国鉄時代の名車、健在!

客車

「電車」、「汽車」は普段よく使う言葉ですが、客車という言葉はなじみが薄いかもしれません。客車とは機関車に牽引されて走る列車のことで、車両そのものに動力はありません。機関車さえ付け替えれば場所を選ばないので現在でも長距離列車を中心に活躍しています。ぜひ一度は利用して欲しい「ブルートレイン」も多くが客車です。電車、汽車ほど新型の登場は少なく、国鉄時代に登場した客車がまだまだ主力です。

急行列車用として登場したのがこの12系。車内は4人
向かい合わせのシンプルなクロスシート。窓が開き、
夜行列車を想定したブルーの塗色になっています。
夜行列車の座席車として広く使われてきましたが、今は
定期運用から退き、団体列車、臨時列車で使われています。
12系に対して特急列車の座席車として登場したのが14系。
当時の特急車両に準じた2人掛けのロマンスシートで窓は
開きません。夜行特急列車の座席車として活躍しましたが
晩年は急行列車での運用が多くなり、今は定期運用から退き、
写真のようなスキー列車に改造されるなどして使われています。
夜行寝台特急で広く使われている14系寝台車です。
もっともポピュラーな2段式寝台の他、JRになって登場した
新型個室寝台もラインナップされました。寝台特急「北陸」「出雲」
などで活躍中ですが24系ほど活躍の場は大きくありません。
次々と豪華個室寝台特急が登場している寝台特急用24系。
2段式寝台は14系とほとんど変わりませんが、「北斗星」
「トワイライトエクスプレス」など、有名な列車はみな24系です。
前述した列車の他、「富士」「日本海」「なは」などで活躍中。

汽車(気動車)

ディーゼルエンジンで走行する列車です。国鉄は、蒸気機関車に代わる列車として様々な形式の汽車を製造しました。JRになって各社が新型を登場させたので現役で活躍している国鉄時代の汽車は少なくなりました。

非電化区間でまだまだ主力なのがこの58系。もともとは
非電化区間の急行列車用として登場し、北海道を除く全域で
広く使われるようになりました。車内はシンプルなクロスシート。
急行列車の衰退で徐々に少なくなり、現在は数少ない急行列車と
普通列車での運用で多くの非電化地域で使われています。
国鉄時代の雰囲気を強く残す非電化地方用の特急車両181系。
すでに引退した80系とそっくりの外観で485系に準じたカラーが
基本。車内は2人掛けのリクライニングシートに取り替えられて
居住性が良くなりましたがさすがに老朽化は隠せず新型車両に
置き換わっています。現在は山陰地方のみの運用。
北海道を中心に活躍しているのが183系。写真のような角張った
先頭車と181系や185系に準じた平らなスタイルがあります。
車内は485系電車などでおなじみの2人掛けのロマンスシート。
北海道は281,283,261系が登場し次第にこれらと世代交代
するようです。塗色がJR北海道オリジナルに変わっています。
国鉄末期に登場した比較的新しい車両がこの185系。四国地方
に登場し、まだ181系が主力だった頃は好評でしたが後にJRが
2000系を開発する頃には新しさがなくなり、いまは衰退の時期
です。車内は485系電車に準じた造りでシンプル。現在は四国の
「うずしお」などの他、九州にも「あそ」などで活躍しています。

電車

JR各社は競って新型電車を開発し、旧型となった国鉄時代の電車はどんどん引退しました。しかし、国鉄時代の電車には長年の使用にも耐える名車がたくさんありました。そういった電車は今でも現役で走っています。ファンの支持が多い電車ばかりです。

485系にそっくりですが、直流区間のみで運転される地域は
この183系が使われます。主に東日本の甲信越、房総、伊豆
などで使われてきましたが、新型車量が次々と登場、活躍の場は
狭くなりつつあります。健在なのは房総地区。「さざなみ「わかしお」
「しおさい」などはまだ主力。塗色も国鉄時代のままで活躍。
この他、甲信越地方の「かいじ」などもこの車両で活躍中。
引退した157系の置き換えとして国鉄末期に登場した185系。
これまでの国鉄型特急車両にはない新しいアイディアがたくさん
盛り込まれました。普通列車としての運用も考慮し幅広のドア、
前後に倒せる転換クロスシートの採用、そして特急車両唯一の
窓が開く車両でもあります。塗色も当時としては斬新なものでした。
251系の登場で影は薄くなりましたが「踊り子」などでまだ健在。
カーブ対策の振り子構造をもった車両として登場した381系。
外観は485系に似ていますが床が低い、天井はパンタグラフ
以外はなにもなくスッキリしています。カーブの多い海岸線、
山線で活躍しましたが後輩の振り子電車が次々登場、衰退
の一途です。「くろしお」「やくも」などで現在も活躍しています。
寒冷地に弱かった485系の置き換えとして登場した北海道専用の
特急電車がこの781系。前面部の「ヒゲ」と呼ばれる赤い線が
太くつながっているのが特徴でしたが現在はラベンダー色の
オリジナルカラーに変わりました。外観、車内共に485系とそっくり。
北海道の電化区間で今でも主力として活躍しています。

