WHY16! 話しておかなければいけない低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)治療のブラッドパッチのリスク〜BPによる悪化に関して〜
(私)ホームページの質問コーナーで、「ブラッドパッチ治療が原因で一時的ではなく、長期にわたって体調が悪化することがあるのでしょうか?」という質問がきていますが、いかがでしょうか?
(S医師)
ブラッドパッチをして、体調を著しく悪くし、それまで起き上がれた人がめまいなどがひどくなり、起き上がれなくなった人は何人かいるのは事実です。しかも、長期にわたります。
こういった人たちは明らかにブラッドパッチ直後から体調悪化が始まります。
治療中に硬膜を傷つけてしまった可能性がないとは言えません。
この治療の危険性は常にあって、硬膜に穴を開けたことは私もあります。
それは以前、他の病院等でブラッドパッチ治療を受けていて、それに関して、その医師からどの部位に、どの程度、どういう状態でBPしたかというそれまでの処置に関する紹介状なしでそれを隠してこちらで治療を受けられる方などの場合が多く、すでに癒着している場合にそのようなことがおこりえます。
それはそれで、気をつけて穴をふさいであげればいいのですが、そういう処置をしない場合、多量に髄液が漏れてしまうことがあります。
そのため、症状が悪化して、なかなか回復できない場合があります。
(私)それはいずれ治るのでしょうか?
(S医師)
そう思います。しかし、大きな漏れを作ったことから、時間はかかります。
(私)
そうなるとEBP治療したことが逆効果になってしまいます。
(S医師)
硬膜外に使う針はかなり太いものです。
それで硬膜に穴を開けると髄液は大量に硬膜外に漏らしてしまいます。
(私)掲示板でも実際、治療により、症状が悪化したという書き込みもあります。そういう人はどうすればいいのでしょうか?
(S医師)
長期間、横になって、点滴をして、再度、BPなどの処置をすればいいのですが、失われた髄液を取り戻さなければいけません。
私も初期の頃は、癒着等のせいではなく、EBP治療をして、硬膜にさしてしまったことがあります。
そのため、その方は一週間くらいで、ぐんと症状が悪化してしまい、緊急入院をして治療をしたことがあります。
(私によるまとめ)
先生は現在、EBP治療に関しては最も多く、慎重に治療をされていることを伺いました。S医師の治療で硬膜を傷つける可能性は低いとは個人的に思いますが、絶対とは言えないようです。
そういったリスクもあるとのことです。
多くの病院で平行して治療を受ける方も多く知っていますし、気持ちもわかります。
しかし、医師同士の引継ぎを行わずにEBP治療を受けるということは非常に危険なことなのです。
また、各病院でEBP治療に関して、硬膜を傷つけないようにきちんと慎重に治療していただくことも重要です。
以前、誤診発言が掲示板であったことを思い出す方々もいらっしゃると思いますが、実は、あの方は4病院中、2病院ではなく、3病院、F病院でも低髄と診断され、最後にBPをされたのが実はF病院だということを知りました。また、F病院にはH病院からの紹介状等はなく、BPを行ったとのことです。
また、F病院では、癒着はがしを行っていますが、それを断られたとのことです。
その方がEBPにより、体調を崩されたかどうかはわかりませんし、それは別の理由の可能性の方が症状を聞いた限りは大きいと思います。
いずれにしても、その方の状況はお気の毒だと思います。
患者として気をつけなくてはいけないことも大いにあります。いくつかの病院で、医師間の引継ぎなしでEBP治療を行うことはリスクが特にあることを認識していただくことお願いします。