《 小島祐馬の巻 》

今回は、次世代常識を語るということで、小島祐馬(おじますけま)氏をご
紹介します。
読者の中ではたぶん、ご存知ない方が多いとおもいますので、略歴を簡単に
ふれさせていただきます。
小島氏は明治14年に高知県に生まれ、京大哲学科を卒業したのち、京大の
教授を努め、主に中国思想史の分野で多くの業績を残した。退職後は、戦後の
吉田内閣からの文部大臣にという要請を断り、郷里にて文字どおり晴耕雨読の
生活を続けた。氏の3万冊近くもの蔵書は小島文庫として保存されている。

その生涯の目標は、「世界中の貧困から人々を救済する方法を極めることで
あり、経済的価値の追求を第一の目的とはせず、それを制限しつつ文化生活を
もって生きる究極の目的とする」ことの重要さを唱えた。
また、氏は経済的価値の無制限な追求は人類滅亡に導くこと、今日の世界的
危機は利益社会の行き詰まりであることを1966年の時点で指摘した。
つまり、今日起きている、地球環境問題、産業廃棄物処分場問題、政治不信
などさまざまの分野で社会問題化している現象の一端を既に1966年の時点
で予言していることになる。

次の時代を予見すること、そのこと自体は難しいことなのかもしれないが、
真実を極めようと努力し自己研鑚した後にようやく得られる果実であるととら
えたい。
また、氏の専門でもあった中国哲学などの古典の英知に触れることをおすす
めしたい次第である。
温故知新…………。

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編集 発行 Oasist Association

Issued on 1,Nov,1999