■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■  公務員試験大始末記No.03  「過去問の風に吹かれましょう」 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ さて、今回はみなさんが一番気になっていると思われる、 筆記試験と択一式試験の勉強について書いてみます。 私のデビュー以前の調教ぶりもバラしてみました。 ちょっと長文になりますが、最後までおつきあいください。 ●思い立ったが吉日 「勉強開始の時期は、いつにするべきでしょうか」 そんなことを聞かれました。 私は、「今始めろ」と答えるようにしています。勉強の開始が 早すぎて困ることはないからです。 試験2ヶ月前になって聞かれたときには、 「今始めれば、手遅れにはならない」 と答え、書店に引っ張り込んで参考書を買わせました。 私の場合、(ち〜さい声で)勉強を始めたのは、実は1999年の4月に 入ってからでした。 しかし私の場合は留年生であり、授業もそれほどなくて勉強時間が とれたことと、わかりやすい参考書と一般書を入手し、効率を 極限まで高めて勉強して、運良く5つの一次試験すべてをパスする ことができました。 もっとも、二次以降で落ちまくるのですが…… 私の場合、「独学でやる」ことはすんなり決まりました。 金がないのが一番の理由ですが(汗)、それ以外にも、勉強時間を 拘束されるのは性に合わないとか、一番勉強がはかどる時間帯が、 午後8時〜午前2時という特殊な時間帯だったからです。 (え?そんなに特殊でもないって?) そこで、まず参考書を買いました。全教科一気に揃えたわけでは なく、私が受験する試験での出題数が多い科目、政治学、憲法、 行政法、経済原論から始めました。 私がやったのは、以下のシリーズです。 ・「○○の頻出問題」シリーズ(実務教育出版) ・「出る順公務員ウォーク問」シリーズ(LEC) 「頻出問題」シリーズは、一単元ごとにコンパクトに重要事項が まとまっていて、出題数も多いので、知識の吸収に役に立ちます。 テスト直前に、知識確認のために読み直すのにも適しています。 ただ、科目によっては解説が不充分です(とくに経済原論)し、 改訂が頻繁でないために内容が古いのも残念です。 「ウォーク問」シリーズは、類似問題をたくさん並べ、 くり返しくり返し似た内容の解説が載っています。 1問解いて知識を増やし、次の問題ですぐにそれを確認できる、 という具合にできているのです。 そういうしつっこい構成のため、3〜4回もやれば、ほとんどの 問題に正解することできます。それほど知識の吸収効率が高い、 「逸品」というべき本です。 欠点はといえば、全教科そろっていないくらいのものです。 この他、過去問集「○○試験合格情報」シリーズ(実務教育出版) などをひたすらやりこみました。 こうして約3ヶ月という期間に、 ・「頻出問題」シリーズ 政治学、行政学、憲法、民法(1,2)、行政法、経済原論、 財政学、国際関係 1科目につき平均100〜150題くらいかな?が掲載されており、 これを2回転。(但し経済原論と民法は1回転) ・「ウォーク問」シリーズ 政治学、憲法、行政法、経済原論、社会学 1科目につき平均150〜200題、これを3回転。 これに加えて、「合格情報」シリーズや雑誌「受験ジャーナル」 (いずれも実務教育出版)等に掲載の過去問や予想問題を1回転。 というのが私の勉強量でした。 のべ数を出すといたずらに受験生の不安をあおるだけなので やめますが、興味のある人は計算してみてください。 あらためて振り返ると、自分でも信じられない気分です。 自分の受験勉強を思い返してみると、教科書や参考書を読んで 理解していくよりも、問題集をガンガン解きまくって、解説を 読み込んでエラーをなくし、そのあとで教科書等を見て確認、 という方法が性に合っていました。 だから、とにかく出題数が多い本を選んだのは正解でした。 自分の勉強法にあった参考書を見つけ出すのが、(月並みですけど) 合格の第一歩と言えるでしょう。 なお、1次試験の勉強量を減らそうとして、「捨て科目」をつくる 人もいますが、あまりおすすめできません。たとえ得意な科目でも、 試験によっては難しい問題ばかりが並んで、太刀打ちできない ことがあります。 それを防ぐには、保険をかけておくしかありません。