■バトル・ロワイアル
2000年12月3日 有楽町朝日ホール

 高見広春の同名小説を深作欣二監督で映画化。深作欣ニ監督作品としては60本目となる。脚本とプロデュースを深作監督の実子である深作健太が担当。公開直前に国会議員による論争を巻き起こした話題作。2000年、日本映画(製作:東映ほか)。上映時間113分。配給:東映。興行収入成績:31億1000万円(『バトル・ロワイアル〈特別篇〉』の分を含む)。
 近未来の日本が舞台。1000万人を超える失業者が溢れる時代、大人たちは自信を失い、子供たちに進むべき道を示せなくなっていた。道を見失った子供たちは大人に失望し、その怒りは教師たちへと向けられていく……。学級崩壊。ある中学校でそれが起こった。担任教師キタノ(ビートたけし)は、厳しい表情で黒板に書かれた文字を注視している。黒板には生徒たちが残した授業ボイコットのメッセージ。その時、ガランとした教室内に1人の少女が駆け込んできた。遅刻を詫びた少女の名は中川典子(前田亜季)。いわゆる優等生タイプの生徒で、可愛らしい容姿のため男子にファンが多かった。だが、女子たちからは疎まれ、今回の授業ボイコットについては何も知らされていなかったらしい。キタノは中川を見つけると寂しそうな表情を浮かべ、静かに教室を出ていった……。それから月日は流れ、中学3年生になっていた典子は修学旅行のバスの中にいる。手に手作りクッキーを握りしめる彼女の視線は、1人の男子生徒に注がれていた。男子生徒の名は七原秋也(藤原竜也)という。クラスの女子から熱い視線を浴びる彼に手作りクッキーを手渡した典子は、ふと、眠気を感じて昏倒した。目が覚めると、暗い教室の中である。徐々に起きだすクラスメートを見回すと、千草貴子(栗山千明)や相馬光子(柴咲コウ)といった見知った顔の他に、2人の見知らぬ男子生徒がいることに気付いた。突然、教室の明かりが点く。そして、教室内に入ってくる軍人たち。軍人たちの中に、中学1年の時の担任であったキタノの姿があった。驚く生徒たちの前で、中学生らしからぬ容貌のマッチョマンこと川田章吾(山本太郎)と、瞳に邪悪な炎を燃やす桐山和雄(安藤政信)を「転校生」として紹介するキタノ。かつて、キタノを退職に追い込んだ生徒たちは、当時と同じような態度でキタノに対する。しかし、圧倒的な暴力を前にして、彼らは沈黙するしかなかった。黙りこくる生徒たちを前に、キタノの口から出た言葉は「新世紀教育改革法」。通称「BR法」に基づく「バトル・ロワイアル」の実施であった……。
 「今日はみんなに、ちょっと殺し合いをしてもらいます」、「みんなは、一生懸命戦って、生き残る、価値のある大人になりましょう」、「みんな友達が死んでつらいかもしれないけど、元気出さなきゃダメだぞー」、「ごめんな。先生が殺しちゃ反則だよな」等々……、ビートたけし演じるキタノ先生に名ゼリフが多い。また、宮村優子が出演する「BR説明ビデオ」は某公営教育放送のパロディという感じで笑える(苦笑)。……笑える演出なのだが、言っている内容が内容なので、逆にゾッとした(まじ)。
 演出といえば、生徒が死ぬ時、字幕で「性別、出席番号、生徒氏名、死亡」と出るのだが、これは深作監督の『仁義なき戦い』シリーズのパロディ?……自分で自分をパロディにするのは興味深い趣向だ。すると、これは「中学生版『仁義なき戦い』」と言うべきか(失笑)。ちなみに『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』でヒロインを演じた前田愛(中川典子役の前田亜季の実姉)がチョイ役で出演しているのも要チェック!!『ガメラ3』で話題になった「愛ちゃんを探せ!」の番外編という趣向で『ガメラ』ファンは彼女を探してみては如何かな?(ヒント:目ではなく、耳で見つけよ!)
 あんまり期待していなかったが、予想外に面白く、良かった。あまり語ると興ざめなので、あとは劇場で確かめて!!

●おすすめ対象
 R−15指定。中学生以下は鑑賞できません。中学校の先生にオススメ。

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●一言で言えば……
 ビートたけしが最高の演技!!必見!!


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