■雨あがる
2000年2月22日 錦糸町シネマ8楽天地(現:楽天地シネマズ錦糸町)

 故黒澤明監督の脚本を監督ゆかりの人々が結集して映画化したということで話題になった作品。興行収入成績:7億5000万円。
 享保年間(江戸時代後半)、とある藩の宿場町で雨による増水で足止めをくらっていた浪人の三沢伊兵衛(寺尾聰)は、妻であるたよ(宮崎美子)と仕官の旅の途中であった。伊兵衛は、武士としては、やたら物腰の柔らかな男であったため、人々から慕われることが多い。しかし、その強さ故、恨みを買うことも多かった。ある日、伊兵衛は、藩士と思われる若侍数人が、まさに私闘をせんとする場面に出くわし、これを仲裁。それを見ていた藩主は伊兵衛を藩の剣の指南役にとりたてようとするが……。
 ハッキリ言おう、私はこの映画で3回も泣いた。まずは、オープニングで、宿に同宿した人々と宴を催す場面。次に、仕官が叶うかどうかを気にして、なかなか出立できない場面。最後は、妻たよの名台詞の場面だ。おそらく、私にとって、伊兵衛のキャラクターには共感できる点が多かったからだろう。劇場でイビキかいて眠っているジジイには、一生、この感覚は理解できないだろうなぁ(怒)。
 演出はスタンダードで生真面目っぽい。だが、これも伊兵衛のキャラクターと合っている。おそらく、監督の小泉堯史さんが、そのような性格なのだろう。もし、故黒澤監督が撮っていたとして、これほど面白く出来たかどうか。
 最後に清々しい気持ちになれる最高の映画。小泉監督に乾杯!!

●おすすめ対象
 真面目で人に気を使い疲れ果ててしまった男たちへ。黒澤映画(特に後期の作品)に悪いイメージを持っている人へ。

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●一言で言えば……
 強くても優しくても、うまく立ち回れない人間は無価値ですか?


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