた。
できないことは、確かにあったのだろう。

いつしか、できないことから目をそらしていた。
安定した日々に毒されて、進めなく、戻れなくなってきた。
進もうとして、古い何かを一新して。
古いしがらみを葬り去って、常に過去を消し去って、繰り返す。

たどりついたのは、この一瞬。

一瞬の果てに待っているのは、また同じ一瞬じゃないだろうか。
捨て続け隠し続け、結局はめぐっているんじゃないだろうか。

終わらないのだろうか。
悲しい使い捨ての世界は。


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