485系

すでにデビューから30年以上が過ぎ、ルーツをたどるとさらに奥の深い国鉄時代の特急電車の代表格。20代以上の人なら特急列車を思い浮かべる時この電車を想像する人が多いでしょう。肌色の車体に赤い線、先頭にはトレインマーク、4列の座席にカーテン付の窓といったスタイルはおなじみでしょう。ファンの間で「ヨンパーゴ」と呼ばれて親しまれている485系もさすがに年齢を隠し切れず、次々と新型電車に置き換えられています。すぐに完全引退はちょっと考えられませんが、旅先で見かけたら積極的に利用しましょう。

特急型の元祖とも言えるボンネットタイプのスタイル。
かつてはあちこちで見られましたが今は北陸地方で細々と
走っているだけ。485系の中でも人気の高いタイプです。
先頭部分が平らなスタイル。写真のようにトレインマーク部分に
扉がないタイプを「非貫通型」、扉があるタイプを「貫通型」に
さらに区分されます。ほぼ全国で今でも活躍中。
JR西日本が485系の延命処置として改造した前面展望スタイル。
「スーパー雷鳥」としてデビューし、好評を博しました。売店もある
ロビー室、3列になってゆったりとしたグリーン車、普通車も座席
の間隔を広げ、居住性が高まりました。現在も活躍中。
JR東日本も485系のグレードアップ化を行いました。グリーン車の
座席3列化、普通車は指定席の窓を大きくし、床を上げて眺望を
良くし、座席の間隔も広げました。「デラックス編成」と呼ばれ、
好評でしたがさすがに今では老朽化を隠せません。
金沢〜上野間を走破する特急「白山」(現在は廃止)のために
JR西日本が改造した車両。長距離運転を考慮して、軽食もとれる
ラウンジカーを連結した編成。シートも新しくなった。また、この列車
はかつての碓氷峠越えに必要な機器をそろえた489系と呼ばれる
車両。現在は夜行急行「能登」で使用されています。
JR東日本が最近改造を施したスタイル。トレインマークが電光掲示
となり、イメージがかなり変わりました。車内もオリジナルのシート
に交換され、同じ会社の255系、653系を意識した造りになって
います。JR東日本地区の「雷鳥」、「はつかり」の一部で活躍
しています。今後、このスタイルが増えると予想されます。

583系

485系が昼間活躍する電車なら583系は夜行担当の電車。世界的にも例が少ない、電車に寝台(ベッド)を搭載したもので夜は3段ベッド、夜が明けたら4人ボックスの座席に変身する当時としては画期的な電車でした。これを設計した人に拍手を送りたい(^^)座席にはゆとりがあるので昼間の特急列車としても使え、運用上のメリットも大きかったのです。しかし時代が高級志向に変わり、居住性に難があった583系は次第に活躍の場を失いました。今では毎日運転の列車はわずか1本。485系にあわせた肌色の車体、青い線のカラーはほとんど見ることができなくなりました。485系に比べて引退の日は近いと思います。今のうちに乗ろう!

583系の標準スタイル。夜は寝台特急「はくつる」など、
昼は特急「はつかり」などでよく見かけましたが、今では
どちらも定期運用から消えています。臨時運用で今でも
走るかもしれませんが、遠からず消えてゆく運命でしょう。
JR西日本が583系の延命、近代化のために改造したスタイル。
グリーン車、普通車とも個性的だった窓のベネシャンブラインドを
廃して横引きタイプのカーテンに取り替えられ、雰囲気が変わり
ました。定期運用では夜行急行「きたぐに」だけ。貴重です。

Thank you スナフキン!
ここの写真は一部スナフキン氏の提供により構成されています。