■アトランティス/失われた帝国
2001年11月24日 有楽町よみうりホール/日本語吹替版

 ウォルト・ディズニー生誕100周年記念作品。原作はGAINAXの『ふしぎの海のナディア』……じゃなくて(ヤバイって)、ジューヌ・ベルヌの『海底2万里』。脚本:タブ・マーフィー。監督:ゲーリー・トゥルースデイル&カーク・ワイズ。日本版主題歌:クリスタル・ヴァイン(ドリームズ・カム・トゥルー)。原題は『ATLANTIS:THE LOST EMPIRE』。2001年、アメリカ映画(製作:ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ)。カラー・シネスコ。ドルビー・デジタル&DTS&SDDS。上映時間95分。2001年12月8日より全国松竹・東急系にて公開。チェーン・マスターは丸の内プラゼール。配給:ブエナ・ビスタ・インターナショナル(ジャパン)。興行収入成績:12億8000万円。
 19世紀末期のアメリカから物語は始まる。発明好きの少年ジャン……じゃなかった(苦笑)、自称言語学者のマイロ(声:マイケル・J・フォックス&長野博/V6)は、博物館のボイラー室でくすぶっていた。上司であるフェントン・Q・ハーコート(声:デイヴィッド・オグデン・スタイアーズ)に掛け合ってアトランティスの謎を解く鍵となる古文書「羊飼いの日誌」を探す資金を得ようとしていたのだが、うまくいっていないのだ。そんなある日、マイロのもとにエレクトラさん……もとい(冷汗)、ヘルガ・シンクレア(声:クローディア・クリスチャン&高島礼子)が訪ねてくる。彼女に連れられて来た場所は大富豪プレストン・B・ウィットモア(声:ジョン・マホーニー&阪脩)の屋敷であった。ウィットモアから「羊飼いの日誌」を手渡されたマイロは「アトランティス」探索チームに加わる。ウィットモアからネモ船長……じゃない(ヤバ)、艦長ライル・T・ローク(声:ジェームズ・ガーナー&辻萬長)を紹介されたマイロは、最新鋭の潜水艦ノーチラス号……じゃなかった(いやん♪)、ユリシーズに乗り込んだ。ユリシーズにはマイロの他に爆破技術者のヴィンセンゾ・「ヴィニー」・サントリーニ(声:ドン・ノヴェロ&内藤剛志)や美少女整備士オードリー・ラミレズ(声:ジャクリーン・オブラドーズ&吉田美和/ドリームズ・カム・トゥルー)、通信士の婆さんウィレミーナ・バーサ・バッカード(声:フローレンス・スタンレー&柴田理恵)、料理人ジェビダイア・アラーダイス・「クッキー」・ファーンスワース(声:ジム・ヴァーニー&冨田耕生)、ジョシュア・スウィート軍医(声:フィル・モリス&銀河万丈)、そして、地質学者ガエトン・「モール」・モリエール(声:コーリー・バートン&家中宏)が乗り込んでいる。だが、マイロたちが乗っていた潜水艦は謎の機械エビに攻撃されて沈没。何とか脱出することが出来たクルーは万能戦車グラタン……違った(爆)、ドリル車などに乗って地底の大鍾乳洞を通り「アトランティス」へと向かった。そして、アトランティスを発見した彼らはナディア……じゃなくて(失笑)、キーダ姫(声:クリー・サマー&木村佳乃)に歓迎される。彼女の胸元に光るのはブルーウォーター……ではなく(自爆)、飛行石……でもなかった(爆死)、謎のクリスタル。しかし、アトランティスの王カシュキム・ネダク(声:レナード・ニモイ&平幹二朗)はマイロたちの訪問を喜んではいなかった……。
 また、ディズニーが日本のアニメをパクリました(苦笑)。いや、もはや「パクリ」と呼べるレベルではない。『ライオン・キング』と同様、「盗作」と言われても仕方がないほど、あらゆる点が日本の名作アニメに酷似しているのだ。まず、人物設定は1989年にNHKで放映され映画化もされた『ふしぎの海のナディア』そのもの(爆笑)。制作者が言うには「『ナディア』も『アトランティス』も同じJ・ベルヌの『海底2万里』を下敷きにしているから似てしまった」そうだ。だが、ベルヌの『海底2万里』にメガネをかけたヲタク野郎や、褐色の肌を持ちクリスタルのペンダントをした女の子、そして、女性の副長が出て来ただろうか?ちょっと苦しい言い訳だ(失笑)。さらに、ストーリー設定は『天空の城ラピュタ』そのもの。舞台が「ラピュタ」から「アトランティス」に変わっただけと言っても過言ではない(ビックリ)。細かい点まで言えば、アトランティスの守護神は『風の谷のナウシカ』の巨神兵。しかも、『エヴァンゲリオン』のようにATフィールドを張ることが出来るのだ(苦笑)。こんなツギハギだらけの「盗作」アニメを生誕100周年記念作にされてしまったウォルト・ディズニーが哀れに思えてくる(号泣)。
 まあ、「盗作」問題については目をつぶるとしよう。いろいろ「パクった」としても、その結果、作品が面白いものになるのなら私は観客として大歓迎である。しかし、この『アトランティス』、映画としての出来もイマイチ(号泣)。展開は早いのだが、ちっとも面白くないのだ(涙)。アメリカンなテイスト丸出しのキャラクター・デザインは、相変わらず無骨で美しくないし、せっかくの最新鋭潜水艦ユリシーズも登場して10分くらいで沈没するという体たらく(映画の中の時間では7時間でサヨナラしたらしい)。せめて、魚雷戦ぐらいやって欲しかった。また、日本語吹替版なのに読ませる字幕が多いのは、かなり疑問(怒)。さらに、吹替版の声優も素人ばかりなのでセリフが聞きづらい(困)。特に、整備士オードリー・ラミレズを演じた吉田美和は滑舌が悪く、キャラクターの「べらんめえ口調」と相まって何を言っているのか判らない部分さえあった(泣)。
 だが、アニメに詳しい人なら、別の楽しみ方がある。それは『怪獣大決戦ヤンガリー』の時のように映画にツッコミを入れながら観るという楽しみ方だ。プリンセス・キーダ登場シーンで「褐色の肌にクリスタル……って、ナディアやんけーっ!!」とツッコミを入れながら観れば、たぶん途中で眠くなるようなことは無いだろう(失笑)。

●おすすめ対象
 ある意味、日本アニメのヲタクは必見!!

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●一言で言えば……
 日本アニメの出来の悪いコピー(辛口)。


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