ユー・ガット・メール(2)
恋愛勇者から飛んできた皆さん、こんにちは。カクテル・ソフトとSTUDIOねこぱんちのファンページ(をやろうと思ったけどモテなさそうなのでやめた)airiへようこそ。ここはまともなコンテンツといえば日記くらいしかないショボいサイトですが、もし良ければBBSに感想とかを書き込んでください。さらに気が向いたら俺宛てにメールを送ってください。
(ここから先は女子中学生限定)
で、俺からのレスを受け取った中学生のお嬢ちゃん(仮に美穂ちゃん)は、俺と何度かメールを交換していくうちに「マイズミさんって自分のサイトの中では馬鹿なことばっかり書いてるけど、本当はカポーティとかサガンが好きで、休みの日にはコーネリアスの『ブラン・ニュー・シーズン』を聴きながら『ブラームスはお好き』なんかを読んでいる人なんじゃないかしら」とか思うようになってください。そして美穂ちゃんは体育の授業中も給食を食べている時間も図書委員の仕事をしているときも、まだ見ぬ俺のことを考えてため息をつくようになってください。やがて美穂ちゃんはその感情が俺に対するほのかな恋心だということに気付くのですが、でも美穂ちゃんはクラスの男の子とも面と向かって喋ることが出来ないくらい内気な女の子なので、俺宛てのメールに「逢いたい」と書くこともできず、部屋で佐々木丸美の「雪の断章」を読みながら「マイズミさん……」とつぶやいて机の上に涙をポトリと落とすようになってください。やがて俺に逢いたいという感情がピークに達しそうになったある土曜日の午後、美穂ちゃんは気晴らしのためにバスを使って宮城県立図書館まで足を運ぶのですが
、その館内で銀色夏生の詩集を手に取り、ぼんやりと俺のことを想いながら近くの空いていた席に腰掛けたところ、そこで山積みの資料に目を通している向かいの席の社会人と思わず目が合ってください。で、美穂ちゃんはその社会人と目が合った瞬間、身体中に電気が走り抜けたような感覚に襲われてください。そしてそんな美穂ちゃんの態度に呼応するかのように、その社会人も美穂ちゃんのことを不思議そうにじっと見詰めるのですが、その次の瞬間には社会人の携帯の着信音が静かな図書館に鳴り響くので、美穂ちゃんははっと我に返ってください。その社会人は周りの迷惑そうな視線を気にしながら席を外し、出口の方まで急ぎ足で向かっていくので、美穂ちゃんはまるで何かに引き寄せられたかのようにふらふらと彼についていってください。そして彼が携帯の着信ボタンを押して、電話の向こうの相手に話しかける言葉を聞いてください。もうちょっと詳しく言うと、彼が「もしもし、マイズミです。あ、佐藤?ごめん、いま図書館なんだ。悪いけど……」と言うのを一字一句残さず聞いてください。つうかここまで言っても解らない人のために説明すると、その社会人というのは俺であって
ください。
そして電話を切った次の瞬間、ばさっと何かが落ちる音を聞いた俺が後ろを振り向くと、そこには床の上に落ちた詩集と、小刻みに震えながら「……やっと、……やっと……逢えた」と涙目で言う美穂ちゃんがいてください。で、俺は最初のうちは事情が飲み込めずにきょとんとしていたのですが、すぐに全てを理解して「……美穂ちゃん?」と言うので、美穂ちゃんははっとした表情で俺の顔を見つめてください。そして「マイズミさん……、マイズミさん……!」と言いながら俺の胸に飛び込み、「ずっと……ずっと逢いたかったんです。美穂、ずっと……マイズミさんに……」と泣きながら訴えてください。それから美穂ちゃんは俺に寄り添いながらマイ営業車のカローラバンに乗せられて俺の部屋に来てください。そして俺にすべてを預けてください。で、そこでは美穂ちゃんは俺のことを「お兄ちゃん」と呼んでください。「お兄ちゃん……美穂、こんな格好……恥ずかしい……です……」ってな感じで。やがて美穂ちゃんの吐息が途切れ途切れになっていくのを確認した俺は、まだうっすらとしか生え揃っていない彼女の割れ目の部分を指で広げ、充分すぎるくら
いに湿っているそこに熱くなった自分のものをってそろそろ誰か俺のことを止めてください。