嘘つき。誰かが僕をそう言う。
否定はしない。否定なんてできない。
だって僕は本当に嘘つきなんだから。
いつも本当にしたいことを胸の中にしまいこみながら、時間を浪費している。
何か適当に理由をつけて、合理化の果てに勝手な夢だけ見ている。
嫌いな人に、嫌いって言えない。体は笑顔で聞いているけど、
心の中では罵り言葉が渦巻いている。
あの人を抱きしめてあげたかったのに、羞恥心が邪魔をして何もできなかった。
悲しみを受け止めてあげられず、ただ僕は見ているだけだった。
過去の嫌な出来事にどうしても向きあわなければいけなかったとき、
僕はいつも目をそらす。頭を抱えて、もがき苦しむ。
永遠に目を背けられる、精神安定剤が欲しいと思う。
消えない痛みを黒い布で隠してしまいたい。
過去なんてもう断ち切りたい。赤子の時代の「思い出」なんて、これ以上いらない。
やってられないよ。
いつまでも嘘をついていられない。
嘘が全てばれたとき、僕はどこにいられるのだろうか。
僕自身が嘘なのかもしれない。
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