そういう意味 でも、幅広い科目を勉強しておくことをお薦めします。 たとえば国家二種の専門試験は6科目選択ですが、10科目くらい 用意しておくと、難易度にバラツキができても十分対処できます。 最初のうちは、全科目勉強するつもりで臨みましょう。 ●試験参考書にこだわらず…… これらの参考書だけでは立ちゆかなくなる事態も、当然生じます。 とくに、筆記試験対策は試験参考書のみの対策では難しいでしょう。 そこで、ほとんどの公務員試験で筆記試験科目となっているもの (たとえば行政・事務系区分なら憲法、経済原論等)を、最低でも 1科目は、きっちり専門書を読んで勉強しておく必要があります。 私がおすすめするのは、最初に岩波ジュニア新書を読んでおく ことです。 中高生向けではありますが、基本的な知識が簡潔に記されて いてわかりやすいので、遠回りに見えてけっこう近道です。 たとえば憲法なら「新版憲法読本」(杉原泰雄)、 経済原論なら「新版経済のしくみ100話」(岸本重陳)、 といった岩波ジュニア新書が役に立ちます。 ジュニア新書等にない場合は、岩波新書、中公新書などから探して みるといいでしょう。いきなりハードカバーの基本書に立ち向かう よりは、効果があがります。 また、理系科目なら講談社ブルーバックスがお薦めです。 民法、刑法などの実社会でもよく問題にされるものであれば、 新書版の実用書も役に立ちます。たとえば私は、 「新版民法入門・金と女で失敗しないために」 (佐賀潜著・麻生利勝改訂、光文社カッパブックス)を読んで、 抵当権と担保物権の違い、果実の定義などを理解できました。 私がいちばん苦しんだのが経済原論で、とくにミクロ経済学分野で 行きづまりました。基本に戻って考えてみる必要性を感じ、 前掲の岩波ジュニア新書からリスタートしました。 次に「ミクロ経済学」(西村和雄、岩波書店)という、教養科目の 経済学で教科書として使われる(つまり最低限のレベルの)基本書を 読みました。そうやって苦手意識を克服していき、参議院二種の 専門記述試験では、経済学の問題を選択できるまでになりました。 ●買って損した参考書 参考書よりも、過去問をまず解け、というのが試験勉強の鉄則 であるにも関わらず、それを守らなかったのも失敗でした。 役に立たない参考書や問題集を買ってしまったのです。 その紫色の参考書(社会学)を買って解き始めたとき、他の参考書と 比べて、見たこともない問題ばかりで出題の傾向も違い、 択一解答群の文体も違うので、かなり違和感を覚えました。 さらにいかがわしいことには、「問題は過去問から抜粋」と 書いてあるわりには、いつどの試験のものか表記されていません。 たとえば「ウォーク問」なら出題された試験、年度が書いてあり、 「頻出問題」にも出題された試験が明記されています。なのに、 この本では国家二種か地方上級かそれともその他か、それすらも わからないのです。 このため、この参考書の編者は、問題をそれらしくテキトーに 作成したと結論せざるを得ませんでした。その本は破棄しました。 しかし、これも過去問をもっとやっておけば防げたのであり、 ニセモノをつかまされたのは自分のせいです。 いい参考書、問題集を発見する能力も、努力で身につけることの できる実力、ということです。 次回は、濫造されている公務員試験参考書の中でも、一番ひどい 出来だと思われる本を叩いてみたいと思います。 あの赤い(または青い)本のことですけれども、書籍名と著者名、 出版社名を公表しようかどうかでちょっと思案中です。 皆様のご意見をお聞かせください。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 公務員試験大始末記 Written and Published by "フィル" マガジンID:0000018909 ・購読,解除手続きとバックナンバーはこちらです →http://www.freepage.total.co.jp/phil/ ・ご意見,ご感想,ご質問等はこちらへ →philphil@mcn.ne.jp  このメールマガジンは,インターネットの本屋さん  「まぐまぐ」のご協力で配信されております。 →http://www.mag2.com/ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