低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)に、S医師は生理食塩水持続療法を何故行なわないのですか?
BPが効かない人にはそういう選択肢もあってもいいかと思うのですが。
また、生理食塩水持続療法なら癒着のリスクはないと思います。
癒着はがしを行なう病院もありますが、どのように考えていらっしゃいますか? HOME
S医師
生理食塩水持続療法は宗教上の理由で何例かはやりましたが、効果については疑問があり、私はほとんど行なっていません。
生理食塩水持続療法はどのように使うかというと、血液なら30〜40CCいれるとそこに血液の固まりができます。
生理食塩水持続療法は始めに20〜30cc入れておいて、後はポンプで一時間に5ccくらい入れます。そうすると例えば30cc腰にたまっている状態を作っておけるのではないかということから行ないます。
しかし。実を言うと、生理食塩水はすぐに吸収してしまいます。
入れても入れてもどんどんすぐに吸収して、果たして本当に硬膜外に生理食塩水がたまるかどうかは疑問があります。
私:効果があった人もいると聞いていますが。
S医師:効果が会った人も確かにいます。
しかし、それは皆一時的な効果に終わってしまう場合がほとんどです。
一時的にはよう圧を加えるわけですから、髄液が上に上がって風船効果が一時的に持続できます。
もしかすると、硬膜外によう圧を加えることによって、髄液のもれが少なくなって自然に穴が塞がることがあるかもしれないので、効果がまったくないとは言えませんが、先ほど言ったように、ほとんど皆一時的効果で終わってしまいます。
だから、BPに置き換えるものかというとそれは非常に疑問です。
私:多くのBPをやった人で今のところ効果はない場合、期待は全くできないからやめておいたほうがいいのでしょうか?
S医師:そこまでは言いませんが、一見安全そうに見えますが、生理食塩水持続療法は硬膜外麻酔と同じような管を入れ続けます。
それによって感染の危険性が当然あるんです。
長い間刺しておくことで、細菌が入り込む可能性は高くなります。硬膜外麻酔の一番の合併症は硬膜外のうようです。
一回のBPで針をさすことによる感染はほとんどないと思うが、生理食塩水持続療法はその危険性があるため、あえて行なってきませんでした。
この前の第2回研究会でも生理食塩水持続療法を行なっている医師はいませんでした。
同じ県の〜〜病院では癒着というものを極端に嫌がって癒着を起こしてはいけないという医師もいらっしゃいます。
あえてそこでは生食を大量に圧を加えて癒着をはがすという治療をされている。
しかし、私は癒着をはがすということは意味がないと思いますので、それをやりません。
癒着をはがす必要はないと思っています。
神経根途中で癒着をして、その先から漏れるということも聞いていますが、私はそういうことが起こるとは思っていません。
私:BPでうまくいかない人は選択肢がないのでしょうか?
選択肢として私が言えることは、生理食塩水持続療法ではなく、時間をかけてみるということです。
つまり時間を置くことです。
それが一番の選択肢だと思います。
もうひとつは始めに戻って診断的に本当に正しいかどうかを再検討してみる必要もあります。
体調に関して、もう一度低髄以外からのアプローチも大事ではないかと思います。