A piece of tomorrow-あしたのかけら-

<ゆびきりげんまん>

思えば、ほんの数日前の出来事のような気がする。
「リヴァイアス事件」。
こうやって俺は無事に帰ってきたけど、もう一つだけ、やりのこしたことがある。
約束が残っている。

「ねえ、昂冶……あたしたち、きっと助かるよね?」
「……そう願うしかないだろ」
「そうだよね……」
あの時の俺たちには、すがれるものなど何もなかった。
ヴァイタルガーダーにも、軌道保安庁にも、イクミにも。
何一つ期待も、信用も、信頼もできなかった。
願うこと、祈ること、信じること…。
俺たちにはこれしか残されていなかった。
沈黙を破ったのは、あおいだった。
「助かった時には……デートしようね」
正直、そう来るとは思わなかった。
でも、現実だけを見るのではなく、「夢」を、「これから」を語り合う事だって大事なはずだ。
思いが、「未来」への思いがあれば、人は強くなれる、そう信じたかったから。
「……ああ」
 それから、俺たちは眠った。
『どこに行くかは明日考えよう』
 
その明日は、あおいとは一緒にいられなかった。

俺はたった一人で眠っていた。
闇の中で、随分と長い時間を過ごした。
そして、みんなのおかげで目が覚めた。

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