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闇のなか 皮膚の内側で 猛狂うItに もがく もがく Itが叫ぶ ここから出して くれと。 私は新たな命を 皮膚の内側に 宿しているのか。 Itが叫ぶ 狭き殻を捨て 無限の夜空 になろうと。 それともItこそ 真の自分自身な のだろうか。 やがて私は 古い姿を捨て Itは誕生した。 Itは光が 泳ぐ蒼い海。 弱い人は弱いままでい いよ。弱い人が強がる と必要以上に尖って、 周りを傷付けるから。 暖かく美味しいご飯、 家族との何気ない会話、 風呂上りの涼しい風…、 この生活で幸せだと 感じる瞬間…………… ………………全て敵だ。 嘘にまみれた現実を 覆い隠し忘却させる 虚飾であり、ワナ。 惰性に流れる日々で 本当の欲望を忘れてし まっては、風に流され る木の葉と変わらない。 窓から入り込む 魚の腐った匂いが 僕の肺を満たしてる。 どこか遠くへ まだ見ぬ新しい世界へ まだ味わったことない 気持ちを求めて旅立ちたい。 いったいなんのために 毎日決まった時刻に起き、 決まった電車に乗り、 決まった授業を受け、 決まった昼食を取り、 決まった友達と話し、 決まった家に帰り、 決まった感情を抱くのか。 使い古された感情には もう何の意味もない。 お金なんていらないし、 美味しい食べ物もいらないし、 誰かに褒められたくもないし、 明るい明日なんかも欲しくはない。 感情が欲しいんだ。 わかるかい?今まで味わった ことのない未知の感情を。 自分から溢れ出し、自分を 壊してしまうくらいの激情を。 だけどこの予定調和の生活を 繰り返している限り、永久にその 感情を味わうことはないだろう。 だから全てを捨てて、 自分の生活を一から全て作っ てゆきたい。 もう一度ゼロに戻りたい。 でも飛び出せないのはなぜだろう。 僕は臆病者なのだろう。 明日こそは、明日こそはと言って いるうちに老人となり死んでゆく。 老人になれなくても死んでゆく。 嗚呼、誰か僕の背中を押してください。 ポンと軽い一突きで構いませぬ。 そうすれば僕はこの深く綺麗な谷底へ 落ちてゆけるのです。固い地面に押し潰されて 死ぬのか、それとも途中で覚醒という翼が生えて 大空へ羽ばたいてゆくのか。それは誰にもわかり ませぬ。僕にもわからない。 だけどもうこれ以上ここ=地上に いるのは耐えられないのです。 過去 |